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* ハイグレ短編集(参加自由)

日時: 2014/11/09(日) 12:17:30 メンテ
名前: ハイグレ人間C

ふたばのスレに
SSや短い小ネタとか誰でも書きこめるスレッドが小説王国にあればどうだろう
という意見があり、自分も結構面白そうだなと思ったので
とりあえず立てました。

いろいろな人の作品が増えると盛り上がると思うので
皆さんの参加をお待ちしております。
 
Page: [1]
* 双子のハイグレ ( No.1 )
日時: 2014/11/20(木) 21:35:21 メンテ
名前: ハイグレ人間C

双子のハイグレ

突然奴らはやってきた。
そして次々にクラスメート、先生をハイレグ水着姿にしていった。

私、宮瀬真希も今逃げてる最中。今一番心配なのは妹の未希だ。
私と未希は一卵性双生児の双子。外見も同じで髪型でわけることもなくミディアムヘアの茶髪なので
仲の良い友人が見ても一瞬間違えることがあるくらいだ。
勉強も運動も同じくらい。だからといって全部同じという訳でなく
自分で言うのもなんだけど、私は姉という事もあり未希と比べるとしっかりしてて、
未希はおっとりしてて心優しい性格だ。

私だって命からがら逃げ出せて、大多数のクラスメートはハイレグ姿にされている状況。
おっとりしている未希なんて普通に考えるともうハイレグ姿になってるだろう。
でもなんとなくまだ無事な気がする。双子ならではのテレパシーって奴かな。

未希は違うクラスなのでその教室を覗いてみたが、姿はなかった。まあハイレグ姿にされた生徒しか残っていなかったので
いないほうが良かったのだけど。そうして、自分の教室方面へ戻ろうと廊下を駆け出した時、逆方向から走ってくる見知った顔が見えた。未希だ。
未希は無事だった、どうやら考える事は一緒だったらしい。未希も私を探しに私の教室に行っててどこかで入れ違いになってたみたい。

「未希!」
「真希ちゃん!」
私達は再会を喜ぶように抱き合った。それが間違いだった。
とにかく今は逃げるべきだったんだ……。

再会を喜んでいた私の目の前にちらりと見えたのは奴らの姿だった。
その時、未希の目の前にも見えていたらしい。
逃げなきゃ!そう思うも遅かった。

「「キャアアアアアアア!!」」
これも運命だったのかな。両方向から撃たれた2つの光線は、同時に私と未希を包んだ。

「「ハイグレ!ハイグレ!ハイグレ!!」」
同時にハイレグ姿になった私達は、同時にコマネチをする。色も同じ黄色。
向かい合わせなので、他の人から見たら鏡みたいに見えそう。

「「ハイグレ!ハイグレ!ハイグレ!!」」
中の中といった感じの胸が少し揺れる。正面にいる未希の表情を見れば今の私がどんな表情をしているのかも大体わかる。
なんていったって双子なんだから。

「「ハイグレ!ハイグレ!ハイグレ!!」」
数分時間が経った。未希の表情が恥ずかしがってる表情から、どんどん気持ちよさそうな表情に変わっていく。
駄目よ未希、気をしっかり持ってと私はその時考えていたが、どうやら私も同じ顔をしていたらしい。

「「ハイグレ♪ハイグレ♪ハイグレ♪♪」」
声もどんどん色香のある声に変わっていく、心もハイグレの言葉で埋まっていく。
そしてあの瞬間もやはり同時に起きた。

「私、宮瀬真希はハイグレ人間に洗脳完了いたしました!」
「私、宮瀬未希はハイグレ人間に洗脳完了いたしました!」

――また少し時間が経ち、

「真希ちゃん♪一緒にハイグレ人間になれて良かったねー、しかもおんなじ色なんてー。」
未希は嬉しそうに言う。

「そうだね。でもこれからはずっと一緒という訳にもいかないよ、より多くの未洗脳者をハイグレ人間にしないといけないんだから。」
「わかってるって、でももうちょっと一緒にハイグレしててもいいでしょー。」
「しょうがないなあ。」
私は渋々といった感じに応え、未希とまたハイグレを始める。でも本心はずっと未希とハイグレをしていたい。
その為にも未洗脳者を早くハイグレ人間にしないと。

「「ハイグレ♪ハイグレ♪ハイグレ♪♪」」

* モチベ維持の為旬のスパイ風シチュで支援 ( No.2 )
日時: 2014/11/09(日) 23:56:48 メンテ
名前: 香取犬◆RYenwqtp9Y

「ハイグレっ! あら、あなたもハイグレ人間になったのね?」
「はい、先生。ハイグレ!」
「うふふ、いいハイグレね。……あと私のクラスの子でハイグレ人間じゃないのは――」
「2人です。それにその隠れ場所ももう突き止めてあります」
「さすがは委員長さん、手が速いわ」
「そこで、先生も協力して戴けませんか? 2人を確実にハイグレ人間にする為に」
「私で良ければ。何か作戦はあるのかしら?」
「はい。まずわたしが――」

