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ハイグレ自衛隊2015〜天下分け目・シンジュク決戦〜
日時: 2014/09/22(月) 23:44:38
名前:
ものし
このハイグレSSを書き終えたらもうハイグレSSを書くことはないんだろうなと思って幾星霜・・・
五代春香たちがハイグレ魔王と戦ってから11年後という設定で、今回はオリキャラの女性自衛官たちが主人公です。
不定期に更新していきます。よろしくです。
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Re: ハイグレ自衛隊2015〜天下分け目・シンジュク決戦〜
( No.17 )
日時: 2014/11/03(月) 19:05:34
名前:
ものし
「攻撃開始!!みんな、行くわよ!!」
「「おおっ!!」」
春夏秋冬部隊の9人は4方向からハイグレ魔王城の足の部分に向かって全速力で走った。守っているのはハイグレ機人の五代春香とパンスト兵30人。
「亜紀ちゃんが戻ってくるまでなんとか耐えないと・・・」
ハイグレ機人は次々にやられており、到着していない亜紀を除くと春香1人しか残っていない。パンスト兵は特殊部隊相手に全く歯が立たないので戦力として計算できない。
「ぐわっ!?」
「ぎゃっ!?」
案の定パンスト兵たちは次々に自衛隊員によって無力化されていく。ハイグレ光線銃は大型のため、構えてから照準を合わせるのに時間がかかる。そのすきを突かれてしまうのだ。
「一般人相手にしか戦えないのね・・・。」
春香は次々に倒されていくパンスト兵を冷めた目で見ていた。
「誰か魔王城への突入路を確保して!!」
いつの間にかいつもリーダーシップのある藤崎夢が現場指揮をしていた。年次や年齢ではなく、戦場では度胸のある人間が活躍するのだ。
「私、行きます!!」
「私も!!」
椎名風美子と島居香桜里が魔王城の足の部分にリード線を巻き、爆弾の設置を始めた。
「みんな、フミコちゃんとカオリちゃんを守りながら戦うのよ!!」
ハイグレ光線が乱れ飛ぶ中、夢が必死に叫んだ。7人が輪を作るようにして2人を守りながら戦い始めた。
「パンスト兵はあと11人・・・・」
大家夏海はたった数分でここまでパンスト兵を倒せる第三中隊の強さに我ながら舌を巻いていた。
「ぐうっ・・・」
「リノさん!?」
隣にいた斑鳩梨乃にハイグレ光線が命中。他の隊員たちもちらほら当たっており、増援が来た場合全滅の恐れもあるのでできるだけハイグレ光線に当たらないようにはしているのだが・・・
「大丈夫、ナツミちゃん・・・まだまだやれるっ!!」
梨乃は負けじとフリーズ銃を発射。パンスト兵の脳天に直撃して墜落した。
「春香先輩、どうしてハイグレ機人に・・・」
中原澪は東京出身。そして、偶然にも大学のテニス部で先輩後輩の関係だったのだ。春香が3年生の時に澪は1年生、ダブルスで全国大会出場レベルの春香と亜紀をとても尊敬していた。
「ハイグレ魔王様のためよ。後で澪ちゃんもハイグレ機人にしてくれるよう頼んであげるからね。」
そう言いつつ、春香は手に持つショットガンを放った。澪はショットガンの銃口の位置から弾が拡散する方向を予測し、避けきった。
「琴、お願い。援護して!!」
「了解!!」
舞衣子を欠いた今、パートナーである涼本琴と2人で春香に立ち向かっていった。
「パンスト兵増援、西北西!!数15!!」
亘理エミリが簡潔に報告した。
「まだ来るの!?ぼやいても仕方がないわ。弾がなくなるまで撃ちまくるのよ!!」
西山真那が弾をリロードしながら叫んだ。
「ううっ・・・!!よし、セット完了!!皆さん、離れてください!!」
ハイグレ光線に当たりつつも、香桜里が爆弾のセットを完了した。すぐさまその場から離れ、風美子が起爆スイッチを押した。ドンッという爆発音、硝煙の臭いとともにドアが吹き飛んだ。
「突入路確保!!全員突入!!」
夢の号令で全員突入路に向かおうとしたが、その前に春香が立ちはだかった。
「行かせない。私と亜紀ちゃんがハイグレ魔王様を守る最後の砦なんだから!!」
ハイグレ人間になる前は絶対に吐くことがなかったセリフ。それを今では堂々と言っていた。
「(みんなで力を合わせればなんとか・・・)」
後方にいた梨乃は他の隊員たちと同じく、春香に銃口を向けた。だが、銃を構える彼女の背中に、刀が突き立てられた。
「きゃあああああああああああっ!!」
体中が熱い。先ほど浴びたハイグレ光線の時よりもさらに。
「ああっ・・・・嘘・・・・」
梨乃の30歳の成熟した体にまとう衣服が、迷彩服から黄緑色のハイレグ水着に変わっていったのだ。
Re: ハイグレ自衛隊2015〜天下分け目・シンジュク決戦〜
( No.18 )
日時: 2014/11/08(土) 10:27:27
名前:
ものし
「イヤ・・・・あの時と同じ・・・・」
梨乃は体をビクンと震わせてエビ反りになった。既に黄緑色のハイレグ水着に着替えさせられていた。梨乃に刀を突き立てた亜紀は既に他の隊員と戦っていた。
「リノちゃん・・・・!!」
「ごめんね、ユメちゃん、みんな・・・・」
梨乃はしかめっ面をしてそのセリフを言うのがやっとだった。そしてコマネチをしたい衝動に駆られ・・・
「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
眼鏡の奥にはうっすらと涙が溜まっていた。11年前と同じく、人前でハイグレ人間姿をさらすことになってしまったからだ。
「さてと。次は誰をハイグレ人間にしてあげようかな。」
亜紀は夢、夏海、風美子、香桜里をじろりと一瞥して獲物を嬲る喜びを感じていた。
「へえ、いい反応速度ね。でも、その程度でハイグレ機人は倒せないよ!!」
春香は真那、琴、澪、エミリを相手に大立ち回りを演じていた。ショットガンを神のごとき速さで連射し、4対1の劣勢をカバーしていた。
「春香先輩、覚悟!!」
澪は銃をバットのように振り回し、春香もそれに対し真上から振り下ろすような形になった。刀の斬り合いでつばぜり合いになるような格好だった。
「そこっ!!」
澪にかかりきりになった隙を見逃さず、琴がフリーズ銃を連射。春香は澪から距離を取って着地。そこにすかさず真那とエミリがフリーズ銃を連射した。
「あうっ!!」
春香の左肩にフリーズ銃が命中。左肩が氷の膜で覆われた。ショットガンを取り落しそうになり、その場に片膝をついた。
「よしっ・・・・このまま追い込んで無力化するのよ!!」
ショットガンは片手で撃てる代物ではない。左肩が動かず撃つのに不自由する今のうちにと真那は考えた。4人は春香に向かって突進した。
「フリーズ銃なんかに負けない・・・負けない・・・負けないっ!!ハイグレ魔王様のために!!」
春香は全身に力を込めた。左肩の負傷は大した大きさではない。パリンという音とともに、左肩にまとわりつく氷が剥がれ落ちた。
「えっ・・・!?」
琴は至近距離でショットガンを構える春香に度肝を抜かれた。このままではショットガンの弾に当たり4人ともハイグレ化してしまう。自分が一番ショットガンに近い場所にいる。ならば・・・
「・・・・っ!!」
琴はショットガンの銃口の真ん前に飛び出した。そして、フリーズ銃を春香に向けて構える。だが・・・・
「ううっ・・・・ううっ・・・・ううっ・・・・!!」
春香はためらわずショットガンの引き金を引いた。高密度のハイグレ光線を弾の中に内蔵しており、それら全てが琴に向けて注ぎ込まれた。
「がはっ・・・・・ごほっ・・・・!!」
耐えられるのはあと1発。冷静な春香は無情にもまた引き金を引いた。
「きゃああああああああああっ!!」
琴の抗ハイグレ化も限界を迎えた。体が大の字になり、あっという間に赤色のハイレグ水着姿にされた。11年前と22年前は黒だったが、今回は赤に変わっていた。
「後はよろしく・・・」
ハイグレ光線を浴びる瞬間に髪留めが吹き飛ばされ、琴はセミロングの髪がばらばらと肩にかかった。
「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
整ったスタイルをさらしつつ、初めて着る赤いハイレグ水着の感触を楽しむように、琴はハイグレポーズを始めた。
Re: ハイグレ自衛隊2015〜天下分け目・シンジュク決戦〜
( No.19 )
日時: 2014/11/09(日) 10:35:54
名前:
ものし
「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
梨乃は黄緑、琴は赤。代わる代わる腕を振り下ろし、そして振り上げるコマネチの動作をしていた。至近距離で戦闘が行われていても、2人の集中力が乱されることはない。
「きゃっ!?」
亜紀の右手首に夏海の放ったフリーズ銃が当たった。手首が凍り、右手に持つ二刀短剣を持っている状態から動かすことができない。
「今よっ!!」
夢、風美子、香桜里がすかさず左手に向けて一斉射撃。
「なっ・・・・!!」
亜紀の左手首にもフリーズ銃が命中。両手の自由を失った亜紀はバランスを崩して転倒した。
「きゃああああああああああっ!!」
亜紀に連続してフリーズ銃が当てられた。亜紀は腹這いになって逃げようとしたが、逃げようとする姿勢のまま凍り付いた。
「やっと・・・・やっと倒した・・・・」
夢はしかしすぐにもう1人の敵・五代春香と戦う仲間の援護に向かった。
「7対1か・・・。結構やばいね。」
春香は敵を過小評価はしていなかった。このままではいずれ取り囲まれて袋叩きにされてしまう。
「むざむざ犬死するくらいなら・・・」
春香は7人を一瞥すると、即座に最適の目標を割り出した。
「加速。」
ボソッと春香は言うと、ショットガンを捨てて瞬間移動かと思われる速さで亘理エミリに飛びついた。
「なっ!?」
「あなた、あと1回でしょ?」
ビクッとエミリの体が震えた。そう・・・先ほどまでの戦闘で春香のショットガンの攻撃を3回浴びているのだ。
「これ、小型のハイグレ銃なの。これを浴びたらどうなるか分かるよね?」
