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* ファイアーエムブレム短編集

日時: 2019/02/09(土) 00:09:55 メンテ
名前: 牙蓮

FEファンの重金属さんに0106さん、そしてぬ。さんや香取犬さんといった小説書きの方々からチャットで「FE×ハイグレは絶対に需要がある!」と後押しして頂き、こうして新ジャンルへ進出してみる事にしました。
とは言っても私のFE歴は封印〜新暗黒竜までとかなり短い幅に過ぎず、最後にFEシリーズをプレイしたのもテイルズに比べ随分前という……。
しかもヒーローズも分からないキャラが多くてリリース直後にちょっと触ってみたっきりという始末。
そんな原作重視、というか原作の情報だけで展開していく牙蓮の「ハイグレ×FE作品」ですが、需要ありそうだなぁと思えば続けていきます。


   新着

一作書いて筆が勢い付いてきたので、続けてFEハイグレ作品投稿です。
私には馴染みがありませんがこの間もカムイのハイグレ絵が投稿されたりと、FE×ハイグレも盛り上がってきているようで嬉しい限りです。
さて、本作は前作同様に支援会話風の物語なのですが、上手く三段切れにできたのでより原作に近いテイストで仕上げてみました。
……地の文なしの会話形式、いかがでしょうか?
FE、テイルズ問わず初めて書いた形式だったので、ちゃんと状況や場面は伝わっているのか、ハイグレのよさが描き出せているのか、不安な面も多々ありご意見頂けると有り難いです。


   目録

・蒼炎の軌跡 ハイグレ支援会話 〜テリウス大陸の聖天馬騎士〜(New)
・封印の剣  支援会話 〜絆紡ぎしハイグレの刻〜

 
Page: [1]
* Re: ファイアーエムブレム短編集 ( No.1 )
日時: 2019/01/26(土) 13:33:46 メンテ
名前: 牙蓮






     支援会話 〜絆紡ぎしハイグレの刻〜




* Re: ファイアーエムブレム短編集 ( No.2 )
日時: 2019/01/26(土) 13:36:22 メンテ
名前: 牙蓮


 透き通るような青みを帯びた大空に、宮殿の如き荘厳な入道雲が雄々しくそびえ立つ。そんな平穏無事を絵に描いたかのような空模様がどこまでも、どこまでも広がっている一方、麓の大地には鉛色の奔流が紛れ込む。
 金属の鎧兜、厳つい武器が陽光を浴びて鈍い輝きを辺りに放ち、時折パッと散発しては消えていく超自然の光。そんな野を荒らし、川を汚す『戦乱』という営みが、ここエレブ大陸では至る所で巻き起こっていた……。

「ぐはぁっ!?」
「た、隊長っ!? くっ、貴様っ!」
「――ファイア!」
「なっ!? でか――ギャアァッ!?」

 喚く男達を前に少女が高々と掌を掲げると、虚空より火の玉が湧き出して彼ら目掛け飛来する。筋肉に包まれた屈強な体も、職人達が鍛え上げた分厚い鎧も魔術の炎の前には何の意味も持たず、辺りには鉄の焦げた嫌な臭いが立ち込める。
 大陸東方の勇、ベルン王国が各地へ侵攻を開始してから早半年余り。大陸全土へと広がった戦禍は激しさを増す一方であり、彼女、亡きオスティア侯ヘクトルの娘リリーナも、祖国再興の夢を追って慣れない戦場をひた走っていたのだった。

「ふぅ……。これで、頼まれていた部隊は全部殲滅できたかしら? ロイのお陰であんまり戦場を見ないではすんでいるんだけど……。やっぱり、人が傷付く所はあんまり見たくないわ」

 祖国のためにはこの動乱を勝ち抜いて、何が何でもベルン国王ゼフィールの首を獲らなければいけないという事は彼女自身も分かってはいる。しかしいくら圧倒的な魔力を有し、『猛将の血を引く賢者』と恐れられようとも、彼女はまだ十五を過ぎたばかりの少女に過ぎない。敵を屠った際には返り血を浴び、時には接近を許した刃に我が身を斬り裂かれる……。そんな血生臭い経験を繰り返すうちに彼女の心にはいつしか、世継ぎの重責とは異なった疲労が降り積もっていた。

「ちょっと、休ませてもらっても……、大丈夫、よね……?」

 そう言うと辺りに敵の気配がないことを念入りに確認し、適当な木陰へ腰を下ろす。普段はこの背後に広がる自然豊かな木立も、ただの目隠ししてしか認識できない。そんな現状の世知辛さに心痛めながらも一つ深呼吸をして、ゆっくり乱れた気を整えていくと――。

「――リーナ。リ、リリーナ」
「えっ? きゃあっ!?」

 急に声を掛けられ、慌てて飛び上がる。

(こんな事じゃ、セシリアさんに叱られちゃうわね……)

 目を開けた時にはもう来訪者の影にすっぽり覆われていたのだから、申し開きの余地もない。戦場で気を抜き過ぎていたと内心反省しつつ、ローブの汚れを払ったリリーナはぎこちない笑みを浮かべ応える。

「……ゴンザレス、こんな所でどうしたの?」
「おれ、敵倒して、山、越えてきた。
 リリーナこそ、どうした? どこか、痛いか?」

 その姿はまるで、背後の山岳の主である猛々しい巨木の如き。ぼさぼさの髪に人間離れした筋肉、そして布切れのようなぼろの上下はまさに野生児という印象だけを与えてくる。
 しかしその言動からは裏腹に、温かな思いやりが滲み出る。外見が醜いというだけで賊の使いっ走りにされてきたこの大男はリリーナとの交流を通じているうちに、次第に人としての在り方を見いだしつつあった。