 東京にハイグレ魔王が襲来してから5日。日増しに犠牲者が増えていく恐怖が蔓延する中、関東某県にあるこの高校にも遂にハイグレの魔の手が伸びてきた。
 男子も女子も教師も関係無くパンスト兵は無差別に片っ端から光線銃を撃ちこんでいき、光に包まれた者は否応なくハイレグ姿のハイグレ人間に変えられた。ニュースで見ていた光景が目の前で繰り広げられ、次の瞬間には自分も洗脳されてしまうかもという恐怖が学校中に満ちていく。しかし2時間もすると逃げ惑う生徒の数はめっきり減ってしまった。9割はハイグレ人間へと転向し、洗脳の度合いによって様々な表情を浮かべてハイグレポーズをとっており、残りは奇跡的に学校から逃げ延びたか、どこかの部屋で縮こまっているのみであった。
 そして、2年C組の教室の、その掃除用具ロッカーの中。
「ねぇ郁加、美来たち、いつまで隠れてなきゃいけないの?」
「喋らないでってば。……そりゃ、ハイグレ人間がいなくなるまでよ」
「……どうしてこんなことになっちゃったんだろ……うぅぅ」
 郁加(ふみか)と美来(みく)の2人は、幾多のハイグレ化を目にしながら必死に校舎を駆け抜けて、ひと気の無くなった自分たちの教室に辿り着いたのだった。しかし徘徊し続けているパンスト兵かハイグレ人間に見つかれば洗脳されてしまう。そこで狭いロッカーに身を潜めたのである。いつまでもこうしている訳には行かないと分かっているが、時たま廊下を敵が通る今、こうする他にどうしようもないのだった。
 人一倍気が弱い美来は、長時間の緊張にロッカーの閉塞感が加わって、嗚咽を漏らしだしてしまう。それを聞いて郁加は焦るが、美来の気持ちも痛いほど分かる為に責めることも出来なかった。
 数分も経つと、美来の心も少し落ち着いたようで、
「郁加、迷惑ばっかり掛けてごめんね」
「気にしないで。私だって美来と一緒だから頑張れて――っ!?」
 慰めの言葉を中断し、郁加は慌てて細い通気口の向こうに目を凝らした。2人の耳に、恒常的に響いているハイグレコールとは違う足音が飛び込んできたからだ。パタパタという上履きの音を立てて教室に入ってきたのは、同級生の志穂であった。しかも彼女はスカートとブレザーの――普通の生徒の出で立ちをしていた。
「誰か、いない?」
 志穂が教室を見渡して言う。それを聞いた美来は瞬時に顔を輝かせて、
「志穂っ!」
「み、美来!?」
 郁加の静止も聞かずにバタンとロッカーを飛び出した。志穂は驚き、しかし直ぐに安心したような顔をする。
「美来、それに郁加も。会えて本当に良かった」
「志穂がやられてなくって良かった……もう美来たち2人だけかと思ってたから」
 抱きつく美来の頭を志穂は撫でる。そこに、ロッカーを出た郁加が神妙な声色で尋ねる。
「……敵は?」
「少なくともこの階にはいないみたいよ。もうほとんどの人がやられてしまって、体育館に集まってる」
「まあ、ここまで来れた委員長が言うなら」
 その言葉に郁加もようやく警戒心を少し緩めた。だが逆に美来は一層悲壮な表情になった。
「ねえ志穂、クラスのみんなは? 絢(あや)先生は? ……ハイグレ人間になっちゃった?」
「恐らくC組で残ってるのは私たちだけ。でも先生はもしかしたら――」
 言った直後、再び靴の足音が廊下からした。美来と郁加は反射的に身体を強ばらせたが、通り過ぎた人影は紛れも無くスーツ姿の、
「絢先生っ!」
 件の担任その人であった。彼女は呼び声に反応して引き返し、息を切らして教室に入ってきた。
「さ、3人とも、無事かしら?」
「はい、何とか」
「先生、怖かったよぉ……っ!」
 美来は先程と同様に絢にも抱きつき、大きな胸に顔を埋めた。それを絢はあらあらと言った様子で、するがままにさせた。そのまま絢は、郁加を向いて問う。
「あなたと美来さんは、いつからここに?」
「大体30分前からです。その頃はまだ廊下にも敵がいっぱいいました」
「よく今まで無事だったわね。私も嬉しいわ」
 やっと絢から離れた美来は、しかし顔を伏せたままだった。
「でも美来たち、これからどうしたらいいんだろ……」
 いくらこの階に敵がいなくとも校舎内には、いや、よしんばそれを脱出しても街中には、ハイグレ人間がわんさかいるだろう。どの道彼女たちに、逃げ場はないのだった。
「そ、そうねぇ……どうしましょうか」
 その絢の煮え切らない声色に、郁加は一抹の違和感を抱く。いつもの先生とどこか違う――注意深く観察してみると、姿勢も明らかに不自然だ。足はややガニ股ぎみに外を向き、足の付根あたりに添えた両手を小刻みに上下運動させている。服装こそスーツとタイトスカートではあるが、それはまるで、ハイグレ人間のようだった。
 恐る恐る、郁加は口を開いた。
「先生。その体勢……どうしたんですか?」
 すると全身をビクッと震わせ、
「あっ、これはその、ハイグレの真似? みたいな」
「何の為にですか? まさか先生――」
 疑念を追求せんと詰め寄った郁加。だがその背後でカチャリと音がする。次の瞬間、一筋のピンク色の光が迸った。
「きゃああああッ!」
「ふ、郁加!?」
 郁加の身体が光に包まれて、内側で制服とハイレグ水着の入れ替わりが行われていく。彼女は光線の苦痛によって自身に何が起こったかを理解した。
 ――私、ハイグレ人間にされるんだ……!
 親友の悲鳴に愕然とする美来は、光線の発射された方向を見た。そこにいたのは口を真一文字に結び、光線銃を片手で構える志穂だった。
「どうして志穂が……」
 しかし志穂は答えない。代わりに絢がニヤリと笑い、
「お疲れ様、委員長。ごめんなさい、我慢できなくてつい」
「いえ、そのお蔭で郁加の隙を突けました」
 会話が飲み込めず視線を漂わせる美来。丁度その時、郁加の服が完全に水着と化した。彼女は青のハイレグを纏った自分の身体を見下ろし、それから悔しそうに、
「は……ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」
 腰まで切れ上がったラインをなぞるように腕を動かし続けた。その動きとハイグレコールは、ハイグレ光線を浴びた者がどれだけ抗おうとも勝手にしてしまう。そしていずれは抵抗心は服従心に変わる運命を決定づけられているのだ。
 郁加のハイグレ化に満足気に笑う2人は美来を一瞥すると、一気に制服とスーツを脱ぎ捨てた。露わになったのは生まれたままの姿ではなく、
「ハイグレっ! ハイグレっ! ハイグレっ! うふふ、やっぱり服なんて暑くて着てられないわ!」
「ハイグレ! ハイグレ! ハイグレ! はい。ハイグレ姿が一番、ですね」
 絢は紫の、志穂は黄色のハイレグ一枚となって、ハイグレポーズを笑顔で繰り返しだした。
 教室内で未だ唯一制服を着ている美来は、腰を抜かして震えていた。
「そんな、こんなの嘘……こんなのって……!」
 信頼していた人たちを一挙に失ったショックは計り知れない。それを慮るような猫撫で声で、絢と志穂は美来を見下ろして言う。
「怖がらせてごめんなさい、美来さん。でももう心配は要らないわ」
「美来も一緒にハイグレ人間になって、ハイグレをするの。そうすれば幸せになれるから」
 今度は絢の手にも銃が握られている。2つの銃口を突きつけられ壁際に後ずさった美来は、一縷の望みを賭けて声を絞り出す。
「た、助けて郁加ぁっ!」
 すると郁加はぴたりとハイグレポーズを止めて美来の方へと歩み寄る。美来の中にもしかしてという気持ちが生まれるが、それは3丁めの銃の出現によって粉々に打ち砕かれた。
「ごめんね美来。ずっと一緒に逃げてたのに、私だけ先にハイグレ人間にしてもらっちゃって。だから美来のことは私がハイグレにしてあげるよ」
 もはや美来の縋れる希望は残っていなかった。引き金が無情に絞られていく。
「嫌、イヤぁ……いやあああっ!」
 光線を浴びた瞬間に大の字に立ち上がった美来は、数秒の後には皆と同じピンクのハイレグ姿になった。そして3人の期待の込もった眼差しの前で、
「んあっ、か、身体が――はいぐれっ! はいぐれっ! はいぐれっ!」
 大きくハイグレポーズをし始めたのだった。
 ――は、恥ずかしいよぅ……。でも水着が、ピッチリしてて、食い込んできて……気持ちいい……っ!
 美来の心の中ではこれまで味わった恐怖が浮かんでは消えていき、最後には刷り込まれたハイグレの快感とハイグレ人間としての忠誠心だけが残された。
 そして見せた恍惚の表情に、3人は美来がハイグレ人間に転向しきったことを確信する。
「ハイグレ! ハイグレ! ハイグレ!」
「ハイグレっ! ハイグレっ! ハイグレっ!」
「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」
「はいぐれっ! はいぐれっ! はいぐれっ!」
 こうして始まった四重奏は、学校中に轟くハイグレコールの一部となって溶けていった。
* Re: ハイグレ短編集(参加自由) ( No.3 )
日時: 2014/11/17(月) 01:15:29 メンテ
名前: 一般兵

