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* SIREN 羽生蛇村でハイグレ襲撃…の、はずが…

日時: 2019/01/29(火) 07:52:19 メンテ
名前: ハイグレ好き(ブラック)

今回は懐かしのホラーゲーム「SIREN」に挑戦してみます
ゲームの内容とは結構違います(後味が悪い所が多々ありましたので)
SIRENキャラは勿論(出ない人もいます)、できればオリジナルキャラも書こうと思います
 
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* Re: SIREN 羽生蛇村でハイグレ襲撃…の、はずが… ( No.18 )
日時: 2019/02/05(火) 18:01:36 メンテ
名前: 名無しさん

「んっ?だぁれだい?」

アルトリコーダーを持った老婆の屍人がハイグレ魔王を見た瞬間、突然襲い掛かってきた。

「すぐ、楽になるよぉぉぁあははははは!あっははははは!」

笑いながら襲い掛かる…しかもアルトリコーダーで…

ハイグレ魔王「舐められたものね…この私を相手にそんな子供用の楽器で勝てるとでも…?」

ハイグレ魔王は持っていた鎌で容赦なく老婆の屍人を斬りつける。

老婆の屍人「ぐぎゃあ!!!」

何度も振り回して斬りつけ、ようやく老婆の屍人を倒したものの、一向に他の屍人たちが襲ってこなかった。

老婆の屍人の断末魔の叫びが聞こえなかったのか…?

いずれにしてもラッキーだと考えるべきだろうと思ったハイグレ魔王は、階段を上って子供部屋にいる部屋の前に辿り着くと、

ラジカセからなのか、音楽が聞こえている。

『トゥララ〜♪トゥララ〜♪トライアング〜ル♪三平方の定理はピタゴラス〜♪…』

いつの時代の曲かはわからないが、そっとその曲が聞こえる部屋の襖を開けると、女の子の屍人がノートを殴り書きしているのが見える…

すると、その部屋の小ダンスの上に鍵らしきものが置いてあるのが見えた。

ハイグレ魔王「どうやらあの鍵ね…!悪いけど拝借させてもらうわよ…!」

ハイグレ魔王は迷わず襖を開ける。

「え なぁに?誰?…やだぁ!……怖い!…ぎゃああ!!!」

ハイグレ魔王は鎌で女の子の屍人を斬り倒し、『納戸の鍵』を手に入れると、娘の声を聞きつけた父親の屍人の声がした。

「ぉ〜おい…誰かいるのかぁw?」

父親の屍人がハイグレ魔王を見つけるなり、持っていた一升瓶で笑いながら襲い掛かる。

しかも、目の前で娘がやられたのを意に介さず…

「ふっへへへ…楽しい…よなあっはっはっはぁ!!」

ハイグレ魔王「こっちは楽しくないわよ!!」

ハイグレ魔王が鎌で挑むも、一升瓶の方が強かったため、鎌が折れてしまう。

「へっへっへっへっへww……無駄だよぉw…」

余裕の笑み?で言う屍人…

すると、ハイグレ魔王は部屋の押し入れ前に置いてあった白いギターを手に取り、完全に油断している屍人を叩きつける。

「ぐおあああ!!!」

屍人はこれには溜まらず倒れてしまう。

ハイグレ魔王「ふん…武器の扱い方も場数も違うのよ…!うん…?」

ハイグレ魔王は倒れた父親のポケットから、赤く錆びている鍵の様なものが落ちているのを拾う。

ハイグレ魔王「また鍵…あ、ここかしら…?」

『赤い錆びの鍵』で近くの部屋に付いている南京錠の鍵穴を差し込むと、上手くはまって開けると、そこには

部屋から出られるベランダを見つける…

しかし、その部屋の中で寝ていた老爺が突然起き上がった。

「ビックリした〜!!ビックリした〜!!」

老爺の屍人を見つけたハイグレ魔王は、すぐさま白いギターで叩きつけた。

「アヒャアア!!!」

老爺の屍人はそのまま倒れてしまうが、その際白いギターが壊れてしまった。

ハイグレ魔王「また新しい武器を探さないと…あ、さっきの火掻き棒があったわね…ここから外へ出られそうだけど…

ん…!?そう言えばまだもう一人の化物がいない…!まさか入れ違いに…!」

ハイグレ魔王が視界ジャックをすると、丁度ケルブの視界で、美耶子がさっき渡した火掻き棒で女性の屍人と戦っていた。

ハイグレ魔王「いけない…!できるだけ私一人で戦おうと思っていたのに…!」

ハイグレ魔王は急いで納戸の方へ向かう。

一方、美耶子はケルブの視界ジャックをしながら火掻き棒で戦っていた。

ケルブはただ美耶子を見るだけでいいとして、美耶子からすれば自分の姿と出刃包丁を持っている嫁の屍人の戦いが

上手く見える…更に今の美耶子はハイグレ人間であるため、身体能力強化状態である為、火掻き棒をうまく使いこなして

戦っていた。

神代美耶子「やああ!!」

バキィ!!

「あぐぅぅ!!!」

嫁の屍人もそのまま倒れた頃には、ハイグレ魔王が戻ってきた

神代美耶子「ハイグレ、ハイグレ、ハイグレ、遅い…」

ハイグレ魔王「あんたねぇ…とりあえず鍵を手に入れたわ…!それじゃあ、開けますか…」

ハイグレ魔王が納戸の鍵で部屋の戸を開けると、その中には外国人の女の子がいた。

まだ春海と同じ10歳くらいで、金髪の二つ編み、ブルーの瞳、ピンク色の縞々のシャツにピンク色のジャケットに

青いハーフパンツを履いていた女の子だった。

女の子は二人を見ると、安堵の息を漏らしていると、二人のハイグレ姿に驚いていた。

※英語で会話

?「変態…!?」

ハイグレ魔王「別に間違ってはいないけど、私はハイグレ魔王よ…?あなたは…?」

ベラ・モンロー「私はベラ…ベラ・モンローよ!マミィと観光旅行中に迷ってしまったの…そしたら突然大きな

サイレンのような音が聞こえたと思ったらこんなお化けだらけの変な村に…」

ハイグレ魔王「なるほど…事情は分かったわ…!で、あなたはマミィとはぐれてしまったわけね…?」

ベラ・モンロー「そうなの…!マミィが心配して私を捜して迷子になっているのよ!マミィに私が無事だってことを

教えにいかないと…!」

ハイグレ魔王「それもそうね…それじゃあ、あなたを仲間に入れるわ…?もちろんあなたの母親も捜してあげる♪」

ベラ・モンロー「え…!?捜してくれるの…!?ん…仲間に…?」

一瞬嬉しそうにしていたベラだったが、この『仲間』という言葉に若干引っ掛かりを感じていたが、ハイグレ魔王は既に

ベラに向けて指をさしていた。

ハイグレ魔王「あなたもマミィもハイグレ人間にさせて、この村を脱出するための力を手に入れなさい…えい!」

ハイグレ魔王は指からハイグレ光線を放ってベラに命中させた。

ベラ・モンロー「ノオオオオオオオオオオオオ…!!!…はいぐれっ!はいぐれっ!はいぐれっ!」

ベラは薔薇色のハイグレ姿になってハイグレをすると、相性がいいのか、意外と早く洗脳された。

ベラ・モンロー「はいぐれっ!はいぐれっ!はいぐれっ!はいぐれ人間・ベラ・モンロー!はいぐれ洗脳されました!