春香がハイグレ機人スーツから取り出したのは手のひらサイズの銃。だが、小型といえどもそれはハイグレ銃だった。
「さあ、私を攻撃できるならしてごらんなさい。だけど、私が凍り付くまでの間にこの子もハイグレ人間にするくらいできるわ。ここは退きなさい。」
通常の春香なら絶対に言わないような冷酷な言葉が発せられていく。澪は彼女を知るだけに恐怖で足が震えた。
「ひ、卑怯よ!!人質なんて!!」
真那がヒステリックに叫んだ。だが、春香は馬鹿にしたように笑った。
「卑怯?これは戦争だよ。勝つためならなんでもするよ。それに、やられた友達たちの仇を少しでも討ちたいし。」
目の前で凍り付いて倒れている亜紀をはじめ、ハイグレ機人はみな第三中隊によって倒されていた。春香はそれを言っているのだ。
「みんな、私ごとこの人を撃って!!」
エミリはありったけの勇気を出して叫んだ。自衛官になるには大人しくて活動的でない彼女は、せめて足手まといになるまいと思ってそう言った。
「ハイグレ人間になるのなんて怖くない・・・・最後は私たちが勝って元に戻れるって信じてるから!!」
「無理だよ。今度こそはハイグレ魔王様が勝つよ。」
「早く・・・・!!早く撃って!!お願い!!」
エミリは泣きそうな顔をして言った。
「エミリちゃん、ごめんね!!」
夢が春香の脳天に向けてフリーズ銃を発射した。
「ううっ・・・・でも、1人は確実に始末できる・・・」
春香は体が凍り付いていくのにも冷静に行動した。エミリに向けてハイグレ銃を放ったのだ。
「きゃああああああああああああああっ!!」
エミリの控えめな体が水色のハイレグ水着に覆われていく。彼女は宮城県仙台市出身。かつては水泳部に所属しており、海で競泳水着姿でよく部活の練習をしていた。ハイレグ水着は懐かしい感覚だった。
「き、気持ちいい締め付け・・・・・懐かしい・・・・・」
自衛隊に入ってから水泳から遠ざかっており、久しぶりのハイレグ水着。それも自分の大好きな水色。ハイグレ人間に体の構造が変化させられると、エミリはその場で立ち上がった。
「私はここまでです・・・魔王様、お許しを・・・・」
一方、春香はとどめを刺されて氷漬けにされてしまった。
「うううっ・・・・ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
エミリは笑顔でハイグレポーズをしていた。それはとても晴れやかで、いつもの大人しい印象とは正反対の姿だった。
Re: ハイグレ自衛隊2015〜天下分け目・シンジュク決戦〜
( No.20 )
日時: 2014/11/12(水) 20:12:08
名前:
ものし
「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
梨乃、琴、エミリが一列に並んでハイグレポーズをしている。先にハイグレ化した美映・舞衣子・緋紗奈を合わせると、12人の実働部隊のうち半分がやられたことになる。だが、その犠牲と引き換えにハイグレ城までたどり着くことができた。
「前に進もうよ。それが私たちにできる唯一のことなんだから。」
夢が言った。6人は武装を点検した。全員異常なし。そして、突入しようとしたとき、パンスト兵のオマルの飛行音が聞こえてきた。
「んっ・・・あれはっ!!」
夏海が双眼鏡でパンスト兵部隊の接近を確認した。その数100。江東区の制圧を終えて戻ってきた部隊だった。
「くっ、せっかく突入しようって時に・・・」
真那は悔しそうに口をゆがめた。パンスト兵たちは彼女たちの姿を確認すると、ハイグレ銃を構えて接近してきた。慌てて応戦態勢に入る。だが・・・
「ぎゃっ!?」
「ぐふっ!?」
先行していた2機のパンスト兵が撃墜された。遠距離からの狙撃だった。
「こちら、四季1。あなたたち、無事だったのね!?」
6人の通信機に通信が入った。蒼井副部隊長の声だった。副部隊長、内木通信兵、栗原通信兵が遠くからフリーズ銃を撃っているのが見えた。
「副部隊長、助かりました!!」
通信機越しに風美子が喜びを爆発させた。
「ええ・・・福田さんと沢村さんはだめだったけど・・・・あのパンスト兵は私たちが引きつけるわ。今のうちに突入しなさい!!」
「了解!!」
もう言葉は不要だった。6人は先ほど爆破した入口からハイグレ城内に突入していった。
「内木さん、栗原さん・・・・正直この数相手ではいずれやられるだろうけど・・・」
「それ以上は言わないでください、副部隊長。私と夕菜は最後までお供します。」
「愛の言うとおりです。せめて1人でも多くやっつけて皆さんを援護しましょう。」
決死の覚悟を決めた3人はフリーズ銃を撃って撃って撃ちまくった。
「へぇ、地球人たちもやるじゃない。ハイグレ機人を全部倒すなんて。」
ハイグレ魔王は高みの見物のつもりでハイグレ城の下で行われていた戦闘を見ていた。
「魔王様、地球人6人が城内に・・・・」
「ハラマキレディー様がいらっしゃれば・・・・」
パンスト兵たちは動揺していた。城内のパンスト兵はごく少数。先程からパンスト兵を次々に倒している彼女たち相手に勝てるはずはない。
「落ち着きなさい、あなたたち!!みっともないわね!!」
右往左往する部下たちをハイグレ魔王は叱りつけた。そして、玉座から重い腰をあげた。
「もうすぐハラマキレディースが戻ってくるわ。それまで、あなたたちは束になってあの地球人たちに立ち向かいなさい。少しでも奴らの動きを遅くするのよ。」
「はっ!!」
パンスト兵たちはすぐさま部屋を出てハイグレ銃を持って下の階へと向かっていった。
「さてと。しばらくぶりに私が戦うことになるかもしれないわね。やはり面白い星だわ。」
毎度毎度手こずらされている星だが、それはそれで楽しいとハイグレ魔王は思った。
「そういえば、あの子がやってくるのももうすぐだったかしら・・・」
Re: ハイグレ自衛隊2015〜天下分け目・シンジュク決戦〜
( No.21 )
日時: 2014/11/14(金) 22:33:11
名前:
ものし
「いたっ!!」
「逃がさないっ!!」
夢と真那が続けざまに発砲。階段の上からパンスト兵が2人落ちてきた。フリーズ銃の効果は抜群だった。狭い場所で同数対同数の状況ならば負けることがない。
「中原さん!!」
「任せてください!!」
パンスト兵が慌てて閉めた扉に夏海が手りゅう弾を投げて破壊。澪がすぐさま制圧射撃をした。
「後方にパンスト兵!!援護して、シマちゃん!!」
「了解!!」
風美子と香桜里が十字砲火を浴びせて後ろから忍び寄ろうとしていたパンスト兵を氷漬けにした。
「待ってなさい、ハイグレ魔王・・・。絶対にお父さんの仇を討ってやる・・・」
夢が自衛隊員になった理由。それは簡単だった。22年前に航空自衛隊員だった父が、ハイグレ城攻撃作戦に参加して殉職していたからだ。夢は子供のころから父と同じ仕事をすることしか考えていなかった。母はとても反対したが、無理やり自分の意志を押し通したのだ。
「ユメちゃん、気負いすぎだよ。肩の力を抜いて。」
真那に言われてはっとした。そう、平常心を失っていては100%の力を出せない。
「もう大丈夫。落ち着いて、確実に進んでいこう。」
6人は前後左右の安全を確かめつつ、エレベーターや階段を使いながら上へ上へと向かっていった。
「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
銀行店の中では客も行員も分け隔てなくハイグレポーズをしていた。
「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
村野美映もその中に混じっていた。洗脳が体をむしばんでおり、大きく腕を振り上げて必死にハイグレポーズをしていた。
「(ああ・・・楽しい・・・あの人と一緒にハイグレポーズをしたい・・・)」
美映は恍惚とした表情でロサンゼルスにいる夫のことを考えていた。
「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
一方、萩緋紗奈は学校の校庭の真ん中で1人でハイグレポーズをしていた。彼女のオレンジ色のハイレグ水着姿を見てくれる人はいない。隣に1人いなくはないが、それは氷漬けにされて動けない棗だった。
「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
緋紗奈は黙々と自分の務めを果たすだけだった。
ハラマキレディース率いるパンスト兵部隊は自衛隊及び在日米軍の掃討を終了した。
「リーダー、思ったよりも早く終わりましたね。」
「ええ、そうね。まったく、地球人も毎回懲りずによく抵抗するわね。」
「本当に馬鹿ですよね。」
空中でオマルに乗りながら一息つく3人。そこに魔王城から通信が入った。
「リーダー、大変です。機人部隊は全滅、地球人6人が魔王城に入ったそうです。」
「フリーズ銃という特殊兵器を持っていて、パンスト兵では手出しができないそうです。」
「11年前の悪夢が蘇ってくるわね。いいわ、戻りましょう。」
3人はオマルの頭を新宿に向けた。
「あんたたちはオダワラとカマクラで楽しんでなさい。」
リーダーは今まで一緒に戦っていたパンスト兵たちに指示を与えた。パンスト兵たちは蜘蛛の子を散らすように去って行った。
「「「フルスロットル!!」」」
22年前の敗北から学んだハラマキレディースは、オマルのスピード強化にも抜かりはなかった。
Re: ハイグレ自衛隊2015〜天下分け目・シンジュク決戦〜
( No.22 )
日時: 2014/11/17(月) 00:23:46
名前:
ものし
夏海はGPSで自分たちの位置を確認した。高さは地上から300m。ハイグレ城の2本の足が結節していると思われる場所まで来ていた。
「もう半分以上か・・・。」
6人は上へ向かう通路をひたすら進んでいた。パンスト兵の抵抗も最初のうちは激しかったが今ではまばらになっていた。
「そうは言ってもこの人数だと多勢に無勢ですね。」
「ええ。なるべく包囲されないように注意しながら進みましょう。」