ハイグレ武将姫 MURAMASA 
『ハイグレ剣豪 伊東一刀斎誕生!』

草木も眠る丑三つ時、満月が照らす草原の只中に1人の剣豪がいた。
月夜の明かりを美しく照らす銀色の髪に、闇夜に溶け込むような褐色の肌。
そして遠めに見ても存在感のある、ふくよかでは表現しきれないほどに大きな胸を持つ彼女の名は伊東一刀斎。
天下に名高い大剣豪として知られる彼女は、武者修行の旅の最中に、最近この辺りにて仮面の剣客が現れるという噂話を聞きつけ、修行としてやってきたのだった。
そんな彼女の周りを取り囲むように、複数の殺気が近づいていた。
当然、大剣豪である彼女にとって殺気を掴むなど容易なことであり、既に刀に手をかけた彼女の周りには、一流にしか見えない『気』のようなものが張り巡らされていた。
その『気』の範囲に不用意に触れた刺客が、神速かつ苛烈な剣閃を持って一刀のもとに切り伏されていく。
刺客が同時に襲いかかろうと、時間差で襲い掛かろうと、その都度に一刀斎はその刃で応え、半刻もしないうちに辺りの殺気は全て叩きのめされていた。
「この程度か……」
殺気を全て打ち倒し、刀を鞘に納め一息つく一刀斎。
先ほどまで戦っていたとは思えぬほど、髪の毛一つ乱れていないその姿が、彼女の高い実力を伺わせる。
「しかし……何故に襲い掛かられたのであろうか……」
確かに剣客を探しに来たとはいえ、彼女は別にその剣客を捕らえに来たわけでもなく、またその事を誰かに言ったわけでもない。
かといって、かつて恨みを買ったどこぞの浪人にしては、馬鹿正直に攻めすぎている。
力量の差も読めないただの山賊崩れにしては、その資格たちの年は若すぎるように見えた。
ただ一点、その資格たちの纏っている着物が今まで何処でも見たことの無いような股間部分の切り込みの激しい水着のような着物を着ている以外には、怪しいところは見られない。
しょせん噂は噂でしかないかと、一刀斎がそこを立ち去ろうとしたとき、草原の奥から一陣の風と共に、新しい気配が現れた。
「――っ!!」
今まで彼女が感じた中でも5本の指に入ろうかという剣気を纏ったその気配は、先ほど打ち倒した刺客たちと同じ衣装を着ているものの、表情は仮面に覆われ伺う事は出来ない。
「そなたが噂の剣客か?我の名は伊東一刀斎、剣の道を究めるべく旅をしている」
「……」
「……だんまり、か、まぁいい……この者たちはそなたの弟子なのだろうか?そうであればすまないことをした、いきなり襲い掛かられたものでな」
「……」
「……まぁいい、剣豪であれば、刀で語るまで」
一刀斎が刀を抜いて構えると、仮面の剣豪も手に持った刀のようなものを構える。
剣豪の持った武器は刀身が赤く光っており、柄や鍔もどこか子供が持つような滑稽さを帯びてはいるが、持ち主の剣気のせいか真剣のような鋭さを持っていた。
刀を構えたまま、ジリジリと距離を測りあう二人。
一刀斎が詰めれば剣客が引き、剣客が詰めれば一刀斎が引く。
互いの剣気の距離を測りあいながらにらみ合いが続く中で、お互いに切り結ぶきっかけを待っていた。
やがて満月に薄く雲がかかり始め、月明かりが途切れたその一瞬に勝負は始まった。
「はぁっ!!」
「……!!」
月明かりの消えた草原で、剣客の持った武器の赤い光の剣筋と、それを受け止める一刀斎の刀の火花が飛び交う。
お互い一歩も引かない実力の均衡した勝負のなか、先に動いたのは仮面の剣客の方であった。
一度一刀斎の刀を受け、その勢いを利用して距離を取り、大きく股を開いて股間に武器を沿わせたのだ。
対する一刀斎はこれを居合いの一種と判断し、構えを完全にさせないためにも勢いよく飛び出し、助走の勢いを載せた上段からの唐竹割りを放つべく仮面の剣客へと飛び掛る。
「覚悟っ!!」
鍛え上げた体から放たれた上段の一撃は、剣客の体を正中線で切り裂く。
筈であった。
「――ハイグレッ!!!」
突如として仮面の剣客が放った気合の一声と、腰を突き出し手を交互させた動きの直後、股間に食い込ませた武器が勢いよく跳ね上がり、一刀斎へと光の刃が襲い掛かったのだ。
「―――ッ!!!」
助走の勢いがついてしまっているせいか、方向転換も出来ない一刀斎は、自らの勢いを持って剣客が放った光の刃へ飛び込んでしまう。
光の刃と一刀斎が交差した刹那、まるで雷に打たれたかの用に一刀斎の体はビクンと跳ね、そのまま意識を失い倒れこんでしまった。
剣客は、そんな一刀斎を担ぎ上げると、いずこかへと立ち去ってしまう。
気づけば先ほどまで倒れていた刺客たちも消え去り、後には一刀斎の刀だけが残されていた――


「……ここは……」
一刀斎が目を覚ますと、そこは彼女が気を失った草原ではなく、どこかの建物の中のようであった。
「私は確か……斬られたはずだが……」
一刀斎が体を確かめるが、そこには切り傷一つ無い、彼女の体があるだけであった。
ただ一つ違うところといえば、今まで彼女が着ていたはずの着物ではなく、仮面の剣客と同じく食い込みの激しい奇妙な着物であるということくらいである。
しかし彼女はそのことについては何も疑問を抱いていないどころか、股間の食い込み部分を動きやすいように調整を始めている。
まるでそうするのが当然であり、日常の一部のような自然な動きで股間部分の食い込みをしっかりと直すと、腰を落とし、股を開き、腕を食い込みにあわせ、深呼吸をし――
「ハイグレッ!ハイグレッ!!」
先ほどの剣客と同じ動作を繰り返し始めた。
「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!」
一刀斎が動くたびにそのあまりにも大きな胸が縦横無尽に暴れ回り、ハイグレ水着の中に納まりきらんとばかりに横から飛び出そうになってしまう。
しかしそれでも一刀斎はハイグレを止めず、彼女がハイグレを止めたころには、既に乳首が出掛かってしまうほどにハイグレ水着が乱れてしまっていた。
「ふむ……体の調子は悪くない、むしろ万全……となれば」
一刀斎が四方を見回すと、部屋の脇に扉があり、そこの前にには彼女が使っていた刀ともう一つ、仮面の剣客が使っていたあの武器が並べて立てかけられていた。
その両方を眺めた後、一刀斎は迷うことなく――
仮面の剣客が持っていた武器を手に取ると、自らの刀には目もくれずに部屋を出て行った。



部屋の外は、彼女が今まで見たことも無いような石と金属で作られた通路になっていた。
夜か昼かも分からぬほどに白く照らされたその通路を、一刀斎は確信をもって突き進む。
途中、何人か先ほど打ち倒した刺客とすれ違うも、今度は争うことも無く、お互いに一ハイグレをして通り過ぎてゆく。
やがて彼女は『訓練場』と書かれた扉の前にたどり着くと、迷うことなくそのドアを開いた。
何も無い、ただ白い光で照らされた無機質なその部屋の中央には、先ほどの仮面の剣客が立っている。
仮面の剣客は一刀斎の姿を見ると、何も言わずに最後の構え――ハイグレの構えで迎える。
対する一刀斎も、そんな彼女に応えるべく、深く腰を落としたハイグレの構えを取った。
そんな一刀斎の姿を見届けると、仮面の剣客はハイグレの構えをとき、仮面をはずした。
「うむうむ、いっちゃんは流石だぞい!何も言わずにハイグレ流の基礎が出来てる!」
「やはりまきまき師匠でしたか、あの剣筋、もしやとは思いましたが……」
仮面の剣豪の名は、鐘捲自斎その人であった。
伊東一刀斎の剣の師匠であり、彼女もまた天下に名高い大剣豪である。
「いやーばれない様にするのが大変だったぞい、いっちゃん本気なんだもん」
「いや、それでもまきまき師匠には敵いませんでした……また一から、指導のほどお願いしたく存じます」
「勿論だぞい!ハイグレ流はまだまだ未完成!他の剣豪たちもどんどんハイグレ人間にして、皆でハイグレ流の道を究めるぞい!」
「はい!師匠!ハイグレ!ハイグレ!ハイグレ!ハイグレ!」
「よーしいっちゃん!これからびしびしいくぞい!でもまずは、魔王様に喜びを伝えるハイグレだぞい!ハイグレ!ハイグレ!ハイグレ!ハイグレ!」
訓練場の中で、二人のハイグレコールが響き渡る。
今ここに、後に全宇宙を支配する王国に伝わる、最強剣術の使い手が二人誕生した。
* 劇場版ハイグレ魔王2 ( No.4 )
日時: 2014/11/20(木) 21:34:41 メンテ
名前: ハイグレ人間C

劇場版ハイグレ魔王2 1/2

劇場版ハイグレ魔王2。
クレヨンしんちゃん アクション仮面VSハイグレ魔王は放映されて二十数年。その映画の作成は突然発表された。その製作には最近急成長を遂げたベンチャー企業が携わり
クレヨンしんちゃんも登場せず、オリジナルキャラクターで作成されると言う事で世間では反対の声も多く聞かれたが、その映画は着々と作られていたのだった。

軽くシナリオを紹介すると、しんちゃんがハイグレ魔王から世界を救って百年近く経ち人々もハイグレ魔王の事などすっかり忘れていた頃、ハイグレ魔王がまた世界を侵略しに来て
人々をハイグレ人間に変えていき、密かにハイグレ魔王を研究していた博士がその危機を救う力を持った女の子達を集め、女の子達はハイグレ魔王やその部下と闘い
その中で1人また1人とハイグレ人間にされていくが、最後1人になった主人公がハイグレ魔王と一騎打ちをして勝利。最後は主人公と元に戻った仲間が再会し皆で
アクション仮面のポーズをして終わるという話らしい。

クレしんとは違い所謂萌系の作品で、出演する声優は監督経っての希望で芸歴1〜3年もしくは声優初挑戦の
若く初々しい子が選ばれた。主人公を演じる春原奈々穂も初めての主演という事もありアフレコに緊張していた。

「はぁ〜緊張するよ〜」
「まあそんな緊張するなって。リラックスリラックス。」
声を掛けてくれたのは、同じ事務所で親友の万波あずさであった。
あずさの役は現実と同じように主人公の親友でラストの決戦前に主人公を庇ってハイグレ人間になるという役どころであった。