はいぐれっ!はいぐれっ!はいぐれっ!」

真剣な表情でハイグレをするベラを見て、美耶子も張り合うようにハイグレをする。

神代美耶子「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!良いハイグレだが、まだまだ私の方がハイグレが上手いぞ!

ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!」

ベラ・モンロー「まだ洗脳されたばかりだもん!はいぐれっ!はいぐれっ!はいぐれっ!後でもっとうまくはいぐれができるように

なれるんだから!はいぐれっ!はいぐれっ!はいぐれっ!」

意地悪っぽく笑いながらハイグレをする美耶子に、負けじと一生懸命にハイグレをするベラ…

微笑ましい光景だが、今はそんな場合じゃなかった。

ハイグレ魔王「はいはい、今はそこまでよ!出口は見つかったから、早い所ここから出ていくわよ!美耶子ちゃん、

あなたにはさっき倒した化物が持っていたこの出刃包丁を持ちなさい?それと、この火掻き棒は私が…ベラちゃんは

そうねぇ…何もないよりはマシだからこれを…」

そう言ってハイグレ魔王は、ベラに武器として渡されたのがまさかのアルトリコーダーだった。

ベラは今一武器として納得していない感じだったが、一応武器としてはないよりはマシだろうと渋々受け取った。

こうして、ベランダから屋根伝いに移動して、出入り口近くの道にまで出ることに成功したハイグレ魔王たちは、

刈割方面へと戻る…
* Re: SIREN 羽生蛇村でハイグレ襲撃…の、はずが… ( No.19 )
日時: 2019/02/06(水) 06:57:52 メンテ
名前: ハイグレ好き(ブラック)

【Tバック男爵 第2日3:33:00 蛭ノ塚 水蛭子神社湧水】

Tバック男爵「全く、嫌な水だぜ」

猟銃でこんこんと沸き出る紅い水を切り、吐き捨てる。

安野依子「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!先生に教えてもらってなかったら、危うく飲んでいたかもしれませんね…」

数時間前、Tバック男爵は安野から、事前に竹内多門と名乗る先生から黄泉戸喫 (よもつへぐい)ということを

聞かされ、この赤い水がどのような効果をもたらす恐れがあるのかと察したのだった。

Tバック男爵「それよりも…本当に皆どこに行っちまったんだよ」

探しても見つからぬ仲間達。

増えていく屍人。

Tバック男爵と安野はこれまで何度も屍人たちと戦い、生き延びてきたが、段々疲れ切ってきたTバック男爵だが、

ふと何かの声が聞こえた。

それも生きた人間の声が微かだが聞こえていた。

?「永遠の若さ…永遠の若さ…永遠の若さ…」

泉の向こう側で、女の人と思しき声が聞こえてきた。

Tバック男爵「ん…?誰かいるのか…!?」

安野依子「はい!聞こえました!」

Tバック男爵と安野は、只事ではなさそうな言葉に嫌な予感がし、声の方向へと走っていく。

そこには、今にも紅い水に入りそうな女性がいた。

Tバック男爵「おい、それに触れちゃダメだ!」

女性を引っ張って、紅い水からひきはがす。

女性は、狂ったように手足をじたばたさせながら抵抗する。

?「離してよっ!私は永遠の若さを手に入れたいの!!」

Tバック男爵「この水に浸かったってそんなもの手に入らんぞ!化け物になりたいのか!?」

?「う、嘘よっ!この水に浸かれば永遠の若さが手に入るって…」

Tバック男爵「そんな訳あるか!化け物になってお終いだぁ!あれが永遠の若さだと言うなら、そうなのかも知れねえけどな!」

?「そ、そんな…じゃあ私がここに来た意味なんて…抑々なかったというの…?」

女性の抵抗が止み、がっくりとうなだれる。

Tバック男爵「悪い事は言わねえから、考え直せ!そう言えば、名前は何と言う?俺様はTバック男爵だ!」

美浜奈保子「…変な名前ね…私は美浜奈保子よ。元グラビアアイドル、今はTVレポーターをやってるわ」

奈保子の名前を聞いた安野が、ビックリするような表情で奈保子を見る

安野依子「美浜奈保子…もしかして、ドラマのハートはドキ土器に出演してた方ですか!?」

美浜奈保子「あら、知ってるの?こんな年下の子にまで知ってもらえているなんて、やっぱり私は人気者だったのね。

それが今じゃ……」

心霊番組レポーターなんてやらされて。

こんな目にあって。

安野依子「あ、私は安野依子です!今は、どんなお仕事をなさってるんですか?」

すっかり敬語で話す安野を一瞥してから、自嘲気味に言う。

美浜奈保子「言った通り、TVレポーター。ここに来たのも、心霊番組のレポーターに抜擢されたからよ」

安野依子「へぇ〜、じゃあここから出れたら、この体験を語るんですね。その時は、このハイグレのことも言って下さいよ!

ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!」

ハイグレをしながら無邪気に安野が言う。

その姿を見て奈保子は顔を顰めていた。

美浜奈保子「って、言うか、あんた何その格好…?恥ずかしくないの…?」

安野依子「失礼な…!恥ずかしくないですよ!私はハイグレ人間ですからね!ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!」

安野のハイグレポーズを見て、奈保子は赤面になって怒りだした。

美浜奈保子「あんたバカじゃないの!?それが恥ずかしくないのかってことよ!!ほら、前が見えかけてるじゃないの!!

一応女の子でしょ!?何の性癖の持ち主よ、あんた!!」

安野依子「性癖だからはなくて、ハイグレ人間として当たり前ということですよ!今のあなたはハイグレ人間じゃないから

わからないだけです!それに…色々とあなたは悩んで苦しんでいるのですよね…?だったら、ハイグレで何もかも

スッキリしましょうよ♪ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!ねっ♪Tバック男爵様♪」

美浜奈保子「え…?」

奈保子はふと後ろを振り返ると、いつの間にかTバック男爵はハイグレ銃を構えていた。

Tバック男爵「美浜奈保子…お前も可哀そうな奴みたいらしいが、化け物になったらもっと可哀そうだ…

ならば、ハイグレ人間になって、心を引き出すのだ!かつてお前がグラビアアイドルとして活躍していた頃を思い出せ!」

美浜奈保子「いや…いやいやいや…!!だからってあんな変態になるなんて嫌よ!!…きゃあああああああああ!!!」

Tバック男爵は奈保子にハイグレ光線を放ち、奈保子はハイグレ光線が命中する。

美浜奈保子「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!もう!!何なのよこれ!?別に気持ちいいから

やってる訳じゃないからね!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

奈保子は水色のハイグレ姿になると、怒ったようにハイグレをしながら、ツンデレっぽい口調にもなっている。

流石はもとグラビアアイドルをやっているだけに、スタイル調整を怠っておらず、スラッとしたスタイルをしていた。

美浜奈保子「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ちょっとぉ!!いつまでやるのよグレ!!ハイく何とかしてよぉ!!

ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ひゃあ…ん!あ、別に今のは感じている訳じゃ…!」

Tバック男爵「めんどくさい奴だなお前…いいか、美浜…?さっきも言ったように、お前のやるべきことは、

今のこの異界から生き延びることだ!ハイグレ人間になったお前は、化け物になったらその良さも味わえん…!

そうなれば死ぬより辛い事かもしれんのだぞ…?」

安野依子「ホラ、二人一緒だったら恥ずかしくありませんよ?ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!」

安野も笑顔で一緒にハイグレをする。

美浜奈保子「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!うぅ…逆らえないし…」

安野依子「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!それに、折角ですし、二度とないかもしれない体験から生き延びれば

きっと良いことありますよ♪ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!」

安野の言葉を聞いて、奈保子はピンと思いつく。

美浜奈保子「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!(そうよ、この怪異を話せばまた有名になれるはずよ…

もし信じてもらえなかったとしても、携帯小説や語り手として売り出せばイケるはず…!私にはその才能があるのだから!

うっふふふふ!) 」

さっきまで怒りながらハイグレをしていた奈保子が、急に顔が引き締まり、体に力が沸きだす。

安野依子「ハイグレッ!ハイグレッ!あれ…どうしたんですか?」

美浜奈保子「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!絶対にこの怪異から抜け出すわよ!二人とも!私はまだ

終わっちゃいないのよ!!あ、ハイグレアイドル志望!美浜奈保子!ハイグレ人間に洗脳されたわ!!改めてよろしく!!」

意気揚々とハイグレをする奈保子に一瞬呆然としていながらも…

Tバック男爵(急に元気になったぞ…まあ、落ち込まれているよりはマシか…)

安野依子「わぁ!美浜さん、元気になれて良かったですね♪ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!」

美浜奈保子「何ボサっとしているのよ、Tバック男爵様!早く行くわよ!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

Tバック男爵「ハハハ!元気な奴が増えて俺様も嬉しくなったぞ!(美浜奈保子か…さっきのツンデレっぷり…俺様の好みかも…)」

また一人、ハイグレ魔王軍によって救われた人が増えた。

この物語は、どこへ行くというのだろうか。

幾共のループを繰り返してそれでもいけなかった先へ、いけるのだろうか。
* Re: SIREN 羽生蛇村でハイグレ襲撃…の、はずが… ( No.20 )
日時: 2019/02/06(水) 09:17:17 メンテ
名前: 終わった人

基本的にこの小説は1と3の女性キャラか、これで出てないのは、ベラの母親だけか。
* Re: SIREN 羽生蛇村でハイグレ襲撃…の、はずが… ( No.21 )
日時: 2019/02/06(水) 10:34:30 メンテ
名前: ハイグレ好き(ブラック)

【パンスト兵  第2日/6:06:01 刈割/棚田】

パンスト兵は一人になって彷徨っていた…

ふと気が付いた時には誰もいなかった…

一体何が起こっていたのかもわからないまま…

ただただ歩いているだけだった…

ハイグレ銃もオマル機もない状態のまま、何ができるまでもなく…

そんなパンスト兵の周囲には奇妙な発光体が漂い、天上には美しい光の柱とオーロラが輝いている…

何て綺麗な光景だろう…

パンスト兵はその発行体が、まるで天使のように見えながら、ただただその光景の中を歩き続ける…

周りを見渡すと色んな屍人たちがいる…

しかし、屍人たちは一人歩いているパンスト兵を見ても襲ってこなかった…

こいつらは敵じゃないのか…?

まるで歓迎しているかのようにパンスト兵に笑顔を見せる屍人もいた…

パンスト兵はそのような光景を気味が悪い感じはせず、むしろとても気持ちの良い感じがした…

最初は不気味だと思った村だったが、こんなに綺麗な所だったとは知らず、もしかしたらハイグレ魔王様たちもいるかもしれない…

そういう思いでパンスト兵はハイグレ魔王たちを探しながらこの綺麗な世界の中を彷徨う…

――――――――…………―――――――

あれからどれくらい経ったのだろうか…初めて来る村なので土地勘がなく、やっとのことで辿り着いたある場所…

教会だった…

パンスト兵はその教会の前に辿り着くと、その教会の窓から人影が見えた。

中にいたのはハイグレ魔王と、黒いハイグレ姿と薔薇色のハイグレ姿の女子たち、ついでに白い犬もいた。

パンスト兵はハイグレ魔王が無事だったことと、そして会えたことへの喜びで、窓を叩いて呼びだす。

バンバン!バンバン!

ハイグレ魔王様!パンスト兵です!ここを開けて下さい!

【ハイグレ魔王  第2日/6:32:17   刈割/不入谷教会前】

ハイグレ魔王たちは田堀家を抜けて、この教会で休憩をしていると、この教会の中にある古文書のようなものを手に入れる。

ハイグレ魔王「ふむ…ねぇ、美耶子ちゃん…ここの教会って求導師と求導女が務めている場所でいいのよね…?」

神代美耶子「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!うん、そうだよ…だけどそれが…?」

ハイグレ魔王「ちょっとね…気になることがあったんだけど、この古文書に書かれていることだけど…」

ハイグレ魔王がその古文書を見せる…

ハイグレ魔王「神代の血を引く者を生贄として、だ…たつ…こ…?それとも、し…だたつ…し…よくわからないけど、

神を復活させるような類のものが書かれているのよね…まさかと思うけど、あの時あの男が言っていた儀式って、

こういうことじゃないのかしら…?そしてその引き換えとしてあなたの命を奪うようなことじゃないの…?」

神代美耶子「……うん…その通り……だけど、私を狙っているのは牧野って求導師じゃなくて…」

すると、窓からバンバン!バンバン!誰かが窓を叩く音がして、一斉に振り返る。

外にパンスト兵がいたのだった。

ハイグレ魔王「パンスト兵…!!無事だったの…え…」

ハイグレ魔王は絶句していた…

外にいたパンスト兵の目から血が出ている…

つまり、屍人と化していたのだった…

ベラ・モンロー「ノオオオオ!!またお化け…!!」

ハイグレ魔王「そんな…!何てことなの…!」

ハイグレ魔王は絶句していた。

いくら量産型のパンスト兵とはいえ、自分に仕える兵が化け物の仲間入りになり、そして…

ガシャーン!!

