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* ハイグレ姿にされる男の子たち

日時: 2015/02/17(火) 20:08:54 メンテ
名前: 犬太

※この作品には男の子のハイグレのみ収録されています。
※男の子のえっちな描写があるので、苦手な方は閲覧をお止めください
 
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* Re: ハイグレ姿にされる男の子たち ( No.2 )
日時: 2015/02/17(火) 23:35:33 メンテ
名前: 犬太


【side 司音】


『アクションストーンは明日の日没までには溜まる。それまでその石を守っていて欲しいんだ』



石は言う。

この世界に潜んだハイグレ魔王とやらに捕まらないようにしてほしいと。



「……」



世界を救う、僕たちで。

正直、話は完全に信じられるわけではない。

でも、世界を僕らが救えるのだということは分かった。

とてもわくわくする。

僕らはアクション仮面に見込まれた子供なのだ。

みんなも似たような感情を持っているようで、亮太が堪えきれずに前に乗り出す。



「任せてくれ! 絶対ハイグレ魔王なんかに渡さない!」



自信満々。

亮太はアクションストーンをしっかりと掴んで、にこりと笑う。

まるでそれが見えているのかのように、石はぴかぴかと輝いて喜びを表した。



『ありがとう!』



石……アクション仮面は続ける。



『ではこれからスリープモードに入る。明日の日没まで通信は一切出来ない……よろしく頼んだぞ!』



明日の日没。

それでアクション仮面はこちらの世界に来れる。

そうすれば、僕らは世界を救ったヒーローだ。

わくわくする。

そう思っているうちに石は光を失い、まさにただのビー玉のようになった。



「アクション仮面をお助けできるんだね!」



光を失った石を見ながら、晴はぴょんぴょんとジャンプする。

人助けを出来るという純粋な思いからきているのだろう。



「危ない目にはあわないよな……」



友樹は不安そうに言う。

隣にいる佑輔も同意するように首を振る。

そんな二人を横目に、綾人が楽天的な態度をとった。



「ハイグレ魔王もアクション仮面に一回やられて力無いんだろ? なんにもできねーよ」



確かに、一回侵略を止められたということは、やっつけられたということだろう。

アクションストーンに力が無いように、ハイグレ魔王にも力は無い可能性が高い。

心配しすぎることも無いだろう。

僕は心配より、わくわく感のほうが大きい。

毎日に刺激が欲しいと思っていたんだ。

こんなことが起きるのは、僕としては嬉しい限りである。



「それじゃあ、明日も僕らでアクションストーンを守ろう!」



僕は意気揚々と言う。

それにみんなも、おー、と合わせてくれる。



しばらくして……。



どこに逃げようだとか、どこかを秘密基地にしようかとか話し合う内に、辺りも暗くなってきた。

頃合を見て、綾人がふと言い出す。



「そろそろ帰ろう。明日のお昼、この公園に集合な」



門限も近い。

僕らは頷く。

お昼ごはんを食べた後この公園で集合し、秘密基地で隠れる算段だ。

今からでもわくわくが止まらない。



公園の前まで来た僕らは、各々の帰り道へ進み始めた。

亮太と綾人は同じマンション。

佑輔、友樹、晴は同じ住宅地。

僕だけがいつも一人で帰る。



「またなー!」



「じゃあな」



亮太と綾人は幼馴染で、いつも一緒だ。

やんちゃな亮太をしっかり支える綾人。

良いコンビだな、っていつも思う。



「晴、今日の宿題終わってるか?」



「うんー、だいじょぶー!」



友樹と晴も仲が良い。

天然の晴に気をかける友樹は、同い年なのに兄弟みたい。



「明日忘れるなよー」



唯一、佑輔は僕と同じで一人なんだけど、帰路が違う。

友樹と晴にくっついて帰れるから、寂しくないだろうなあ。



「……僕も帰ろう」



みんなまとまって帰っていく中、僕だけは一人で帰る。

寂しくないといえば嘘になるけど、別に嫌なわけじゃない。

考え事するのが好きだし、今日は特に一人で考えたい気分だった。



内容はもちろん、アクションストーンについて。

亮太が石を持ったけど、大丈夫かなあとか。

あとは明日大丈夫かなあとか。



「……」



なんて、いうのは建前。

本当はハイグレ魔王について考えたかった。

みんなは多分、アクション仮面側に付きたいだろうけど。

僕、本当はハイグレ魔王を見てみたかった。


ハイグレ人間って、一体なんだろう。

ハイグレ光線をくらうと、どんな気持ちになるのかなあ。

気分が悪くなのかな……意外に、気持ちいいかもしれない。



みんなには隠しているけど、僕はヒーローより悪役が好きだった。

支配されている人たちを見て、羨ましく思ってしまう。

僕も奴隷になってしまいたい。

そんな風にまで思ってしまったこともある。



でも、そんなことみんなに知られたら、きっと変な人だと言われるだろう。

だから言い出せない。

このもやもやした気持ちは、誰にも話すことが出来ないんだ。



『そんなことは無いわヨ』



「え……?」



帰路途中。

町の路地裏で、そんな声が聞こえた。



「……」



いつも危ない路地裏に入っちゃいけない。

先生にもよく言われている。

だけど、僕は視線をそっちに向けてしまう。

目を凝らしてみると、ぼんやりと仮面のようなものが浮いているように見えた。



『さあ、いらっしゃいボウヤ』



入っちゃいけない。

入っちゃいけないのに、僕は抗えない。

今までみんなに内緒にしなきゃいけなかったこと。

仮面の人は、その気持ちを分かってくれる人。

そんな確信を持てた。



――いつも注意してくる先生に心の中で謝りながらも、僕は路地裏に入ってしまった。



中は真っ暗だった。

そして気づいて振り返ると、明かりが無い。

どこから入ったのかも分からないような真っ暗な空間に来てしまった。



きょろきょろと周りを見渡すと、先ほどの仮面がうっすらと現れてくる。

ゆっくりと近づいてくる仮面。

僕は、立ったまま口を開けることしか出来ない。



『コンニチワ、ボウヤ』



仮面は、ゆっくりと形作っていく。

体が、手が、足が出てくるとマントがふわりと舞った。



『アタシはハイグレ魔王』



ハイグレ魔王。

昼にその名前を、聞いたことがある。

アクション仮面にやられた異星人。



僕の好きな、悪役。
* Re: ハイグレ姿にされる男の子たち ( No.3 )
日時: 2015/02/17(火) 23:35:52 メンテ
名前: 犬太

『アナタ、誰かに支配されることが好きなのよネ』



僕は震えてしまう。

でも、それは怖くてじゃない。

本当にハイグレ魔王がいたのだという、感動からだった。



『それは、悪いことなんかじゃないワ』



ハイグレ魔王は、仮面を僕の顔まで近づける。

不気味な表情の仮面。

でも僕は、それにどきどきしてしまう。



『支配されるということは、誰かに尽くすというコト……素晴らしいコトでしょお?』



仮面を横にずらす。

ハイグレ魔王の素顔が目の前に現れる。

色白の肌と、左頬に星マーク。

にやりと笑った姿が、とても悪役に合っていた。



『ネェ、ボウヤ』



僕は頷く。

もう僕はこの時点でハマってしまったのかもしれない。

ハイグレ星人という異星人に。

ハイグレ人間になりたい、という気持ちに。



『アナタが望むなら、アタシはアナタをハイグレ人間にしてあげるケド?』



ハイグレ魔王は仮面を着けなおし、身を引く。

マントを広げ、ハイグレ姿を惜しみなく見せると、ゆっくり手を差し出した。



『アナタが望まないなら、このまま外に出してあげるワ……どうしたいかしら?』



笑うハイグレ魔王に、見惚れてしまう。

美しい悪役の姿。

僕は今、期待満面の顔をしているだろう。

断る理由なんて無い。

ハイグレ人間になって、ハイグレ魔王に尽くしたい。

その一心だった。



「僕をハイグレ人間にしてください!」



僕はめいいっぱい叫んだ。

ハイグレ魔王も、満足げに頷く。



『いいでしょう』



ハイグレ魔王の差し出した手から、光が集まっていく。

ピンクと青がチカチカし始めて……。



『ハイグレにおなりなさぁい!』



その光が放たれる。

当然、目の前にいた僕に向かって。



「う、うわああああああああ!」



瞬間、世界がちかちかとした。

思わず両手両足を広げて大の字になる。

身体も熱く、体中をくすぐられるような感覚。

股間や腰に窮屈さを感じたとき、ようやく光が収まった。



「あ、あ……っ」



ランニングシャツよりも強く、両肩を締め付けられる。

胸元や脇は開いているけど、胸はしっかりと隠れている。

股の切れ込みは鋭く、股間が上にぎゅっと引き上げられる感覚。



僕は、白色のハイグレを着ていた。



「あ……っ、あぁあ……」



気持ちいい。

外気に触れる肌も、体中を覆うハイグレの締め付けも。

ハイグレの切れ込みも、股間の密着感も。

たまらなく僕を興奮させた。



広げた両足を蟹股にする。

両手は切り込みの部分に添える。

このポーズをとればもう本当に後戻りできない。

僕は、僕は……!



「ハイグレ!」


するどい切れ込みに沿って、思いっきり腕を引き上げる。

そして、ハイグレと叫ぶそれだけの行為。

それだけの行為が、僕を狂わせる。



とてつもない快感が全身を駆け巡った。

体中がぞわぞわする。

足が砕けそうになるけど、なんとか蟹股を維持し続ける。

終わらせたくない。

たった一回なんかじゃ、ハイグレ魔王様に忠誠を誓ったことにはならない。



「ハイグレ! ハイグレ! ハイグレ!」



切れ込みに手を添えて、身体を反る。

手を引き上げる。



「ハイグレ!」



蟹股のまま、切れ込みに手を添える。

勢いよく、切れ込みに沿って手を引き上げる。



「ハイグレ!」



気持ちいい。

頭がじんじんする。

胸がどきどきして、ちんちんもハイグレを押し上げた。



「ハイグレ!」



びくんと身体が跳ねる。

ぞわぞわする感覚が止まらない。

ちんちんも手を引き上げる毎にぴくんと反応をし、もう耐えられない。



「ハイグレ! ハイグレ! ハイグ、っぇっあっ、あああああああああっ!!」



一際大きくハイグレをした瞬間、僕の頭は真っ白になった。

どくどくと波打つ僕のちんちん。

打つ度にこの上の無い快感が身体を駆け巡る。

ちんちんから何かが出ている感覚。

もう耐えきれない。

身体が崩れ、地面に伏す。



「はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ」



まともに前を見ることも出来なかった。

しっとりと汗がにじむ。

その汗が外気に触れ、僕はハイグレを着ているのだとさらに実感した。



「あ、あれ……?」



そしてふと疑問に思う。

僕は確かにイったはずだ。

しかし、ハイグレの股間の部分は全く濡れていない。



――全てのハイグレはハイグレ魔王様に繋がっている。

ハイグレ人間から分泌された体液は、ハイグレが吸収し、ハイグレ魔王様の力となる。



僕の頭に、ふとよぎった。

僕はハイグレ魔王様に力を与えることが出来たのだ。

それはこの上の無い悦びだった。

ハイグレ魔王様に尽くすことこそが、僕の生きる意味だ。



『そういえば、アナタのお名前訊いてなかったワ』



ふと、ハイグレ魔王様が僕に向けて話しかけてくださる。

僕はハッとして起き上がった。

ハイグレ魔王様の目の前でだらしなく倒れ込むなど失礼な行為だ。

急いで起き上がって、見つめてくるハイグレ魔王様に向け、再度切れ込みに手を添える。



「僕はハイグレ人間、司音です! ハイグレ! ハイグレ!」



白いハイグレ姿にしていただいた。

僕はハイグレ魔王様に忠誠を誓うハイグレ人間だ。



『いいでしょう!』



僕のハイグレポーズを見て、ハイグレ魔王様も満足そうにうなずいてくださる。

それだけでまたイってしまいそうだ。

でも、一旦ハイグレを止める。

名残惜しいけど切れ込みから手を下げ、片膝をつき、頭を落とす。

ハイグレ魔王様のお言葉をしっかり聞かなくてはならない。



『アナタはアタシの見込み以上ヨ』



「もったいないお言葉です!」



『このままアタシのお願いを、叶えてくれるかしらぁ?』



「もちろんです! 必ず叶えてみせます!」



『んふふ……アナタは本当にイイ子ねェ……』



ハイグレ魔王様はご満足いただいている。

僕はそれだけでとても幸福だ。

もっと喜んでいただくためにも、お願いというものを叶えなくては!