「いいえ、大丈夫よ。ちょっと疲れたから、ここで休憩していただけ」
「よかった。リリーナ、いなくなったら、おれ、おれ……」
「もう、あの時みたいに悲しい事は言わない約束でしょう? それより、あなたも別動隊を倒し終えたんだったら、そろそろ本隊と合流しなくちゃ」

 先程までのか弱い少女はどこへやら、瞬く間にリキア同盟軍を支える諸将の一人へと戻ったリリーナは率先して本隊が目指しているであろう敵の拠点目掛けて歩み出んとする。しかし――。

「ま、待って」
「えっ? なあに?」
「今なら時間、ある。おれ、聞いてほしい」

 そんな彼女を呼び止めたゴンザレスは徐にズボンのポケットへ手を突っ込んだかと思えば、薄い紙束を取り出した。

「リリーナ、おれ……。これ、読んでみた」
「こ、これって……!」

 受け取ったそれは、こないだ進軍中に立ち寄った町でリリーナがプレゼントした子供向けの絵本だった。幼い時から迫害されてきたゴンザレスは、当然ながら文字が読めない。その事を戦場で言葉を交わしているうちに知ったリリーナは休息の折りにも彼と時間を共にするようになり、読み書きやマナー、訪れた土地の名所や産物等様々な事柄について教えていった。そして遂に、簡単な文章なら何とか読めるようになった事を記念して、この本をプレゼントしたのだった。

「すごいわ、ゴンザレス! 一人で読めたの?」
「あ、あぁ、多分。絵、きれいで、おれ、楽しかった」
「もう……」

 これではちゃんと理解したのやらどうやら……。でもそれならまた、二人で一緒に読めばいい。そう心に温かな物を感じたリリーナに対し、ゴンザレスは尚も語り掛けてくる。

「それで、あの……。おれ、この話、好きになった。ありがとう」
「えぇ、えぇ……!」
「だから、リリーナにも、その……。――『ハイグレ人間』に、なって、ほしい」
「――えっ?」

 リリーナは絵本を握ったまま――、『アクション仮面とハイグレ魔王』を握り締めたまま固まってしまった。私が、ハイグレ人間、に……? 痺れた頭の中でその言葉だけが何度も再生され、思考が上手く纏まっていかない。

「ゴ、ゴンザレス? 私も買った時に中身は読んでみたから分かるんだけど、ハイグレ人間っていうのは本当には存在しなくて――」
「わかってる。だからおれ、ハイグレ人間のまね、してほしい」

 ――スッ

 そう言って更に差し出されてきたのは、小さな白色の包み。純白のそれを見ただけで何なのか容易に想像できてしまう、そんな自分が恐ろしい。

「これ、やる。リリーナがくれた、絵本のお礼。
 大丈夫。おれ、盗み、してない。バアトルがくれたものだから、安心してほしい」
「…………」

 恐る恐る受け取って広げてみると案の定、包みは真っ白なハイレグ水着であった。何故バアトルが女物のハイレグ水着を持っていたのか? 何故それがゴンザレスの手に渡る事となったのか? 考えれば考えるたげ安心できなくなってしまうけど、そりよりもまずどう反応していいものやらほとほと困り果てていた。

「リリーナ、ハイグレ人間、なってくれないか?」
「ごめんね……。だって、私あんまりスタイル良くないし、それに水着姿になるなんて――」
「あ……、う、うぅ……」
「――ッ!?」

 目の前で立ち上った悲痛な慟哭に、リリーナは思わず押し黙ってしまう。ゴンザレスの厳つい頬には二筋の渓流が止めどなく溢れ、瞳は幼女のように濡れて揺れ動く。それはあの、以前『別れ』を告げられた時のように……。

「――分かったわ。ちょっとだけなら、その……。ゴンザレスのためにハイグレ人間に、なってあげるわ」
「…………? あ、あぁっ!?」

 ぽかんとしていたかと思うと一転して泣き止み、心根の優しい山賊は歓喜の雄叫びを上げる。

「リリーナ、リリーナ! おれ、嬉しい! ありがとう! ありがとう!!」
「そ、そんなに喜ばれると、何だか照れちゃうわ。じゃあ、このハイレグ水着に着替えて、ハイグレ人間になりきればいいのね」
「あぁ、ありがとう!」
「分かったわ。じゃあ、ちょっと着替えてくるから絶対にその場を動かず、静かに待っているのよ」
「わかった!」
「恥ずかしいから森の中を覗いてみたり、入って来ちゃ駄目よ!」
「あぁ!」

 言うなりゴンザレスはグッと目を瞑って、リリーナの言いつけを忠実に実行する。その素直さにリリーナも思わずクスっと微笑んで腕を撫でて応えると、脇を抜け背後の森へと向かっていく。
 こうして数奇な議論の結果、リリーナはハイレグ水着片手につい先程まで天然の要塞だった森の中へと分け入っていった……。



 …………
 ……
 …



* Re: ファイアーエムブレム短編集 ( No.3 )
日時: 2019/01/26(土) 13:49:35 メンテ
名前: 牙蓮


「こ、この辺りなら、大丈夫かしら……?」

 簡単に通り抜けられる目隠し程度の木立とはいえ、一度奥地へ入り込むとたちまち人の気配は断たれてしまう。そんな敵味方問わず戦場では要害として利用される街道沿いの森林へ立ち入って、リリーナは独り辺りを伺っていた。