窓ガラスが割れ、屍人と化したパンスト兵が入って来ると、ハイグレ魔王に襲い掛かる。

ハイグレ魔王はそんなパンスト兵を相手に容赦なく火掻き棒で叩きつける…

パンスト兵は何故自分が叩きつけられるのかわからなかった…

ただ自分はハイグレ魔王様に会いたかった…

それだけだったのに、何か失態を犯してもこんなことをしなかった…

まるで敵意を向けるかのように自分を攻撃した…

そりゃあそうだろう…

だって自分はハイグレ魔王様を殺そうとしたのだから…

ハイグレ魔王様を仲間に入れようと思ったという本能が自分を湧きだたせたのだから…

勿論、当のハイグレ魔王は、そんなパンスト兵の思いなど知る由もないが…


ハイグレ魔王は焦っていた…

もじも他の皆が屍人になっていたら、例え自分を相手に襲っている可能性があるということだった…

ハイグレ魔王「まさか、パンスト兵まで私を襲うなんて…化け物になった結果という訳ね…!美耶子ちゃん、ベラちゃん、

この教会も危ないわ…!取りあえず別の場所に行きましょう!もうここはダメだと思ったほうがいいわ!」

神代美耶子「わかった!ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!」

ベラ・モンロー「うん!はいぐれっ!はいぐれっ!はいぐれっ!」

ハイグレ魔王たちが次に向かう場所は、蛇ノ首谷の方だった…

チラッとまだ倒れているパンスト兵を、少し悲しそうな目で見つめると、何も言わずに去って行く…
* Re: SIREN 羽生蛇村でハイグレ襲撃…の、はずが… ( No.22 )
日時: 2019/02/08(金) 09:47:18 メンテ
名前: ハイグレ好き(ブラック)

【パンスト兵(計3体) 第2日/8:07:14合石岳/羽生蛇鉱山】

羽生蛇村で戦っているのは、何もハイグレ魔王たちだけじゃなかった…

屍人から逃げ出した2人のパンスト兵が、足を踏み外して坑道の中へと落ちてしまい、直ぐに起き上がったものの、

鉱山の中の坑道が薄暗く、屍人と戦うには色々な障害物がある複雑な環境だった。

すると、少し歩くと、鉄格子の向こうにまだ生き残っている別のパンスト兵が1人いた。

3人のパンスト兵たちはお互いの無事を喜び合ったものの、その喜びも束の間だった…

それは開けられない鉄格子からよる再会で、その鉄格子を開けない限りは喜び所ではなかった…

すぐ先には屍人たちの呻き声が聞こえ、ここは3人一緒に協力し合っていくしかないようだと察する…

ちなみに、パンスト兵たちはハイグレ銃での扱いによって、銃撃には慣れている方だが、腕力は人並み程度しかなく、

ましてや体術や接近戦での戦闘に慣れていない。

せめて銃…最低でも少しでも武器になれるものが必要である…

パンスト兵たちはこの村に来てから、視界ジャックができるようになり、それで何とか逃げ延び続けられたものの、

犠牲になったパンスト兵たちは多く、残り3体だけになってしまったのだという…

あるパンスト兵は屍人たちに集団リンチによって殺され、またあるパンスト兵は狙撃されて殺され、そして更には

その殺されたパンスト兵たちが屍人となって襲い掛かり、仲間のパンスト兵たちを襲ってくる。

もはや悪夢としか思えないこの異界の村…

自分たちはせめてハイグレ魔王様たちの無事を願いながらただただできるだけ戦い、逃げて、そしてハイグレ魔王様たちを捜す…

それしか考えきれなかった。

その為には、さっきの呻き声を発した化け物たちと戦う…

そう考えたパンスト兵たちは猟銃を持った屍人を二人掛かりで戦って、何とか倒して猟銃を手に入れ、

途中で手に入れたテレビカメラも武器に使い、遠距離戦と接近戦として戦えるパンスト兵たちは次々と屍人たちを倒していく…

しかし、それだけではなかった…

こんな鉱山の中で思わぬ出会いがあった…

奥の穴の隅っこに、隠れていた二人のハイグレ人間がいたのだった…

?「あなたたちは…!パンスト兵様!?」

?「え…!?あ…い、生きていたのですね…!!」

先日この村に来た時に、最初にハイグレ人間にさせた村娘たちだった。

石田春子「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!これはパンスト兵様!こんな所でお会いできるなんて…!私は先日、

ハイグレ人間にさせていただいた石田春子です…!この羽生蛇村の警察官を務めている石田徹雄の妹です!ちなみに

私も警察官です!ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!」

青色のハイグレ姿の茜は、徹雄とはあまり似ていない母親譲りなのか、目がクルンと大きくショートヘアをしていて、

警察官だから大人の年齢なのだが、外見から見ればまだ幼さがある印象だった。

名越早苗「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!私は名越早苗です…!羽生蛇村小学校の校長をしている名越栄治の娘で、

友達の前田知子ちゃんを捜していたのです…!ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!」

もう一人のオレンジ色のハイグレ姿の早苗は、ミディアムヘアで、知子と同級生の友人らしく、女子中学生の割に大きな胸をしていた。

そんな二人の出会いにパンスト兵はこの坑道から出られる希望を見えた気がした。

いくら若い女の子と言えど、少なくともパンスト兵よりかはいくらか戦力になれるだろうとそう思っていたのだから…

そして、事情を知ったパンスト兵たちは、とりあえず二人が持っている武器を見る。

春子は38口径の拳銃で、聞けば羽の生えた屍人、羽屍人と化した徹雄を罠によって何とか倒して手に入れたらしい…

次に早苗が持っているのは木製バットで、父の栄治を捜しに小学校へ行ったのだが、父は既に幸江と同じ頭脳屍人と化していて、

幸いハイグレ人間による身体能力強化によって、肉弾戦で倒して手に入れたらしい…

二人とも親しい人たちの変わり果てた姿を見て相当ショックを受けていたが、今自分たちにできることは、

せめてハイグレ魔王様に忠誠を誓う為、生き延びて、そしてハイグレ魔王様の前でハイグレをしたいことだった…

しかし、屍人たちから戦っては逃げ、やがてこの坑道へ逃げ込んだ挙句に迷ってしまったところをパンスト兵たちが偶々

見つけたということだった…

石田春子「兄さんには悪いけど、今の私はハイグレ人間…生憎化け物にはなりたくないので…」

名越早苗「お父さんのことはとても残念です…だからせめて、知子ちゃんだけでもって思ったのです…!

パンスト兵様…!私たちはこれからどうすればいいのですか…!?」

パンスト兵たちはお互い顔を合わせ、これからどうするべきかを考えていると、後ろから別の屍人らしき足音がしたので、

一同はこっそり逃げながら話し合うことにした…

パンスト兵たちとハイグレ人間たちは坑道の中を彷徨いながら、早苗はあることをパンスト兵たちに話し出した。

名越早苗「あの…言わなければいけないことがあるんですけど、ここの化け物たちって普段通りのように仕事をしているように

見えますけど、同時に何かを守っているようにも見える気がします…」

石田春子「実は私達、数時間前からここに来ていましたけど、あの化け物たちはただ何の目的もなく襲っている訳じゃない…

どこかに必ずあいつらの感覚を繋いで支配している奴がいるのです…!そいつさえ倒したらいいのです…!