『アクションストーン、アナタたちが拾ったんでしょお?』



「はい」



『誰が持っているのお?』



「亮太という友達です」



質問に、包み隠さす返答する。

ハイグレ人間になった今、アクション仮面は邪魔な存在だ。

ここまで聞けば、お願いとは何か分かる。

ハイグレ魔王様は、アクションストーンを砕くことを望んでおられる。



思い出すと後悔する。

あのとき、アクションストーンを砕いていれば……。



「ハイグレ魔王様、出撃の命令を僕にお与えください!」



『んふふふ……落ち着きなさい』



立ち上がった僕を、ハイグレ魔王様は抑止する。

ふわりと飛んで近寄ってくださると、マントをもぞもぞと動かし始めた。

やがて収まり、こっそりとマントの隙間から出てきたのは銃。

ハイグレ光線銃だった。



『もし亮太とかいうボウヤもハイグレ人間に出来るなら、ハイグレにおし』



そっと僕の手のひらに乗せてくださる。

僕は嬉しくて叫びそうだった。

ハイグレ人間を増やす活動の礎になれる喜びは、全身を駆け巡る。

期待されていることを身体で実感した。

たまらず銃を片手にハイグレポーズを取った。



「ハイグレ! ハイグレ! ハイグレ! ハイグレ!」



ハイグレ魔王様はマントを翻す。



『いいでしょう、お行きなさい司音!』



・・・
* Re: ハイグレ姿にされる男の子たち ( No.4 )
日時: 2015/02/17(火) 20:09:57 メンテ
名前: 犬太


【side not】



少し前。

解散した後の亮太と綾人はゆっくり歩きながら帰路についていた。

綾人は眉間にしわを寄せながら亮太をにらむ。



「お前、遅刻しないだろうな」



心配事。

亮太は大事な約束事ほど遅刻する癖がある。

遠足の日、1時間ほど遅れてみんなと合流した実績が物語っていた。

しかし、そんな心配とは裏腹に亮太は余裕そうな顔を崩さない。

手のひらにあるアクションストーンを弄りながら、綾人へ笑いかける。



「お昼だろー? 大丈夫だってー」



楽天的な思考のままの彼を見て、綾人は直感した。

このままだと確実に遅刻する。

遅刻してくると絶対にいえる自信がある。

普段なら綾人が起こしに行けば問題ないだろう。

しかし、今へらへらと笑う亮太を見て、少し綾人は怒りを覚えていた。



「信じられないっ!」



油断しきった亮太に突っかかる。

そのまま手のひらにあるアクションストーンを奪い取った。



「なっ! なにすんだよー!」



咄嗟のことにしてやられた。

亮太はむっとして綾人に襲い掛かろうとする。

だが、綾人は逃げるどころか険しい顔を近づけていった。



「遠足、入学式……その他もろもろ」



「う……!」



遅刻の実績があるのだ。

行事の名前を挙げるだけで、亮太は口を濁しざる得ない。

一旦、彼が静かになったときを見計らって、綾人は口を開く。



「明日、遅刻しなけりゃお前に石を渡す。それまでは預かってる」



守るべきアクションストーンが遅刻するなんてことがあれば本末転倒だ。

先程の亮太の態度で、朝起こす気も無くなった綾人はそう言い切る。

亮太は不満そうな顔で何かを口にしようとするが、言語にはならなかった。



何を隠そう、彼は遅刻のし過ぎで綾人に愛想をつかされたことがあった。

そのとき、機嫌が直るまでかなり時間が掛かった。

アレはもう面倒臭すぎる。

ここは素直に言うことを聞いていたほうがいいだろう。

そう思い、亮太は押し黙った。



「ちゃんと約束の時間に間に合えば持たせてやるからさ」



その利口な態度に満足の表情を向ける綾人。

アクションストーンをすばやくポケットにしまい、前を向きなおす。

既にマンションまでたどり着いていて、待っていたエレベーターが丁度到達した。

乗り込んで階層を押す。

亮太は不満の顔で綾人にぶつぶつ呟く。



「ケチ」



「うるさい、遅刻魔」



「昔のことをグチグチと」



「亮太は過去の失敗から何かを学べ」



「……ケチ」



あがっていくエレベーター。

着くころには亮太は開き直り、うんと背伸びしていた。

気持ちの切り替えが早いところは良いなんだけど。

綾人はそう思う。



「おっし!」



気合が入り直った亮太。

小走りで自宅に戻り、十数秒でまた出てくる。

全身ジャージに着替え、荷物を玄関に放り投げただけだが。

綾人はため息をつく。



「日課のランニングか?」



「おう! 足速くなりたいからな!」



日課。

完全に暗くなる前に近所を走り回る。

亮太にしては珍しく長く続いている行事だった。



「綾人も行くか?」



既に小走りで走る気満々の亮太。

親にすら、「その元気、走ってさっさと消費しろ」と怒鳴り散らすくらいだ。



「無理、帰ってすぐご飯だから」



綾人は、疲労感でいっぱいいっぱいだった。

お昼からかくれんぼをして、その後もずっと遊んでいた。

普通は動きたくない気持ちのほうが強いはずである。

亮太の体力は異常だ。



「だらしねぇなあ」



疲れた顔の綾人に向けて、バカにするかのように笑いかける亮太。

先程、石を取られたことを根にでも持っているのだろうか。

綾人は最早ツッコむ気力も無く、はいはいと生返事だけを返した。



「んじゃ、またなー!」



「おー、気をつけろよー」



そして別れる。

これは日課で、いつものことだ。

だから綾人もまた、いつものように亮太が帰ってくると思っていた。



――ハイグレの影が忍び寄っていることには、気づけなかったのである。



・・・
* Re: ハイグレ姿にされる男の子たち ( No.5 )
日時: 2015/02/17(火) 20:12:12 メンテ
名前: 犬太

【side 司音】



外は薄暗い。

昼は歩いていた人たちも、もう今は一人もいない。

夕焼けがとても綺麗だ。

この夕日を見ながらハイグレをしたら、また気持ちいいだろうな。



「……だめだっ」



そう思い始めると、僕の身体は自然とハイグレポーズを取りたがってしまう。

そんなことをしては、せっかくハイグレ魔王様にいただいた使命を果たせない。



――弱ってるアタシに比例して、ハイグレ光線の威力が弱くなってるワ。



僕はハイグレ魔王様のお言葉を思い出す。



――大人は身体も大きいから、その分、エネルギーがいるの。
  残念だけど、今のアタシじゃあ大人をハイグレ人間にはできないワ。



あくまで、隠密に。

直に亮太の家に行き、家族全員をハイグレ人間にできれば手っ取り早いんだど。

親をハイグレ人間に出来ない以上、口止めもできない。

大事になってしまうだろう。



だからこそ、着たくも無い洋服を、ハイグレの上に着ながら外へ出歩いているのだ。

亮太は暗くなるまでランニングをする。

そのルートに、お昼集まっていた公園も入っていることは知っている。



僕は公園の隅に立った。

ハイグレ銃を後ろの木に引っ掛ける。

正面からは見えないから、これで少しの間くらいは隠せるだろう。



「……」



あたりを見渡しても誰もいない。

大人には見られないようにする、という点もカバーできるからこそ、公園を選んだんだ。

後は亮太が来るのを待つだけ。



僕の胸は痛いほどにどきどきし始めた。

ハイグレと叫びたい。

ハイグレ魔王様にハイグレを捧げたい。

亮太にハイグレの素晴らしさを教えてあげたい……!




「あれ? 司音じゃん」



「!」



咄嗟に声が聞こえた。

僕はハッとして前を向く。

そこには、僕が待ち望んだ彼が、小走りしながら僕に向かってきていた。



「亮太!」



全身黒ジャージ。

結構な距離を走っていたのか、息は途切れ途切れ。

汗がにじみ出ていて、とても暑そうだ。



「どうした? こんな時間にここに居るなんてよ」


僕の目の前まで、何の警戒もなしに来る。

切れた息を深呼吸で整えようとして、手で膝に寄りかかっていた。



僕のほうを見ていない。

今ハイグレ銃を打ってしまえば、何をされたかも分からないままハイグレ人間になるだろう。

油断しすぎで、逆に僕が拍子抜けだ。

でも、どきどきが最高潮になる。

今から亮太をハイグレに出来る。

ハイグレ人間を増やすことが出来る。



「亮太と話がしたくってさ」



「話?」



「うん」



首をかしげる亮太。

本当に、何にも知らないといった表情だ。

そんなことでアクションストーンを守れるとでも思っているのだろうか。

まぁ、僕としてはそっちのほうが楽だからいいけど。



「実はね」



そんな亮太に向けて、僕はにっこりと笑う。

自分の服に手をかけると、一気に上着を脱いだ。

いきなりのことで驚く亮太だけど、僕はお構いなしにズボンも脱ぎ捨てる。



――服の下にある、白のハイグレを晒すために。



「僕はハイグレ魔王様に忠誠を誓ったんだ」



僕は腰を落とし、蟹股になる。

手を股間に添えてハイグレのラインに沿って引き上げた。



「ハイグレっ、ハイグレっ、ハイグレっ」



気持ちいい。

外の風が身体をくすぐる。

目の前にいる亮太に、ハイグレポーズを見せ付けている。


たまらなく気持ちいい。

ちんちんも直ぐに勃ちあがってしまった。



「し、司音が変態に……っ」



「ハイグレっ、ハイグレっ」



うっとりとしている僕とは裏腹に、亮太は怪訝そうな顔をしながら後ずさりを始めた。

ただの地球人じゃハイグレの良さを理解することは出来ない。

地球人とは、なんて哀れな存在なのだろう。



でも、そんな哀れな存在を救ってくださるため。

そのために、ハイグレ魔王様は僕にハイグレ銃を授けてくださったのだ。



「来るな……く、来るな……っ」



一歩ずつ後退する亮太。

僕は木の裏に隠してあったハイグレ銃を取り、亮太に向けた。

怯える亮太に、僕はこの上なく興奮してしまう。

地球人の最後を見るのは、どうしてこんなにも気持ちがいいのだろうか。



「な、なんだそれ……」



「すぐ分かるよ」



もう少し、地球人のもがく様を見たい。

なんて思うけど、ハイグレ魔王様の使命もある。

僕は名残惜しみながらも、引き金に添えた指に力を入れた。



「たっ、助けてぇえっ!」



刹那、亮太は半泣きになりながら駆け出す。

僕に背中を向けて一目散に逃げ出そうとした。

でももう遅い。

ここまで不用意に近づいた亮太に、もう逃げられる場所なんて無い。



ぴゅん――。



「うわああああああああっ!!」



発射したハイグレ光線は、迷うことなく亮太に命中した。
* Re: ハイグレ姿にされる男の子たち ( No.6 )
日時: 2015/02/17(火) 20:12:29 メンテ
名前: 犬太


大の字になり、ピンクと青の光がちかちかと輝く。

あの瞬間はたまらない。

服が消えていき、締め付けに身がもだえるあの感覚は、本当に忘れられないだろう。



亮太もきっと。

きっと、ハイグレを気に入ってくれるだろう。



「ああぁあぁ……」



光が収まる。

そしてそこには、黄緑のハイグレを着た新しいハイグレ人間が生まれていた。



「あっ……ぅ……」



ただ、ここからじゃあ背中しか見えない。

不満なので僕は亮太の正面に移る。

彼の顔は涙でぐしょぐしょになっていた。

やんちゃなくせに、ちょっとでも怖いことがあるとすぐに泣くクセは直ってない。



「ぁっ、はぃ……ぃ……」



顔はまだ怯えたままだったけれども、自然と体が次の動作へと動き始める。

がに股になって、震える手が股間に寄った。

今、亮太には、怖さと恥ずかしさと気持ちよさが一斉に押し寄せているだろう。

僕にはそれが、ちょっと羨ましく感じる。



「は、ハ……ッ」


でもそんな感情は全部快感に押しつぶされるだろう。

既に亮太の口端は釣りあがり、ちんちんもハイグレから浮き出ていた。



「ハイグレっ!」



鋭い切れ込みに沿って手を引き上げる。

瞬間、亮太の表情は完全に変わった。

引き上げた後のポーズから数秒動かなくなったかと思うと、はっとしてもう一度股間に手を添える。

そして、たまらないと言わんばかりに表情を歪ませてもう一度切れ込みに沿って手を引き上げた。



「ハイグレ!」



もう一度。



「ハイグレっ!」



もう一度。



「ハイグレッ!」



見てた僕も、もう耐えられそうに無い。

向き合う形で、僕も腰を落として切れ込みに手を添えた。



「ハイグレ!」



「ハイグレ!」



「「ハイグレ! ハイグレ!」」



お互いにハイグレポーズを見せ付ける。

亮太も初めてとは思えないくらいに鋭く、すばやくハイグレをした。

僕も負けじと腕を動かす。



「「ハイグレ! ハイグレ! ハイグレ!」」



見せ付け合い、競う。

ハイグレ魔王様にハイグレを捧げ、僕らも気持ちよくなる。

ハイグレポーズとはなんて素晴らしいものなのだろう。



腕を引き上げるたびに、ちんちんが擦れて気持ちいい。

地肌が風に触れる、くすぐったい感覚が。

亮太にハイグレを見せ、亮太のハイグレを見ているという快感が。

頭を、真っ白に、させて、イく……!