風美子と真那が前方を警戒しながら進んでいく。
「あっ・・・・なんだか開けた場所に出ますよ。」
香桜里が目ざとく前方に見える光を見つけた。
「11年前の情報が正しければエレベーターホールがあるはず・・・」
はたしてその通りだった。円盤型エレベーターが3基あった。11年前とは違い、どれが魔王の間に一番近い位置で止まるか分かっている。
「こっちのエレベーターだよね。」
夢は別の部屋にある大きなエレベーターにみんなを誘導した。魔王の間に直結している大型の円盤型エレベーターだ。
「私、セキュリティを解除してきます。」
澪がいの一番にエレベーターの操作盤に向かっていった。彼女は情報工学が得意で、このような場合のセキュリティを突破する方法を心得ていた。
「えっと・・・・結構簡単。3分で解除できます。」
他の5人は周囲を警戒しつつ、エレベーターに乗って澪の作業が終わるのを待っていた。
「第1セキュリティ解除、第2セキュリティに侵入・・・」
ぶつぶつ言いながら、澪が難しい顔をして操作盤とにらめっこしながらセキュリティを解除していった。
「よし、もうすぐ・・・」
最終セキュリティに到着。少し手こずってたが、通常の方法から迂回して突破。最後にエンターキーを押すまで漕ぎつけた。その時、ハイグレ光線が澪に命中した。先程に倒したパンスト兵の生き残りが3人やってきたのだ。
「ううっ・・・・!!」
澪は通算3回目。あと1回当たればハイグレ人間になってしまう。
「ミオちゃん!!」
夢が助けに行こうとしたが、澪がそれを制した。
「無駄な戦闘で時間を取られるべきではありません。今、解除が終わりました。このままエレベーターを起動します。行ってください!!」
澪も夢も軍人だった。果たすべき目的のため、理性を押さえこんだ。
「ごめんね・・・!!」
夢がエレベーターに戻った。澪はそれを確認すると、起動装置を押した。エレベーターは外側部分が保護膜に覆われ、上に上がっていった。夢たちも澪も、お互いに敬礼していた。
「頑張ってください・・・・」
1人残った澪に3人のパンスト兵の銃口が突き付けられた。
「琴、舞衣子、あなたたちの後を追えるね・・・」
澪にハイグレ光線が浴びせられた。澪の体が赤く光り、人生3回目の苦痛に顔をしかめた。
「ああっ・・・・ハイグレ・・・・人間・・・・」
澪は抗う気などなかった。しようとしても無駄なことだから。
「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
緑色のハイレグ水着姿になった澪は、顔をひきつらせてノロノロとハイグレポーズをし始めた。
Re: ハイグレ自衛隊2015〜天下分け目・シンジュク決戦〜
( No.23 )
日時: 2014/11/23(日) 10:22:21
名前:
ものし
「マイコちゃん・・・ミエちゃん・・・ヒサナちゃん・・・リノちゃん・・・コトちゃん・・・エミリちゃん・・・ミオちゃん・・・」
夢はここまで犠牲になった仲間たちの顔を思い浮かべていた。彼女たちの尊い犠牲のおかげで、自分たちは魔王の間にたどり着こうとしている。
「ハイグレ魔王はとても強い・・・でも、私たちなら・・・・」
「ええ、そうですね。絶対に倒して平和な世界を取り戻しましょう。」
真那と夏海がこの後の最終決戦に思いをはせ、武者震いをしていた。
「ねえ、シマちゃん。私、なんだかとても強力な敵が近づいている気がする・・・・」
「シィちゃんの悪い予感・・・・ううん、きっと大丈夫・・・・」
香桜里はよく当たる風美子の悪い予感に若干の不安を感じていた。
蒼井操副部隊長、内木愛通信兵、栗原夕菜通信兵はじりじりと追い詰められていた。倒しても倒してもきりがない敵の数、ハイグレ光線を浴びる回数が増えることに対する恐怖、弾を撃ち続けることによって武器にかかる負荷。
「リロード・・・・きゃっ!?きゃああああああああっ!!」
弾をリロードしていた夕菜にハイグレ光線が命中。度重なる攻撃でハイグレ光線を何度も浴びており、ハイグレ光線に対する抵抗力が限界を超えた。
「夕菜!?」
「栗原さん!?」
2人が愕然とした表情で見守る前で、夕菜の体は白いハイレグ水着に包まれていった。
「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
体の点滅が終わった夕菜は、恥じらいのそぶりを見せながらハイグレポーズを始めた。ショートヘアと小麦色の肌、それに映える白い水着・・・・。
「副部隊長、高速で飛来する物体ありっ!!あれは・・・・ハラマキレディースです!!」
「くっ・・・・こんな時に・・・・」
愛の報告に蒼井副部隊長は唇をかみしめた。これで自分と愛の勝機はなくなった。その計算が一瞬で立ったのだ。ハラマキレディースたちは彼女たち2人の姿を認めると、降下してきた。
「おやおや、随分と派手に暴れてくれたわね。」
ハラマキレディースリーダーは他人事のように周囲を見回しながら言った。
「あら、お褒めにあずかれて光栄ね。どんなご褒美をいただけるのかしら?」
「何も出ないわよ。でも、私たちが直々に浴びせてあげるわ。ハイグレ光線を。」
リーダーが部下たちに手出しをしないよう合図をし、ハイグレ銃を取り出した。彼女たちは遠巻きに成り行きを見守ることにした。
「こんのっ!!覚悟!!」
愛は1人で前に出てきたリーダーにフリーズ銃を浴びせた。しかし、魔法の障壁が出てリーダーの手前で砕け散った。
「えっ!?」
「私たちはパンスト兵と強さが違うのよ。その程度の攻撃で私たちを倒そうなんて思い上がりよ。」
呆然とする愛にハイグレ光線が浴びせられた。愛はもうそれを避ける気力を失っていた。
「きゃあああああああああっ!!」
苦しみの悲鳴が収まると、そこにはピンク色のハイレグ姿の愛が立っていた。
「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
愛はポニーテールを揺らしつつ、夕菜の横で並んでハイグレポーズをし始めた。
Re: ハイグレ自衛隊2015〜天下分け目・シンジュク決戦〜
( No.24 )
日時: 2014/11/23(日) 10:24:20
名前:
ものし
エレベーターが最上階で止まった。一番恐れていた澪のハイグレ化後のエレベーター停止はなかったようだった。
「広い部屋・・・」
夢が思わずつぶやいた。部屋のいたるところから黄緑色の水が滝のように流れ落ちていて、幻想的な光景だった。部屋の中央には二体の金色の像があり、その間に椅子があり、誰かが座っていた。
「ハイグレ魔王よ!!」
真那が叫んだ。5人がとっさにフリーズ銃を構えた。ハイグレ魔王はマントを翻してその場に立ち上がった。
「ホホホ、地球人よ。本当なら途中でエレベーターを止めてしまってもよかったんだけど、あなたたちの勇気に敬意を払ってお通ししたのよ。」
「お通しした?随分と余裕みたいね。」
夏海が恐怖で足を震わせつつも強がった。
「あんたたちにアクション仮面と同じくらいの力があるってんなら別だけどねぇ。でも、残念ね。アクションストーンはすべて破壊し、北春日部とその一味も金属板にして動けないようにした。どうしたってこの世界には来られない。」
「そのための私たちよ。アクション仮面がいなくたって、この国を守るのよ!!」
風美子が激昂し、フリーズ銃を放った。だが、ハイグレ魔王は防御幕を張ってそれを防いだ。
「無駄よ無駄。あんたたちの攻撃なんてアクション仮面と比べたら全然遅いわ。」
ハイグレ魔王がその場に浮かんだ。そして、消えた。
「えっ・・・・皆さん!!」
香桜里がいち早く気付いた。目にもとまらぬ速さで動いたハイグレ魔王は5人の前に立っていた。
「あっ・・・あっ・・・あっ・・・」
5人とも咄嗟のことで動くことができなかった。その彼女たちにハイグレ魔王の電気ショックが加えられた。
「「きゃあああああああっ!!」」
彼女たちはあまりの苦しさにその場に倒れこんだ。ハイグレ魔王が立てていた小指を下すと、電撃が終わった。
「あっけないわねえ。そのくらいの力でどうやってハイグレ機人を倒してきたのかしら?」
ハイグレ魔王が仮面の下でせせら笑っていた。そして、左手を上にかざしてパチンと鳴らした。空中に画面が表示され、そこにはハイグレ城真下で1人戦っている蒼井副指令の姿が映っていた。
「ごらんなさい。あなたたちの仲間の1人の最後を。」
「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
愛はピンク、夕菜は白のハイレグ水着姿で嫌そうにコマネチをしている。少し離れたとことでは、梨乃、琴、エミリが少し洗脳が進んでほぐれた表情でコマネチをしていた。
「ホホホッ、もう限界のようね。やっておしまい!!」
リーダーに命令され、部下のハラマキレディース2人がハイグレ銃を発射。蒼井操副司令に2つとも命中した。
「い、いやああああああああああっ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
35歳という年齢を感じさせない魅力ある肢体。灰色のハイレグ水着に身を包み、コマネチをし始めた。
「「「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!!」」」
左から梨乃、琴、エミリ、操、愛、夕菜の順に一列で並んでハイグレポーズ。ハラマキレディースは画面上それを横切っていった。
「ふ、副部隊長まで・・・・」
香桜里がこわばった表情で画面に見入っていた。
「哀れね。抵抗してもしなくてもいつかはハイグレ人間になるのにねえ。あんたたちも早くハイグレ光線を浴びたいでしょう?」
「言わせておけばっ!!」
真那がフリーズ銃を発射。だが、防がれる。夢と夏海が同時にフリーズ銃を発射。しかし、それも防御幕に阻まれた。
「こんのっ!!」
風美子が銃を捨ててハイグレ魔王に向かって突進した。すぐさま電撃を放ってくる。だが、風美子はそれに耐えてハイグレ魔王の足に飛びついた。
「ぎゃっ!?」