ここに来る前に、蛭ノ塚の水蛭子神社近くに、顔にウツボのようなものが付いている他の化け物たちとは違う奇妙な奴がいましたけど、

そいつを倒したら他の化け物たちが一誠に倒れました…!」

その言葉を聞いて、パンスト兵たちは何か重要なものがあるというのだろうかという考えに至った。

そして、この坑道の中にもそんな頭脳屍人がいることを察して行動することにした。

つまり、その頭脳屍人を倒すために…
* Re: SIREN 羽生蛇村でハイグレ襲撃…の、はずが… ( No.23 )
日時: 2019/02/08(金) 09:50:16 メンテ
名前: ハイグレ好き(ブラック)

一方、先程二人のパンスト兵と離れ離れになった一人のパンスト兵は、別行動として、止まっている電動のブレーカーを上げると、

坑道の電気が供給され、エレベーターが動くようになった。

そして電気が供給されたことを確認したパンスト兵は、坑道に入れる別の道を行こうと外へ出たその瞬間…

バァン!!

遠くから聞こえる大きな音と共に、自分の腹から血が出ている…

完全に油断していた…

まさか待ち伏せされていたとは思わなかった…

化け物たちにそんな知識なんてなかったはず…

頭脳屍人の話を聞く機会がなかったということが完全に仇となってしまったのだろう…

撃たれたパンスト兵はその場で倒れてしまう…

だが、そのパンスト兵がブレーカーを上げたことが、生き残った仲間たちを助ける重要な役割を果たしていた…


エレベーターが動けるようになれたことで、パンスト兵たちは怪しいと思う地下へと降りていく…

4人もいれば屍人たちを軽く倒せる…

早苗の拳銃の腕前も、春子のバットで肉弾戦も加え、パンスト兵たちも懸命に戦いながら進んでいく…

そして奥にある一人が通れるくらいの狭い通り道を通り抜けると、そこにいた…

頭部が数匹のヤスデが三つ編み状に絡まった様な形態に変化し、天井からぶら下がっている頭脳屍人…

何とも思えない姿に言葉を失う一同…

しかし、他の屍人たちが来る前に早く手を打たなければと思い、パンスト兵たちとハイグレ人間たちはその頭脳屍人を

容赦なく叩きつける…

幸い、その頭脳屍人はただぶら下がるだけで何もできず、何とも言えない悲鳴を上げ、遂にはそのまま動かなくなった。

すると、遠くから多くの屍人たちの悲鳴が聞こえて来た。

「グアアアアアアア!!!」「ガアアアアアア!!!」「キュアアアアアアアアア!!!」

どうやら他の屍人たちが倒れたのだろう…

そう思ってパンスト兵たちは悲鳴が聞こえる方の道を行くと、大勢の屍人たちがいた…

猟銃や鶴嘴を持っている屍人や蜘蛛屍人、驚いたことに巨大な屍人もいた…

非常な巨体に長細い手足、芋虫を思わせる肌の質感が特徴とされ、肥大化した芋虫から人間の細い手足を生やして

頭の代わりに人間の顔を取り付けたような、胴と首が異様に長い奇怪な姿をしているが、人間が芋虫の着ぐるみを

着込んでいるような滑稽な姿にも見える怪力屍人だった。

手には大きな木を手に持っていたことがわかり、相当な怪力の持ち主であることが判明して、正面から戦えば危険な相手だろう…

ついでに言えばマ○コ・デラックスに似ているようにも見えなくもなかった…

屍人たちが戦闘不能状態になったことを一安心した一同だが、これほど多くの屍人たちは何を守っていたのかを確かめると、

ふと狭い通り道を見つけ、パンスト兵たちでの体格では通れないので、一番小さい春子に「入れ」と指示を出す。

石田春子「え〜?私が通るのですか…?……何とも言えない屈辱を感じるのは気のせいかしら…」

春子は早苗の胸部をチラ見しながらも、言うとおりに従って通り抜けることに成功した。

石田春子「ここに何かが………これって…!」

早苗が何かを見つけた…

青白く光るキューブ型の物体だった…

石田早苗「なにこれ…?凄い力を感じる…!」

不思議そうに見ながらパンスト兵たちの元へ戻る早苗は、それをパンスト兵に渡すと、それが何なのかはわからないが、

これこそが不老不死を滅ぼす…つまり、屍人を完全消滅させる宇理炎であることとは知らず、ましてや神代の血を

引いていないパンスト兵たちでは使いようもなかったが、重要なものであるという可能性が高いとして、大事に取っておくことにした…

石田春子「ようやく外へ出られましたね!改めてよろしくお願いします!ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!」

名越早苗「私も微力ながら協力させてください!ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!」

二人のハイグレ人間も共に行動することになり、パンスト兵たちは合石岳から脱出してその場から去る…

その光景を、先程屍人に撃たれたパンスト兵が起き上がっていることにも気付かないまま…
* Re: SIREN 羽生蛇村でハイグレ襲撃…の、はずが… ( No.24 )
日時: 2019/02/09(土) 20:02:19 メンテ
名前: ハイグレ好き(ブラック)

【ハラマキA 第2日/9:55:43 蛇ノ首谷 吊り橋】

ハラマキA「ぜ、ぜぜぜぜ絶対渡れないわよー!!!」

弱り切った声をあげるハラマキAの目の前には、吊り橋が有った。

壊れそうな、頼りない吊り橋が。

ぎしぎしと音を立てて多少の風でも揺れるそれは、幾らこの怪異の中成長したといえども、ハラマキAに渡れるものではなかった。

高遠玲子「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!でも、ここを渡らなかったら大分遠回りする必要があるかもよ?

まだ仲間にも会ってないんだから、そこまで時間は使えないし…私が手を握っててあげましょうか?」

ハラマキA「それはそうだけど絶対に渡れないわよ!落ちたら大変だし!ここは諦めて遠回りしようよぉ〜!それに、

私以上に春海ちゃんがめっちゃ怯えているじゃない…!」

四方田春海「だ、だい…じょうぶ…は、春海…が、頑張る…から…はいぐれ…はいぐれ…はいぐれ…」

そう懇願するハラマキAと、強がっていながらも涙目になって怯えている春海

こう言われては玲子には無理強いする事は出来ない。

高遠玲子「うーん、仕方ないわね。遠回りしましょう」

四方田春海「ホント!?流石先生!」

ぱあっと春海の表情が明るくなる。

ハラマキA(…こんな異変の中でもこんなに明るくなれるなんて…つくづく不思議な子ね。でも、嫌な感じはしない。

むしろ、凄く暖かくて素敵だわ)

ぼんやりとそんな事を考えながら、近くの丘を歩いて行く。

すると。

ハラマキA「しっ、二人とも待って…!」

前を歩いていたハラマキAが立ち止まり、真剣な顔で何かを探るかのように辺りを見回した。

ハラマキA(今、誰かの視界が過ぎった気がする。誰だろう)

視界ジャックをして辺りを探る。

前、右、左、後ろ・・・・・後ろだ。

ハラマキA(さっきの橋の、反対側かしら?立ち止まってる)

ゆっくりと、見つからないように丘の端へと移動する。

見れば、ハイグレ魔王が立っていた。

ハラマキA(ハイグレ魔王様…!!やったわ…!!遂に見つけた…!)