「あっ! こんな所に、丁度いい切り株があるわ。とりあえずここにハイレグを置いて、っと……。
 じゃ、じゃあ、いよいよ……。着替える、わよ……!」

 誰にともなくそう宣言し、リリーナは『導きの指輪』の輝きによって授けられた賢者のローブへと手を掛けていく。

  ――パサッ

 大いなる魔力を秘めし羽衣がふわりと持ち上がり、そして古株の上へとひらひらと舞い降りる。体の大部分を覆っていた純白のローブが取り払われた事で否応なくスーっと森特有の冷えた空気が足元から這い上がってきて、華奢な体がブルっと縮み上がる。
 しかしリリーナは「武人の娘たるもの」と心で唱え耐え凌ぎ、続けて下着類の脱衣に取り掛かっていく。まずはお気に入りの白いキャミソール、続いて精霊の加護を受けしロングブーツに伴い、黒のパンティストッキング……。控えめな胸元を隠していたブラのホックを外して拭い去ると、遂に一番大切な場所を守っていた無垢なる白衣が脚線を伝って落ちていく。

「あ、あはは……。私ってば本当に、外で裸になっちゃった……」

 木々の香りを多分に含んだ風がそよそよと吹き抜けていく中、青空の如き長髪がひらひらとたなびき父親から貰った赤いカチューシャも小気味よい音を立てて喜ぶ。しかし、それ以外は何一つとして身に纏ってはいない。そんな侯爵令嬢としてあるまじき破廉恥な姿で、リリーナは木立の中へ立ち尽くしていたのだった。

「リリーナァーー! まだかぁーー!?」
「ご、ごめんね、ゴンザレス! もうちょっとだけ待っててね!」

 冷静に我が身を見返す間もあればこそ、背後から咆哮の如き問いかけが飛ばされ視線は森の外へ。慌てて返事をすれば「わかったーー!」と威勢のよい声が返ってきたので、リリーナは裸のまま自然林を歩き回り切り株の下へ歩み寄る。

「よし……! いよいよ、これね……」

 改めて何の可愛気もない白布を目の前へ垂らすと、その面積の少なさに圧倒されそうになる。大丈夫、今ここにいるのはゴンザレスだけなんだから……。気持ちはまだ全然納得できていないけれども、敵を見据える時のような鬼気迫る瞳で己の迷いを拭い去っていく。
 まずは肩口を支点にするすると水着を寄せ集めていって、足を通しやすいように大きな二穴をはっきりと広げ固定させる。そしてそのまま両手を押し下げる形で、ゆっくり足下目掛け屈んでいくと……。

(はうっ……。私ってばきっと、とんでもない格好してるのよね……?)

 体勢を下げるに従って、お尻の辺りが何とも言えないムズムズとした感覚に襲われ身を捩りたくなってしまう。そう、それはまさしくお風呂から上がった時にスーッと広がるあの開放感のように……。森の新鮮な空気に目一杯触れ、ぱっくりと開いたワレメがヒクヒクと呼吸する度に何とも恥ずかしく、それでいて情けなくなってしまうのだった。

(うぅ……、で、でもっ……!
 えっと、まずは足を通して、それから……)

 足下まで下りてきた白い空穴は滑らかな素足が滑り込んで見事に埋め立てられ、寄せ集められた薄布がきめ細やかな脚線をスルスル登っていく。
 パンティやストッキング、絹のローブとも違った独特の肌触りが何ともくすぐったい。そんな感覚に見悶える間もなく脛、太腿と駆け抜けると遂に敏感な股間部へと食い込みが到着する。

「んっ……」

 クロッチのない股布がアソコと一つになり、その可愛らしいタテスジをぷっくり浮き立たせる。その後も何度か手を当て布の位置を調整すると、リリーナは次の手順へ進んでいく。
 過度に股布を食い込ませないよう注意しながら水着を引き上げていくと、恥骨の辺りまで切れ上がる鋭角なVラインが姿を現し、ハイグレ人間の下半身を形成する。そして華奢な腰回り、小皿を被せたような慎ましい胸回りを厳しい締め付けの中へ押し込んでいくと、いよいよ肩紐がパチンと持ち前の張力を発揮すると全ての行程が完了する。

「あぁ……。で、できちゃった……」

 足刳はグイっと切れ上がって、胸の膨らみは浮き彫りに。そして窪んだおへそがキュートに魅せる、うら若きハイグレ人間の姿がそこにはあった。

「リリーナーー! リリーナァ〜〜!?」
「い、行かなきゃ……!」

  ――キュッ

 完成した自分の姿を省みる事もせず、最後にもう一度だけ食い込みを直してリリーナは切り株を後にする。
 生い茂る草木で素肌とハイグレを傷付けないように……。慎重に、でも急いで……。

  ――ガサガサッ

 最後に目眩ましとなっていた藪を踏み越えた瞬間、一陣の風がびゅうっと吹き抜けた――!





* Re: ファイアーエムブレム短編集 ( No.4 )
日時: 2019/01/26(土) 13:59:33 メンテ
名前: 牙蓮

「リ、リリーナァ?」

 それなりの音も立っていたし、気配はとっくに感じ取れているはず。それなのに未だ言いつけを守ろうとする素直な山賊の姿にリリーナもふっと表情を和らげ、足取り軽く彼の正面へと回っていく。

「ど、どうかしら、ゴンザレス? 似合って、る……?」
「あ? ――う、うおぉっ!?」

 回り込んでみればやはりと言うべきか、ゴンザレスは離れた時同様目も瞑ったままだった。そんな中リリーナに問いかけられ久方の光に目をしょぼしょぼさせていると、いきなり素っ頓狂な悲鳴を上げた。