それは亮太も同じようで、亮太のちんちんもハイグレを一気に押し上げ、膨れ上がった。



「ハイグレ! ハイグっ、はぁ……っ! ぁうああああああっ!!」



どびゅっ、びゅるっびゅるるっ。



白いハイグレに、黄緑のハイグレに。

熱い液体を発射する。

気持ちよすぎてくらくらしてしまう。

しかし、ハイグレは決して濡れることは無い。

ハイグレを通してまた、ハイグレ魔王様にエネルギーを贈れたのだ。



「あぁああ、ぁ……」



僕が地べたに倒れこむ瞬間と同じタイミングで、亮太も崩れ落ちる。

公園の真ん中にも近い場所で僕らは二人、お互いのハイグレを見ながらイったのだ。

そしてそれは、亮太がハイグレ人間になった証でもある。



「はぁっ、はぁっ……」



「はっ、はぁ……」



体が熱い。

息を切らせてハイグレの熱を冷まさせながらも、僕は嬉しくて仕方が無かった。

ハイグレ魔王様の使命をこなし、ハイグレ人間を増やし。

友達と一緒にハイグレをした。

これほど嬉しいことはない。



「ハイグレ人間亮太、に、なれたんだね、おめでとう」



「……ああ、ありがとうな、司音」



僕がにっこりと笑いかけると、亮太も照れくさそうに笑った。

黄緑のハイグレ姿は、まさに亮太にぴったりだ。

自分以外で、同い年の男の子のハイグレを見るのは初めてだけど、すごくかっこいい。



「ふー……気持ちよかった……」



思わず見惚れていると、亮太は立ち上がる。

そのまま僕に向けて手を差し伸べてくれた。

僕はその手を握り締めて、立ち上がる。

身体についた落ち葉を払いながら、ふぅと一息つく。
* Re: ハイグレ姿にされる男の子たち ( No.7 )
日時: 2015/02/17(火) 20:12:47 メンテ
名前: 犬太


「それでさ、亮太」



っと、聞きそびれてはいけない。

とても大事な話をしなくちゃいけないんだ。



「んー?」



亮太は先程と同じように僕に近づき、首をかしげた。

さっきとは違い、ハイグレ人間になったのだけども。



「僕はアクションストーンを砕かないといけないんだ。家にあるんだよね?」



それはこれを聞くためでもある。

アクションストーンは無視できない存在。

ここでなんとしても砕いておかないと。

真剣な顔で亮太を見るも、彼はバツの悪そうな顔でそっぽを向いた。



「……あー」



帰り道、最後に持っていたのは亮太だ。

まさか落としたということはあるまい。

物は大切にしないけど、使命感だけはしっかりあるし。


ただ、表情を見る限りだと、もしかして……。



「遅刻してくるだろ、って言われて綾人に取られちゃった」



「え、ええええ……」



手元に無い。

まさかの大胆発現である。

亮太の手からは離れないと思っていたのに。

ああ、遅刻を理由にされてしまえば、そりゃあ口出せないなあ。



そうなるとどうしよう。

明日にはアクションストーンのエネルギーが溜まってしまう。

こうなったら、今から綾人のところに行って……。



『待ちなさい』



「「!」」



僕がそう思ったとき、あのお方の声が聞こえた。

亮太も驚いて肩を飛び上がらせる。

声のあるほうへ顔を移すと、地面からハイグレ魔王様が現れだす。

ただ、いつもと違って手のひらサイズまで小さく、透明である。

どうやらホログラムのようだ。

……っと。

実体ではないとはいえ、ハイグレ魔王様が自らこちらにいらっしゃった。

まず一番最初にやらなければならないことがある。

亮太を見ると、彼も分かっているというように頷く。

それに安心した僕は、改めてハイグレ魔王様に身体を向けた。

ハイグレの切れ込みに沿い、手を動かす。



「ハイグレ、ハイグレ、ハイグレ!」



「ハイグレ、ハイグレ、ハイグレ!」



ハイグレ魔王様へのあいさつ。

これを忘れてはいけない。

僕らはハイグレ魔王様に見せ付けるようにハイグレポーズを行った。



『ふふふふ……いいわね、ふたりとも』



僕らのハイグレを見て、ハイグレ魔王様は満足そうに頷いてくださる。

幸福だ。

僕のハイグレでハイグレ魔王様が喜んでくださる。

ああ、もっとハイグレをしてもっと喜んでいただきたい。



しかし、その考えは一旦止める。

ハイグレ魔王様がわざわざ僕たちの前に赴いてくださったのだ。

お話を伺わなければいけない。

亮太と一緒にびしっと立つと、ハイグレ魔王様はゆっくりと話し出した。



『司音、現在の状況を、説明してくださるかしら?』



「はっ! たった今、亮太をハイグレ人間に転向を済ましました」



呼ばれた僕は出来る限りの状況を説明する。



「しかし、アクションストーンは綾人という別の友達が持っております」



我ながら、良い報告が出来ないことに苛立ちを覚える。

アクションストーンを早く砕かなければいけないのに。



「申し訳ございません……今から綾人の家に行き、アクションストーンを……」



『今日はやめておきなさい』



急く僕。

ハイグレ魔王様はそんな僕を見通してくださっているのだろう。

今にも走り出したい僕に、抑止をかける。



『いーい? もし自宅に行って親が出てしまったらどうするの?』



「う……」



『今のハイグレ光線じゃ大人をハイグレ人間にできないのヨ?』



確かに、ハイグレ魔王様の言うとおりだ。

夕暮れ時にいきなり自宅に行けば不審がられる。

そんな状況で親まで出てきたとき、どうすればアクションストーンを自然に持っていけるだろうか。

僕にも、亮太にも難しいだろう。

ましてや綾人は警戒心が高めだ。

下手したら明日一日中家に引きこもってしまう可能性もある。



配慮が足りていなかった。

僕はがっくりと落ち込む。

しかし、ハイグレ魔王様は余裕を持った表情を崩さない。

顔を上げなさい、と僕にやさしくお声をかけてくださる。



『アナタがくれた情報だと、アクションストーンのエネルギーは明日の日没まで溜まらないのでしょお?』



「!」



『焦らなくてもいいのヨ。明日、またお友達と集合したときを狙いなさい』


「は、はい!」



なんという思考力だ。

僕の失敗を視野にいれて、さらに次の一手を考えてくださるとは。

ああ、素晴らしいお方だ。

もう失敗しないようにしなければならない。



「ハイグレ魔王様! どうか、次の作戦を僕達にお与えください!」



絶対にアクションストーンを砕く。

その一心で、僕はハイグレ魔王様にひざまずいた。



明日、友達と集合したときを狙う。

それは、次のチャンスをいただいているということだ。

必ずモノにしなければならない。



「お願いします!」



その強い意志は亮太にもあるようで、僕と同じようにひざまずいた。



『いいでしょう』



ハイグレ魔王様はお怒りになっていない。

僕の失敗を寛大な心で許してくださっている。



『司音、亮太……アナタ達には期待をしているのヨ』



そして、優しいお言葉をかけてくださった。

僕はその気持ちに応えたい。

いや、僕達≠ヘその気持ちに応えたい!

僕らは立ち上がり、がに股になる。



「ハイグレ!」



「ハイグレ!」



見せ付けるように、ハイグレポーズした。

僕も亮太も、ちんちんでハイグレを押し上げながら、ハイグレ魔王様に忠誠を誓う。



そして、ハイグレ魔王様も僕らに応えるようにして、仮面を外す。

美しいお顔が見えて胸が高鳴る。

口端を上げ微笑むその表情に、多幸感を抱いた。



『今から作戦を言うワ。よくお聞き』



「「ハイグレ! ハイグレ!」」



・・・
* Re: ハイグレ姿にされる男の子たち ( No.8 )
日時: 2015/03/04(水) 17:01:03 メンテ
名前: 犬太


【side 綾人】



ちょっと早く着きすぎたかもしれない。

いつもの公園にはまだ誰もいなかった。

ご飯を食べて、休憩して。

結構時間をかけたつもりだが、まだ早かったかな。



「……」



それなら、亮太と一緒に行けばよかったかも。

なんて思ったけど、昨日の約束もあるしなあ。

今、僕が持っているアクションストーン。

時間内に来たら亮太に渡す約束。

いや、でも正直守れるとは微塵に思っていない。

絶対遅刻する。

本当に。



今まで遅刻したことがなかったことがない。

今日を遅刻してきて、反省の色でも見せてくれればいいんだけど。

って、僕は亮太の保護者ではないのに……。

はぁ、亮太の親になってる気分だよ。



「おーい!」



ため息をついたとき、ふと前から声が聞こえた。

聞きなれたそれに、僕は驚いてしまう。



「亮太!?」



そこには、笑顔の亮太。

僕は亮太を起こしたことも、催促したつもりもない。

自発的に起きて準備したとでもいうのか!?

しかも、腰にはバックが巻きつけられている。

荷物を準備する時間すら、あったというのか!!?