そう思い、歓喜に満ちたハラマキAが接触を起こす前に橋の反対側、ハラマキA達のいる方から出てきて、その男に接触した。

ハラマキA(また人が!?ハイグレ魔王様の視界をジャックして見るに、この人も普通の人もみたい…あら、案外可愛らしいかも…)

ハイグレ魔王様に、ハイグレ人間が二人、そしてまともな人間が一人、一気に4人も。

ハラマキA(ハイグレ魔王様がいれば、十分化け物達にも対抗できるはず!)

これだけ揃えば怖いものが無い。

これまで生きて来た経験で知っているハラマキAはハイグレ魔王に自分の存在を知らせようと駆けだす。

しかし、次の瞬間。

ハラマキA「!?」

ハラマキA達の反対側の橋に居た男が懐から拳銃を取り出した。

銃口の向く先は―――――

――――――化け物ではなく、ハイグレ魔王の方へ。

神代淳「昨日のお返しだよ」

ベラ・モンロー「ヒィッ!?」

ハイグレ魔王「昨日って私何もしてないけど…」

少なくとも自分を撃とうとしているハイグレ魔王は、火掻き棒で銃弾を弾こうと構える。

するとその時だった…

全く予期せぬ第3者からによる応戦が起こった。

?「なにしているの!!ベラから離れなさい!!」

突然霧の向こうから誰かが拳銃で瞬時に狙いを定め一発撃ち込む。

バシュン!!

放たれた弾は一直線に男の構えた銃へ向かっていき。

バチィン!!

人に当たった時とはまた違う軽快な音を立てて、男の持っていた銃を川底へ跳ね飛ばした。

神代淳「チッ、誰だ、邪魔すんのは!!」

今にも殺さんばかりの憎悪を込めて、銃を飛ばされた男が叫ぶが、霧の向こうから出て来た女性は動じることなく銃を構える。

大人の外国人女性だった。金髪のポニーテールで黄土色の上下の服を着ている、あまりお洒落な感じの無い服装だった。

その外国人女性は、ベラの母親、メリッサ・ゲイルだった。

メリッサ・ゲイル「ベラから離れて!でないと、今度は撃つわよ!」 ※英語

手元の拳銃を、全くのブレなく淳に向けながらメリッサが言うと、淳はメリッサの言葉が分からなくても、危機感があるのはわかる。

神代淳「…ちっくしょう!!」

形勢不利とみたのか、淳は捨てゼリフを吐きながら逃げだした。

メリッサ・ゲイル「ふぅ…ベラ…!!」

その背に追撃をかけることなく、メリッサは緊張を大きく吐き出し、娘のベラを見つけるなり喜びながら抱きしめる。

ベラ ・モンロー「マミィ!!」

ベラも嬉しそうに抱きしめる。

家族の再会に回るも微笑ましそうにしていると、ハイグレ魔王の後ろから聞きなれた声がした。

ハラマキA「ハイグレ魔王様〜!!」

ハイグレ魔王が振り返ると、ようやく仲間のハラマキレディーの一人に会えた…

たった1日だけしか会えなかった時間 だが、いつ誰がどうなってもおかしくないこの異界の中で、ようやく会えたことが、

ハイグレ魔王にとっても嬉しい事であり、走って来るハラマキAを抱きしめる。

ハイグレ魔王「ハラマキ…!全く…心配かけて…!私がどれだけ必死だったことか…!」

ハラマキA「ハイグレ魔王様…!私を心配して下さるなんて…!有りがたきお言葉です…!」

二人も嬉しい再会に喜び合っていると、またもう一つの喜びの再会があった。
* Re: SIREN 羽生蛇村でハイグレ襲撃…の、はずが… ( No.25 )
日時: 2019/02/09(土) 20:07:43 メンテ
名前: ハイグレ好き(ブラック)

四方田春海「みやちゃん!!無事だったのね!!はいぐれっ!はいぐれっ!はいぐれっ!」

神代美耶子「春海…!お前も無事だったか…!!よかった!!ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!」

春海と美耶子は再会を喜び合いながらハイグレをし合っていた。

すると、メリッサはようやくベラや他の女性たちがハイグレ姿に不信を抱くことになった。

メリッサ・ゲイル「ベラ…?あなた何で水着なんて着ているの…?」

ベラ・モンロー「これはハイグレだよ、マミィ!はいぐれっ!はいぐれっ!はいぐれっ!こうやれば体が強くなれるし、

私もこれのお陰で生き残れる力を手に入れたの!」

そう言いながら自信あり気にメリッサにハイグレポーズをするが、メリッサは当然納得する訳がなく、ハイグレ魔王に突っかかる。

メリッサ・ゲイル「あなたね!?ベラを変な姿にさせたのは!!今すぐ元に戻して!!」

ハイグレ魔王「あんたね…美人な顔が台無しよ…?まずはあなたも死にたくなければハイグレ姿におなり!」

ハイグレ魔王はメリッサの怒った顔に困惑しながらも、ハイグレ光線を命中させる。

メリッサ・ゲイル「ああああああああああああ!!!…ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!」

メリッサは青色のハイグレ姿になり、一心不乱にハイグレをしていた。

ハイグレ魔王「ベラちゃん?あなたのマミィを早めに洗脳させる為に、一緒にハイグレをしてくれるかしら…?」

ベラ・モンロー「わかった!マミィ!もっと腕を上げて、腰を低くしながらハイグレをするの!はいぐれっ!はいぐれっ!はいぐれっ!」

メリッサ・ゲイル「ベラ…!ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!い、いや…!止められない…!」

ベラ・モンロー「はいぐれっ!はいぐれっ!はいぐれっ!そうそう!もっと声も出すの!」

メリッサ・ゲイル「ああ!!もうダメェ!!ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!」

ハイグレ魔王「やれやれ…この中で一番怒らせない方がいい人ね…これで彼女も洗脳されるのも時間の問題だけど…」

ハラマキA「そう言えばハイグレ魔王様…どうしてさっきの男に銃なんか突き付けられたのですか? あの男、

化け物になっている様には見えなかったのですが…」

ハイグレ魔王「恐らく、美耶子ちゃんを取り戻したくて、私を狙ったんだと思うわ」

そう言って、隣に居る美耶子を見る。

神代美耶子「お前も、よそ者だな!ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!」

ぶっきらぼうに、美耶子がハラマキAに向けて言った。

ハラマキA「お、おまえって…そうだけど、仮にもハラマキレディースに向かって…」

いきなりお前呼ばわりされて困惑するハラマキAに、ハイグレ魔王はがフォローする。

ハイグレ魔王「まぁまぁ、美耶子ちゃんは村の儀式の為にあんまり人と関わった事が無いから口のきき方とかあんまり出来てないのよ」

神代美耶子「まぁ…そういうことだ…」

ハラマキA「ハイグレ魔王様…何だかいつも以上に優しくありませんか…?」

困惑するような目で見るハラマキA…すると、南の方を見てハイグレ魔王が声をあげた。

ハイグレ魔王「あれ、何かしらあれ…前に見た時にはなかった気がするけど…」

その声に反応して皆が一斉に南を見る。

遠くにみえたのは、建物、というより集落。

光を避けるかのように板をすき間なく繋ぎ合わせたそれは、いびつな形で高く広く広がっていた。

ハラマキA「なんなの、あれ…」

神代美耶子「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!おそらく、屍人達が光を避けるために作ったんだろう…」