自分の技とはいえ、自分に電撃が感電し、ハイグレ魔王は思わず悲鳴を上げた。
「よくもやってくれたわね、小娘!!」
怒ったハイグレ魔王が足をめちゃくちゃに振り回し、風美子を振り払った。
「きゃっ!?」
風美子は背中から地面にたたきつけられた。激しい痛みのためにかわいらしい顔を歪めた。
「お仕置きしてあげるわ。」
ハイグレ魔王は右手を風美子の上にかざすと、そこからハイグレ光線が出てきた。
「うううっ・・・・・きゃあああっ!!」
仰向けの状態で風美子にハイグレ光線が浴びせられた。徐々にハイグレ光線が体を侵食し、彼女の迷彩服をピンク色のハイレグ水着に変えていった。
「ハイグレ光線の威力を落としているのよ。一瞬でハイグレ人間になれないから、苦しいでしょう?」
「く、苦しくなんて・・・・きゃあああああっ!!」
「強がっちゃって。あんた、顔はいいけど、もう少しスタイルをよくした方がいいんじゃない?」
「よ、余計なお世話・・・・きゃああああああっ!!」
風美子は完全にピンク色のハイレグ水着姿になった。顔はぴか一でかわいいが、胸が小さいことにコンプレックスを抱えていた。だが、今の彼女には関係なかった。ある目的を果たすことだけ考えていた。
「いやっ、いやっ・・・・!!」
風美子は立ち上がって股間に両手を当てた。そして・・・・
「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
風美子はハーフアップにした髪を揺らしつつ、前のめりになってハイグレポーズを始めた。
Re: ハイグレ自衛隊2015〜天下分け目・シンジュク決戦〜
( No.25 )
日時: 2014/11/24(月) 11:09:24
名前:
ものし
「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
風美子は小柄な体を震わせつつ、ハイグレポーズを繰り返していた。
「シィちゃん・・・・」
親友の香桜里は風美子のハイレグ水着姿に愕然とした。
「さてと、次は誰がハイグレ人間になりたいのかしら?」
ハイグレ魔王は仮面を取り、余裕綽々の態度で4人をぐるりと眺め回した。
「(ハイグレ魔王・・・・随分中世的な顔立ちね・・・・)」
夢は初めて見るハイグレ魔王の素顔に驚いた。もっと悪人顔をしていると思っていたからだ。
「あら、あなた何か言いたそうね。」
ハイグレ魔王は怒りに燃えた眼をしている香桜里をじろりと見た。
「1対1の勝負がしたいの。シィちゃんの仇、討たせてもらうよ。」
「へぇ、決闘ね。いいじゃない。あんた、何か武術はやっているの?」
「剣道三段よ。」
「アクション仮面も同じようなこと言ってたわね。いいでしょう。なら、こうしましょう。私が勝ったらあんたは大人しくハイグレ人間になること。あんたが勝ったら潔く地球から去るわ。」
「いいよ。約束だよ。」
「なら、今は夕方。もっといい場所で戦いましょう。」
ハイグレ魔王は4人についてくるように促した。
「大丈夫なの、カオリちゃん。本当に1人で戦える?」
「心配しないでください、ユメさん。私、こう見えても強いんですよ。」
「ハイグレ魔王が約束を守るとは思えないよ。」
「恐らく守らないでしょうね、ナツミさん。でも、少しでも弱らせることができれば・・・」
「何もできないままさっきの電撃でやられた状態よりはましでしょうね。あなたに任せるわ、カオリちゃん。」
「ありがとうございます、マナさん。」
もはや覚悟の決まっている顔をしている香桜里を止めることはもうできない。3人は彼女の勝利を願うことにした。
朝方から始まった戦闘も既に夕方。ハイグレ城屋上の魔王像からは夕日が西の空に落ちていった。
「夕日がきれいね。そう思わない?」
「ええ、そうでしょうね。」
香桜里は夕日など見ていなかった。全ての神経をハイグレ魔王に集中させていた。
「なら、少し揉んであげましょうか。」
ハイグレ魔王はフェンシングのように右手に高々と剣を振り上げた。対して香桜里は剣を正眼に構えた。
「「ハアアアアッ!!」」
2人が同時に掛け声をあげて相手に斬りかかった。お互いの攻撃を読み、かわした。
「へえ、今のを完璧に耐えるなんてやるじゃない。アクション仮面以外でここまで見事に受け切ったのはそう多くないわよ。」
「お褒めにあずかって光栄よ。なら、これはどう?」
香桜里は横なぎに剣を払う構えをした。ハイグレ魔王は咄嗟に剣を前に出した。だが、それはフェイクだった。
「なっ!?」
薙ぐと見せかけて突いてきた。ハイグレ魔王はすんでのところでそれをかわした。
「面白い。なら、こっちもお返しよ!!」
2人は数合にわたって切り結んだ。
「いけっ、カオリちゃん!!頑張って!!」
「そうよ、そこよ!!ああっ、惜しい!!」
夢と真那は無我夢中で香桜里を応援していた。2人は夢中になっていて気付いていない。夏海はそう思った。
「(ダメ・・・ハイグレ魔王は本気を出してない・・・顔が笑っている・・・島居さんだけでは勝てない・・・)」
そうこうしているうちに、鍔迫り合いをしていた2人に変化が現れた。香桜里が少しずつ押されていくのだ。
「ほらほら、どうしたの?もうそれでおしまい?」
「うっ・・・くっ・・・」
いかんともしがたいのは体格差。それに伴い、腕力と膂力も違う。また、同じ体格だとしてもハイグレ魔王の身体能力はとても高いのだ。
「(少しでもハイグレ魔王の体力を削らないと・・・)」
香桜里は一足飛びに下がって両手で剣を持ち直し、全身全霊をこめた。
「せいやああああっ!!」
体ごと1つの弾丸のようにハイグレ魔王に向かって突き進んだ。ハイグレ魔王の懐に入った。
「ぎゃっ!?」
ハイグレ魔王の右肩が深々と切り下げられた。思わずうずくまるハイグレ魔王。
「よしっ・・・・」
「またしても、地球人のくせに・・・!!許さないわよ!!」
ハイグレ魔王の体から激しい闘気が出た。そして、見る間に人型ではない、魔人に変化した。ハイレグ水着が赤から白になり、青い皮膚が群青色に変わった。
「イーヒッヒッヒッヒッヒッ!!私を怒らせた罰よ!!」
「えっ・・・・きゃあっ!!」
一瞬で香桜里の持っていた剣がハイグレ魔王の触手によって溶かされた。そして、そのまま彼女の首に巻きついた。
「がはっ・・・・・・きゃああああああっ!!」
ハイグレ魔王の能力でハイグレ光線なしに香桜里の体が紫色のハイレグ水着に着せ替えられていった。ハイグレ魔王の魔力は抗ハイグレの耐久度を軽く上回っていた。
「そ、そんなっ・・・・・・」
ハイグレ魔王の触手から解放され、よろよろと後ずさった。既に大きな胸を持つ自分の体がハイレグ姿になっていた。
「ううっ・・・ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
黒のボブヘアとふくよかな胸を揺らしつつ、香桜里は生まれて初めてのハイグレポーズを堪能していた。
Re: ハイグレ自衛隊2015〜天下分け目・シンジュク決戦〜
( No.26 )
日時: 2014/11/28(金) 21:26:20
名前:
ものし
「イーッヒッヒッヒッヒッヒッ!!さあ、次はどの子をハイグレ人間にしてあげましょうか!?」
魔人化したハイグレ魔王は甲高い声で叫びながら少しずつ夢、夏海、真那の方に近づいてきた。
「くっ・・・・ハイグレ魔王・・・・凄い闘気だね・・・・」
夢は自衛隊に入ってからこれほどまでに強い敵に出会ったことがなかった。先ほどまで戦っていたハイグレ機人よりも格段に強いということを肌に感じていた。
「3人で戦いましょう。最高のチームである私たちなら!!」
夏海がフリーズ銃をハイグレ魔王に向けた。夢と真那も目配せをしてそれに倣った。
「私たちのチームワーク、見せてあげるわ。覚悟しなさい、ハイグレ魔王!!」
真那が大声で叫んだ。それと同時に、3人が3方向からハイグレ魔王めがけて突っ走った。
「ハイグレ!!ハイグレ!!ハイグレ!!」
ハイグレ魔王の玉座の間に残された風美子は1人でハイレグ水着に身を包み、ハイグレポーズをしていた。可憐なハイレグ姿は男性が見れば百人中百人が見惚れるほどのものだが、惜しむべきはそれを見てくれる人がいないことだ。
「ハイグレ!!ハイグレ!!ハイグレ!!」
風美子はしかし、そんなことを考える暇なくハイグレポーズを続けている。しばらくして、玉座の間に通じる扉が開き、中に入ってくる人物がいた。
「ハイグレ!!ハイグレ!!ハイグレ!!ハイグレ!!ハイグレ!!ハイグレ!!」
風美子はその人物に気付くと、高速でハイグレポーズをするようになった。その人物はハラマキレディースでもパンスト兵でもない。だが、高貴な人物であった。
「ハイグレ!!ハイグレ!!ハイグレ!!ハイグレ!!ハイグレ!!ハイグレ!!」
その人物はつかつかと風美子に歩み寄り、彼女の面前に立った。その人物の背は低い。せいぜい身長140cm程度。小柄な風美子よりもさらに小さい体をしていた。
「・・・・・・・」
その人物の表情は、ハイグレ魔王と同じ仮面をしており、見ることができない。ハイグレ魔王と同じマント姿をしており、そのマントの中から両腕が伸びてきた。
「ハイグレ!!ハイグレ!!ハイグレ!!ハイグレ!!ハイグレ!!ハイグレ!!」
風美子の表情が若干固くなった。これから行われることが分かっているからだ。
「・・・・・・・」
その人物はおもむろに風美子の小さな胸を両方握りしめた。
「あっ・・・・・あっ・・・・・あっ・・・・・」
風美子がハイグレポーズをしながら嗚咽の声を漏らした。精気が吸い取られているのだ。ハイグレポーズをしている瞬間に一番多くほとばしる精気が、彼女からマントの人物に移っていった。
「ううっ・・・・」
風美子はハイグレポーズをする気力もなくなり、その場で気を失った。マントの人物は風美子を静かに横たえた。
「いい精気をありがとう。また今度この精気を吸わせてね。」
マントの人物は風美子の精気に満足した。
「もうちょっとか・・・・。あと1人分くらいかな?」
マントの人物は独り言をつぶやくと、玉座の間を後にした。はるか階下では、エレベーターの間で澪が同じく精気を吸われて気を失っていたのだった。