目を丸くさせてしまう。

すべてが大誤算だ。

そんな僕を見て、亮太は眉間にしわを寄せた。



「なんでそんな驚いてるんだよ……」



いや、だって……。

僕としては初体験だ。

僕の次に集合した人が亮太なんて。

ありえない。



「べ、別にいいだろ!」



亮太はやや困り気味に言う。



僕は嬉しかった。

亮太が遅刻しない日が来た。

僕以外の人間より早く集合するなんて、未だに実感がわかない。



「亮太もやればできるんだね」



「感動しすぎだろ」



呆れる亮太。

しかし、直ぐにはっとして首を振るうと、手を差し出した。



「約束守ったぞ」



くれ、と言わんばかりの手が、僕の目の前に来た。

それは間違うことなく、アクションストーンのことだろう。

その約束のために、遅刻をしなかったのか。

亮太にとって、アクションストーンはそんなに大事なのか。



「うーん……」



でも、なんか違和感あるんだよなあ。

なんせ、楽しみにしてた遠足にすら遅刻する人間だ。

こんな石ひとつに、ここまで執着心を持ってるのは、なんか怪しい。

何かを企んでるだろう。

長年付き合ってる僕だからこそ、そう思う。



「他の人が来たらね」



というか、個人的に約束守られたのがしゃくにさわるというか。

なんか負けた気がしてイヤなので、もう少しイジワルしてみる。

当然、亮太は怒り出した。



「約束守ったじゃねーかよ!」



がばっと僕に襲い掛かる。

ただ、それは予想済みだ。

両腕をつかみ、これ以上動けないように固定した。



「いつ渡すとは言ってないもんね!」



にやりとしながら言ってやると、亮太はさらに暴れる。

身体ごと押し出され、足がもつれてしまう。

支えられなくなった僕は、亮太の腕を掴みながら後ろへのけぞる。



「ちょっ、ちょっとっととっ!」



足が持たなかった。

亮太を引っ張り込みながら倒れてしまう。



「「いだっ!」」



声を上げるのは同時だった。

そりゃあ同じタイミングで転んだんだから当たり前か。

冷静な頭がそんな分析をしていると、亮太の手が僕の身体をまさぐる。



「持ってんだろ! 出せよっ!」



上に乗っかられている状態では力負けしてしまう。

亮太は、僕の服に手を突っ込んだりして、アクションストーンを探し出した。

脇も念入りに触れるから、すごいくすぐったい。



「あ、あははははっ! やめっ、やめろってーの!」



全身をくまなく触られる。

笑って息が出来ない。

すかさず僕は亮太を横へ、めいいっぱい力を込めて押しのけた。



「ぎゃんっ!」



両手に意識がいっていた亮太は、意外にころんと地面に転がる。

僕は息が絶え絶えになりながらも立ち上がった。

ここまで亮太が執着するのも珍しい。

なんか今日の亮太は変だ。



「!」



そう思って地面に倒れた亮太を見て、さらに驚いてしまう。



「いてて……」



今のやりとりで亮太の上着がはだけた。

本来なら地肌が見えるはずだ。

しかし、今の亮太には黄緑色の生地が覆われている。



何枚も重ね着するやつじゃない。

どんな季節でも薄着を貫くのが亮太だ。

だからインナーというわけじゃないと思う。

大体、生地の質が……まるで、水着のような……。



「あっ!」



亮太はハッとして、はだけた服を整える。

焦りながら立ち上がろうとした。

その所為だろう、腰に巻いていたバッグがずれ落ちる。

ぺろりとふたが捲れ、中に入っていたものが落下した。



おもちゃの銃。

にしては、なんか幼稚っぽすぎるような。

亮太だったら本物っぽいものの方が好きだと思うけど。



「亮太?」



やっぱり今日の亮太は変だ。

何かを必死に隠そうとしてる。

まぁ、そもそも隠し事が苦手だし、隠れ切れてないけど。

既に表情まで焦ってて、言い訳を考えているのが丸分かりだ。



「あ、え、えと……」



「綾人! 亮太! おまたせー!!」



そんな中。

また遠くから大きな声が上がる。

呼ばれた僕らは振り向くと、いつものメンバーがそろい踏みだった。



声を出した佑輔。

他愛ない話をしている友樹と晴。

そして、司音。



佑輔はこっちに来ながら苦笑いをしていた。



「いやあ、司音が急に一緒にご飯食べようなんて言い出してさあ」



「べ、別に集合時間がしっかり決まってたわけじゃないからいいじゃん!」



僕と亮太以外が後から来た。

それを遅刻のような意味と取ったのだろう、佑輔は言い訳っぽく言う。

司音がフォローをするも、あまり聞き入れてくれてないみたい。



「って、あれ? どうした?」



そこでようやく、僕と亮太に微妙な空気が流れていることに気づく。

後から来た人たちは、僕らを交互に見て首をかしげた。

晴はさらに、地面に転がるおもちゃの銃を見つけて指差す。



「亮太の足元にあるソレ、なに?」



「!」



指摘されて、亮太はびくっと身体を震わせた。

だけど、既に僕がいろいろと怪しんでいる所為もあって、もう亮太は動けない。

どうすればいいのか決めあぐねているようだ。



その間に僕は、ふと思い出してしまう。

アクション仮面が言っていた、あの言葉。



――人々をハイグレ光線でハイグレ人間にしていったのである。



服の下にあった水着のような生地。

そして地面に落ちてるおもちゃの銃。

それらを掛け合わせれば、ひとつの答えに行き着ける。



「みんな! 逃げるよ!」



亮太はハイグレ人間になってしまった。

そう考えれば、すべてのつじつまが合ってしまう。

僕の足が一気に地面を蹴る。

呆気を取られている佑輔、友樹、晴、司音を一気に引っ張って走らせた。



「な、何だよっ!?」



先に声をあげたのは佑輔だ。

ワケが分からないと思いながらも、薄々感じてたのだろう走り出す。



「あの銃ってもしかしてアクション仮面が言ってた……?」



友樹も察して、晴の腕を引きながら走り出した。

晴はまだ気づいていないようで、なすがままに引っ張られる。



「亮太……」



司音は俯いて僕らについてくる。

僕は改めて、置いてきた亮太を指差しながら走り出したみんなに言った。



――亮太は、ハイグレ人間になってしまったのだと。



・・・
* Re: ハイグレ姿にされる男の子たち ( No.9 )
日時: 2015/03/12(木) 01:51:30 メンテ
名前: 犬太

【side 綾人】



公園の先を更に行くと、林がある。

地面は葉っぱで覆われて空は木々の葉っぱが埋め尽くす。

そんな中を僕らは走っていた。



「はっ、はっ、はっ」



結構な距離を走った。

そろそろ、亮太を撒けたか。

そう思ったときだ。



「待てよっ!」



「!」



背後から声。

振り向くと、イライラした表情の亮太と目が合った。

手には銃が握られており、既に隠すつもりはなさそうだ。

アレの光線に当たれば、僕らもハイグレ人間になってしまうのだろう。

女の子が着る水着になって変なポーズを強要される。

それは流石にイヤだ。



「こっちだ!」



僕は走る先を指差す。

目の前には廃屋があった。

というのも、この廃屋は前に遊んだときに見つけていた。

もし何かあればここに逃げようと、昨日話し合った場所でもある。

奥の手だけど、秘密基地を使わなきゃいけない状況だろう。



「くそっ!」



僕が廃屋の扉を開けると共に、亮太が痺れを切らした。

服に手をかけて、さっさと脱ぎ捨てる。



――服の下にあった黄緑のハイグレを、今度は惜しみなく見せ付けてきた。



「早く入って!」



焦る僕は、ドアを開きっぱなしになるよう支えながら、みんなに催促する。

佑輔、友樹、晴、司音は全速力で廃屋の中に入った。



「逃がすかっ!」



それを確認したかしないかの辺りで、ハイグレ姿になった亮太が銃を構えた。

標的は当然、廃屋に入っていない僕だ。



「アクションストーンを渡しやがれ!」



そう言って、銃を撃つ。

ピンク色の光線が一直線に飛んできた。

僕はとっさにしゃがむ。

頭上スレスレでピュンという音が聞こえて、心臓が飛び出るかと思った。



「っ!」



その隙を見逃すわけにはいかない。

僕は急いで廃屋の中に入り、勢いよくドアを閉めた。

勢いよすぎて床に思いっきり倒れこむ。

それ同時に、佑輔が長い木の板をドアの隣にある差込口に差し込む。



「よし!」



これは僕らが前もって作っておいたものだった。

木の板を差し込む部分を作り、外から開けられないようにする仕組みだ。

しっかりと固定したことを確認した佑輔を見て、僕は転んだ痛みも忘れて安堵する。

これで亮太は入ってこれない。



「このっ!」



と、分かってはいても。

いきなりドアにドコッという音が鳴って、驚かないわけがない。

亮太が思いっきり蹴ったのだろう。

だけど、僕ら子供の力じゃあどうしようもないのは実験済みだ。



「あけろっ! くそーっ!」



何度か蹴ったり、取っ手をガチャガチャ動かす。

僕らはその様子を息を殺して見る事しか出来ない。

万一、壊れてしまったら……なんて、思ってしまう。



そんな心配を他所に。

やがて音も小さくなっていき、最終的にはシンと静まり返った。



「……諦めたか?」



佑輔は左胸を掴みながら呟く。

だけど僕は、その言葉を否定した。



「多分、僕らが出るのを待ってるんだと思うよ」



亮太はそういうヤツだ。

今、ここから出たら確実に出待ちしてるだろう。



「ど、どうするの?」



晴が不安そうに言う。

確かに、唯一の出口が塞がれてしまっている。

脱出は困難だ。

これからどうすればいいだろう……。



目の前で友達がハイグレ姿になった。

しかも、僕達を同じハイグレ人間にさせようと追ってきて。

流石に精神面でキツいものがある。

みんな息を切らせながら、何もその先を話し合うことが出来なかった。



「綾人」



「え?」



そんな中。

友樹がふと、僕の名前を呼ぶ。



「アクションストーンは持ってるか?」



そう言われて、僕はポケットから石を出す。

友樹は、まだ亮太には取られていないということを知りたかったのだろう。

それを見て一息つく。



「今日の日没までソレを守れば、アクション仮面が来るんだ」



落ち込んだ僕たちに向けて、友樹は力強く言った。



「アクション仮面ならハイグレ魔王を倒せる、亮太も元に戻るだろ」



「!」



そうだ。

ハイグレ魔王さえ倒せば、亮太は元に戻る。

アクション仮面は既に一回、ハイグレ魔王を倒してるんだ。

この世界にもアクション仮面がいればハイグレ魔王をやっつけられるはず。



友樹の言葉は、僕に力をくれた。

親友が悪いやつに洗脳されてしまった。

でも、まだ元に戻す方法はあるんだ。

僕が、亮太を救ってあげなければいけない。



「友樹、ありがとう」



僕はアクションストーンを握り締める。

その石に勇気をもらえた気がした。



「よし!」



亮太を助ける。

僕は改めて思考を巡らせた。



これからどうするべきか。

この廃屋にいれば、亮太からは逃げられる。

だけど、まだ不安要素はあるだろう。



――もしかしたら、亮太の他にもハイグレ人間がいるかもしれない。



* Re: ハイグレ姿にされる男の子たち ( No.10 )
日時: 2015/03/12(木) 01:53:18 メンテ
名前: 犬太

昨日、解散するまでは亮太がアクションストーンを持っていた。

だから多分、亮太を真っ先に洗脳した。

そういう風には考えられないだろうか。



僕、綾人。

佑輔。

友樹。

晴。

司音。



もし、誰かがハイグレ人間になっていたとしたら。

この廃屋も安全じゃない。



「……」



確かめなければいけないだろう。

僕はアクションストーンを握り締めながら一歩、踏み出した。



「みんな、じっとしててね」



先に言っておく。

動き出したら、そいつはもう洗脳されてしまったと認識する。

僕は心を鬼にして友達を疑った。

最初は佑輔。

おもむろに服に手をかけてめくる。



「な、なんだよ?」



おへそが見えた。

下には何も着ていない。



続いて、友樹。

服をたくし上げると、同じようにおへそが見えた。



次に晴。

と思ったが、意図を読み取ったのだろう、自分で服を上げる。

そこには肌がしっかりと見えていた。



最後は司音。

僕が振り向いくと、司音は一歩後ずさりした。



「なんで逃げるの?」



一歩踏み出す。

それに連動するように、司音は退く。

あからさまに怪しい行為。

僕の顔は険しくなる。



「……」



何も言わない司音。



「ふ……」



僕らはひとつに寄る。

司音だけが孤立し、冷ややかな目で見られていることだろう。



「ふふふふ……」



だけど、それを嘆くどころか笑い出したのだ。



「見破られたのなら仕方ないね」



そして服に手をかける。

さっきの亮太と同じように……。



「はぁっ!」



上着を脱ぐ。

ズボンも、パンツと一緒に全て脱いで投げ捨てた。

まるでもう、衣類なんていらないと言わんばかりに。

全てを脱いだ司音は、白いハイグレ姿でにやりと笑う。



「いかにも! 僕はハイグレ魔王様のスパイさ!」



ハイグレを見せ付ける司音。

股間を突き出し、勃起したちんちんを強調させる。

がに股になって手を股間に添えると、切れ込みラインに沿って上下させた。



「ハイグレ、ハイグレ、ハイグレっ!」



僕らは絶句した。

話には聞いていたけど、実際に目にすると恥ずかしいハイグレ姿。

普段大人しい司音とは思えないくらい、激しいハイグレポーズ。

ハイグレ人間になってしまった司音は、幸せそうに笑っていた。



「本当はさ、僕が時間を稼いで亮太がアクションストーンを取る作戦だったんだけど」



ひとしきりハイグレポーズを見せつけた後、走り出す。

向かう先はドア。

何をするかは直ぐに分かった。

だけど止められない。

友達のハイグレ姿に動揺しないやつはいない。



「まあ、これで終わりさ!」



ドアのつっかえ棒を引き抜く。

そして、ドアを思いっきり開けた。

当然、外で待機していた亮太は飛び出してくる。

辺りを見渡し、司音がハイグレ姿であることを確認した後、にやりと笑う。

司音はドアを背にしながら、僕らをあざ笑うかのような顔で見つめた。



「ハイグレ銃はひとつしかなくてさ。でも、逃げ場がないから大丈夫だよね」



亮太はハイグレ銃を構える。



「さあ、みんなハイグレ姿にしてしまえっ!」



手当たり次第にハイグレ光線を撃ち始めた。

ピンク色の光線が、廃屋の中を駆け巡る。



このままだと、ハイグレ光線を浴びてしまう。

僕は焦りながらも隠れるところを探す。



――だけど、間に合わない子が出てきてしまった。



「あ、ああ……っ!」



佑輔は亮太から目を離せなかった。

もう何も考えられなくなってしまったのだろう。

向かってくるハイグレ光線を、よけることは出来ない。



「わああああっ!」



ピンク色の光線が、佑輔を包んだ。

ピンク色と青色の光がちかちかと点滅し、やがて消える。

そこに立っていたのは、赤のハイグレ姿になってしまった佑輔だった。

目をつむって辛そうにしながら、がに股になる。

抵抗できないのだろう。

たどたどしくも確実に股間に手を沿え、するどい切れ込みに沿って手を引いていく。



「はいぐれっ! はいぐれっ……!」



また一人、友達がハイグレ人間になってしまった。

だけど諦めちゃダメだ。

アクションストーンを守れば、アクション仮面が助けてくれる。

ハイグレポーズをする佑輔を横目に、僕は廃屋の隅を見つめた。

そこはヒビがあり、光が差している。

やろうと思えば子供くらいは通れるだろう。



「さあこっち!」



僕は友樹と晴に向けて叫ぶ。

気づいた二人も、そのヒビのある壁に向けて走り出した。



外に出ればまだ逃げられるだろう。

そう思って、一生懸命走る。



「うわああああっ!!」



「「綾人!」」



でも、それは叶わなかった。

背後から放たれたハイグレ光線は僕に当たってしまった。



辺り一帯がピンク色になる。

そう思ったら、ちかちかと点滅し始めた。

佑輔のときと一緒だ。

服が消える感覚と、新たに身体を締め付けられる感覚。

否定することも出来ず、光が収まる頃には僕も……。



―ピンクのハイグレ姿になってしまった。



男の子が着るべきではない女の子の水着。

ましてやピンク色という屈辱的な色。

股間が引っ張り上げられる感覚と、肩から腰にかけて締め付けられる感覚がイヤでも身体につく。

恥ずかしい。

外気に肌が触れて、くすぐったい。



「ぁっ」



こそばゆい感覚が、なんか……。

気持ちいい……。

だっ、だめだっ!

こんな姿になって気持ちいいなんて筈はない!