ハラマキA「屍人?」

神代美耶子「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!村中を徘徊している化け物だ。お前も会っただろ」

ハラマキA「あの化け物の名前は、屍人って言うの…」

高遠玲子「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!このまま放っておいたら、どこまでも肥大化しそうよね…」

高遠が言うのを皮きりに、皆が一斉に顔を見合わせた。

言葉を出さなくても、目が物語っている。

皆思っている事は一緒であると。

ハイグレ魔王「何だか、行かなきゃいけない気がするわ」

ハラマキA「私もです…」

高遠玲子「何かに、呼ばれてるみたい…」

神代美耶子「何でだろう。行きたいなんて思わないのに。 行かなきゃいけない気がする」

四方田春海「春海もそんな気がする…」

ベラ・モンロー「私も行く…そうでなければ、ここから出られない気がするの」

メリッサ・ゲイル「ハイグレ洗脳完了しました!ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレ魔王様!私はあなたの

言うことに従います!ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!」

ハイグレ魔王「よし、それでいいわ…!それじゃあ…行くわよ…!」

遠くの建物を見据え、ハイグレ魔王が歩き出す。

それを追いかけるように他の6人も歩き出す。

何かに呼び寄せられるように、7人は歪な建物、屍人の巣へと向かい始めた。

ハイグレ魔王(あそこに行けば、皆に会える気がする)

その気持ちは、叶うのか。
* Re: SIREN 羽生蛇村でハイグレ襲撃…の、はずが… ( No.26 )
日時: 2019/02/10(日) 10:56:52 メンテ
名前: ハイグレ好き(ブラック)

【八尾 比沙子 第2日/10:07:23 蛇ノ首谷 吊り橋付近】

八尾比沙子「美耶子を、奪還できなかったのね」

神代淳「くっ、次はなんとかする!」

八尾比沙子「その必要は無いわ」

神代淳「え?」

八尾比沙子「亜矢子を使う」

神代淳「そんな、待てっ!次は絶対に・・・」

八尾比沙子「もう時間が無いの…儀式を執り行うわ。ついてらっしゃい」


【ハラマキB・ハラマキC 第2日7:00:00 刈割 不入谷教会前】

ハラマキB「本当に良かったの?」

前田知子「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!はい、いいのです…」

教会に隠れていた両親も、他に隠れている者もいなかった…

誰かに荒らされた形跡があり、ここで誰かが屍人と戦っていたのだろうと察した。

しかし、親はきっとどこかで生きていることを信じて、仲間たちを探すハラマキBと共に行動する事を選んだ。

ハラマキB「見つかるまでどれだけの時間がかかるかもわからないのよ? 無理をしてついて来なくても…」

心配そうに知子を見るハラマキBの手を握り、知子が言う。

前田知子「お姉さんのお陰で私は助かりました。我儘を聞いてもらってお母さん達も探してもらいました…

そこまでされたのに、私だけ何もしないなんて嫌なのです」

握る手の力を強くして、一呼吸間をおいてから知子が言葉を続ける。

前田知子「それに私…求導師様を助けなきゃいけないと思いまして…」

恩田美奈「え…?求導師様を助けるって、まさか牧野さんも化け物に襲われているってこと…!?」

前田知子「いえ…実は、思い出したことがあったのです…3日くらい前に求導師様のいる教会で、儀式がどうとかって話が

あったのです…詳しくはわかりませんが、きっとこのことは求導師様も何か知っているんじゃないかと思いまして…」

恩田理沙「え…?それってまさか、この異界の原因はその求導師様って人も関わっていたってこと…!?」

前田知子「あ!求導師様のせいって意味じゃありませんよ!?ただ…昔から何度も見ているからわかるんです…

あの人は誰にでも優しく笑いますが、寂しそうに笑う時は悲しい事を隠している時の顔だってこと…

求導師様に元気になって欲しいけど、きっと私には何もできないから…でもどうにかしたくて、どうしていいかわからなくて…

それにこうなったすべての原因は八尾様…いえ…八尾比沙子です…!救導師様は何も知らないまま儀式を行っただけだと思います…

だから求導師様はきっとどこかで絶望しているかもしれません…!だから私が…優しい求導師様を助けないと…て、

そう思ったのです!」

知子は求導師に対して、とても健気で純粋な女の子だった。

両親と喧嘩して家を飛び出すようなことをするようにも思えず、

生きているかもわからないのに、生きている希望を抱きながら進もうとしていた。

これも“恋”と言うものなのだろう…

ハイグレ人間になっても尚、未洗脳者に対する自分の想い人に対する愛情は変わらないのは、何だか羨ましいとさえ、

ハラマキBはそう思っていた。

そして、想い人を考えているのは知子だけではなかった。

恩田美奈「わかるわ…宮田先生もずっと前からどこか寂しそうというか、何か思い詰めている様子だったし、

きっと牧野さんと同じように、私達が思っている以上に辛いことがあったのかもしれません…だからこそ、

私が…いえ、私達が何とかしなければいけません…!宮田先生が私をどう思おうと、女である私にも意地というものがあります…!

今度は私が宮田先生を助けなければいけません…!ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!」

恩田理沙「私はあまり力になれませんし、事情もわからないけど、できることがあれば協力するわ!ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!