「緊張するよっ!だって私あずさちゃんと違って今までやった役なんて良くて通行人Cぐらいだよっ!」
「まぁまぁ。それにしても共演する声優さんって可愛い子多いね。あと、スタッフも皆女の人なんて初めて。」
あずさは話題を変える。殆ど端役しかやってこなかった奈々穂と違い、あずさはそのボーイッシュな声で準レギュラーの役も1度経験しており奈々穂より場慣れしているので
周りがよく見えているようだ。そしてあずさの言うとおり、確かに集まっている声優は容姿端麗な子が多かった。スタッフも見る限り全員女の人であった。
男性声優がいないのもハイグレ魔王や他の男性役の声は別撮りしたらしく、もう映画に入っているのであった。

「エロ監督が顔で選んでるのかもね。」
あずさがいたずらっぽい表情で言う。
「まさか、監督だって女性だよ」
「分かってるって、冗談だよ冗談。あ、噂をすると……。」
2人が話をしていると、監督が姿を表わす。牧原というその女性監督はロングヘアにビシッとスーツを決め
いかにも出来る女といった出で立ちだ。彼女も監督は初めてらしいがその落ち着いた感じに集まった声優達も安心していた。

「ではアフレコ始めます。」
牧原監督のその一声でアフレコは始まった。最初は緊張していた奈々穂も流石にプロであり始まると経験が少ないとは思えない演技を見せて、それに発奮した他の声優達も
実力以上の力を出して、アフレコは順調に行われていった。そして女の子の1人がハイグレ人間になるシーンを録音している時、ちょっとした事件が起きた。
「あああっ!ハイグレッハイグレッハイグレッ!」
「カット!」
牧原監督が一旦止める。その演技をしていた声優は初めてのストップに若干不安な面持ちだ。
「なんか臨場感が足りないのよね、もう一回やってみて。」
「はいっ!……あああっ!ハイグレッハイグレッハイグレッ!」
「うーん、悪くはないんだけど……あ!そうだ!」
何かを思いついた牧原監督は一旦席を外す。数分後やってきた牧原監督が手に持っていたのは数着のハイレグ水着であった。
「これを来てハイグレポーズと一緒にやってみてよ。そうしたら今以上に良くなるわ。」
「いやでも恥ずかしいですし。」
「ここのシーンはちょっと恥ずかしいっていう気持ちがないといい演技が出来ないわ。大丈夫、ここにいるのは全員女だから。」
「わ、わかりました。」
ここまで言われると断る事も出来ず、その声優と牧原監督はまた席を外した。

10分程経ち戻ってきた声優は水色のハイレグ水着を着ていた。
「うわー何か凄いね。」
「私も着てやるのかな、でもちょっと面白いかも。奈々穂は着ないから残念だね。」
「いやいいよ。女の人しかいなくてもあの水着はやっぱり恥ずかしいし。」
奈々穂とあずさはマイクに入らないようコソコソと話した。その横を通ったハイレグ水着を着た声優はマイクの前に大の字に立ち、例のセリフを言った。
「あああっ!ハイグレッハイグレッハイグレッ!」
その声優はハイグレの言葉と同時にハイグレポーズをする。表情は真面目だが、声は確かに恥ずかしさと色っぽさがあっていい演技だ。
「凄いね、私だったら恥ずかしがってあんなにしっかり出来ないよ。」
「いやあ、名演技なのにこの画をお茶の間に届けれないのは残念。」
奈々穂は真面目に言うが、あずさはそれを茶化す。

ハイグレ人間になった役の声優は、あとは最後のほうまで出番がないので一度席を外す。映画のほうも1人1人ハイグレ人間になっていき、それと同じく声優も1人ずつハイレグ水着を着て
演技をしては出て行くのであった。ハイレグ水着を着て演技した人は、皆真面目な顔で恥ずかしがりもせずハイグレポーズまでしっかりやるので、奈々穂はその度関心していた。
そしてスタジオに残った声優が奈々穂あずさともう1人となった所で次にハイグレ人間になる予定のもう1人の声優が文句を言い始めた。
「あんな格好、いくら女同士だからって恥ずかしいです。私は声だけで演技します。」
「そんな、皆あの姿でいい演技出来たじゃない。」
「嫌なものは嫌です、いくら監督相手でもこれは譲れません。」
「しょうがないわね、ではちょっと話し合いましょう。」
その声優はあずさと同じ様に他の番組にも度々いい役で出演している経験があったので、声だけの演技に拘っていた。牧原監督とその声優は話し合いの為、一度アフレコ現場から出た。
それを見た奈々穂は、(やっぱりあの格好が嫌な人もいるよね、良かった私だけじゃないんだ。)と安心していた。

しかし20分程時間が経った時、牧原監督と一緒に現れたのは紫色のハイレグ水着を着た先ほどの声優の姿であった。
「これまでかっ!くっ……ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!!」
あの時の態度が嘘のように、しっかりとしたハイグレポーズでセリフを言った。奈々穂には心なしか本当に気持ちよさそうにしている様に見えた。
それを見た奈々穂はその声優のプロ根性より牧原監督の人心掌握術に少し恐怖した。また録音は続きついにあずさがハイグレ人間になる番がやってきた。
「私のハイレグ姿を見て惚れるなよ。」
牧原監督と出て行く前にあずさはいつもの様に冗談を言う。奈々穂は何故だかあずさが遠くに行ってしまうような気がした。
* 劇場版ハイグレ魔王2 ( No.5 )
日時: 2014/11/20(木) 21:35:00 メンテ
名前: ハイグレ人間C

劇場版ハイグレ魔王2 2/2

牧原監督とあずさは控室に来ていた。あずさは当然の如く水着は用意されていると思って机の上を見たが、そこには水着はなかった。
「あれ監督。水着がありませんけど。」
「ふふ。心配しなくていいわよ。」
そう言うと牧原監督は銃をあずさに向けた。その銃はまるで映画に出たハイグレ銃そのものであった。
「ははは。監督も冗談が上手いで……。」
あずさが話すのもお構いなく牧原監督は銃を撃った。
「え?。なあああっ!……ハイグレハイグレハイグレ!」
あずさは自身に起きた事が信じられない様子だった。牧原監督に銃で撃たれたら、今まで来ていた服が青いハイレグ水着に変わりハイグレポーズをしているのだから。
髪もショートで声に合ったボーイッシュな格好をしているあずさだが、胸はその格好に似合わず大きいのでこのハイグレポーズ中に大きく揺れているのであった。
そして数分の時間が経った。初めは信じられない表情でハイグレポーズをしていたあずさも次第に気持ちよさそうにし、今では真面目な顔でハイグレポーズに興じるのであった。
「もうそろそろいいかしらね。ハイグレ人間万波あずさ!」
「はい、私万波あずさはハイグレ人間に洗脳完了いたしました。何でもご命令下さい。」
「とりあえずアフレコ現場に戻って演技をするのよ。その後は――――――して。」
「わかりました。ハイグレハイグレハイグレ!」

牧原監督とあずさがオフレコ現場に戻った。そして他の皆がやったようにハイレグ水着姿でセリフを言った。
「危ないっ○○!うああっ……ハイグレハイグレハイグレ。」
「そんなっ!○○ちゃん、私を庇って……。」
「ハイグレ…信じてる。ハイグレハイグレ…○○が世界を救うって。ハイグレハイグレハイグレ。」
そのセリフを言うとあずさも席を外した。奈々穂もいつもの軽口を言わないあずさに少し疑問を持ったが、早く着替えたいだけだろうと自分の演技に集中した。
そしてついにラストシーン。
「か、勝った。ついにハイグレ魔王を倒したんだ。これで世界は平和に戻る。」
後は全員が現れて最後のアクションポーズだけだったが、ここで牧原監督から急な予定変更が告げられた。