僕は人間だっ! こんな……こんな……。



「あぁ……ああぁ……」



否定したいのに、体が勝手に動いてしまう。

股を開いて、腰を突き出し、股間に手を当てる。

股間のふくらみがくっきりしていることを理解して、もっと恥ずかしくなってしまった。

同時に否定が出来なくなる。

僕はこの姿になって、気持ちいいと感じてしまっている。

違うって言いたいのに、出てくる言葉はそんなものじゃなくって。



「ハイグレ!」



全身を駆け巡る快感。

言葉を発した瞬間、ぞくぞくとする。

もっと感じていたいとすら思ってしまう。

だけど、必死に否定をした。

僕はまだ人間でいたい。

亮太を助けたくって。

助けたくて……。



「ハイグレ! ハイグレ!」



切れ込みに沿って手を這わす。

もう一度、もう一度。

この動きを止めることはもう出来ない。

僕は、ハイグレ人間になってしまうんだ。



「ハイグレっ! ハイグレぇっ」



変わっていく僕の頭の中。

でも、冷静な思考が現状を捉えていた。



僕の手の中にあったはずのアクションストーンは、ハイグレ銃を浴びたときに落としていた。

それを友樹は拾って、晴と一緒にひび割れた壁から外に出た。

どうやら、逃げ切れたようだ。



「ハイグレ! ハイグレ!」



僕はハイグレポーズをしながら思う。

友樹、晴。

僕を、みんなを助けてほしい、と。



「ハイグレっ! ハイグレっ!」



・・・
* Re: ハイグレ姿にされる男の子たち ( No.11 )
日時: 2015/03/17(火) 16:52:23 メンテ
名前: 犬太

【side 晴】



みんなハイグレ姿になっちゃった。

ボクは友樹に引っ張られて、壁の割れ目から外に出る。

友樹は手元にあったベニヤ板を割れ目にかぶせる。

背中で押さえつけながら、歯を食いしばった。



「……くそっ!」



悔しがる友樹。

気持ちはボクもわかる。

だって、ボクと友樹以外全員、ハイグレになっちゃったんだ。

友達がハイグレになっちゃうのは辛い……。



「……晴」



そんなボクを慰めるかのように、友樹は頭を撫でてくれた。

友樹はいつもボクに優しくしてくれる。

今だって、友樹がいなきゃボクもハイグレ姿になっていたと思う。



「友樹……ぃ」



友樹が助けてくれた。

だから、次はボクが頑張らないといけない。

涙目になりかけた目をこすって、気を取り戻す。

ボク達が頑張ってみんなを元に戻すんだ。



「いい子だ、晴」



そんなボクを見て、友樹は微笑む。

ボクの手を掴むと、何かを握らせられた。



「……!」



それは綺麗なビー玉のような。

アクションストーンだった。

いつの間に持っていたのだろう。

やっぱり、友樹は凄いや。



「晴」



友樹はキッと表情を強張らせる。



「この近くにある学校までいけ。体育館なら今空いてるし、隠れやすいだろ」



指を指す友樹。

確かに、ここから学校は近い。

隠れる場所もいっぱいあるから、ここよりはずっと安全だ。

だけど……。



「と、友樹はっ?」



不安だった。

アクションストーンをボクに渡して、動こうとしない友樹。

その意味を分かってしまう。

同時に、ベニヤ板へ激しい衝撃が来る。

友樹はそれに耐えながら、ボクのほうへ顔を向けた。



「俺は時間を稼ぐ」



今、この板を開けば司音と亮太が来る。

そうすれば二人ともハイグレ光線を浴びるだろう。

友樹は、そういう意味で言っている。



「とも、き……ぃ」



こらえたはずの涙はこぼれてしまった。

だって、友樹の言ってることはつまり、友樹もハイグレ人間になってしまうということだ。



「行け」



だけども。

泣くボクと裏腹に、友樹は笑ってた。

ううん、本当は怖いはずなんだ。

でもボクを勇気付けようとしてくれてるんだ。



「晴!」



友樹は声を荒げる。

ボクはその声に勇気を貰う。

友樹に、たくさん助けてもらったから、今度はボクが助ける番だ。

そう覚悟して友樹に背を向けた。



「っ!」



一気に走り出す。

もう後ろは振り向かない。

友樹の言うとおりに、学校の体育館へと向かい始めた――。



・・・
* Re: ハイグレ姿にされる男の子たち ( No.12 )
日時: 2015/03/17(火) 16:53:19 メンテ
名前: 犬太

【side 司音】



ベニヤ板を二人で一気に押す。

でも、なかなか押し返せない。

友樹は僕らの中でも飛びぬけて力が強かったからなあ。



「このおおおっ!」



亮太も意地になっていた。

でも、僕は一定の力だけを加えていればいい。

相手は友樹と晴。

晴は軟弱だから、実質2対1だし。

もうそろそろ……。



「うりゃあっ!!」



限界だろう。

そう思った瞬間、ベニヤ板は前に飛んでいった。

所詮は時間稼ぎ。

持久戦では僕らのほうがずっと有利さ。



「友樹、晴! いい加減観念して……」



先んじて突っ込む亮太。

僕もワンテンポ遅れて外に出る。

だけど、そこに居るのはしりもちをついている友樹だけだった。

友樹は疲労しながらも、僕らを嘲笑する。



「残念だったな」



地面にへたり込んだまま、動こうとはしない。

まるで、役目を終えたかのように。



「晴はどうした?」



亮太はハイグレ銃を構えながら聞く。

だけど、友樹は物ともしない。



「さあな」



この余裕で察した。

晴が、アクションストーンを持って逃げたのだろう。

つまり、僕らは友樹の足止めに引っ掛かってしまったということだ。



亮太は顔に手を当てて落ち込む。

何せ、僕から綾人から友樹から、してやられているのだ。

流石に怒る気力も出なくなっているのだろう。



「じゃあ、お前だけでもハイグレ人間にしてやる」



半ばやる気なさげに構えた銃を友樹に押し付けた。

その瞬間。



「亮太、待って」



僕が声を出す。

それに反応して、亮太も引き金を引く指が止まった。



「なんだよお」



亮太は不満そうな声を出す。

ハイグレ人間が増えることはいいことだし、僕も嬉しい。

ただ、ハイグレ光線を浴びせる以外にも、いろいろと試してみたかった。



僕がハイグレ魔王様に忠誠を誓ったとき。

一番実感できたのはイったときだった。

亮太のときも、最初はイヤイヤで、イったあとに完全にハイグレ人間になった。



――この上なく気持ちよくなって、初めてハイグレ人間になれる。



僕はそう思う。

だからこそ、その実験もしたい。

ハイグレについて研究することは、ハイグレ魔王様復活の手助けにもなるはずだ。



「友樹を捕まえておいてね」



僕は亮太にお願いする。

ハイグレ人間の立場的には、僕が上だ。

ハイグレ魔王様本人にハイグレ人間にしていただいたということが主な理由だけど。

まぁ、友達に命令はしたくないから、あくまでお願いだけどね。



「おう」



でも、素直に言うことを聞いてくれる亮太。

友樹の背後に回って、ハイグレ銃を押し付けた。



「抵抗すれば直ぐ撃つからな」



そう言って、動きを止める。

流石は亮太だ。



「とりあえず、中にいる二人を完全にハイグレ人間にしようか」



僕はにこりと笑って廃屋の中へ戻った。



「「ハイグレ! ハイグレ!」



室内では、ハイグレの声が飛び交っている。

綾人と佑輔。

2人は並んでハイグレポーズをしていた。



どちらも苦しそうな表情だ。

まだハイグレ人間に染まりきってないらしい。

僕的には好都合だけどね。



「うーん、どっちからにしようかな」



2人のハイグレポーズは様になっていた。

ピンクのハイグレを着た綾人。

赤のハイグレを着た佑輔。

表情こそ嫌がってるけど、ちんちんはハイグレ越しに形が分かるくらいおっきくなってた。

もう一押しでハイグレ人間に転向できるだろう。



「じゃあ佑輔からね」



僕は佑輔に決める。
* Re: ハイグレ姿にされる男の子たち ( No.13 )
日時: 2015/03/17(火) 16:56:47 メンテ
名前: 犬太


休み無くハイグレポーズをする佑輔の背後に回った。

びくりと体が震えるのは、快感からか、恐怖からか。



にやりと笑う僕。

後ろから手を伸ばし、股間に手を添える。



「ハイグぇっ! ひぃう……っ!」



それだけで、佑輔の表情は歪む。

ハイグレの力で感度も上がっているのだろう。

このまま擦っちゃえば、直ぐイっちゃいそうだ。

でも、それだけじゃあ実験にはならない。

一度手を離す。



ちんちんは刺激が強すぎてダメだなあ。

じゃあそれ以外のところで弄くればまだ大丈夫かな。

そう思いながら、胸をさする。



「ハイ、はいぃ……ぐぇ……ぁ……」



ろれつが回らない佑輔。

ハイグレポーズが崩れてしまうが、まだイくまでは至らない。

なるほど、胸辺りならまだ大丈夫か。



「佑輔の身体、えっちだね」



少し揺さぶってみる。

僕のハイグレと佑輔のハイグレを密着させ、耳元でささやく。

胸をさすっていた手も、ハイグレ越しに突起している乳首を弄り始めた。



「あぁあ……ああ……」



佑輔は虚ろになる。

視線がどこにいってるかも分からない。

最早、ハイグレポーズもしないまま、脱力してしまった。



「ほら、ハイグレ魔王様に忠誠を誓うんでしょう?」



僕は耳に息を吹きかける。

同時に乳首をつねって、刺激を与えた。



「あッ! あひっ……は、はいぐれ……」



体が火照っていく佑輔。

意識は半ば無い様で、僕の声に微弱に反応するだけだ。

一種の催眠状態のようになったのだろうか。



僕はいたずらっぽく笑う。

あとはひらすら攻めた。

ハイグレ、と何度もささやいて、胸を弄って。

ときどき、ちんちんを触って。

そのたびに、佑輔は身体を震わせて悦ぶ。

限界ギリギリの快感を十二分に味あわせてあげた。



「はいぐれ……は、いぐれ魔王さま……ぁ……」



佑輔の頭の中はもうハイグレ魔王様でいっぱいだろう。

そろそろ楽にしてあげてもいいと思う。



「さあ、僕に佑輔の忠誠を見せて?」



耳元でささやく。

ビクビクと震えた佑輔を見て、僕は笑みを浮かべる。

一旦離れて正面に立ってあげると、虚ろだった顔がゆっくりと覚醒していった。



僕と目が合った。

そして、ゆっくりと腰を落とす。

きわどい切れ込みに手を添えて、僕によく見えるように突き出す。



一呼吸置いて。



次の瞬間。

切れ込みに沿って手を引く。



「ハイグレっ!」



そして佑輔は、溜めていたものを曝け出した。

激しくハイグレを繰り返し、ちんちんを硬くさせる。



「ハイグレ! ハイグレぇっ!!」



ハイグレは止まらない。



「オレはハイグレ人間佑輔です!」



快感に身をよじりながら、ハイグレを止めない。



「ハイグレ魔王様に忠誠を誓います! ハイグレっ! ハイグレっ! ハイグレっ!」



イってもないけど、すでに佑輔はハイグレ魔王様の虜だった。

ハイグレポーズをし続け、ハイグレ魔王様に身体の全てを捧げることが悦びだった。



「ハイグレぇえっ! ハイグレぇええッ!!」



恥ずかしげも無く大きな声で。

ハイグレポーズもたくさんして。

果てには、ちんちんを突き出して。

もう佑輔は完全に理性を飛ばしていた。



「ハイグレ! ハイグレ!」



そうして、一際大きくハイグレポーズをした瞬間。



「あっ、あっ、ああああああああっ!!」



ハイグレから浮き出たちんちんが何度も跳ね上がった。

佑輔はよだれを垂らし、瞳にも光が入らないくらい虚ろになりながら、快感を教授した。

気持ちよすぎるのだろう、ちんちんが跳ねるたびに体がびくつく。



「あ、ああああ……」



何度もびゅくびゅくと跳ねたちんちん。

やがて落ち着いていき、佑輔も抜け殻のようにふらつきだした。

僕は慌てて身体を支える。



「ちょっとやりすぎたかな?」



少し反省する。

佑輔の意識もふらふらで、しばらく起きそうにない。



でもお陰で分かったことがある。

ハイグレ人間になるには、やっぱり光線を受けるだけじゃダメだ。

銃は姿をハイグレ人間にするだけ。

ハイグレ魔王様に忠誠を誓わせるなら、一定以上気持ちよくしないと。



ただ、ハイグレポーズを取っているだけでイっちゃうから手を出す必要は無い。

早く忠誠を誓わせたいときとかに手伝ってあげるといいかも。



「さて」



気絶した佑輔をそっと寝かせる。

そして、未だ苦しそうにしている綾人に目を向けた。



「司音」



動こうと思った瞬間、亮太が僕の名前を呼ぶ。

振り返ると、うずうずした表情で僕を見ていた。



「綾人は俺にやらせて?」



どうやら、亮太もハイグレ人間の血が騒ぐらしい。

それとも親友だからだろうか。

どっちにせよ、僕自身がやりすぎた感があったし、一旦落ち着いたほうがいいだろう。



「いいよ」


僕はハイグレ銃を受け取って、再度友樹に突きつける。

自由になった亮太は、綾人の前に立った――。



・・・
* Re: ハイグレ姿にされる男の子たち ( No.14 )
日時: 2015/03/26(木) 22:13:33 メンテ
名前: 犬太

【side 綾人】



僕も佑輔みたいになるんだろうか。

そう思うと怖くなる。

だけど、身体は自由が利かない。



「ハイグレ、ハイグレっ」



自分の意思とは関係なく、ハイグレポーズを取らされる。

ハイグレの引き締まった感覚が気持ちよくなってしまう。

抵抗は出来そうに無い。



亮太が目の前に立つ。

僕は覚悟を決めた。



「んな怖がるなよ」



嫌そうな顔で目を閉じる僕。

その表情が不満だったのか、亮太は苦笑した。



「ハイグレのよさ、もっと分からせてやるだけだからさ」



そう言って、未だハイグレポーズを止められない僕の身体をそっと触る。

いつもの乱暴な亮太とは思えないくらいていねいな触り方。

肩のハイグレから、人差し指で、ゆっくり下へ降りていく。

くすぐったい。



「ハイグ……ぁ……っ!」



その指は乳首を弾いた。

イヤでも僕の身体はびくんと跳ねてしまう。

亮太はそれに気を良くして、にやりと笑った。



「すぐに、完全なハイグレ人間にしてやるからな」



そう言ってしゃがむ。

亮太の顔は、僕の股間の部分と並ぶ。



何をするのか。

そう思った瞬間、亮太は僕のハイグレに手をかけた。

ハイグレポーズをする手を出来るだけ邪魔しないようにしつつ、ハイグレをめくる。



ぽろん、とちんちんが飛び出てしまった。



「ハイグっ!?」



驚かないほうがおかしい。

おっきくなってる僕のちんちんは、ハイグレから開放されて天にそそり立っている。

それを亮太に、あろうことか近距離で見られている。

恥ずかしすぎる。

もうしにたいくらいだ。



「うわ……でけぇ……」



僕のは、年相応の大きさだと思う。

少なくとも、他の勃起したときのちんちんを見たことが無いということもある。

だけど、亮太はまじまじと僕のを見た。



先走りで先端の皮がにちゃにちゃと濡れている。

僕が手を引き上げるたびにぶるんと揺れて気持ちいい。

揺れた勢いで跳んだ透明の先走り液は亮太にかかるが、あまり亮太は気にしてない。

それどころか口についたソレをなめずり、嬉しそうな顔をした。



「ハイグレ、気持ちいいんだな」



違う!