「ちょっと、何か言ってよ……。何も言われないのも、結構、恥ずかしいのよ。あははは……」
「リリーナ……。あぁ、リリーナ……!」

 愛想笑いも何のその、ゴンザレスは我がペースで瞳を潤ませ拙い言葉を紡いでいく。

「いい! とっても、いい! よく、似合っている!」
「あ、ありがとう。でも、やっぱりこんな時代遅れの水着なんて、変じゃないかしら?」
「そんなこと、ない。いつもと同じピカピカで、とっても、いい! リリーナ、ハイグレ、似合う」
「うーん、いつものローブと一緒って言われるのも、何だか複雑ね……。
 ――それで、ゴンザレス。やっぱり次は『アレ』、よね?」
「あぁ! おれ、リリーナのハイグレ、見たい!」

 キラキラと少年のように目を輝かせて、ゴンザレスは迷いなく言い放つ。リリーナもその言葉を予期していただけにもう慌てふためく素振りなどは見せず、ゆっくり両腕を下ろしていくが……。

「えっと……。ハイグレッ、ハイグレッ?」
「ちがう、リリーナ。もっと足、広げて」
「わ、分かったわ」

  ――ザッ、ザッ

「ハイグレッ、ハイグレッ、ハイグレッ」
「まだ、違う。腰、落として、がに股、開けて!」
「うぅ……」

  ――グッ

「はっ……、ハイグレッ、ハイグレッ、ハイグレッ」

  ビシッ、ビシッ、ビシッ――

 最初は恥ずかしそうに腕を上下させていたリリーナだったが、ゴンザレスの細かいリクエストに応えていってあの絵本に描かれていたような水着がキュッと食い込むハイグレポーズで街道に立ち尽くしていた。
 ただでさえサイズがちょっと小さめの水着なのだから、大きく股を開いたポーズはアソコがチクチクと痛い。でもそれ以上に、「私のお股はこんなに食い込んでますよー!」と盛大に見せびらかしているこの事実の方が何より痛かった。

「うぅっ……。やっぱり、これでおしまいよっ! もう、いいでしょ……?」
「リリーナ……、うぅ、リリーナァ……!」
「ッ……!?」

 真っ赤な顔して精一杯向き合ってみれば、また真っ赤な顔が出迎える。リリーナが恥を捨て去り行ったハイグレポーズは見事に結実し、ゴンザレスは立ち尽くし男泣きしていた。

「リリーナ、ほんとに、すごかった! ほんとの、ハイグレ人間みたい、だった。おれ、またあんたに、教えてもらった。ハイグレすごい、ありがとう」
「そ、そんなに喜んでもらえるなんて思わなかったわ。やっぱり恥ずかしさもあるけど、私も何だか……。
 ――ゴンザレス。そんなに気に入ったんだったら、もうちょっとだけ……、見せてあげよっ、か?」
「あ? あぁ! リリーナのハイグレ、もっと見たい!」

 喜色満面、元気に答えるゴンザレス。その泣きながら笑う無邪気な仕草にリリーナも思わず魅せられ、頬に妖艶な朱を帯びる。

「ふふっ。――ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」
「リリーナ、今度はおれ、クロスハイグレも、見てみたい」

「分かったわ。――ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」
「うおぉっ!? じゃあ、じゃあ、今度は、えっと……。これ、言って」

 興奮を抑えられないゴンザレスは絵本をバサバサと捲っていき、あるページをリリーナに突きつける。

「えっと……、これね。ゴンザレスはこのシーンが好きなの?」
「あぁ、おれ、好き。リリーナにスパイ、なってほしい」
「じゃあ、いくわよ……!」

 リリーナは宣言するや不適な笑みを浮かべ、じりじりと後退っていく。

「ふふふ、バレたら仕方ないわね。いかにも、私はハラマキレディース様のスパイよ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレェン♡」
「ぶ、ぶほぉっ!?」

 次第に自分の演技に酔ってきたのか、アドリブでしなを作って挑発してみせるリリーナ。耐性のないゴンザレスは見事にその毒牙にかかってしまい、盛大な鼻血を吹き上げたのだった。

「えっ? ちょっと、ゴンザレス!? えーっと、何か紙切れか布は……」
「だい、じょうぶ。これ、ある」

 慌てるリリーナを余所に、ゴンザレスはズボンから薄汚れた手拭いを引き出す。リリーナはそれを受け取るや、慣れた手付き裂いていってまだ白い一面をゴンザレスの鼻の穴へ押し込む。

「ご、ごめんなさい。こんな事になるとは思わなくて……」
「リリーナ、なんであやまる? おれ、リリーナのスパイ、とってもうれしかった」
「た、確かに今の鼻血は、嬉しいから出た物に違いないんだけれど……」
「なら、だいじょうぶ。おれ、もう元気」
「本当に……?」
「あぁ! だから、次は、これ!」
「もう、ゴンザレスったら……。えーっと、これね」

 気を取り直して、リリーナは再びハイレグ姿で緑の中へ立つ。

「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ――ハイグレ人間リリーナ、洗脳完了しました! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」
「うおぉっ、リ、リリーナァー!」

「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ――ハイグレ魔王様、万歳!」

 すっかり勝手を掴んだ二人は間髪入れずに、リクエストを立て続けにこなしていく。

「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ――ハイグレにおなりなさ〜い♡」
「リリーナ、これ、これ!」

「うっ、体が、勝手に……! ――ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ――こんな事っ! したく、ないのにっ……!」
「じゃあ、次は――」