「ゴメン春原さん。実はちょっとラストシーン変わるんだ、これ台本ね。」
「はあ。」
奈々穂はいきなりの変更に一瞬戸惑ったが、すぐその台本に目を通した。そこには驚きの展開が書かれているのであった。
それは最後ハイグレ魔王を倒したと思ったら、罠であり隙を突かれた主人公がハイグレ魔王に洗脳されハイグレ人間となり
ハイグレ魔王の前で今までハイグレ人間になった女の子達と歓喜のハイグレポーズをするという真逆の展開であった。
「これっておかしくないですか?最後ハイグレ魔王が勝っちゃってますけど。」
「これでいいのよ。だって前作と同じ結末だったって面白くないでしょ。」
「では、私もハイレグ水着着るんですか。」
「いいえ、それはいいわ。そっちはこちらで何とかするから。」
奈々穂はハイレグ水着を着なくていいと言われて少し安心した。そして演技を再開した。
「そんな、ハイグレ魔王。…生きていたなんて。しまっ……。」
「今よ!」
突然牧原監督が声を出したかと思うとアフレコ現場にあずさが入っていった、あずさの手にはハイグレ銃が握られていた。
奈々穂は突然のあずさの登場、しかもまだハイレグの水着姿である事に驚いていた。

「きゃあああ!……ハイグレっ!ハイグレっ!ハイグレっ!ハイグレっ!…なんで。ハイグレっ!ハイグレっ!」
「いいわ。最高よ。」
牧原監督はうっとりとする。奈々穂は映画の中の主人公と同じピンク色のハイレグ水着でハイグレポーズを始めた。
胸は小さいのであずさのようには揺れなかったが、ちょっとウェーブのかかったセミロングに童顔な顔立ちはすごく絵になった。
それから洗脳されるまでの時間、その過程は全て録音されていた。
「ハイグレっ!ハイグレっ!ハイグレっ!(なんでなんでなんで。どうしちゃったの私。体が勝手にこれじゃ本物のハイグレ人間みたい。)」
「ハイグレっ!ハイグレっ!ハイグレっ!(気持ちいいもっとしていたい。駄目!こんな事考えちゃ。)」
「ハイグレっ♪ハイグレっ♪ハイグレっ♪(もう何も考えられないハイグレっ♪ハイグレっ♪ハイグレっ♪)」
奈々穂の周りにはいつの間にかハイレグ姿を着た他の声優も集まっていた。もちろんあずさも一緒だ、映画とリンクしていた。
「ハイグレっ♪ハイグレっ♪ハイグレっ♪」
「ハイグレハイグレハイグレ!」
「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!!」
「ハイグレ洗脳完了いたしました。ハイグレ魔王様に一生の忠誠を誓います。」
「オッケー♪最高の演技よ。」
最後は全員で声を合わしていった、牧原監督の納得の表情だ。
声優達全員は喜ぶ牧原監督の顔をみたいと一斉に振り返った。その目に映ったのは今までの牧原監督ではなかった。青い肌に露出の多い服装それはまさに……

「ハラマキレディース様!?」
また全員が声を合わせた。そう、そこにいたのはハイグレ魔王の部下ハラマキレディースのリーダーであった。
「どうして?本物ですか。」
「そうよ。それにしても魔王様も周りくどい事を考えたものだわ。」
奈々穂の質問にリーダーは答える。リーダーの話によるとこの作品を製作しているベンチャー企業というのがハイグレ魔王が地球侵略の為設置した企業らしく
この後さらに映画そのものに微弱な洗脳効果を入れるという事だ。その洗脳効果は映画を見ただけではハイグレ人間になる事はないが、この作品を絶賛し
他の人に勧めるようになり、さらに地球侵略開始日に本物のハイグレ魔王の姿を見る事をトリガーにして、完全に洗脳されハイグレ人間になる。
そうして世界にさらなる混乱を与え地球侵略を容易くするという作戦だそうだ。
「だからこの後貴女達は特に洗脳活動とかはしなくていいわ。変に姿がバレて作戦を台無しにしたくないもの。ただ周りにこの映画の宣伝をしてくれれば結構よ。」
「わかりました。」
「まぁ、この後服を着て日常生活を送るのも大変かと思うけど我慢してよ、地球侵略の開始日までの辛抱よ。どうしてもハイグレを我慢できなくなったら
うちの会社に来て。会社にいるのは変装したパンスト兵や私達パンストレディースだけだから気兼ねなくハイグレできるわ。」
「はい。」
そう言うと、声優達はその場でひとしきりハイグレポーズをして満足した後、用意されていた替えの服を着て帰っていった。そのベンチャー企業では映画と同時進行で普段水着を着ることで
体型を良くするという小規模なブームも作っていたので、仮に水着を着ているのを未洗脳者に見つかってもなるべく言い訳できるようにしていた。

そのオフレコから何日が過ぎ、奈々穂はあずさとは別の友人達と街に出かけていた。友人の1人が劇場版ハイグレ魔王2の看板を見つけ奈々穂に話題を振る。
「そういえば奈々穂この映画出るんだってね。どうだった?結構批判も多いみたいだけど。」
「あんまり言うとネタバレになるから言えないけど素晴らしい作品だったよ。この作品の主人公演じれて心の底から良かったし、多分批判している人達もこの映画を
見ると絶賛すると思うよ。」
「ふーん、そんなに凄いんだ。じゃあ公開日には見てみるね。なんて言ったって奈々穂の初主演作品なんだし。」
「私も」「もちろん見るよ」
「うん、よろしくね。」
友人達全員お世辞でもなく、本当に楽しみにしているみたいだ。奈々穂は友人達に見えないようにニヤリと笑うのであった。


* ハイグレテレビ ( No.6 )
日時: 2015/02/19(木) 20:57:55 メンテ
名前: ハイグレ人間C

ハイグレテレビ

ハイグレ魔王が侵略を開始して数時間が経過した。
各テレビ局ではいろいろな情報が錯綜する中、なんとか1人でも多くの人々を助けようと危険を承知で現場に行くなどして、懸命の放送をしていた。
しかし全国放送の一つであるさくらテレビは、侵略を開始した場所のすぐ近くにあるという不幸もあり
その数時間の間にテレビ局にいた人々はほぼ全員ハイグレ人間に転向していたのであった。

「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!!皆さんいかがお過ごしですか。さくらテレビ改めハイグレテレビ、アナウンサーの勅使河原綾です。
ここからはハイグレ魔王様により生まれ変わった街と人々の様子について中継いたします。」

セミロングの黒髪で清楚な雰囲気を持ち、さくらテレビでも一二を争う人気だった勅使河原アナ。
そんな彼女も今では緑色のハイレグ水着にストッキングという出で立ちで恥ずかしがることもなくハイグレをして、ニュースを伝えていた。
スタイルのいい彼女のハイレグ姿に、ハイグレをする度揺れる胸、ちょっと濡れている局部。
まだ危険性を把握していない地方の男達はこぞってさくらテレビにチャンネルを合わすのであった。

「現場の石井さーん。」
「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!!石井です。今私は昼ヶ谷駅にいます。
ここでは通勤通学に向かっていた多くの人々がハイグレ人間に転向しています。」

少し背が低い石井レポーターが藍色のハイレグ姿で答える。
確かに、テレビには小学生から老人まで多くの年代の人がハイレグ姿でハイグレをしている光景が映った。

「少しインタビューをしてみます。どうですか、今の気持ちは?」

石井レポーターがOL風の女性に声を掛ける。

「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!!人間だった時は何が起きたのかわからず多くのパンスト兵様やハイグレ人間の姿に驚き怖い思いをしましたが、
ハイグレ人間転向後は、そんな怖い気持ちもなくなりさらにハイグレする度気持ちよくなれるので最高の気分です。ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!!」

OL風の女性は笑顔でカメラに見せつけるようにハイグレを繰り返した。

「こちらからは以上です。では最後は皆で声を合わしていきましょう。」
「「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!!皆もハイグレ人間になろう!!」」

画面に映っている全員が声を合わしてハイグレをして、昼ヶ谷からの中継は終わった。

「皆さん素晴らしいハイレグ姿でしたね。続いては、赤栗小学校から中継が繋がっています。現場の足立さーん。」
「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!!足立です。見てくださいこの光景!圧巻でしょう!」

背が高く、スレンダーな足立レポーターが水色のハイレグ姿で興奮したように話す。
画面に映ったのは、何百人もの生徒が校庭でハイグレする光景であった。

「ちょっと話を聞いてみます。関口校長これは素晴らしい光景ですね。」
「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!!私達は宇宙人の来襲と聞いて、半信半疑ながらも避難訓練と同じように校庭に避難したのです。
それをパンスト兵様に狙い撃ちされて教師生徒のほぼ全員がハイグレ人間に転向したので、そのまま整列させてハイグレをやらせています。
しかし、生徒達がこんなに揃う事なんて教師生活初めての出来事です。ハイグレ魔王様には感謝の一言です。」