Re: ハイグレ自衛隊2015〜天下分け目・シンジュク決戦〜
( No.27 )
日時: 2014/11/30(日) 22:21:12
名前:
ものし
「さあ、私たちの連携攻撃、避けられるものなら避けてみなさい!!」
夢がハイグレ魔王の正面からフリーズ銃を発射。ハイグレ魔王はすぐさま防御幕を張ってそれを防いだ。
「えいっ!!」
「とりゃっ!!」
夏海がハイグレ魔王の右後方、真那が左後方からフリーズ銃を撃った。それもハイグレ魔王は防御幕を張って防いだ。
「だから言ってるでしょ?あんたたちの攻撃なんて当たらないの。まあ当たったところでアクションビームほど効かないんでしょうけどね。」
魔人化したハイグレ魔王は余裕綽々の態度で続けざまにくるフリーズ銃の攻撃をかわしていた。
「チッ・・・・」
夢が弾を撃ち尽くしてすぐにリロードした。夏海と真那も同じくリロードした。
「弾が残り少ない・・・ハイグレ魔王を倒せるチャンスなのに!!」
夢は歯ぎしりして悔しがった。焦って弾を無駄撃ちすることをせず、じりじりと距離を取った。
「もうすぐ日没・・・・なんとかして決着をつけないと。」
夏海は暮れていく夕日に焦りを感じた。圧倒的に戦力で劣っているのに暗くなり視界が悪くなると余計不利になるからだ。
「ユメちゃん、ナツミちゃん・・・・。」
真那が夢と夏海に呼びかけた。その顔は固く緊張していた。その顔だけで2人は悟った。
「ダメだよ、マナちゃん、そんな・・・・!!」
「そうです、マナさん。気持ちはわかりますけど!!」
「2人とも、私たちは自衛隊員よ。この国の平和のために戦わないといけない。だから、必ずハイグレ魔王を倒してね!!」
真那は銃を持ちながら突進した。ハイグレ魔王は虚を突かれたが、すぐに両腕を伸ばして真那の首に絡みついた。
「ぐあああああっ・・・・!!ただではやられないわよ!!」
フリーズ銃をハイグレ魔王の顔に直接押しつけ、引き金を引いた。ハイグレ魔王は少し痛そうなそぶりを見せたが、当たるのを構わずに真那のハイグレ化に力を注ぎこんだ。
「ああっ・・・・くうっ・・・・」
「さっきの子よりはだいぶ抵抗できるみたいね。って、ハイグレ光線を浴びた回数が違うだけか。」
「があっ・・・・ぐふっ・・・・」
ある程度は抵抗していた真那の体が段々と黒いハイレグ水着姿に覆われていった。真那はハイグレ魔王の腕をつかんで抵抗した。
「ああっ・・・・これがハイグレ人間・・・・」
京都出身の真那はハイグレ人間になるのは初めてだった。29歳の美しい体を黒いハイレグ水着姿にされた。
「うふふっ・・・あなたもこれでハイグレのお仲間入りってわけね。さて、あと2人か。」
ハイグレ魔王は真那から手を引き、夢と夏海の方を向こうとした。だが、足が言うことを効かなかった。
「えっ?なんで?」
「えへへへっ、私たちの勝ちのようね。」
真那は薄れゆく意識の中で、両足をフリーズ銃でがっちり固められて動けなくなっているハイグレ魔王の姿を見た。
「ま、まさかあなたは囮!?」
「そうよ、そのまさかよ・・・。ユメちゃん、ナツミちゃん、あとはよろしく・・・」
真那は途切れそうなほどか細い声でそう言い終えると、股下に手を当てた。そして・・・・
「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!みんな、ハイグレを着よう!!」
Re: ハイグレ自衛隊2015〜天下分け目・シンジュク決戦〜
( No.28 )
日時: 2014/12/06(土) 12:48:40
名前:
ものし
「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
真那が香桜里と隣り合ってハイグレポーズをしている。その横で戦闘が行われているのを構わず、一心不乱に。
「そ、そんな馬鹿な・・・・!!」
ハイグレ魔王は地面にくっついて動かない両足を動かそうともがいたが逆にバランスを崩し、四つん這いになった。
「今だよ、ナツミちゃん!!」
「はい!!」
夢と夏海が散々にフリーズ銃を撃ちまくった。
「ぐわっ!?ぎゃっ!?」
ハイグレ魔王はバリアを思うように張ることができず、次々に被弾した。みるみるうちに下半身が凍り付いた。
「くっ・・・・どういうこと・・・・」
混乱したハイグレ魔王は凍っていく体の状況を理解できなかった。
「ユメさん、最後の力を振り絞りましょう!!」
「OK!!」
リロードした2人は、最後の一撃とばかりにフリーズ銃を最大エネルギーでハイグレ魔王に叩き込んだ。
「う、うわあああああああああああああっ!!」
魔人化していたハイグレ魔王の体がとうとう悲鳴を上げた。ハイグレ魔王の体の周囲が光り、大爆発を起こした。
「きゃっ!?」
「うっ!?」
夢と夏海の2人はすさまじい衝撃波に視界を奪われた。もう1度眼を開けると、魔人化を解除されたハイグレ魔王がぼろぼろの姿で倒れていた。2人はそのハイグレ魔王の頭に銃口を突きつけた。
「私たちの勝ちよ、ハイグレ魔王。みんなを元に戻して、この星から出て行って。」
夢が厳しい表情で言った。
「・・・・いいわ、私の負けよ。もういいわ。地球侵略はまた今度にするわ。」
ハイグレ魔王はいささか興ざめた表情をして言った。
「ねえ、ハイグレ魔王。どうして、あなたはこの星にこだわるの?もう3回目よ。いくら地球人が科学力に劣っていても対策は立てるわよ。」
夏海が、用心深くハイグレ魔王を警戒しつつ、聞いた。
「あら、私は1度手に入れたいって思ったものはどうやっても手に入れるのよ。それに、他の侵略者より優位に立ちたいしね。」
「どういうこと?」
「この銀河系はね、人型の知的生命体が多いから、着せ替え洗脳の対象にされやすいのよ。この星を狙っているのは、ビキニ帝国、キョーエイ水着連合、ゼンラ連邦、その他にもいろいろあるわね。」
夢と夏海は顔を見合わせた。結局、ハイレグでなければビキニや競泳水着姿にしようとする勢力に狙われるということか、と。
「いいわよ。そんな奴ら、来たら来たで追い返してやるんだから!!」
「ユメさん・・・・。そうですね、私たち第三中隊で力を合わせれば、どんな敵だって!!」
「11年前のあの子たちと同じね。決してあきらめない姿勢・・・・嫌いじゃないわよ。・・・・・・・・!!」
ハイグレ魔王の顔から微笑が消えた。あの人物が近づいてくる。その気配に気づいた。
「ハイグレ魔王?」
「・・・・・ユメさん、危ない!!」
反射的に飛び出した夏海が夢の前に立ち塞がり、大の字になって夢を庇った。2人のいる場所に高エネルギーのピンク色の極太の光線が飛んできた。
「きゃあああああああああああっ!!」
「ナツミちゃん!?」
眼がくらんだ夢が目を開けると、そこには・・・・
「ユメさん、ごめんなさい・・・・!!ハイグレ!!ハイグレ!!ハイグレ!!」
抗ハイグレ訓練及び薬の効果もむなしく、茶色のハイレグ水着姿の夏海がハイグレポーズを始めていた。サイドポニーを揺らし、スタイルの良い体をさらけ出していた。
「アハハッ、あっけないねえ。」
仮面とマントに身を包んだ人物が屋上を上ってやってきた。仮面とマントをしている姿はハイグレ魔王そのものだった。しかし、ハイグレ魔王と比べるとかなり小柄だった。
「兄様、だらしないよ。地球人ごときにやられるなんて。」
「ちょっと油断しちゃったのよ。」
「それに、このくらいのことで地球を諦めるなんてもったいないよ。またいつもの飽き癖?」
「あんたはいっつも強気ねえ。」
夢はあっけにとられて2人のやり取りを見守っていたが、気を取り直して銃を持ち、ミニ版のハイグレ魔王に問いかけた。
「あなたは誰?」
「ああ、そっか。知らないよね。この星に来るの初めてだし。私はね、ハイグレ皇女。兄様とともに宇宙を統べるハイグレ魔人だよ。」
Re: ハイグレ自衛隊2015〜天下分け目・シンジュク決戦〜
( No.29 )
日時: 2014/12/07(日) 14:34:19
名前:
ものし
ハイグレ魔王像の上には銃を持った夢、戦いに敗れて倒れこんでいるハイグレ魔王、仁王立ちしているハイグレ皇女、そしてハイグレ人間にされた夏海、真那、香桜里がいた。3人のハイグレという叫び声が緊張した場面に間の抜けた印象を与えていた。
「やれやれ、兄様が面白そうだから来いっていうから来てみれば・・・。とんだ茶番だね。」
ハイグレ皇女は右手を顔に当て、仮面を外した。そして、後ろにまとめていた髪を左右にたらした。その姿はツインテールのあどけない子供の姿だった。
「ねえ、ハイグレ皇女。あんたの兄様は既に倒した。戦いはもう終わったの。大人しくこの星から出ていって。」
「嫌だと言ったら?」
「子供を撃つのはためらいあるけど、実力行使させてもらうよ。」
「アハハハハッ!!」
ハイグレ皇女が突然大笑いしだした。
「ねえ、小さな子供相手だから勝てるとか思ってない?違うよ。私はエネルギー消費を抑えるためにいつもはこういう姿をしてるだけ。じゃあ、せっかくだし、特別サービスで私の本当の姿を見せてあげるよ。」
ハイグレ皇女がパチンと指を鳴らすと、夏海、真那、香桜里がハイグレ皇女の周りに集まった。
「さっきハイグレ光線を放ったてエネルギーを使っちゃったから、あんたたちの精気をいただくよ。」
ハイグレ皇女はまず真那の両胸を触ってエネルギーを吸い取った。真那が崩れるように倒れると次は香桜里、そして夏海の胸に触って精気を吸い取った。
「へえ、いいじゃん、いいじゃん。極上だよ、あんたたち。アハハッ、気持ちいいね。」
「ううっ・・・・」
夏海がすべての精気を吸い取られ、その場に倒れこんだ。
「よしっ、気力充実。さあ、変身だよ!!」
ハイグレ皇女の体が金色にまぶしく光った。
「うっ!!」
夢はハイグレ魔王が変身した時と同じく一瞬眼がくらんだ。
「えっ?嘘っ!?」
ハイグレ皇女の140cm台の背がぐんぐん伸び、夢の身長157cmを上回り、165cmくらいになった。胸が大きくなり、腰のくびれができた。元々来ていた赤いハイレグ水着、黒いマントもそれに合わせて大きくなった。