「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ――」

 熱を帯びていくやり取りはどんどん激しさを増していき、リリーナにも遠慮はなくなる。そんな二人の密やかなやり取りは、遠く閧の声が響き渡るまで続いていった……。



 …………
 ……
 …



* Re: ファイアーエムブレム短編集 ( No.5 )
日時: 2019/01/26(土) 13:57:43 メンテ
名前: 牙蓮


「――という事で、アレン達騎馬隊は北側から回り込んで、敵の側面を突いてほしい」
「はい、お任せください!」
「そして、ゴンザレス」
「あ?」
「君はいつも通り高い山に登って、南から来る小規模部隊を叩いてくれ。これは君にしか頼めない、大切な役目なんだ」
「あぁ、わかった。おれ、頑張る」

 あの木立での寄り道から早数週間……。今日もまた、エレブ大陸の某所では血で血を洗う戦が巻き起ころうとしていた。
 数々の苦難を乗り越え、人ならざる竜をも退けてきたリキア同盟軍。その諸将達が自信に満ちた表情で立ち並ぶ軍議の場において、まだあどけなさの残る少年の声が――、この個性派揃いの軍隊を率いるフェレ侯嫡子ロイの声が朗々と響き渡る。

「よし! それじゃあみんな、出陣してくれ。今回も厳しい戦いになると思うけれども、必ずみんなで勝利を掴み取ろう!」

  『おぉっ!!』

 指揮官の短い演説に、居並ぶ武人達も端的な言葉で檄を飛ばす。後は武運を信じて、敵とぶつかっていくのみ……。各々が自分の役割を胸に刻んで天幕を後にしていく中、当のロイは落ち着かない様子で一人の少女を追っていく。

「待って、リリーナ!」
「えっ、なあに?」

 本陣から少し距離を置いた草原の中、行き交う兵士達に混じって二人の侯子が言葉を交わす。

「どうしたの、ロイ?」
「えーっと、何て言うか、その……。リリーナ、最近あんまり話せてなかったけど、大丈夫かい?」
もう、そんな事言うためにわざわざ追いかけてきたの? 私は大丈夫。それより、あなたの方こそ私は心配だわ。この軍も今では最初の頃と比べ物にならないくらいに大きくなって、色々な立場の方が参加して下さるようになった。その中でみんなを纏めていこうと、あなたが寝る間も惜しんで話し込んでるの、知ってるんだから」
「はは、やっぱりバレてたか。国が違うと考えも戦い方も違ってくるから、みんなの事を少しでも知っておこうって思ったんだけど……。こないだマーカスにも注意されたから、程々にしておくよ」
「あなたはこの軍のリーダーなんだから、自分の事も大事にしなきゃダメよ」
「ありがとう。ところで、僕もリリーナの姿を最近戦場でしか見かけなかった気がするんだけれども、君もやっぱり……」
「えっ? えぇ。そう、ね……。私だって一応、オスティアの代表者なんだから、みんなが軍に馴染めるよう色々と話しかけたりしているの」
「そうなんだ。でも、くれぐれも――」
「大丈夫、無理なんてしてないわ。生きてリキアに帰りたいって気持ちは、あなたと同じだもの。今はとにかく、目の前の戦いに集中しましょう」
「あぁ、分かった。リリーナ、最後まで一緒だよ!」
「えぇ! それじゃあ、また後で」

 癖のないストレートヘアーを蒼海のカーテンの如くはためかせ、リリーナは颯爽と駆けていく。その後ろ姿をどこか頼もしいような、それでいてどこか寂しいような心持ちでロイはじっと見つめていた……。




「えーっと、持ち物は『てつのおの』に、『てつのおの』。後は『てつのおの』があるから、だいじょうぶ」
「――こんな所にいたのね、ゴンザレス」
「あ?」

 進撃の準備を整えつつある軍の中において、一際異彩を放っているゴンザレス。元山賊という経歴を活かして軍事登山に臨む彼の元へ、美しき盟主はゆっくりと歩み寄っていく。

「今日はリブローの杖も届き難い山の奥地への進軍なんだから、傷薬も持って行かなくちゃ。バアトルさんとの約束もいいけど、やっぱり用心もしなくちゃ駄目よ」
「リ、リーナ、ありがとう。おれ、きずぐすり、もっていく」

 リリーナから傷薬の入った袋を受け取り、腰紐へギュッと結わえ付ける。

「じゃあ私、そろそろ行くわね。私は今回、本隊での火力役だからまた夜営の時会いましょう」
「あ、あぅ……」

 今日は一緒に戦う事ができない。その事実にしょげる心を隠せないゴンザレスを嘲笑うかのように、一迅の風がびゅうっと吹き抜ける。

「――きゃっ!」

  ピラッ……

 背を丸める彼の脇を駆け抜けた直後、疾風はリリーナの足下を抜けロングスカートを盛大に巻き上げる。そして押さえつける彼女の手元からチラッと覗く、純白の衣――。
 それはレースの付いた可愛らしいパンティなどではなく、肌へ吸い付くハイグレであった。

「リ、リリーナ。今、それ……」
「ふふふ、バレちゃったら仕方ないわね。――ハイグレッ、ハイグレッ、ハイグレッ♪」

 動揺するゴンザレスを余所に、茶目っ気たっぷりにウインクしてみせるハイグレ人間リリーナ。賢者ドレスの上からではVラインも何も見えないというのに、その腕の動きだけでゴンザレスの気持ちはみるみる高揚していく。

「何だか私もあの日以来、ハイレグ水着着るのが癖になっちゃった。今日は配置の都合で無理だったけど、また時間があったら一緒に『ハイグレごっこ』しましょ? だって私はあなただけの……、ハイグレ人間、なんだから」
「あぁ……、あぁ……!」

 それだけ言い残して立ち去っていくリリーナを、ゴンザレスは雄叫びと共に見送る。

(リリーナ、ありがとう。ありがとう……! おれ、あんたとずっと、一緒にいたい……!)