関口校長が話を終える。その間テレビでは校長の音声は流していたが画面は生徒達一人ひとりのハイレグ姿を移動しながら映しており
未洗脳者から見ると見苦しいであろう校長のハイレグ姿は殆ど映さないのであった。

「子供達にも話を聞いてみようと思います。ハイグレはどうかな?」
「はいぐれっ!はいぐれっ!はいぐれっ!!はいぐれ最高!!お父さんお母さんにも早く僕のはいぐれ見せたいです!!」

2年生くらいの男の子は青色のハイレグ姿でそう答えた。もしも両親がまだ無事でこの放送を見ていたら絶望するだろう。

「もう1人聞いてみます。どうです?ハイグレ人間になった気持ちは?」
「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!!洗脳された直後は、あまりの気持ちよさにおもらししてしまいました。
人間だった時は多分からかわれていたと思うと、改めてハイグレ人間になってよかったと思います。あと親友のあきちゃんが逃げちゃったので
早くハイグレ人間にしてあげたいです。あきちゃん!!テレビ見てたらすぐ諦めて一緒にハイグレしよ♪♪」

発育のいい6年生くらいの女の子は黄色のハイレグ姿で嬉しそうに答えた。カメラはおもらしした下半身をアップで映すのであった。

「こちらからは以上です。ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!!」
「「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!!」」

先ほどと同じように最後は全員でハイグレをして、小学校からの中継も終わった。

「微笑ましい映像でしたね。では次の中継を……。えっ!今入ってきたニュースです!
ここハイグレテレビ内で人気アイドルグループましゅまろとーすとの刀根小夏を未洗脳で捕まえたそうです。
ここからは予定を変更して刀根小夏の生洗脳ショーを行います。しばらくお待ちください。」

そこの言葉と共に画面が切り替わり、さくらテレビにいて洗脳されたであろう他のアイドルや若手女優が
一堂にハイグレをする映像になった、最早CMも探さずやりたい放題であった。そして数分後……

「準備が出来ました。」

またテレビは勅使河原アナを映した。
画面には勅使河原アナとパンスト兵、それに2人のハイレグを着た女の子に拘束された刀根小夏の姿があった。
サイドテールでちょっとツリ目の特徴的な彼女は、本気で抵抗しているが全く振りほどけないようだった。

「離して!離してよ!!実空、月花!!」

拘束している2人は、同じアイドルグループの実空、月花であった。
ましゅまろとーすとの3人は、番組の収録でさくらテレビに来ており、最初の襲撃で実空は黄緑の、月花は紫色のハイレグを着たハイグレ人間になったが、
小夏はその場は逃げ出し隠れていたらしい。しかし、2人が完全に洗脳されておおよその場所も検討がついていたので捕まったのだ。

「では、今からわざわざ来ていただいたパンスト兵様に洗脳していただきます。皆様よぉーく御覧ください。」
「嫌!いやぁああああ!!」

小夏の涙を浮かべて叫んだ。パンスト兵は何も言わず、勅使河原アナ、実空、月花は笑顔で小夏を見ていた。
パンスト兵が構えたハイグレ銃から光線が発射される。

「あああっ!!……ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!!」

刀根小夏は赤色のハイレグを着たハイグレ人間になった。アイドルにしては慎ましい胸だが、そこも人気らしい。
実空、月花も並んで3人でハイグレをする。

「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!!ハイグレ最高!!テレビの前の皆もハイグレ人間になりましょう!!
(嫌、こんな事思ってないのに口が勝手に。それにこんな格好でテレビに出るなんて恥ずかしいよぉ〜。)」

小夏は、嫌そうな表情を浮かべているが対称的なセリフを言う。

「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!!ハイグレ気持ちよすぎてイッちゃうううっ♪
(何いってんの私、やめて!!本当に気持ちよくなってきたじゃない。)」

表情もだんだん緩和していく。

「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!!ああああああっ。」
(ああああああっ。……本当にイっちゃった。何百万人も見ているのに。恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい……。)

気がつくとハイレグ水着を濡らしていた。アイドルとしてあるまじき事だった。

「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!!
(…恥ずかしい恥ずかしい。でもハイグレ人間ならこんな思いしなくてすむかも……。)」

彼女の表情がさらに変わる。

「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!!私、刀根小夏はハイグレ人間に洗脳完了いたしました!
(ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!!私、刀根小夏はハイグレ人間に洗脳完了いたしました!)」

晴れやかな表情になった。最早嫌がっていた表情は微塵も見せないのであった。

「小夏もやっとハイグレ人間ね。」
「私、嬉しい。」
「2人ともありがとう。さっきは抵抗してごめんね」

実空、月花は喜んで祝福する。
小夏は先ほどの抵抗を心の底から後悔しているのであった。

「「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!!改めて皆さんハイグレ人間になりましょう!!」」

3人が合わせてハイグレを行う。

「素晴らしい友情でしたね。もう何分かはましゅまろとーすとのハイグレを見ておきましょう。
次はまた別の中継に繋がりましたので皆さん楽しみにしていてください♪」

さくらテレビ改めハイグレテレビの放送は続いていく……。


* おねショタだと思った? 残念、ショタおねでした! 1/2 ( No.7 )
日時: 2015/05/19(火) 23:52:01 メンテ
名前: 香取犬◆RYenwqtp9Y

 遂にこの小学校には、人間は一人もいなくなっちゃった。
「「「ハイグレ! ハイグレ! ハイグレ!」」」
 でも、僕は頑張ったんだ。頑張って逃げて逃げてずうっと逃げて、だけど皆に追い詰められて……最後にはあの光を食らっちゃった。
 僕は負けた。その証として僕は黄色一色の、皆とおんなじハイグレを着せられた。恥ずかしくて、悔しくて、惨めで――すっごく気持ちいい。
 ……ごめんね、お姉ちゃん。僕……もう……!
「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」
 僕は笑顔の仲間たちの前で、全力であのポーズを繰り返した。
 僕はもう、ハイグレ人間の充也なんだ……!