「ふうっ、この姿も久しぶりだね。うん、地球人の精気、気に入ったよ。ねえ、兄様。この星手に入れたら、若い女は全部私の奴隷ってことでいいよね?」
「女には興味はないわ。勝手になさい。」
ハイグレ魔王は倒れたまま消え入りそうな声で言った。
「なんて子なの・・・・。人を物みたいに・・・・。」
夢は湧き上がってくる怒りを抑えきれずにいた。
「この星も、この宇宙も全て私たちのもの。ビキニ帝国やほかの国やらの魔人には渡さない。すべて私たちハイグレ魔人の奴隷だよ。」
「許せない!!」
夢がフリーズ銃を撃った。だが、ハイグレ皇女はその弾丸を素手で受け止めた。
「無駄だって。兄様にだって不意を突かなかったら通じなかったんでしょ?1対1で通じるわけないじゃん。」
ハイグレ皇女は弾を捨て、夢の体をじろじろ見た。
「へぇ、よく見るとあんたもいい体してるねえ。ハイグレ人間にしたら精気を吸わせてもらうよ。」
「誰があんたなんかに!!それに、ハイグレ人間になるなんてもうごめんだよ。」
夢は11年前16歳の時、22年前5歳の時の記憶が蘇り、吐き捨てるように言った。なお、夢は春日部のふたば幼稚園で同じ組だった野原しんのすけこそハイグレ魔王を倒した人間だということは知らない。
「あんた、ハイグレ魔王と同じくらい、狂ってるね。」
「だって私、レズだもん。ホモな兄様とは対象的だから、取り分で揉めることないし、ちょうどいいんだよね。」
ハイグレ皇女はひとしきり嘲笑した後、真顔になって夢に向き直った。
「さあ、あんたの身も心も食べさせてもらうよ!!」
Re: ハイグレ自衛隊2015〜天下分け目・シンジュク決戦〜
( No.30 )
日時: 2014/12/12(金) 22:32:03
名前:
ものし
夢とハイグレ皇女はハイグレ魔王像のてっぺんで交錯した。夢はフリーズ銃をゼロ距離射撃で打っ放し、ハイグレ皇女はハイグレ光線のエネルギーを込めた気弾を放った。
「うっ!?」
ハイグレ皇女が胸を押さえるようにしてうつ伏せに転げ回った。
「や・・・やった!?」
夢はやがて動かなくなったハイグレ皇女の状態を確認しに行った。忍び足で近づいてみると、ハイグレ皇女は気を失った状態で倒れていた。
「やった・・・・勝った!!勝った!!お父さんの仇を討てた!!みんなの仇も・・・・何もかも・・・・」
夢は思わずその場で泣き崩れた。犠牲は大きかったが、自分の手ではいグレ魔王一味を倒すことができたのだ。今度はハイグレ人間にならずに。
「さあ、ハイグレ魔王!!私たちの勝ちよ!!今度こそおとなしくこの星から出て行って!!」
近くで倒れたままのハイグレ魔王に銃を向けて叫んだ。
「おバカ、ねえ・・・・」
ハイグレ魔王が悪魔の笑みを浮かべた。夢がなんのことか図りかねているうちに、ドンという衝撃が体に走った。
「えっ?」
倒したはずのハイグレ皇女が目の前に無傷で立っていた。恐る恐るハイグレ皇女が倒れていたはずの場所を見ると、そこには気が一本転がっていた。
「う、嘘・・・・」
「残念だったね。あんたが倒したのは私の幻影。女のハイグレ魔人には忍びの心得があってね、このくらい朝飯前なんだよ。」
「そっか・・・・」
「もう分かってるよね?あんたの負けだよ。」
ハイグレ皇女はゼロ距離でハイグレ光線を練りこんだ気弾を夢の体に押し付けた。
「ぐうっ・・・・ああっ・・・・・」
まただ、と夢は思った。自分の肉体をハイグレ光線が支配しようとしている。迷彩服が消し飛び、11年前、22年前と同じく青いハイレグ水着が自分の体を包んでいく。
「ごめ・・・・んね・・・・」
夢の自慢の黒髪がハイレグ水着の肩紐にしなだれかかる。胸につけていたペンダント、そしてハイレグ水着のみの姿になった。第三中隊最後の1人がここでハイグレ人間になってしまったのだ。
「負けない・・・負けない・・・・負け・・・・ない・・・・」
夢はコマネチを拒否しようと体に命じた。だが、コマネチをしようとする命令が体を動かそうとしていた。
「ほら、早くハイグレポーズをしなよ。あんだけ嫌がってたハイグレ人間になって、無様に私たちにご奉仕してみせなよ。」
ハイグレ皇女がここぞとばかりに罵声を夢に浴びせかけた。
「イヤッ・・・・イヤッ・・・・」
「もう、しぶといねえ。じゃ、気をそらせてみよっと。」
ハイグレ皇女は青いハイレグカットの部分にソフトタッチした。快感を感じた夢の体がビクンと震えた。
「あははっ、あんた処女だね。触っただけでわかるよ。男の人と付き合ったことないのか。」
「う、うるさい・・・・」
「じゃあ、こういうのはどう?」
ハイグレ皇女は今度は夢の大きな胸を揉みしだいた。夢の体が興奮してガクガクと揺れた。
「イヤッ・・・・きゃああああああっ!!」
夢の精神の均衡がついに崩れた。高速で両腕を上下に動かし、ハイグレポーズを始めた。
「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
こうして自衛隊はハイグレ魔王とハイグレ皇女の前に敗れ去った。
やがて意識を回復した夏海、真那、香桜里、そして城内にいた風美子、澪がハイグレ魔王像の上で整列してハイグレポーズをしていた。既に日は地平線に落ちきろうとしていた。
「ご苦労様、ハラマキレディース。パンスト兵は明日に備えて休ませてちょうだい。」
「はっ!!」
ハラマキレディースから受けた報告では、戦火は上々。東京23区をほぼ手中に収め、埼玉、千葉、神奈川の一部もハイグレ魔王の勢力下においていた。
「そういえば、氷漬けにされたハイグレ機人たちもそろそろ元に戻る頃ねえ。明日はまた働いてもらおうかしら。」
「ねえ、兄様。ハイグレ機人たち、明日はあたしに貸してもらえる?あんなに無様にやられたんだもの、少しはお仕置きしてあげなくちゃ。」
「あんた、相変わらずドSねえ。」
「兄様よりましでしょ?それに、第三中隊の子たちも見せしめのために、おもちゃにしよっかな。」
「勝手にしなさい。」
自分の妹のドSぶりに、さすがにハイグレ魔王も呆れてしまった。
「「「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」」」
ハイグレ人間にされてしまった夢たちは、このあと自分たちを襲う地獄に対抗する術がなかった。
Re: ハイグレ自衛隊2015〜天下分け目・シンジュク決戦〜
( No.31 )
日時: 2014/12/14(日) 15:00:11
名前:
ものし
「ユメちゃん・・・・ユメちゃん・・・・」
「あの・・・・起きてください・・・・」
「ん・・・・・」
藤崎夢は目覚めた。単に目が覚めたのではなく、人としての意識が目覚めたのだ。自分の顔を覗き込んでいるのは斑鳩梨乃と萩緋紗奈だった。
「リノちゃん・・・ヒサナちゃん・・・どうして・・・・」
夢は起き上がろうとして違和感を感じた。体が締め付けらていて、そして吸い付く感覚。そう、夢は青いハイレグ水着を着ていた。
「えっ?2人もハイレグ姿・・・・」
梨乃は黄緑色、緋紗奈はオレンジのハイレグ水着姿であった。夢は周りを見渡してみると、第三中隊別働隊の他のメンバーもハイレグ水着姿で起きだしているところであった。
「ユメちゃんも意識ある?その、ハイグレ人間じゃなくて普通の人間としての・・・」
「あるよ。私、ハイグレ城の屋上でハイグレ人間にされた後の記憶がない・・・」
「ユメさんもあるんですね?良かった・・・・」
「ここはどこ?」
夢はきょろきょろと周りを見回した。夢たち別働隊のメンバー17人が全員同じ牢屋のような場所に入れられているようだった。全員単色のハイレグ水着姿で、武器もなく靴すら履いていない。それこそ海やプールで遊べる格好であった。
「私たちきっと、拷問されたり慰み者にされたりするんでしょうね・・・・」
舞衣子がさめざめと泣き始めた。それにつられ、ほかのメンバーも泣き始めてしまった。
「でも、どうして私たちの意識を元に戻したんでしょう?」
「何か意図があるんでしょうね。」
夏海の疑問に、蒼井副部隊長が答えた。
「ホホホッ、いいざまね、地球人たち。」
牢屋の外にハラマキレディースたちが立っていた。パンスト兵を何人か従えている。
「ハイグレ皇女様の命令よ。出なさい。」
蒼井副部隊長を先頭に、手と足を鎖でつながれ、囚人の集団行進のように廊下を進んでいった。
夢たち17人は、大きなホールのようなところに連れてこられた。部屋の奥には玉座があり、小柄な体をマントに包んだ仮面の人物が座っていた。
「皇女様、地球人の女たちを連れてまいりました。」
ハラマキレディースのリーダーが恭しく礼をしてから言った。
「うん、ご苦労様。じゃ、この地球人たちに見せてあげよっか。」
仮面を取ったハイグレ皇女がパチンと指を鳴らすと、ホールの大きな床が開き、その下にジオラマセットのような場所が出てきた。どこかの研究所のようである。1つの扉が開き、9人の女性が入ってきた。
「ねえ、あれ見て・・・。あの子たち、私たちが戦ったハイグレ機人たち・・・。」
「本当だ。大久保さんもいる。」
眼の良い琴と澪がすぐに気付いた。まぎれもなく春香や琴音たちだった。全員私服姿だったが、目に精気がなかった。彼女たちをなかに入れたパンスト兵たちが彼女たちと距離を取ってから整列し、二列横隊になった。
「えっと、7回目かな。んじゃ、スタート!!」
ハイグレ皇女が命令すると、パンスト兵たちがハイグレ銃を次々に放った。
「きゃっ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
あっという間に幸代がハイグレ人間にされた。緑色のハイレグ姿でハイグレポーズ。
「うわっ!?ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
綾乃がハイグレ光線に当たってオレンジ色のハイレグ姿になってハイグレポーズを始めた。
「みんな、逃げて・・・・・きゃっ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