 紡がれた絆の温かさは山賊の心を震わせ、その武骨な瞳に熱い涙を生み出す。人として大切な何かを手に入れたゴンザレスは今日も、険しい山々へ登っていく……。




* Re: ファイアーエムブレム短編集 ( No.6 )
日時: 2019/02/09(土) 00:10:44 メンテ
名前: 牙蓮






     ハイグレ支援会話 〜テリウス大陸の聖天馬騎士〜




* Re: ファイアーエムブレム短編集 ( No.7 )
日時: 2019/02/09(土) 00:13:02 メンテ
名前: 牙蓮


エリンシア王女を旗印に戴き、アイクを将として新たに編成されたクリミア正規軍は破竹の勢いで進軍を繰り返し、いよいよ狂王アシュナードが待ち受けるクリミア王都を指呼におさめる。
防衛線の要であるピネル砦、ナドゥス城を失ったデイン軍は戦力を王都に集結させ、徹底抗戦の構えを見せる。
――決戦の刻は近い。
軍全体に独特の高揚感を漂わせる中、クリミア軍は慎重の上にも慎重を重ねて攻撃の準備を行っていた……。



   【支援レベル:C】

エリンシア
 「――やっ! はぁっ!」

   ――ヒュンッ

タニス
 「お見事!
  この短期間によくぞ、ここまで上達されました」

エリンシア
 「ほ、本当ですか!?」

タニス
 「私は嘘も、世辞も申しません。
  神使親衛隊副隊長として、貴女が一国の王女でなければ何としても隊員に勧誘したいほどです」

エリンシア
 「あ、ありがとうございます!
  ……自分でも、信じられません。
  タニス様のご指導がなければ、とてもここまでは……」

タニス
 「新兵の教育も、私の仕事の1つでしたから。
  ただ……、こんなに感謝されては私も戸惑ってしまいそうですね。
  隊ではいつも、鬼呼ばわりされるばかりでしたから。
  なぁ、マーシャ?」

マーシャ
 「えっ!? そ、そんなことないですよ。
  みんな副隊長の事、すごく慕ってましたからっ」

タニス
 「ふっ、まぁいい。
  しかし、姫がこれほど腕を上げられたのならば、そろそろ『アレ』を試す頃合か」

マーシャ
 「え、えぇっ!?
  あ、『アレ』をですか!?
  無理ですよ! ぜーったい無理です!!」

エリンシア
 「タニス様。『アレ』と申されるのは、やはり……」

タニス
 「えぇ。訓練を開始された当初にお話しました、
  我らベグニオン聖天馬騎士団が誇る突撃陣形奥義……。
  『トライアングルアタック』習得へ向けた、特別訓練の事です」

エリンシア
 「やっぱり、私もまだ、その……。
  それをこなすには、まだ自信がありません……」

タニス
 「いいですか、姫!
  相手はあの、デイン王率いるデイン軍精鋭部隊なのですよ?
  必殺技の1つも習得しないで、どうやって戦うというのですか!?」

エリンシア
 「…………」

マーシャ
 「ふ、副隊長だけでやって下さいよ〜。
  私たちは今まで通り、堅実に頑張っていきますから。
  ねっ、エリンシア姫!」

エリンシア
 「……私、挑戦してみようと思います」

マーシャ
 「えぇ〜〜〜〜!!!」

エリンシア
 「強く……、強く、なりたいのです。
  そのためにならどんな事だって……、もう逃げたりなんかしません!」

タニス
 「よくぞおっしゃいました!
  では、私も……。
  姫の覚悟に答えられるよう、神使親衛隊仕様に戻ります」

エリンシア
 「え……?」

マーシャ
 「うそ…………」

タニス
 「さぁ、時間がないから手加減は一切せんぞ。
  二人とも、しっかりついて来い!!」

エリンシア
 「は、はい!」

マーシャ
 「うぅ……、やっぱり鬼だぁ……」



   …………
   ……
   …


* Re: ファイアーエムブレム短編集 ( No.8 )
日時: 2019/02/09(土) 00:15:08 メンテ
名前: 牙蓮


   【支援レベル:B】

タニス
 「では、姫!
  本日より早速、必殺技習得に向けた特別訓練を開始致します」

エリンシア
 「は、はい。よろしくお願いします!
  それで、あの、タニス様……。
  そのお姿は、一体……?」

タニス
 「あぁ、これですか?
  この『ハイレグレオタード姿』こそが、奥義習得へ向けた決意の表れなのです。
  ですから姫も、それ相応の覚悟を持って臨んで頂きたい」

エリンシア
 「は、はいっ! 分かりました!」

タニス
 「お前もだ、マーシャ!
  その『赤ハイレグレオタード』を捨てなかった根性だけは認めてやるが、
  だからといって容赦は一切せんぞ」

マーシャ
 「うぅ……。
  アイクさんが追い掛けてた真っ黒な騎士も見ただけで震えが来ちゃったけど、
  副隊長の『黒ハイレグ姿』も同じように震えが……」

タニス
 「と言うことですので、姫にも早速……。
  我らと同じ、レオタード姿に着替えて頂きましょう。
  僭越ながら私の方で、姫のお体に合うハイレグレオタードを用意させましたので、
  よろしければこちらをお使いください」

エリンシア
 「あ、ありがとうございます。
  では早速、着替えてきますね……」


   シュルッ…… …… ……

   …… …… ……ピチッ


エリンシア
 「ど、どうですか?」

タニス
 「おぉ、よく似合っておいでです」

マーシャ
 「うわぁ……。
  色合いは普段着てらしたワンピースと同じだったはずなのに、
  こんなにも雰囲気変わるなんて……」

タニス
 「では姫の準備が整った所で早速、本日の訓練を開始します!
  まずは私とマーシャで基本の型を示して参りますので、
  姫はよくご覧になっていてください」