僕はそう言いたかった。

でも、身体は全く違う反応をしてしまう。

ハイグレポーズを取るほど、身体が震えるくらい気持ちいい。

否定できない。

ハイグレする度に、僕の何かが壊れていく。



「んじゃあ、いくぜ」



思考はハイグレでいっぱいだった。

だから、亮太が何をしようとしているのか、あまり意識がいかなかった。



ぬるっ。



「ハイグ……ぇあっ!」



口を大きく開く亮太。

ハイグレをずらして、垂れ下がったタマも露出させながら。

その口で、僕のちんちんを咥えた。



「ひゃぁっ、ああ……ああああっ」




ぬるりとした、感触。

口の柔らかさと熱さが、たまらない。

気持ちい……。



「んっ」




亮太は遠慮もなしに最後までくわえ込んだ。

舌をぴくぴくと動かして刺激を与えながら、僕を上目遣いで見てくる。

多分、亮太の目には淫らに喘ぐ男の子の姿が映っているだろう。



「んふ……っ」



ぐももった声をあげる亮太。

一旦、頭を引き、ちんちんを先端を咥える所まで戻る。

その動きで、僕はもうくらくらと来てしまう。

熱い。

ハイグレの締め付けと、ちんちんの温かい刺激が、僕を狂わせていく。



「んぐっ」



また根元までいく。

ぞくぞくとした感覚。

僕は開いた口が閉じなくなってしまった。

でも、たらりと口端から垂れるよだれすらどうでもよくなる。



「ぁ……」



引き抜く。




「ぁっ!」



また根元まで舐める。

それで慣れたのだろうか、亮太のペースは少しずつ早くなっていく。



「んっ、んんっ」



先端まで戻る。

根元までくわえ込む。

頭を上下させて、何度も、同じ動作を繰り返す。



「あっ、あっ」



その度、僕の口からは嬌声が出てしまった。

恥ずかしい。

恥ずかしいけど、もっとして欲しい。



「あっ、あっ、あっ、ああっ」



何も考えられなくなる。

身体も動かなくなってしまう。

ハイグレポーズを取っていた手も、亮太の頭を支えて快感を教授することしか出来ない。



ピンクのハイグレを着た僕。

黄緑のハイグレを着た亮太。

ひざまずいた亮太が僕のちんちんを舐めて、絡み合う。



気持ちいい。



でも、僕はハイグレをしなくちゃいけないんだ。

僕はハイグレポーズを取らなきゃいけないんだ。

ハイグレしたいのに、気持ちよすぎて……。

ちんちんが気持ちよく……て……。



「もっ、だめっ、だめぇえっ!!」



僕は亮太の頭を抱きしめた。

必然的に、根元まで咥えさせてしまう。

その刺激が、僕の限界にとどめを刺した――。



びゅるっびゅるるびゅっびゅっびゅるっ。



体が小刻みに震える。

ちんちんから、液体が飛び出てくる感覚。

その感覚が僕をたまらなく気持ちよくさせた。



亮太は驚きながらも、口の中に発射される精液を飲みこむ。

何度もごくりと喉が鳴る。

その音すら、僕には気持ちよく思う。

亮太が僕のを飲んでくれている。



――ハイグレ人間が、僕のハイグレエネルギーを取り入れている。

それは、ハイグレ魔王様にエネルギーを貢献していることにもなる。

とても幸せなことだ。



「んふ、ぁ……」



やがて飛び跳ねていた僕のちんちんも納まる。

亮太は口を離して、口を腕でぬぐった。



「おめでと、綾人」



ハイグレ人間になれたな。

そう言って、祝福してくれる亮太。



ありがとう。

って言いたかったけど、刺激が強すぎた所為で息が切れてうまく言葉が出ない。

一旦気持ちを落ち着けないと。

僕は、ちんちんをハイグレの中にしまいながら、深呼吸をする。



「はぁっ、はぁっ……はーっ……」



亮太は立ち上がって僕の背中を撫でてくれた。

それは呼吸を整えるための方法じゃないような気もするけど、優しさは嬉しい。

少しずつ、息を整えながらハイグレ人間になれたことをかみ締める。



「ふ、ぅ……」



ハイグレ魔王様。

僕の主人であり、僕はハイグレ魔王様に忠誠を誓う。



「……」



僕は亮太と向かい合う。

腰を落として、股間を突き出す。

手を添えながら、ハイグレの切れ目に沿って思いっきり引き上げた。



「ハイグレ!!」




再びぞくぞくとくる快感。

だけど、今度はしっかりと、ハイグレポーズを取る。

切れ目に沿って手を添え、腕を引き上げ、それを何度も繰り返した。



「ハイグレ! ハイグレ! ハイグレっ!」



見ている亮太も、にこにこと笑みを浮かべる。

向かい合う形のまま、亮太は一緒にハイグレポーズをしてくれる。



「「ハイグレ! ハイグレ! ハイグレ!」」



息もぴったり。

僕らは親友であることを、実感した。

ハイグレをしながら、僕は亮太に笑いかける。



「ハイグレ人間にしてくれてありがとう、亮太。 ハイグレっ、ハイグレっ」



「礼ならハイグレ魔王様に言えよな。 ハイグレっ、ハイグレっ」



お互いにハイグレし合う。

とても幸せな時間。

僕らはしばらく、その幸せな時間を一緒に過ごした――。



・・・
* Re: ハイグレ姿にされる男の子たち ( No.15 )
日時: 2015/04/12(日) 04:17:25 メンテ
名前: 犬太

【side 司音】



気持ちよさそうにハイグレをする2人。

この2人の仲のよさには、やっぱりちょっと嫉妬する。

僕はハイグレ銃を友樹に突きつけながら、そう思っていた。



だけど、友樹は違うことを考えているようだ。

僕と同じように亮太と綾人を見てたけど、その顔は哀れだといわんばかりだ。



「おかしいよお前ら……」



友樹はまだ、ハイグレ姿にすらなってない。

ハイグレ人間の良さも分からない、おろかな地球人のままだ。

まぁ、僕が指示したんだけども。



「どうして?」



僕は友樹に言う。

つきつけた銃をぐりっと背中に押し付けた。

僕に従うほかに選択肢は無いぞ、という気持ちで。

友樹も諦めきっている。

抵抗をする気配が無い。



「異星人に洗脳されてるんだぞ、お前らは」



そして、ぼそぼそと小さな声で答える。

どうやら、洗脳という言葉が気に入らないらしい。



ハイグレ光線は確かに地球人をハイグレ姿に変える。

でも、そこまでだ。

ハイグレが嫌なら脱いでしまってもいい。

束縛するものなんて無い。

亮太も、綾人も、佑輔も。

自分の意思でハイグレポーズをして、自分から忠誠を誓ったんだ。



「それを洗脳だって言うんだよ!」



「!」



僕がハイグレ人間について説明してあげていると、友樹はいきなり怒鳴る。

瞬間、僕は驚いて身体を強張らせてしまう。



それが隙になってしまった。

友樹の手がハイグレ銃を弾く。



「あっ!?」



明後日の方へ飛ばされるハイグレ銃。

友樹は僕を突き飛ばす。

バランスが取れなかった僕は、地面に倒されてしまった。



「いだっ!」



完全に隙となってしまう。

止まらない友樹。

僕らには目も留めず、ドアに向かって駆け出す。

どうやら、このまま逃げ出そうという魂胆らしい。


亮太と綾人も突然のことに対応できない。

友樹はドアに手を掛け、そして……。



――なんて、ね。



「おらっ!」



先程まで倒れていた佑輔が、友樹を妨害する。

ドアノブを持っていた手を掴んで引っ張る。

全く予想してなかったのだろう、友樹はバランスを崩して倒れた。



「くっ!」



悔しそうな顔。

地球人の絶望した顔はイイ。

その顔がハイグレ人間になって快楽に歪む瞬間。

ハイグレ魔王様に貢献した実感が生まれる。



「残念だったね、友樹」



僕は立ち上がって、砂を払う。

同じように友樹も立つけど、僕がそれ以上を許さない。



「佑輔!」



赤いハイグレを着た佑輔は、僕の声で動く。

友樹の後ろにすばやく回りこむと、脇に手を差込み肩を固定する。

これで上半身は動かせない。



でも、それだけじゃ不安だ。

友樹は僕らの中で一番力の強い。

だからこそ、2人の名前を呼ぶ。



「亮太! 綾人!」



亮太は右腕を掴む。

綾人は左腕を掴む。

3人がかりで捕まえておけば、さすがに動けないだろう。



「ちっ、この……ぉ!」



暴れる友樹。

でも腕は固定されてて、身体もよじれない。

しばらくもがいていただけど、やがて抵抗するのを諦めた。



「ちくしょお……」



立ち上がれず、ただ動けない。

友樹は悔しそうにしていた。



後ろに赤のハイグレ。

右に黄緑のハイグレ。

左にピンクのハイグレ。

ここまで見ると、服を着ている友樹のほうが異端だ。



「さて」



僕は落ちたハイグレ銃を再び拾って構えなおす。



「アクションストーンを渡してもらうよ」



標準を友樹に向ける。

ちょっと油断しすぎたから、次は少しでも動けば撃つ。

そのつもりで、引き金に指を添えた。



「……」



友樹は目をそらす。

銃をつきつけても言わない姿勢は、まさに男の子だろう。



「晴が持って逃げたんだね?」



でも、大体察しはついている。

友樹1人だったら逃げれたはずなのに、晴だけがいない。

つまりは晴にアクションストーンを託したんだ。



「……さあな」



友樹は頑なに目を合わせない。

そして強気な発言。

流石は友樹、といったところか。



でも僕は笑う。

大方、日没まで時間を稼ごうっていう計算だろう。

だとしたら甘い。

長年、友達をやっていたんだ。

友樹と晴の関係なんて知り尽くしている。



晴は友樹をお兄ちゃんのように慕ってる。

友樹の言うことは信じて疑わないような子だ。

そして、何か決め事があるときも最後まで決めあぐねるような子でもある。

お菓子を選ぶときも、いつもチョコかラムネかで悩んでるし。



だから、晴が1人で逃げようなんて思うはずが無い。

友樹にどこかに隠れていろ、と言われて従っただけだ。

そう確信を持ってる。



「知らない」



僕が聞いても、友樹は否定する。

でも多分、気づかれていることも分かってるだろう。

それでも言わないあたり、本当にハイグレ人間というものに抵抗があるらしい。



亮太も綾人も佑輔も、すんなりハイグレを受け入れたのに。

友樹は結構珍しいタイプなのかもしれない。



「ふーん」



どうしてやろうか。

たとえまだ人間だとしても、ハイグレを否定し続けるのは許せないな。



――地球人として限界まで苦しませたい。



ふと、僕の心に悪魔がささやく。

でも友達じゃないかと思う心もあって、僕は少し考える。



なら最後に、優しく聞こう。

それで駄目ならいじめ尽くす。

僕は心の中でそう決めて、友樹と向き合った。



「アクションストーンはどこ?」



「……」



「晴はどこにいるの?」



「……」


「ハイグレ人間にはなりたくない?」



「なりたくないね」



「……ふーん」



地球人として苦しむ方を選ぶんだ。

友樹は利口な子だとばかり思ってたけど、残念だ。



「友樹、ハイグレは気持ちいんだよ」



だけど、僕の心は正直、うきうきしている。

ハイグレ魔王様には失礼なことかもしれないけど。



「僕がハイグレのよさを教えてあげるね」



僕の誰にも言えなかった性癖。

支配されたいと思う気持ち。

その気持ちを嫌う子を、僕と同じ気持ちにしてあげられる。

そう考えるだけでも、たまらなく興奮する。



僕はハイグレ銃を友樹に向ける。

捕まってるから逃げられはしない。

引き金を引く僕には、ハイグレ魔王様に支配される背徳感で満たされていた。



「さあ、ハイグレ姿になろうよ!」



ハイグレ銃の先端にピンクの光が集まる。

ぴゅん、と音が鳴ったと同時に、友樹へ向けてハイグレ光線は放たれた。



――寸分狂うことも無く飛んだハイグレ光線は、友樹を包み込んだ。



「うわああああああああっ!!」



ピンクと青の光が点滅する。

友樹は声を上げた。

だけど、両手を塞がれた状態のままだったため、大の字になることはなかった。



「ああっ! ……ぐ、ぐぅ……!!」



ちかちかと光るハイグレ光線。

それもやがて、収まっていく。



目の前に居るのは、黄色のハイグレを着た友樹だった。

伸長があるから、股間の切れ込みも特に凄い。

こぼれちゃうんじゃないかと思うくらいのちんちんとタマ。

勃起もしてないのにくっきりと浮き出ていて、僕はどきどきした。



「……っ」



「似合ってるよ、友樹」



僕は純粋に思ったことを口にした。

綺麗な身体だし、くびれもいい。

羨ましいとすら思ってしまう。

だけど、友樹のほうは未だに歯を食いしばってた。
* Re: ハイグレ姿にされる男の子たち ( No.16 )
日時: 2015/04/12(日) 04:18:02 メンテ
名前: 犬太