ピンク色のハイレグ姿にされつつも、芽衣が叫んだ。他の6人が我さきにと奥の扉らしき場所に向かっていく。
「芽衣お姉ちゃ・・・・うわあっ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
芽衣を見ていた亜紀にハイグレ光線が当たり、青色のハイレグ水着姿にされて一緒にポーズをしていた。
「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
別の場所では、琴音が黄色、萌が黄緑色のハイレグ水着に身を包んでハイグレポーズをしていた。
「こっちです!!」
棗の先導で春香と唯が扉に向かって走っていた。
「きゃあああああっ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
唯が背後からハイグレ光線を浴びてしまい、水色のハイレグ水着姿でポーズを始めた。
「・・・・開いた・・・・!!さあ、早く!!」
棗が開いた扉の中にいち早く入り、春香を呼び寄せようとした。だが・・・・
「きゃあああああああっ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
春香は扉の前で大の字になり、紫色のハイレグ水着に着替えさせられ、ハイグレポーズを繰り返した。棗は悔しそうな顔をして扉を閉めた。
「はい、終了。ナツメ以外はゲームオーバーだね。」
ハイグレ皇女がパチパチと拍手して立ち上がった。
「この見世物も飽きちゃったな。じゃあ、その子達全員、もう許してあげる。ハイグレ機人にして前線に出してあげて。」
「はっ!!」
ハラマキレディースリーダーはすぐに部下の1人に彼女たちの実験場への連行を命じた。
「あなた、人間をなんだと思ってるの?見世物にして、苦しめて、何がしたいの?」
真那が怒りに震える口調でハイグレ皇女を睨みつけた。
「だってさ、楽しいんだもの。それに、あれはあんたたちの侵入を許した罰。何度もハイグレ人間にされては洗脳解除され、さらにまたハイグレ人間にされる恐怖・・・。ふふっ、あんたたちにはそれよりももっと苦しい罰を与えてあげるんだから。」
ハイグレ皇女の残忍な笑いに、これからどんな恐怖と苦しみを与えられるのかと考え、17人は顔を引きつらせた。
Re: ハイグレ自衛隊2015〜天下分け目・シンジュク決戦〜
( No.32 )
日時: 2014/12/21(日) 15:32:07
名前:
ものし
17人はエレベーターに乗せられ、地上に出された。ハイグレ城を出ると、照りつける太陽とアスファルトの熱気が容赦なく襲いかかる。昨日の戦闘が嘘のように、周りがシーンとしていた。
「私たちがハイグレ人間にされたのってこの辺だったよね、夕菜。」
「そうだね、愛。ふふっ、もうだいぶ昔のことみたい。」
横に並んでいる愛と夕菜がそんな会話を交わした。そうこうしているうちに、新宿駅前まで護送され、そこで外に出された。
「ふふっ、じゃあ、この子達を二列に並べてもらえる?」
ハイグレ皇女に言われ、ハラマキレディースが17人を前8人、後ろ9人に並べた。
「えっ!?体が・・・・!!」
ハイグレ皇女に睨まれると、美映の首から下の体が動かなくなってしまった。意識だけはあるが、蛇に睨まれたカエルのように動けない。
「な、何をする気なの!?」
「やだ・・・・怖い!!」
啓子と美菜が恐怖に震える声で言った。
「準備完了だね。って、あっ、そうだ。カメラの準備できてる?」
「もちろんです、皇女様。」
ハラマキレディースの1人が17人を一望におさめるようにビデオカメラを回し始めた。
「よし、じゃあ、始めようか。」
ハイグレ皇女が指をパチンと鳴らすと、ハイグレ銃を持った女性たちが20人、きびきびした動きでやってきた。エミリはその女性たちの顔を見て驚愕した。
「部隊長・・・・副部隊長・・・・どうして・・・・」
川田部隊長、森本副部隊長等、新宿の高速道路の上で散った第三中隊の本隊の人間たちだった。皆、迷彩服柄のハイレグに身を包み、氷のように冷たい目をしていた。
「全員やっちゃって頂戴。」
ハイグレ皇女がうすら笑いを浮かべつつ命令した。
「はっ!!直ちに!!」
川田部隊長が敬礼すると、すぐさま隊員たちがハイグレ銃を動けない17人に向けた。
「攻撃開始!!」
17人は飛んでくる光線を避けるすべがなかった。当たり前である、避けられないのだから。
「(また・・・・さっきの子達と同じように・・・・ハイグレ人間にされる罰を受けるんだ・・・・)」
夢は目をつぶり、運命に身をゆだねた。体が青白い光に包まれた。普段のハイグレ光線と違う。そう気づいたときには、既に点滅が収まっていた。
「えっ!?」
そして、自分の変わり果てた姿に驚愕した。なんと・・・・着ていたハイレグ水着が消え、全裸になっていたのだ・・・・
「あっ・・・・やだ・・・・何これ・・・!!」
夢の体がワナワナと震えだした。裸で公衆の面前にいるという恥ずかしさに加え、いいようもなくコマネチをしたいという衝動が頭を支配した。
「イヤッ・・・・ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
両脇を見ると、夏海も真那も同じく全裸にされ、コマネチを始めていた。全員顔が引きつっている。
「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
不思議なことに人間としての意識は消えない。人間としての意識は残っているのに体がハイグレポーズを勝手にしているのがとても怖かった。
「あははっ、愉快愉快。これね、ゼンラ連邦の奴らをハイグレ人間に転向させる時に使う方法なの。あいつら、服を着るのに抵抗があるから、まずは裸でハイグレポーズができるようになってからハイグレ姿にしてあげるんだ。」
悦に入ったハイグレ皇女が求めてもいない説明をペラペラとしてくる。
「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
香桜里が大きな胸を揺らしつつ全裸でハイグレポーズをしている横で、風美子は泣きたい気持ちになっていた。
「(やだ・・・・右隣がシマちゃんで・・・左隣が萩さん・・・・)」
緋紗奈も大きな胸を揺らしつつハイグレポーズをしている。つまり、自分の胸の小ささが裸にされたことでより鮮明になっていた。
「なんで意識を残しておいてあげたと思う?ほら、あのスクリーンを見てごらんよ。」
17人はハイグレ皇女が指さした街頭の大型スクリーンを見た。とあるテレビ局(関西から放映)のニュース映像だったが、そこに映っているのはなんと自分たちだったのだ。そう、先ほど設置したカメラで撮影しているのである。
『なんということでしょう!!若き女性自衛官たちを、ハイグレ魔王たちが予告通り公開処刑にしています!!』
『とても恐ろしいですね。自分たちに逆らえばこうなるという見せしめでしょうね。』
『犠牲になってしまったのは陸上自衛隊の教育部隊に属する・・・・』
キャスターたちも青ざめた表情でニュースの原稿を読んでいる。
「(もう・・・・お嫁にいけない・・・・)」
夢は心の中で思い切り泣いた。そう、自分たちの恥ずかしい姿を全国放送で流す事によって精神的苦痛を与える。やる方としてはとても気持ちの良い刑罰だった。
「(くっ・・・こんな時に・・・・)」
ハイグレ皇女が17人をそれぞれ回り、変なところをくすぐっては性的快感を煽ってくる。17人のうち、半分以上がその快楽に耐えることができず、そのシーンもバッチリと全国放送されてしまうのだった。
Re: ハイグレ自衛隊2015〜天下分け目・シンジュク決戦〜
( No.33 )
日時: 2014/12/23(火) 10:34:23
名前:
ものし
ハイグレ魔王が新宿に降り立ってから1週間が経過した。日本は一部離島地域を除いて完全にハイグレ魔王の支配下に置かれた。日本人男性の多くをパンスト兵に加え、日本人女性の多くをハイグレ女子挺身隊に加えた。女性の一部はハイグレ自衛隊にされ、ハイグレ機人の指揮の下未洗脳の人間のハイグレ化に全力を挙げていた。
「さて、日本も大方片付いたことだし、次は韓国か中国、極東ロシアかしらね。面倒だし、全部同時に攻めようかしら。」
飛ぶ鳥を落とす勢いのハイグレ魔王は、世界地図を見ながら悦に浸っていた。
「兄様、私、グアムとサイパンが欲しい。行って来てもいい?」
「あら、南の島でバカンス?いいわよ、好きなだけパンスト兵を連れて行きなさい。」
「いらないよ、1人で十分。じゃあね、兄様。」
ハイグレ皇女はハイグレ魔王の部屋を辞すると、高速オマルに乗って遠きグアムに旅立った。
「そういえばあの子たちそのままにして行っちゃったけど、どうするつもりなのかしら・・・・」
ハイグレ魔王は思い出したように、ハイグレ皇女が遊び道具にしていた人間たちのことを思い出した。
「アアアッ・・・・アアアッ・・・・アアアッ・・・・」
夏海は両手両足を縛られ、部屋の中に立っている1本の棒に体を括りつけられていた。そして、股間には電気マッサージのようなブルブル振動する機械が取り付けられていた。
「イクッ・・・・イクッ・・・・・!!」
夏海の茶色のハイレグ水着の股間部分が少しずつ濡れていく。一緒にその拷問を受けているエミリ、舞衣子、香桜里、愛、美菜は既に陥落していた。
「洗脳・・・・ハイグレ・・・・イヤッ!!」
風美子は洗脳椅子に座らされ、両手首に手錠をされて椅子に固定され、機械の手が代わりにコマネチをしていた。
「気持ちい・・・ダメッ!!耐えて、私!!」
風美子は、梨乃、琴、澪、啓子と一緒にその快楽に耐えていた。
「死にたい・・・・死にたいよぉ・・・・」
「栗原さん、希望を捨てないで。生きていれば汚名をそそぐ機会も・・・・ぐうっ・・・」
弱音を吐く夕菜を蒼井副部隊長が叱咤した。夢、真那、美映、緋紗奈と一緒に緊縛プレイで胸がハイレグ水着の上に際立つように縛られて空中に部屋の上から吊るされていた。
ハイグレ魔王の命令で解放され、牢屋にぶち込まれた17人。毎日のように拷問を受けているせいで、皆目が生気を失っていた。