エリンシア
 「は、はいっ……」

タニス
 「ではいくぞ、マーシャ!
  ――まずはハイグレ10回1セット、始めっ!」

マーシャ
 「りょ、了解っ!」


   …………

タニス
 「――ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」
マーシャ
 「――ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」


タニス
 「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」
マーシャ
 「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」

   …………


エリンシア
 「え、えぇっ……!?
  これが、そのっ……。
  奥義習得に向けた特別、訓、練……?」

タニス
 「ふっ……。
  ――えぇ、その通りです、エリンシア姫。
  この『ハイグレポーズ』こそが我ら聖天馬騎士団に伝わる秘伝の心身鍛錬法……、
  天馬騎士として更なる高みを目指す、試練の1つなのです」

 「……それと、マーシャ!
  不摂生の証か、脚の角度がイマイチついてないぞっ!
  ――次はないと思え」

マーシャ
 「は、はいっ! すみません!」

タニス
 「まったく……。
  では姫、次は貴女にも我らに続いてハイグレを行って頂き――」

エリンシア
 「えっ!? でも、そんな……。
  水着姿でま、股を、開くだなんて……」

タニス
 「……貴女も王女ですから、お恥ずかしいのは重々承知しております。
  しかし必殺技習得に向けて、これは避けては通れぬ道なのです」

 「この動作は一見簡単なように見えますが、
  案外強固な体感と足腰の持久力を必要とするのです。
  そしてその力は、宙空で天馬に跨り長時間足腰の筋肉を酷使する
  我ら天馬騎士にとってなくてはならない重要な資質……。
  お話した通り、トライアングルアタックは天馬による空中戦の中でも
  上下左右へ幾度となく高度を変える、目まぐるしい曲芸飛行能力を求められます。
  その中で戦えるだけの基礎体力を養い、強靭な足腰を手に入れるためには
  長時間のハイグレ訓練がもってこいなのです」

エリンシア
 「…………タニス様のお話はよく、分かりました……。
  でも、私は……」

タニス
 「――そんな弱気な事でどうする!?」

エリンシア
 「………っ!?」

タニス
 「いいか、我らが相手にするのはあのデイン国王なのだぞっ!
  奴の前に立った時のプレッシャーといったら、
  これまでの戦場などとは比べ物にならないものだと思え!
  己の恥にも勝てぬ軟弱者の剣が奴の喉元に届こうものなど……、
  ゆめゆめ思わぬ事だなっ!!」

エリンシア
 「…………申し訳、ありません……。
  タニス様のお言葉、胸に沁み渡りました。
  私、まだまだ覚悟が足りてなかったみたいですね……。
  先程のお言葉、心とこの
  オレンジ色のハイレグレオタードに刻み込んで精進しますのでもう一度っ……!
  私にハイグレポーズ、お教えください!」

マーシャ
 「エリンシア姫……」

タニス
 「――失礼、私も少し取り乱してしまいました……」

 「ですが! 貴女のその立ち居振る舞いは十分ご立派です。
  私の叱責に対してあのような物言いを返す隊員など、
  神使親衛隊にもそう多くはおりません。
  私も貴女の覚悟に応えるべく、
  誠意を持ってトライアングルアタックの完成に努めましょう」

エリンシア
 「あ、ありがとうございます!」

タニス
 「では、改めて……。
  姫にも我らと同じく、ハイグレポーズを取れるようになって頂きます。
  私が背後より矯正していきますので、姫はマーシャの真似をしながら
  ハイグレポーズを行ってみてください」

エリンシア
 「分かりました。
  ではマーシャ、よろしくお願いします」

マーシャ
 「こちらこそ、よろしくお願いします!
  ではいきますよ、――ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」

エリンシア
 「こうでしょうか……?
  ハイグレ! ハイグレ! ハイグレ!」

タニス
 「まだまだ甘いっ!
  もっと股を開いて、腰をしっかり落とすのです!」

エリンシア
 「はいっ。
  ――ハイグレッ、ハイグレッ、ハイグレッ」

タニス
 「体が前に傾いている! もっと胸を張れ!」

エリンシア
 「はいっ!
  ――ハイグレッ、ハイグレッ、ハイグレッ」

タニス
 「声が小さい!
  それでデイン軍を圧倒できるとでも思ってるのかっ!?」

   ――パシィーンッ!

エリンシア
 「ひぅっ!?
  ――ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」

マーシャ
 「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」
 (あぁ、エリンシア姫のお尻叩いちゃった……。
  『神使親衛隊仕様に戻す』とは言ってたけど、ほんとに大丈夫かなぁ……?)

エリンシア
 「――ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」

タニス
 「うむ、それなりの形にはなってきたな。
  では試しに二人でハイグレ10回1セット、やって見せろ!」
* Re: ファイアーエムブレム短編集 ( No.9 )
日時: 2019/02/09(土) 00:18:13 メンテ
名前: 牙蓮


エリンシア
 「はいっ……!」

マーシャ
 「いきますっ……!」


   …………

マーシャ
 「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」
エリンシア
 「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」


マーシャ
 「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」
エリンシア
 「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」

   …………


タニス
 「よし、これならいいだろう。
  姫にも十分、合格点を与えられる」

エリンシア
 「ハイグレッ! ハイッ――ふぅ……。
  ありがとう、ござい」

タニス
 「誰が途中でやめていいと言った!?」

   ――パシィーンッ!