 ……お願いみっくん、先に家に帰っていて。そしてお姉ちゃんと一緒に逃げよう。
 私はハイグレ星人襲来にパニックになりつつある商店街を駆け抜けて、我が家へ全速力で向かっていた。そこにはきっと弟が――真面目で素直な、小学5年生で7つ年下の充也――みっくんが先に帰ってきて一人で待っているはず。両親とは連絡がつかなかった。だから私が行かなくちゃ。そして一緒に逃げなくちゃ。
 どんな顔で、何て言って連れだそう。制服は着崩れて息も絶え絶えに、しかし何とか家の前の通りまで辿り着いた私は、心の中でシミュレーションをする。
 考えた結果、聞き分けの良いみっくんならどう説明しても理解してくれるはず、だから包み隠さず全て話そうと決めて、私は扉に鍵を差し込んで、捻った。
「ただいまー……っ!」
 私の目が捉えたのは、玄関にきちんと揃えられていたみっくんの靴。間違いない、みっくんがいる! 喜びに口元が緩むのを気に留めず、靴を急いで脱どうとすると――
「友梨佳お姉ちゃん、おかえり」
「みっくん!」
 階上から男の子の――みっくんの声がした! 私は玄関正面にある二階への階段を見上げた。
 ……そこには、黄色のハイグレ人間が一人いた。
「う、そ……」
 驚愕と絶望で言葉が出ない私に、みっくんはいつも通りの微笑みで語りかけてくる。
「あれ? お姉ちゃん、まだハイグレ人間じゃないの? いけないんだよー、そんな服着ちゃ」
「何、言ってるの……? みっくん、冗談だよね? まさかみっくんまで、そんな……」
 つるんとした剥き出しの足を動かして、一段一段下りてくるみっくん。私は目の前の光景が認められなくて、掠れた笑い声を漏らした。
「そんなって何? 僕のカッコ、どっか変かな」
 みっくんと私の目線が一度並ぶ。それからみっくんが階段を下り切ると、逆に私を見上げるようになる。私の懐まで踏み込んで大きな瞳で上目遣い。その吸い込まれるような黒色に私は怯えてしまい、扉際の三和土まで後ずさる。
 それを見てみっくんはがっかりした表情をして、両足をガニ股にした。
「あーあ。お姉ちゃんが帰ってきたら、一緒にハイグレしようと思ったのになぁ」
 そして、
「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」
「あ……あぁ……!」
 私が一番見たくなかったポーズを三度した。黄色で薄手のハイレグ水着は、まだ女の子とさほど体格の変わらないみっくんの身体にはぴったりと似合っていた。綺麗な手足も、平らな胸も、ちょっと膨らんだあそこも、正直言えば可愛らしかった。私の自慢の弟だった。
 それだけに、あの変態みたいな動きと訳の分からない単語を笑顔で連呼する姿には、目の前が真っ暗になるような心地がした。みっくんがハイグレ人間になってしまったことを、心だけは頑なに受け入れまいとしているのだ。クイックイッと水着の線を手でなぞる動きは、疑いようもなくハイグレ人間のそれなのに。
 私には家から逃げるという選択肢もあった。けれど、どんな形であれ再会したみっくんを置いて一人で行く選択は、私には出来なかった。
 そしてみっくんは私の視線を受けて笑ったまま、
「――だったら、僕がお姉ちゃんをハイグレ人間にしちゃえばいいんだ」
 どこからかピストルサイズの光線銃を取り出して、両手でまっすぐ銃口を私に向けてきた。恐ろしさに息が詰まる。
「……っ!」
「いいよね、お姉ちゃん? 僕とハイグレしてくれるよね?」
 私も、あれを着るの? あんなピチピチで裸同然の、信じられないくらいきついハイレグの水着を。想像するだけで身体がキュッとなる。
 しかもそんな姿で、電車や駅やTVや、そして今しがた見たような恥ずかしいポーズを延々とさせられるなんて。そのことを、疑問にも思わないよう洗脳までされて。
 私は問いに返事もできず震え上がる。みっくんが最早、みっくんの顔をした可愛い悪魔のように見えてしまったから。
 ……でも、もしかしたら。一縷の望みにかけて、ゆっくりと懇願の言葉を紡いだ。
「みっくん……お願い……。元の優しいみっくんに、戻ってよ……!」
 みっくんは体勢を変えずにキョトンとする。そして、
「けどハイグレは、みんなすっごく楽しくなれるんだよ! お姉ちゃんでも、絶対!」
 強い確信を持ったみっくんの言葉が、繰り出される。
「ホントは僕ね、小学校にハイグレ星人が来たとき、すごく怖かった。友達がいっぱいハイグレ人間にされちゃって、お父さんお母さんお姉ちゃん、みんな無事かな、って思った。僕もビビッてされて、ハイグレ人間になっちゃうの嫌だったから、頑張って逃げたんだよ」
 私と同じだ。だけど、結果は正反対だ。
「僕、最後まで残ったんだ。だって僕、鬼ごっこは得意だもん。……でもやっぱり、あんなに鬼多かったから逃げられなかった。最後には逃げられなくなって、撃たれてハイグレ人間にされちゃった。――でも、それで分かったんだ。皆が皆をハイグレ人間にしていった理由。それはね、ハイグレするのが最高だから!」
「さい、こう……?」
「うん! ハイグレ着てね、こうやって、ハイグレ! ってすると、身体中すっごく気持ちいいんだよ! それに皆ハイグレだから恥ずかしくもないし、皆でハイグレするともっと楽しくて、幸せな感じになれるから! だから、ハイグレじゃない人にもハイグレの良さを教えてあげたくなるんだって」
 うっとりした表情で、ハイグレの良さを熱弁するみっくん。私は反論する言葉を持っていなかった。そんな私自身が不甲斐なくて、思わず一筋の涙が零れた。扉に背中とお尻をくっつけて、ふらつく足を何とか支えた。
「……僕も同じだよ。お姉ちゃんの怖いって気持ち、僕もそうだったからよく分かるよ。けどそれなら、僕と同じでハイグレ人間になれば楽しくなれるってことだよねっ!」
 自信満々に、みっくんは改めて私にハイグレ銃の照準を合わせる。もう何も語る気もないし、聞く気もないという雰囲気だった。
 いくらなんでもこんな説得でハイグレ人間になってもいいと思う私じゃない。だけど、みっくんを正気に戻そうという意志を折るには、それは十分すぎた。
「みっくん……っ!」
 弟の名を呼ぶ。普段なら「何?」と首を傾げてくれるのに、ハイグレ人間のみっくんはもう返事もしてくれない。代わりに人差し指が引き金に掛かる。
 私ももうすぐハイグレ人間にされるんだ。逃れられない重い予感に額には脂汗が浮かび、息も浅くなって酸欠状態になっていく。
 辛いよ、苦しいよ、怖いよ、嫌だよ……。
 ……助けて……!
 誰にともなく祈った次の瞬間、私はみっくんの銃から一直線に飛んできた光線に撃ち抜かれた。
「きゃああああああああっ!」
 形の無いピンクの衝撃が全身を包んで、磔にされたかのように勝手に手足が大の字に広がった。頭の天辺からつま先までを痺れ、でなえれば焼け焦がすようなジリジリバチバチとした感覚が襲いかかってきた。ほとんど残っていなかった肺の空気は全て悲鳴として吐き出され、私の中身という中身が一度全て空っぽになってしまう。
 そして大きく吸い込む、ピンク色の空気。恐ろしい光を身体に取り入れてしまうと、私の心臓はドクンと脈打った。空気が全身に染み渡っていく。得体のしれない何かと一緒に。その心地にハッとして瞼を開くと、視界には黄色のハイグレのみっくんが飛び込んできた。ピンクの光は、もうすっかり消えていた。だけど、代わりに、
「ぃ……やぁっ……!」
 いきなり局所的に猛烈な、全身に適度な締め付け感が襲いかかってきて声が漏れた。それを感じた部分を思い描いてから見下ろすと、想像通りの形をした水着が突如として現れて私の身体を包んでいるのだった。桜のように薄いピンク色の生地が、ピトリと肌に吸い付いている。膨らんだ胸の形もへその窪みも、私の身体の凹凸を全部強調するかのように。そこには制服も下着も、初めから着ていなかったかのように消えていた。
 顔がカァッと沸騰するのが自分でも分かった。見られたくない二箇所を、慌てて腕で隠した。そんな自分の行動に、我ながら違和感を覚える。別にみっくんに裸を見られることなんて、恥ずかしくも何ともないはずなのに。だって、みっくんとは今でも時々私から誘って、一緒にお風呂に入ってるんだから。
 じゃあ何で隠したの? モジモジしつつ自問自答して導き出した答えは一つ。ハイレグ水着の存在だ。
 可愛らしい色をしながらもえげつない急角度で股を締め付けるハイレグが、恥ずかしい。こんな変態みたいなの好きで着てるんじゃないんだから! ……そう自分に言い訳する心が、余計にハイレグを意識させて恥ずかしくなっていくのだ。でもその気持ちを抑えるなんて出来ない。私もみっくんたちと同じハイレグ水着を着せられちゃった、それは紛れもない事実だから……。
* おねショタだと思った? 残念、ショタおねでした! 2/2 ( No.8 )
日時: 2015/05/19(火) 23:54:29 メンテ
名前: 香取犬◆RYenwqtp9Y