「だ、誰がこんな……!」



本当なら、既にハイグレポーズを取ってしまうくらい気持ちいいはずだ。

なのに友樹は、反抗的な態度を止めない。



「へぇ」



面白い。

そういう子ほど、堕ちたらきっと快感だろう。

僕の胸は、はちきれんばかりに高鳴っていた。



ひとまずハイグレ銃を置く。

あとは道具も無しで、好きなだけ友樹をいじめられる。

僕は思わず生唾を飲み込んだ。



「じゃあ、ここはどういうこと、かな!」



「……!」



まずはその気にさせてあげることから始めよう。

僕はそう思いながら、足を友樹の股間にあてがう。



「ほら、ほらっ」



生足。

友樹のちんちんは温かくて、柔らかい。

気持ちいいなあと思いながら、揉みしだいていく。



「や、やめろ……」



表情こそこわばってるけど、友樹は既にハイグレ姿。

3人の束縛はもういらないんじゃないかなってくらい力弱いし、僕の足にあわせて腰も動いてる。

身体は正直だというべきか。

ハイグレ越しに足でこすってあげるだけで、ぐんぐんとハイグレを押し上げ始めた。



「や……めて………」



やがて完全におっきくなる頃。

友樹の顔は恥ずかしさで真っ赤だった。

先程の反抗的な顔は、どこにいったのだろう。

既に態度は改まり、涙目でぐしょぐしょになっている。



案外、簡単に堕ちてしまった。

僕は物足りなさすら感じる。

まぁ、ハイグレの気持ちよさに勝てる人間なんていない。

当たり前といえば、当たり前のことなんだけどね。



でも僕はまだ、友樹を許さない。

もっともっと、地球人として行ってきた罪を味わせてあげないと。



一旦、ちんちんを弄る足を止めて、友樹の目の前に立つ。

しっかり僕を見ていることを確認。

腰を落とし、ハイグレの切れ込みに手を添えた。



「ハイグレ!」



思いっきり切れ込みに沿って手を引く。

気持ちよすぎてふらつきそうになったけど、僕は耐えた。

もう一度、ハイグレに手を添え、引く。



「ハイグレ! ハイグレ!」



友樹に僕のハイグレポーズを見せ付ける。

目を合わせれば、うっとりとした表情で僕のことを見ていた。

どうやら、ハイグレという素晴らしい存在の虜になれたようだ。



「ハイグレっ!」



僕だってもっとしていたい。

そう思いながらも、無理やり止める。

ハイグレポーズをした理由は、ハイグレ魔王様に向けた忠誠だけではなかったからだ。


「ハイ、グ……」



友樹はうずうずとしながら呟く。

僕のハイグレを見て、完全に思考がハイグレでいっぱいになっただろう。

ハイグレポーズをしたくて仕方ないはずだ。



だけど、出来ない。

亮太たちが両手を捕まえているから。



「あぁっ、あ、ああ……」



真面目な友樹はどこにいったんだろう。

そう思ってしまうくらいに、友樹の顔は快感に歪んでいた。



これが僕のお仕置きだ。

一定の快楽を経て、精神は完全にハイグレ人間になる。

ならその快楽を止める。

そうすれば、ずっと中途半端なハイグレ人間になる。

地球人とハイグレ星人。

その狭間で苦しむといい。

ハイグレを否定した自分の愚かさをかみ締めるんだ。



「あぅ、ぅ……」



何も言えない友樹。

ポーズも取れなければ、ハイグレ、と言う事すら出来ない。

耐え難い焦らしだろう。



……このまま、ずっと目の前でハイグレポーズを見せ付けててもいいんだけど。

流石に制限時間もあるし。

そろそろ、アクションストーンを追いかけないと。



「さて」



目が虚ろだし、話を聞いてくれるかなあ。

なんて思いながらも、僕は友樹の大きいちんちんに手を伸ばす。



あ、でも、完全に洗脳されていない人間の精子をハイグレ魔王様に捧げるのも申し訳ないなあ。



僕は、さっき亮太がやったみたいにハイグレをずらして、ちんちんを取り出す。

ぶるんと震えた友樹のちんちんは、大きい。

ぎゅっと握って、改めてその大きさを実感する。



「あひっ、ああ……っ」



友樹は喘ぐ。

いつもはお兄ちゃん気質なのに。

今はもう、何にでも従いそうなくらい従順な、奴隷の目をしている。



あくどい笑みを浮かべる僕。

ちんちんを握った手をゆっくり上下させながら、顔を前に出す。

耳元まで口を近づけて、息が吹きかかるようにしてしゃべり始めた。



「質問するよ?」



「あ、あ……っ」



吹きかかる息が気持ちいのだろうか。

びくびくと身体を震わせる。

それに僕の声はちゃんと聞こえているようで、こくこくと頷いた。



僕は、先程と同じ質問をする。



「アクションストーンはどこ?」



「晴が……ぁ……持って、る……」



「晴はどこにいるの?」



「学校の……ぁっ、あっ、体育館で、あっ、隠れるように、あっ、言っ、あっ、ああっ!」



ずっと隠してきたもの。

友樹は包み隠さず、全てを吐く。



僕はその度にちんちんを扱く早さを上げる。

もう、ちんちんは何回も飛び跳ねているので、限界に近いだろう。



――最後の質問をしてあげる。



「ハイグレ人間にはなりたくない?」



君が決めていいんだよ?

嫌だったら言ってね?

僕はそう言ってあげた。

だけど、友樹の答えは一番早く、返ってくる。



「ハイグレ人間にさせてください!」



ぞくぞく。

僕の全身に駆け巡る快感。

イくのとはまた違う、最高の瞬間。



僕は思いっきり、友樹のちんちんを扱いた。

耳を甘噛みし、空いた手で乳首を弄り、僕の白いハイグレと友樹の黄色いハイグレを擦り合わせ。

めいいっぱい愛撫してあげた。

友樹のちんちんは、一気に膨れ上がり――。



「あぁっ! あっ、はっ、ああああああっ!!」



びゅるっびゅるるるっ、びゅっ、びゅるっ、びゅくっ、びゅるっ!