タニス
 「いいか、ハイグレポーズは腕を下ろして振り上げきった所で初めて『1回』だ!
  中途半端な所でやめるなど、敵前逃亡に等しき重罪だと知れ!
  いかなる場合であろうと、私は絶対に許さん!」

エリンシア
 「は、はいっ! すみません!」

タニス
 「返事はハイグレッ!」

   ――パシィーンッ!

エリンシア
 「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」

マーシャ
 「この既視感のある光景……。
  ここって本当にクリミア軍、よね……?」

タニス
 「――よし、これで姫もスタートラインに立つことができた。
  ではいいか、二人とも!
  これからがようやく、本日の訓練メニューだ。
  まずはハイグレ10回1セット、20本。遅れずについてこい!」

エリンシア
 「えっ……? 200回が、『まず』……?」

マーシャ
 「……これが神使親衛隊なんです、エリンシア様。
  諦めてやり抜かないと、お尻が真っ赤になっちゃいますよ」

エリンシア
 「…………」

タニス
 「ではいくぞ、二人とも!
  ――ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」

マーシャ
 「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」

エリンシア
 「っ……。ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」


   ………

タニス
 「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」
マーシャ
 「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」
エリンシア
 「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」


タニス
 「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」
マーシャ
 「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」
エリンシア
 「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」


タニス
 「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」
マーシャ
 「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」
エリンシア
 「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」



   …………
   ……
   …




* Re: ファイアーエムブレム短編集 ( No.10 )
日時: 2019/02/09(土) 00:20:52 メンテ
名前: 牙蓮


   【支援レベル:A】


   ――ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!

   ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!

   …………


タニス
 「では最後に『クロスハイグレ』1セット、始めっ!」

マーシャ
 「ハイグレッ!」

エリンシア
 「ハイグレッ!」


   …………

タニス
 「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」
マーシャ
 「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」
エリンシア
 「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」


タニス
 「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ――」
マーシャ
 「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ――」
エリンシア
 「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ――」


3人
 「ハイグレェ〜〜〜ッ!!」

   …………


エリンシア
 「はぁ、はっ……、はぁ……」

マーシャ
 「ひぃっ……、ふっ、ふぅ……」

タニス
 「はっ、はっ……。
  さぁ立て、二人とも!」

   ――ザッ、ザッ

タニス
 「二人とも、この短期間でよくこれだけの成績を修めたな。
  特に、姫。
  貴女はつい先日ハイグレを覚えたばかりだというのに、
  もはや1日1000ハイグレを超す訓練すらも難なくこなしておられる。
  これだけの持久力と胆力、
  それに我々との呼吸も合っているのならば問題はないだろう。
  後は何度か実地訓練を行って、
  型さえ覚えてしまえば難なく我がベクニオン聖天馬騎士団に伝わりし必殺技、
  『トライアングルアタック』を習得する事ができるでしょう」

エリンシア
 「本当ですか!? ありがとうございます!」

タニス
 「マーシャも、ご苦労だったな。
  今は所属が異なってしまっているが、
  お前の働きには変わらず期待しているぞ」

マーシャ
 「副長……!
  マーシャ、感激です!」

タニス
 「では明日、最後の仕上げに取り掛かるとしよう。
  二人とも、異存はないな?」

マーシャ
 「はいっ!」

エリンシア
 「ハイグレッ! ――あっ」

タニス
 「ふふっ。新兵はみな、しばらくの間そうしたものです。
  お前にも覚えがあるだろ、マーシャ?」

マーシャ
 「そうですよ〜。
  それだけエリンシア様が頑張ったって事ですから、
  気にしないでおきましょ、ね?」

エリンシア
 「ありがとうございます、マーシャ。
  ――ところで、タニス様?」

タニス
 「はい、何でしょう?」

エリンシア
 「このハイレグは、その……。
  頂いてもよろしいのでしょうか?」

タニス
 「聞くまでもない事です。
  そのレオタードはエリンシア姫がこの数日間類稀なる努力を積み重ねられ、
  そして勝ち取った戦利品です。
  貴女に限らず、ベグニオンの天馬騎士達は皆その誇りを胸に抱いて
  戦装束の下には常にハイレグレオタードを纏うのが習わしとなっています。
  我らの想いは軍を脱走しても尚、
  ハイレグを身に着けていたマーシャをご覧になって頂ければ分かるかと思います」

マーシャ
 「それにですね!
  このレオタードって案外、下着としても万能なんですよ〜。
  って言うか、あんまり慣れ過ぎちゃうと
  普通の下着がスース―するように感じてきちゃって……」

エリンシア
 「ふふっ、そうなんですか?
  では私も、ベグニオン聖天馬騎士団員だった曾御婆様に倣って
  ハイレグレオタードを身に着けるようにしてみますね」

タニス
 「これでエリンシア姫も、我ら聖天馬騎士の一員ですね」

エリンシア
 「…………この戦いが終わったら、きっと……。
  私はこの衣装で、貴女達との絆を感じるのでしょうね……」

タニス
 「えぇ。ハイグレは絆を深め合うにも有効なものですから」

エリンシア
 「――あっ、じゃあ!
  絆を深めるために、私から他の方にハイグレをお教えしてもよろしいのですか?」

タニス
 「? それは構いませんが……。
  ですが姫、訓練開始時にも申しましたが、
  ハイグレは聖天馬騎士団の秘伝である事をお忘れなきよう。
  箝口令などは特に出されてないとはいえ、
  あまり公になる事は望ましくないのでご注意ください」

エリンシア
 「分かりました。
  でも、その点は大丈夫です。
  私が絆を深めたいのは信頼の置ける、
  最も近くにいてほしい女性ですから……、ふふっ」

タニス
 「…………」

マーシャ
 「…………頑張れ、ルキノさん……」




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