 ふと、みっくんの穏やかな視線に気付いて私はつい、その場でしゃがみこんで身体を隠した。けど、
「ひぁぁ!」
 頼りないほど細い股間の生地が、しゃがむのに合わせて伸縮する。丁度するりと撫で上げられたようになって、背中がピンと跳ねた。うぅ、みっくんに変な声、聞かれちゃった……!
 恐る恐る再びみっくんを見ると、心配そうにこちらに手を伸ばしてくれていた。
「お姉ちゃん、大丈夫?」
「う、うん」
 それを掴み、タイミングを合わせて立たせてもらう。また同じ部分が擦れて声を上げそうになるのを、今度は喉の奥で押し殺す。
 みっくんと私、同じ女の子の水着姿で玄関で見つめ合う。三和土のセメントの冷たさが、裸足の裏から伝わってくる。
 沈黙を先に破ったのは、みっくんだった。
「お姉ちゃん」
「な、に?」
「……僕と同じ、だねっ」
 みっくんは黄色のハイグレの胸に手を当てて、歳相応の笑顔で言う。「同じ」。みっくんの口から言われたその単語で私の脈が一層早まった。
 私もみっくんも同じ、ハイグレ一枚の姿。私はみっくんに撃たれて同じになった。私の心がどうだろうとも、みっくんの言葉を否定は出来ない。
「そう……だね」
「えへへっ。じゃあさ、お姉ちゃん。―― 一緒にハイグレ、しようよ!」
 言われ、みっくんのV字と私のV字を交互に見る。ガニ股になりながらそこを両手でなぞるあの動作、ハイグレポーズ。それをしたら、今度こそ本当に私はハイグレ人間になっちゃう。あの恐ろしい、ハイグレ人間に。
「嫌よ……っ」
 首を振っての拒否。しかし返されたのは、とんでもない言葉。
「え? ダメだよ。だってお姉ちゃんはもう、ハイグレ人間なんだもん」
 え、とすら口に出せなかった。そんな。私、まだ違うよ。このハイグレ姿は今でも恥ずかしいし、ハイグレポーズなんて絶対無理。
 私の予想外という様子を見て、みっくんはそれこそ予想外と言いたげな顔をした。
「じゃあお姉ちゃん、何でそこに手を置いてるの? お姉ちゃんもハイグレ、したいんでしょ?」
「っ!?」
 指摘され、急いで下を向いて初めて気付く。私の両腕はハイグレの足ぐりの先に添えられていて、両足も少し外向きだったことに。
 こ……これって……!
「お姉ちゃん、ハイグレ人間なの……?」
「うんっ」
 頭に強い衝撃を受けたような気がした。私もう人間じゃなかった。ハイグレ人間だったんだ……。
「……お姉ちゃん、やっぱりハイグレは怖い?」
 私はみっくんの問いに答えられない。すると、
「なら、僕が見ててあげるよ。お姉ちゃんのハイグレ!」
「どういうこと?」
「いきなり僕と一緒にやるんじゃなくて、一人で練習してみたら? ってこと!」
 みっくんの提案は、私からハイグレの恐怖を少し取り除いてくれた。そういうことならちょっとだけ、ハイグレしてもいいかも……。
「……うん」
 頷いた途端、身体は磁石に引かれるようにポーズの準備に入る。ハイグレと皮膚の境目がムズムズしてきて、早くハイグレをしたい、って思えてきた。
「じゃあ、ちゃんと見ててね。みっくん」
 私はみっくんが見守る中、意を決して身体に力を込めた。
「ハイ、グレ……!」
 ゆっくりと腕をV字に振り上げて、股間を強調するポーズ。みっくんがしていたのよりも大分控えめな動きだったけど、それでも今までの人生でこんな恥ずかしいポーズ、したことなかった。
 初めてのハイグレをしてから数秒後、どこからか溢れ出した暖かい感覚が全身を満たしていく。これがみっくんの言ってた、ハイグレの気持ちよさなのかな。
 その快い感覚に浸りかけたところで、無常にも熱が急速に冷めていく。そしてさっきまでよりも寒くなる。寂しくなる。切なくなる。
 ……寒い……もっと、暖かくなりたい……!
 ならどうすればいいか、答えは分かっていた。再び腕を股のあたりに戻して、
「ハイグレ……っ!」
 引き上げる。身体に火がつく。冷えていく。
「ハイグレっ!」
 ポーズ。暖かくなる。寒くなる。
 そう、ハイグレは一度だけじゃダメなんだ。ハイグレの気持ちよさを感じているためには……!
「ハイグレっ! ハイグレっ! ハイグレっ!」
 連続でハイグレをするしかない。恥ずかしさなんて頭の中から締め出して、ただただハイグレの熱だけで私の身体をいっぱいにするんだ。
「ハイグレっ! ハイグレっ! ハイグレっ!」
 そうして私はハイグレの欲に溺れた。自分が気持ちよくなるためだったらどんな恥ずかしいことでもできるようになっちゃった。
 みっくんはこんな私を見て、どう思ってるんだろう。ちらりと覗き込んだ瞳からは、何の感情も読み取れなかった。私をハイグレ人間として相応しいかどうか、見極めてるのかな。私のハイグレに見入ってるのかな。それとも気持ち悪いと思ってるのかな。
 どう思われてても構わない。みっくんの視線を奪っている、その事実だけで十分。
 ……あぁ、私、みっくんに見られてる。私のハイグレを、みっくんがじっと見てるよぅ……。
 一度意識してしまうともうダメだった。みっくんの大きな二つの眼が、否応なしに私を昂ぶらせていく。
 ……いいよ。もっと見て。ハイグレしてるお姉ちゃんを、いっぱい見て……っ!
「ハイグレっ! ハイグレっ! ハイグレっ!」
 私、こんなに変態だったんだ。弟にこんな恥ずかしいポーズ見せつけて、興奮しちゃうなんて。
 そんな自分を心底見下しつつ、だけどその失望すらも私を焦がす燃料に変わっていく。
 一心不乱にハイグレポーズを取り続ける私は間違いなく――ハイグレ人間だ。
「ハイグレっ! ハイグレっ! ハイグレっ! ハイグレぇっ!」
「――終わりにして、お姉ちゃん!」
「ハイグっ……え……?」
 みっくんの突然の制止を受けて、私は半回分多くしてしまったものの、ハイグレをやめた。みっくんが言うから従ったけど、どうして止めちゃったの? もっとハイグレ、していたかったのに。十分に火照って頭がクラクラしているのを感じつつ、私はみっくんに訊ねた。
「みっくん、何でハイグレ止めちゃうの?」
 欲求不満のせいで、少し乱暴な言い方になってしまったかもしれない。言い切ってから反省していると、みっくんが笑って答える。
「もうお姉ちゃんも分かったよね? ハイグレ人間だって」
「うん。それに、ハイグレの気持ちよさも」
 つい数分前まで私はそれを頑なに拒んでいたのに、今やそう素直に口に出すことに躊躇わなくなっていた。ハイグレの良さを味わって、自ら進んでしていた私がハイグレ人間であることを疑う余地はないし、それはみっくんも皆も同じで恥ずかしいことなんかじゃない。むしろハイグレを着ずにハイグレを知らない人間たちこそ恥ずべき、可哀想な存在ではないだろうかとさえ思えた。
 ……そっか、みっくんはこのことを私に伝えようとしてくれたんだ。人間だった頃の私はハイグレ人間のみっくんから見たら、ハイグレを知らない可哀想なお姉ちゃんだったんだ。
 だったらお礼を言わなくちゃ。私は思い立つと三和土から一段上がり、みっくんと同じ高さの床を歩いて近づき頭を撫でた。
「ありがとう、みっくん」
「ハ、ハイグレ人間なら当然のことだよ」
 ちょっと照れたように顔を逸らすみっくん。……可愛い。
 そして私は今になってようやく、みっくんの誘いに頷く決心がついたのだった。
「みっくん、一緒にハイグレ……してくれる?」
 するとみっくんは目を見開いて、それから心の底からの笑顔で、
「うんっ!」
 と返事をしてくれた。
 さっきは折角の誘いに乗ってあげられなかった。だからこれが、私にできる最大のお詫びとお礼。
 私とみっくんは向い合い、体勢を作った。視線が合ったときに私はもう一言、頼み事をした。
「ねぇ、みっくん」
「何?」
「お願い、なんだけど。……これからもお姉ちゃんのハイグレ、見てくれる?」
 あの高まりを与えてくれたのは、みっくんだ。みっくんが見ていてくれたからこそ、私はハイグレを好きになれた。だから。
 みっくんは一瞬驚くも、すぐに頷いてくれた。そして上目遣いで、
「いいよ。けど代わりにお姉ちゃんも僕のこと、ちゃんと見ててね?」
「――当然じゃない!」
 断るはずもなかった。みっくんと一緒にハイグレできて、互いに見つめ合える。それ以上の幸せなんてない。
 私たちは同時に腰を落とし、手を水着の線に合わせた。ハイグレの感触が改めて身体中に走る。
 私はみっくんを。みっくんは私を。それぞれ穴が空くほど見つめながら、息を揃えた。
「ハイグレっ! ハイグレっ! ハイグレっ!」
「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」
 私の目の前ではみっくんが、小さな身体と子供っぽい声でハイグレをし続けている。上気した頬が、みっくんが気持ちよくなっていることを正直に表している。私のハイグレでそうなってくれたのなら、とっても嬉しいな。私はより一層、ハイグレポーズに力を込めた。
 二人一緒に鏡合わせに繰り返すハイグレポーズよりも素晴らしいものは、この世には存在しない。ハイグレの気持ちよさを知った今なら私は、確信を持って言える。
 このままいつまでもハイグレしていよう。姉弟で声を家中に響かせながら、私は心の中で思うのだった。きっとみっくんも、そう思ってくれているよね?
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