爆発する。

ハイグレから外に出てたちんちんは何度もしゃくりあげた。

白い液体を空へ撒き散らす。

濃くて強いにおいが、あたり一面に広がる。

それでも留まることなく、何度も白い液体が飛び散った。



「っはっ! ああ……っ!」



友樹は崩れ落ちる。

捕まえていた3人が、抱きかかえるようにすることで倒れこむことは無かったけれども。



「はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ」



しづらそうな呼吸。

大分焦らしてあげたんだから、当たり前といえばそうだけど。

そう思いながら、僕は支えていた3人に下がらせた。

未だ息を切らせたままだけど、僕は友樹に囁く。



「君は誰なのかな?」




まだ友樹は忠誠を誓っていない。

だからからこそ、聞いた。



「……俺、は」



僕の言葉に反応する友樹。

ゆっくり立ち上がる。



膝を少し曲げてつま先は外向きに、腰を突き出す。

前のめりになって腕を股間にあてがう。

そして、ハイグレの切れ込みに沿って思いっきり腕を引く。

忠誠を誓うポーズだ。



「ハイグレ!」



友樹は何度もハイグレポーズを取る。



「ハイグレ。ハイグレ! 俺はハイグレ人間友樹です!」



腕を引くたび、ハイグレの中にしまわれていなかったちんちんはぐんぐんと上に向く。

完全に勃起しても、ハイグレポーズを止めることは無かった。



「ハイグレ魔王様の忠実なる下僕です! ハイグレっ! ハイグレぇっ!」



僕は満足する。

否定的だった友樹すら、こんなにも忠誠を誓える子になれたのだ。

ハイグレは素晴らしい。

ハイグレ魔王様は偉大なお方だ。



「さあ、みんなも並んでハイグレしよう」



真剣な表情そのものでハイグレをする友樹。

僕はそれを見てうずうずした感情を抑えられなかった。

それは他の子たちも同じだろう。

僕らは友樹の横に並んだ。



白いハイグレは僕。

黄緑のハイグレは亮太。

ピンクのハイグレは綾人。

赤いハイグレは佑輔。

黄色いハイグレは友樹。



一列に並んだ僕たちは、ハイグレポーズをハイグレ魔王様に捧げた。



「「「「ハイグレ! ハイグレ! ハイグレ! ハイグレ!!」」」」



・・・
* Re: ハイグレ姿にされる男の子たち ( No.17 )
日時: 2015/04/12(日) 04:18:38 メンテ
名前: 犬太

【side 晴】



ボクは友樹に言われるまま、体育館に来た。

舞台裏の袖、幕の内側に積んである荷物。

その隙間の中に入って、うずくまる。



「……」



友樹はもう、ハイグレ人間になっちゃったかな。

もしかしたら、逃げ切れたのかな。

逃げ切れたなら、ボクのところまで来て欲しい。

ボク独りじゃ心細い。



「……ひっく……」



泣いちゃだめだ。

ボクがアクションストーンを守れば、みんな元に戻る。

だから、ボクがちゃんとしてなきゃいけない。

泣いちゃだめなんだ。



「……っ」



頭の中では自分を励ました。

でも、ボクは独りであることに耐えられそうにない。

広い体育館の中、ボクだけが取り残されている。



「ともきぃ……」



それがとても怖かった。

ボクは昔から鈍くて、周りからよく仲間外れになっていた。

そのとき、友樹が声を掛けてくれたから今のメンバーに入れている。

だからこそ、一人であることが怖い。

友樹がいないと何も出来ない。

ボクは弱いから。



「!!」



そんなことを思っているうちに、遠くからの物音。

ボクはビクリと身体を飛び上がらせた。



「晴ー!!」



ボクを呼ぶ声がする。

この声の主は、間違いなく亮太だ。

そして蘇る記憶。

黄緑のハイグレを着た亮太が銃をたくさん撃っていたシーン。



「どこ行ったんだよー!」



姿は見えない。

けれども、多分、女の子の水着を着た亮太が銃を持っているだろう。

今出れば、ボクも同じ姿にされてしまう。

ボクは息を殺して縮こまった。



「……」



ハイグレ姿になんてなりたくない。

それに、友樹にお願いされたんだ。

アクションストーンを守ってって。

だからボクはがんばる。

そう思って、少し時間がたっただろう。

亮太の声は次第に小さくなった。

やがて、さっきみたいにシンと静まり返る。

そしてまた、孤独感がボクを攻めて来る。



「……っ!」



耐えなきゃ。

友樹を信じて、ボクは孤独に耐えるんだ。

そう、思った矢先。

今度は別の声が、静寂を破る。



「晴!」



聞き覚えのある声。

聞いていて、一番安心する声。

ボクは思わず布から顔を出してしまう。



「晴! どこにいる!」



そして見えた。

見たくなかった。



――友樹の黄色いハイグレ姿。



「晴ーっ!」



ボクは再び布の奥に引っ込む。

そして、ぽろぽろと涙をこぼしてしまった。

分かってはいたけど、実際に見てしまうと辛い。

友樹の、ハイグレ。



「ひっく……うぅ……」



必死に息を殺す。

見つかっちゃいけない。

友樹を元に戻さないといけないんだ。

そう言い聞かせて、うずくまる。



「後はお前だけなんだぞ!」



「!」



絶対に外に出ない。

そのつもりで隠れた。

だけど、今の友樹の声は、ボクの胸に突き刺さる。



「ボク、だけ……」



ボク一人だけ。

ボクだけが、ハイグレを着ていない。

みんなはもう、ハイグレ人間になったんだ。



「晴! お前は一人になるのがイヤなんだろ!」



揺らぐボクに、友樹は続けた。



「一緒にハイグレを着よう!」



それは、嬉しそうな声だった。

嫌がるわけでもない、いつもの友樹の声。

友樹は心の底からボクをハイグレ人間にしたいと思っている。



「……」



なんで、ボクは逃げるんだろう。



ボクは友樹に頼まれたんだ。

アクションストーンをお願いって。

でも、友樹がボクをハイグレ人間にしたがっているんだ。

じゃあ、ボクがアクションストーンを守る必要はないんじゃないのか。




ボクがみんなを元に戻さないと。

でも、みんなハイグレ姿になってなにがいけないんだろう。

だって、またみんなで遊べるんだ。

姿が少し変わるだけなんだ。




今ボクは、ハイグレじゃないから仲間外れになってるんだ。

だったら、ボクはハイグレにならないと。

ボクはひとりぼっちは、もうイヤなんだ。

もう……イヤなんだ……。



「……晴」



黄色いハイグレを着た友樹。

ボクを見て、微笑む。

――ボクは、舞台袖から出てきてしまった。



「仲間外れに、しないで……っ」



司音も、亮太も、綾人も、佑輔も、友樹も。

みんなハイグレ姿になっていた。

ボクだけが、普通の服を着ていた。

それがとても怖い。

みんなと同じになりたい。



「いいでしょう!」



そう思ったとき、ふと遠くから声がした。

驚いて涙が引っ込む。

はっきりとした視界の中、目の前にふわりと黒いマントが飛び上がる。



それは何かに引っかかり、留まる。

ふと見えたのは後頭部。

青白い肌と赤い髪。

振り返るも、仮面で顔は見えない。

だけど、なんとなく分かった。

――この人は、ハイグレ魔王だ。



友樹たちは並んでがに股になる。

股間の切れ込みに手を添えると、一気に引き上げた。



「「「「「ハイグレ! ハイグレ! ハイグレ!」」」



友樹たちは嬉しそうに、気持ちよさそうにしている。

ボクにとっては不思議な行為。

唖然としてしまうしかない。

ボクだけ、ボクだけが……。



「安心をしなさい、ボウヤ」



俯くボクに、ハイグレ魔王は優しく声をかける。



「お友達はみんなハイグレ人間に転向したワ」



だけど、近づこうとはしない。

まるでボクの意思を尊重してくれるかのように。



「アナタだけ仲間外れなのがイヤ、なのでしょお?」



その場で尋ねてくる。

まさにそのとおりだ。

ボクは仲間外れになりたくない。

強く、何度も首を縦に振った。

その態度に、ハイグレ魔王は満足するかのように頷く。



「じゃあボウヤに、これをあげるワ」



そう言って、マントから手が出てきた。

その手には紫色のハイグレがある。



「アナタのアクションストーンと交換よ」



アナタが決めていいのよ。と追加する。



「……」



ボクは戸惑った。

問答無用でハイグレ人間にされると思っていた。

だけど今、ボクは選択肢がある。



アクションストーンを守るか。

ハイグレ人間になるか。



アクションストーンを守れば、みんな元に戻る。

だからハイグレ人間になんてならなくていい。



「……っ」



そう思っている。

そう思っている、はずなのに。



「ハイグレっ! ハイグレっ!」



友樹が嬉しそうにするハイグレポーズ。

飽きずに何度も切れ込みに手を添えるみんな。

嬉しそうに、楽しそうにしている。

それがどうしても、ボクには悪に見えなかった。



孤独にアクションストーンを守るか。

みんなで、ハイグレをするか。



ああ。

もうボクにはこうするしか、選択肢が無い。



「どうするの、ボウヤ?」



動かないハイグレ魔王。

ボクは歩き出した。

ポケットに入れていたアクションストーンを取り出し、手を出す。



「いい子ね」



ハイグレ水着をもらう。

手に持つ石は、渡してしまった。



「晴」



そのとき、友樹が嬉しそうな表情を見せる。

ボクのことを褒めてくれる、いつもの友樹の顔だった。



「早く一緒にハイグレしよう」
* Re: ハイグレ姿にされる男の子たち ( No.18 )
日時: 2015/04/12(日) 04:19:01 メンテ
名前: 犬太

一旦ハイグレポーズを止めた友樹。

ボクがハイグレ姿になるのをとても期待しているかのように見つめてくる。

早く、ボクもみんなと同じハイグレ人間になりたい。

ボクはいつしか、ハイグレ人間になりたいとすら思っていた。



「おほほほ」



ハイグレ魔王様は、ゆっくりと身を引いた。

ボクらのことを見守ってくれるのだろう。



「よ、よし……」



ボクは決心した。

一度、水着を置く。

震える指で、上着を脱ぐ。

上半身裸になるだけでも少し恥ずかしい。

でも、水着を着るなら下も脱がないといけない。

恥ずかしい。

だけど、ボクは意を決してパンツごとズボンをずり下ろす。



「ひぅ……」



見られていることを意識するのは恥ずかしすぎる。

そう思って、後ろを向いた。

今は一人だ。

言い聞かせながら、紫色の水着に手を出す。

広げると、女の子用の水着だということが更に強調された。



「……っ」



ごくりとつばを飲み込む。

これを、今から着るんだ。

ボクの胸はどきどきと高鳴る。



肩の部分を持ち、右足を水着の中に入れた。

左足もゆっくりと入れ、震える足で立つ。

パンツを引き上げるのと同じ要領で、まずは股のところまで引き上げた。



「ぁ……っ」



下半身が密着する。

ちんちんに張り付く水着。

いつもなら覆ってくれる部分も、この水着には無い。

太ももの付け根が露出していることに違和感を覚えた。

でも、ちんちんが引き締まって気持ちいい。



「っつぅ……っ」



ぞくぞくと背筋が逆立つ。

なんとかそれを抑えて、ボクは再び肩の部分を持った。

上まで引き上げ、上半身まで覆われる。

腕を通し、肩まで水着を回した。

後は、指を離すだけだ。

指を離すだけで、ボクもハイグレ人間になってしまう。

ハイグレ人間に、ハイグレ人間、ハイグレ……。



「……う、うあああ……!」



指を離した。

人間から変わってしまう感覚。

ボクはぞくぞくとしてしまう。

引っ張られるちんちんが、体中に密着するハイグレが。

気持ちいい――。



「晴」



ふと、友樹に呼ばれる。

ボクは振り返った。

黄色のハイグレを着た友樹。

ボクは紫のハイグレ。

ボクらはハイグレ人間に転向したんだ。



「とも、き」



気持ちよすぎる。

だけど、まだ恥ずかしくて。

完全にハイグレ人間になれていないんだって実感する。

ハイグレ魔王様に忠誠を誓ってこそ、ハイグレ人間になれるんだ。



「は、は……ぃ……」



腰を落とそうとしても、足が震えてうまくできない。

声に出そうとしても、ぼそぼそとした小さい声しか出ない。

恥ずかしくて上手くいかないんだ。

ボクはなんて鈍くさいんだろう。



「晴、落ち着いて」



そう思っていると、友樹が僕の後ろに回った。

ぴたりと、背中にくる人肌。

あったかい感触。



「こうするんだ」



友樹が近い。

ハイグレ姿の友樹が、ボクと密着して忠誠を誓うためのポーズを指南してくれる。

安心していいんだって、思える。



「う、うん」



ボクは友樹に身体を委ねた。

友樹の足が、ボクを支えてくれる。

安心して腰を落とせるようにしてくれた。

つま先を外向きにさせてるようにして足を並べる。

そして、友樹は腰を突き出した。

お尻に密着した友樹のちんちんが、かたくって温かい。

ボクも腰を突き出す。

両腕を掴んだ友樹は、ボクの手が股間に行くように導いた。

ボクも手の先をぴんと伸ばし、切れ込みに添える。



「いくぞ」



ぐっと力を込められる腕。

後は腕を動かすだけだ。

友樹の手に抱かれながら、ボクも意を決する。

切れ込みに添えられた手が、Vの字を描きながら引き上げられる。

それと同時に押し寄せる快感の波。

ぞくぞくと全身からくる不思議な感覚が突き出した腰に集まり、そして……。



「ハイグレ!!」



ボクは大きな声で言った。

瞬間、腰が砕けてしまうかと思うくらい気持ちいい感覚が押し寄せる。

ハイグレのナカで何かが弾け、飛び散る。

気持ちよくて、どうしようもない感覚。

友樹に触れられた部分が熱くて、気持ちよくって、何かが壊れてしまう。

気持ちいい。

もう、それしか考えられない。



「あっ、はっ、ああぁ……っ!」



体が崩れ落ちる。

だけど、友樹が後ろから支えてくれたお陰で、ぶつかることは無かった。

足ががくがくと震えてしまう。

頭の中がぼーっとして何も考えられない。

ただ一つ、分かることは、ボクはハイグレ人間になれたということだった。



「おめでとう、晴」



そんなボクに、友樹は優しく声を掛けてくれた。

いつもどおりの、優しい笑顔。

ボクも思わず微笑んでしまう。



「ともきぃ」



上手く口が回らなくて。

でも、友樹の名前を呼ぶ。

やっぱりボクには、友樹の助けがないと駄目なんだ。

そう思う。



「まったく……」



甘えるボクに、友樹は微笑しながらため息を吐く。

崩れた身体を立ち直させてくれると、向き合って頭を撫でてくれた。

心地よい、なでなでだ。

黄色のハイグレの友樹と、紫色のハイグレのボク。

傍から見たら、ちゃんと似合ってるかな。



「ほら、今度は自分でするんだぞ」



そう思っていると、友樹はしっかりとボクを見た。

二、三歩距離を離すと、ゆっくりと腰を落とした。

どうやら、もっと忠誠を誓えと言う事らしい。



「うんっ」


ボクは頷いて、同じようにがに股になる。

今度は一人でも出来る。

ボクは切れ込みに手を添えた。



「イくね……っ」



向かい合うボク達。

お互いがしっかりと見える距離。

友樹のハイグレはかっこよくって、羨ましい。

ボクも頑張って忠誠を誓うんだ。

そう思いながら、思いっきり腕を引き上げた。



「「ハイグレ!」」



友樹とハイグレをしている。

気持ちよくって、とても幸せなこと。



「「ハイグレ! ハイグレ! ハイグレ!」」



ハイグレ魔王様に忠誠を誓いながら、ボクらはハイグレを続けた――。



・・・
* Re: ハイグレ姿にされる男の子たち ( No.19 )
日時: 2015/04/12(日) 04:19:20 メンテ
名前: 犬太

【side 司音】



広い体育館の中心。

僕らは並んでステージに居るハイグレ魔王様に腰を突き出す。



「ハイグレ! ハイグレ! ハイグレ!」



亮太、綾人、佑輔、友樹、晴。

各々、ハイグレポーズを捧げ、気持ちよさそうに身体を震わせていた。

僕も出来ることならずっとハイグレをしていたい。

だけど、ハイグレ魔王様に呼び止められたため、一度止める。

膝を付き頭を下げて、忠誠の意を表した。



「司音、アナタはアタシの想像以上の人材だったわ」



「ありがとうございます」



満足していらっしゃる。

僕はそれだけで、幸せに満たされる。

ハイグレ魔王様は僕を褒めてくださった。

ああ、ハイグレ人間としてこの上のない喜びだ。



「お陰でアクションストーンも手に入れた」



見上げると、アクションストーンを手に持ち恍惚とするお姿が見える。

仮面を外し、素顔をお見せになったハイグレ魔王様。

石を転がしながら、僕のほうを見つめてくださる。



「知ってた? これを持ってアクション仮面≠チて呼ぶと、アクション仮面が現れるのよ」



嬉しそうにしていらっしゃるハイグレ魔王様。

アクションストーンを、まさに手玉に取れて上機嫌のようだ。



「司音、アナタはアクション仮面を呼びたい?」



ハイグレ魔王様は僕に尋ねる。

アクション仮面を呼びたいか、どうか。

決まりきった答えを、それでもハイグレ魔王様は望んでいらっしゃるようだ。

アクションストーンを手にした瞬間から、僕の返答は変わらない。

僕は立ち上がって、にこりと笑った。



「ハイグレ魔王様に敵対するアクション仮面なんて、いりません」



一度アクション仮面はハイグレ魔王様を倒した。

僕はそれが許せない。

ハイグレ魔王様を傷つけたヤツなんて、僕には必要ない。

この世界にアクション仮面なんていらないんだ。



「アクション仮面なんて存在しなければいい!」



心の奥底から言う、僕の本心。

ハイグレ人間になっていなくたって、僕は正義より悪役なんだ。

正義の存在がいなくなった後、悪役が支配する世界を僕は見てみたい。

ハイグレ魔王様に忠誠を誓い、世界をハイグレにしたい。



「!」



そう思ったとき、アクションストーンにヒビが入った。

ハイグレ魔王様はニヤリと笑い、指に力を込める。



「砕けよ!」



そして、アクションストーンは粉々に砕け散った。

光を失い、粉だけが宙を舞う。

これで、アクション仮面はこちらの世界には来れない。

僕は嬉しく思った。

ハイグレ魔王様の世界が、ここに出来上がるのだ。



「まだヨ」



喜ぶ僕に、ハイグレ魔王様は決して騒がない。

落ち着いた表情で仮面を被りなおした。



「北春日部博士を放っておくと、また新たなアクションストーンが作られてしまう」



ハイグレ魔王様は続けた。



「今は秘密裏に地球人をハイグレにして、アタシの力を取り戻すワ」



思慮深いお方だ。

アクションストーンを壊すだけでなく、根本的なものから絶やしていこうという姿勢。

流石はハイグレ魔王様である。

そして、アクション仮面にやられた力を取り戻すためにはハイグレを捧げなければならない。

その役目は、もちろん……。



「司音」



「はっ!」



「アタシにもっとハイグレ人間を捧げて頂戴」



「お任せください!」



ぞくぞくする。

ハイグレ魔王様は僕を頼りにしていらっしゃる。

地球人をハイグレ人間にすることができる。

こんな幸せ、他にはないだろう。



がに股になる。

足の先は外側にして腰を落とす。

手先をぴんと伸ばし、股間にあてがう。

そして、その手を切れ込みに沿って引き上げた。



「ハイグレ!!」



それに引き続いて、友達もハイグレポーズを合わせる。



「ハイグレ!」



黄緑のハイグレ亮太。



「ハイグレ!」



ピンクのハイグレ綾人。



「ハイグレ!」



赤のハイグレ佑輔。



「ハイグレ!」



黄のハイグレ友樹。



「ハイグレ!」



紫のハイグレ晴。



そして、白のハイグレの僕。

6人の子供たちは、ハイグレ魔王様に忠誠を誓う。

ハイグレ人間として――。




「「「「「「ハイグレ! ハイグレ! ハイグレ!」」」」」」










・・・
* Re: ハイグレ姿にされる男の子たち ( No.20 )
日時: 2015/05/10(日) 09:30:46 メンテ
名前: 名無しさん

是非とも新しい作品を作って下さい。お願いしますか *
* Re: ハイグレ姿にされる男の子たち ( No.21 )
日時: 2015/05/11(月) 03:35:49 メンテ
名前: 名無しさん

ハイグレショタ達にいじめられる
ハイグレ洗脳されたアクション仮面がみたいです
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