「いつまでこんな日が続くんだろう・・・・これなら、ハイグレ人間になって正気を失った方がましなんじゃ・・・」
真那が思わずこぼした。彼女の美しい顔が、醜く歪んだ。
「西山さん・・・・私もそれ、考えたわ。ハイグレ人間っていかに楽なのかって。」
同い年の福田啓子が反駁することもなく、淡々と言った。
「ハイグレ魔王を倒せる望みももうないし、私たちよく頑張りましたよね。もういいんじゃないでしょうか?」
いつもはあまり自己主張をしないエミリが言った。
「頭を下げてハイグレ魔王に頼めば洗脳してくれると思う。ハイグレ皇女がいないうちに・・・」
美映が本意ではないという感じで言った。
「いっそ、ハイグレ自衛隊に入りたいって言えばいいかもです。そうすれば、形は変われど川田部隊長や森本副部隊長やほかの仲間たちとも一緒に・・・・」
香桜里の意見に、ほかのメンバーも同調し始めた。蒼井副部隊長も、部下たちの今後のことを考え、口出しできずに同意した。
「ユメさん?」
1人で考え事をしている夢に夏海が気づいた。
「私、ハイグレ魔王とハイグレ皇女の弱点が分かったかもしれない。せっかくだし、最後に試してみない?」
夢が1週間の拷問のうちに気づいたことを、みんなに話し始めた。
Re: ハイグレ自衛隊2015〜天下分け目・シンジュク決戦〜
( No.34 )
日時: 2014/12/25(木) 22:39:53
名前:
Y
一部離島ってことは、硫黄島とかに最後の兵力があって、いい陽動になったりして。
Re: ハイグレ自衛隊2015〜天下分け目・シンジュク決戦〜
( No.35 )
日時: 2014/12/27(土) 15:27:47
名前:
ものし
夢以外の16人は、夢の確信に満ちた表情で言うハイグレ魔王等の弱点に驚かされた。死んでもともと、やってみようということになった。そして、ハイグレ魔王の間で手と足に錠をされた状態で謁見していた。
「あらあら、とうとう音を上げたのね。で、何?ただのハイグレ人間にして欲しいってこと?」
玉座に収まったハイグレ魔王は、興味なさそうにチラリと彼女たちを見ただけだった。
「ええ、そうよ。もうこの子達も私も限界。だから、ハイグレ皇女のいないうちにハイグレ人間にして下さらないかしら?」
一同を代表して蒼井副部隊長が言った。
「まあ、いいんじゃない?あの子もあんたたちに飽きてたみたいだし。ハラマキレディース、すぐにパンスト兵を呼んできなさい。」
「はっ!!」
パンスト兵を連れてくるため、ハラマキレディースは部屋を出ていった。
「ねえ、ハイグレ魔王。私たちがハイグレ人間になった後の処遇ってどうなるのかしら?」
「そうねえ。ハイグレ自衛隊にでも入れてあげるわ。あんたたち、それなりに強いものねえ。」
「ふふっ、川田さんや森本さんと一緒に戦えるなんて嬉しいわね。」
蒼井副部隊長がハイグレ魔王と話を続ける間、16人は目配せをして機を図っていた。
「ハイグレ魔王、もし私たち地球人があなたの支配下に置かれることが運命なら、それに私たちが抗うのも運命って分かるわよね?」
「ええ、そうね。獲物は強いほど倒しがいがあるわ。アクション仮面みたいにね。」
「今はアクション仮面はいない。だから、私たち自衛隊が戦わないといけない。そして、それは最後まで続く。」
「・・・・何を言っているの?」
「今よっ!!」
17人が別々の方角から手足が錠で繋がれている中、一糸乱れぬ動きでハイグレ魔王に突進した。
「なっ!?」
ハイグレ魔王は一瞬のことで反応が遅れた。
「「そ〜れっ!!」」
ハイグレ魔王の右手を琴が、左手を持って玉座から引きずり下ろした。他のメンバーが折り重なるようにしてはいグレ魔王の上に倒れこむ。
「えいっ!!」
風美子と香桜里がハイグレ魔王の脇腹をこちょこちょ攻撃した。
「アハハハッ・・・・くすぐったい!!」
思わず笑い出したハイグレ魔王に隙ができた。
「ユメさん・・・・」
「今よ!!」
夏海と真那が夢のために道を開いた。そして・・・・
「えいっ!!」
夢が気合の声を放ち、ハイグレ魔王の尻に浣腸をした。
「おあああああああああっ!!」
ハイグレ魔王は顔を引きつらせ、その場で悶絶した。
「くっ・・・・どうして私の弱点を・・・・」
「あなた、私たちがポニープレイされているとき、ハイグレ皇女と一緒に見に来たでしょう?その時、躓いたあなたは、部屋の中にあるレバーがお尻に刺さって、死ぬほど痛そうな表情をしていたわ。それで気づいたのよ。」
「なるほど、大した観察力ね・・・・・・」
「その時のハイグレ皇女の顔も、恐怖でひきつっていたわ。つまり、青い肌をしたハイグレ魔人は浣腸に弱い。その確率が高いと思ったわ。」
ハイグレ魔王は焦った。宇宙の星々を統べる王が、浣腸に弱いなどとバレようものなら、権威が失墜してしまう。
「ハラマキレディースはその事実を知っているのかしら?」
ハイグレ魔王の目が泳いだ。ハラマキレディースは魔王と皇女の絶対的な力に従っているだけで、忠誠心は高くない。この事実を知ったらとって代わろうとするに違いない。
「あっ・・・・知らないんだ、ラッキー。」
夢は思いのほかの幸運に思わずほくそ笑んだ。
「お前たち、何をしている!?」
パンスト兵を連れて戻ってきたハラマキレディースは、目の前で引き倒されているハイグレ魔王の姿に驚愕した。すぐにパンスト兵たちがハイグレ光線銃を構えた。
「何をしているか答えてあげるわ。それはね・・・・」
「ま、待って!!お願い!!待ってちょうだい!!地球から出て行く!!だから、お願い!!」
ハイグレ魔王が全面降伏した。
Re: ハイグレ自衛隊2015〜天下分け目・シンジュク決戦〜
( No.36 )
日時: 2014/12/29(月) 13:56:12
名前:
ものし
特殊警備部隊第三中隊は、小笠原村にて特別任務に就いていた。とある人物を拘束するために。
「こちらB班、目標捉えた!!ポイントEに追い込みます!!」
「了解!!C班、D班、両側から目標の動きを封じて!!A班、E班は目標場所にて待機!!」
無線で様々な指令が飛び交う。
「もうすぐハイグレ人間たちとの戦いも終わる・・・」
A班の夢は、その感慨に浸っていた。
1週間前、ハイグレ魔王はハラマキレディースとパンスト兵を連れ、宇宙船に乗って地球を去った。
「ここまでの屈辱を味わったのは初めてよ。あなたたち地球人の抵抗には拍手ものね。」
ハイグレ魔王は苦渋の表情で去り際にそう言った。
「もしかしたら、あなたたちが全員死んだ頃に来るかもしれないわ。侵略を諦めたわけじゃないわよ。」
「そのときは・・・・私たちの意思を継いだ人たちがあなたたちを倒すでしょうね。」
「それにしても済まないわね。私の妹は強情だから。ハラマキレディースを1名連絡要員として残しておくから、捕まえたらよろしくね。」
ハイグレ皇女はハイグレ魔王の撤退を不服として身を隠していた。ハイグレ魔王曰く、反抗期のようなものとのこと。ハラマキレディース1名と宇宙船1台を残し、それで帰るように説得するか拘束して欲しいと頼み、去っていった。
「ユメさん、来ました!!ハイグレ皇女です!!」
夏海に大声で言われ、はっとした夢。すぐにフリーズ銃を構えた。
「しっかし、随分と簡単に罠にかかったものね。」
「そうだね、マナちゃん。」
真那に言われ、夢は頷いた。ハイグレ皇女はグアムから失踪したあと2日して、密かに小笠原村に現れていた。戻ってきた観光客、しかも若い女性ばかりを狙って拉致し、私兵化していた。ハイグレ人間にして力を蓄えていたのである。
「フミコちゃんとカオリちゃんには感謝しないとね。」
ハイグレ皇女を誘い出すため、非番で遊びに来たという設定で、風美子と香桜里が水着姿になって浜辺で遊んでいた。そこにハイグレ皇女が現れたので、追い込んでいるという状況である。
「チッ・・・・自衛隊の罠か・・・・」
ハイグレ皇女は悔しがって逃げていた。自分が袋小路に追い込まれているという意識もなく。
「これで・・・・終わりよ!!」
夢が今までの恨みも込めて、フリーズ銃を発射。それはハイグレ皇女の小さな胸と胸の間の心臓部分に命中した。
「がっ・・・・・はっ・・・・」
ハイグレ皇女は機能停止し、その場で倒れ込んだ。
すぐにハラマキレディースが迎えに来て、ハイグレ皇女は小型宇宙船に乗って地球を去っていった。
「さてと、これで任務終了っと。あなたたちに連絡。これから2週間、私たちは小笠原村にて待機を命じられたわ。」
川田部隊長がみんなの前で発表した。ハイグレ皇女を拘束した今、留まる必要がないことはみんな分かっていたので、どういう任務が与えられるか興味津々な顔をしていた。
「ふふっ、今度の任務はね・・・・バカンスよ。ハイグレ魔王撃退の功績がある私たちに、特別休暇を与えることが本省で決まったのよ。」
全員が歓声を上げた。本来は全裸の光景を全国放送で流されたり拷問をされたりした隊員たちの心のケアが目的だったのだが。
「あらあら、子供みたいに。」
「ふふっ、微笑ましいですね。」
蒼井副部隊長と森本副部隊長が苦笑した。
次の日・・・・
「ねえ、この格好で本当に泳ぐの?」
「まあ・・・・飲み会のノリ的な奴だよね、きっと。」
「あははって感じだよね。」
夢は同室の美映、梨乃とお互いの水着姿をまじまじと見ていた。部屋を出て海岸に行くと、他のメンバーも同じような格好をしていた。そう、全員ハイレグの水着姿だったのだ。
「じゃあ、ハイレグ水泳大会、始めますよ!!」
「はいっ、皆さん、位置について。」
進行役の愛と夕菜もハイレグ水着姿になっていた。
「やれやれ・・・・。」
青いハイレグ水着に身を包んだ夢も、みんなと一緒に海に飛び込んでいった。
「ハイレグ水着もたまにはいいもんだね・・・」
操られたハイグレ人間としてではなく、自分の意志で着たハイレグ水着はとても気持ちいいものだと思った。
「ハイレグ水着を着た人間、ハイグレ人間・・・・」
夢はハイレグ水着の魅力を初めて知ることができた。
完
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