あ、ところで…牧野さんと宮田先生ってどういう人たちなの…?」

前田知子「あ、牧野さんは宮田先生と違ってヘタレと思われることが多いですけど、いざとなれば頼りになる所もあって、この前も…」

恩田美奈「宮田先生もね?見た目は少し怖そうに見えるかもしれませんが、意外と可愛い一面やお茶目なところもあって…」

何故かいつの間にかガールズトークが始まってしまい、ハラマキBとハラマキCは完全に蚊帳の外になっていた。

ハラマキC「こいつら…恋する女はこうまで変われるの…?」

ハラマキB「確かにハイグレ人間になってもハイグレ魔王様に対する話を忘れられている気がする…

案外ハイグレ洗脳より、恋心の方が勝っているかもしれないわね(苦笑)」

ハラマキたちは最後かもしれないこの“楽しい”という思いを味わいながら、“屍人の巣”へと向かう。


【Tバック男爵 第2日/8:21:11 蛭ノ塚 大字粗戸前】

Tバック男爵「もう少しであの建物に着くな」

美浜奈保子「ちょっと待ってよ…疲れたわよー!少し休まない?ハイグレをする元気もないし…」

安野依子「そうですよ〜…Tバック男爵様も今まで何体倒してきたと思っているのですか〜?無茶し過ぎですよ〜!」

Tバック男爵「そうだな。中に入ったらどうなるかわからないし少し休むか…」

今まで数えきれない程の屍人と戦い、何度も何度も命を狙われる思いをしたので、流石のTバック男爵やハイグレ人間といえど、

体力的にも精神的にも疲労が大きかった。

どっかりとその場に腰をおろして、目的の建物を遠目に見る。

Tバック男爵もまた、何か呼ばれている気がして屍人の巣へと向かっていた。

Tバック男爵「一体、あの場所に何が有るんだろうな」

独りでに口をついた言葉に答えたのは安野だった。

安野依子「どっちにしろ、行かなきゃわかりませんよ…幸い、ここはリヤカー入れの倉庫見たいですし、鍵も付いています…

万が一ここを開けられそうになっても気づけると思いますから大丈夫ですよ♪」

美浜奈保子「そうよ!私たちの事を守ってくれるのはいいけど、あんたがやられたら私達まで危ないんだから…!」

二人の掛け声に、Tバック男爵は申し訳なさそうな笑みになった。

Tバック男爵「悪いな…ありがとうよ…少しだけ仮眠をとったら、突撃するぞ!化け物は皆、俺様がギタギタにしてやる!」

言うや否や、いびきを立てて寝始める。

安野依子「それじゃあ、私達も…」

美浜奈保子「それじゃあ、この倉庫に甘えさせてお貰うわ。おやすみなさ〜い」

二人が寝る体制に入ったのを確認してから、Tバック男爵は念のため、空いている穴から辺りを見回す。

Tバック男爵(ハイグレ魔王様…ハラマキレディース…待っててくれよ。俺様が絶対に助けるからな!)

物語は、一つの場所へとゆっくりと進んでいく。
* Re: SIREN 羽生蛇村でハイグレ襲撃…の、はずが… ( No.27 )
日時: 2019/02/11(月) 08:54:50 メンテ
名前: ハイグレ好き(ブラック)

【ハイグレ魔王 第2日/20:31:33 大字粗戸 眞魚川周辺】

ハイグレ魔王「ついに、来ちゃったね」

目の前にそびえる巨大な建物に威圧感を感じながら、ハイグレ魔王が呟く。

来る途中に皆に会えたらと淡い期待を抱いていたが、ついに会う事なくここまで到着してしまった。

ハラマキA「大きい建物ね…!あの化け物たち、意外と器用ね…」

神代美耶子「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!気を付けて、この中にいる屍人たちに中に、ハイグレ人間も混じっている…!」

高遠玲子「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!春海ちゃん、私から離れないでね…?」

四方田春海「はいぐれっ!はいぐれっ!はいぐれっ!うん!春海、先生から絶対に離れない!」

ベラ・モンロー「はいぐれっ!はいぐれっ!はいぐれっ!マミィも離れないでね…?」

メリッサ・ゲイル「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!当然よ…!!ベラに手を出すなら容赦しないから!!」

ハイグレ魔王「あなたたち…申し訳ないけど、この中に入ればそのハイグレコールは奴らに居場所がバレてしまうわ…!

やるなら小声くらいでお願いね…」

ハイグレ魔王の申し出に全員が頷く。

いつの間にか降り出していた雷雨をものともせず、屍人の巣へと足を踏み入れていく。

全ては、皆と会うために。

平穏なハイグレの日常に戻るために。


【ハラマキB・ハラマキC 第2日/18:22:45 大字粗戸 眞魚川周辺】

ハラマキC「全く、嫌な雨ね、もうっ!」

全身を濡らす雨に嫌悪感を抱きながら、ハラマキCは屍人の巣の前で仁王立ちする。

ハラマキC「ヤバそうな建物だけれど、なんかここに皆がいそうな気がするんだよなぁ」

それは完全なる勘。

一つとして根拠のないもの。

だが、ハラマキCはここに皆がいると強く感じ取っていた。

それは、長年共に過ごしてきた仲間の見えない力なのか。

恩田美奈「バールだけじゃ心もとなくないかな…」

美奈が不安そうに尋ねる。

ハラマキC「さっきから多数の視界をジャック出来てるのよ?ここには結構な量の化け物がいる。見つかったら

どんな武器を持っててもおしまいよ」

恩田理沙「それもそうね…」

ハラマキC「今更だけどさ、多分この先は凄く危ない。道中見たような犬みたいなやつや飛んでる奴もいっぱいいると思う…

覚悟はできてるのね…?」

恩田美奈「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!良いのです…何故か宮田先生に呼ばれているような気がして」

ハッキリとした口調で美奈が言う。

それは、宮田先生という人のことが好きだからこそ見せる勇気であり、愛しているからこそ自分が行かなければいけない勇気でもある。

恩田理沙「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!今更私一人で置いて行かないでくださいよ…一人でいる方が、よっぽど危険です」

姉の友人は既に屍人と化してしまい、姉以外頼るもののいない状況。

確かに屍人の巣は危険だが、一人でいる方がそれよりもはるかに危険だ。

一人では、いつ蜘蛛屍人や羽屍人、などに見つかって殺されてしまうかわからない。

今この場で恩田に残されている選択肢は、ついて行くしかないのだ。

ハラマキC「じゃあ、何があるかわからないけど、進んでみようか!!」

そして、一同は大勢の屍人たちのいる巣の中へ入る…

ハラマキB「それにしても酷い雨ねー…」

巣の中は雨避けにはなれるものの、雨音が目立つと思いながらハラマキBが呟く。

前田知子「止みそうにないですね…」

ハラマキB「私達も咄嗟に建物の中に入っちゃったけど、とても危ない場所みたい。さっきから視界ジャックで

周りを見たけど、四方八方に怪物がいるわ」

前田知子「でも、今更この雨の中彷徨うわけにもいかないですよ?」

ハラマキB「そうね。それに、なんだから呼ばれている気がするの」

前田知子「呼ばれている気がする?」

ハラマキB「そう。ハイグレ魔王様達が呼んでいる気がするの。ここだよって」

前田知子「お姉さんが言うならそうなのかもしれませんね」

ハラマキB「こんな事言うなんて、気味悪いでしょう?」

前田知子「いいえ、全然。お姉さんだもん、ハイグレ魔王様もきっと心配しています!ハイグレっ!ハイグレッ!ハイグレッ!」

ハラマキB「ふふ、ありがとう。じゃあ、そろそろ進みましょうか」

ハラマキCたちの少し後ろにいる二人も、警戒しながら進んでいく…

この中に居るであろう、仲間に会える事を信じて。


【Tバック男爵 第2日/18:00:01 大字粗戸 眞魚川周辺】

Tバック男爵「やっとこの時が来たな!」ブンブンッ

近距離戦の武器として手に入れた刃広を大きく振り回しながら、息をまく。

安野依子「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!打ち入りに行くんじゃないんですから…あくまでも穏便に、ですよ?」

Tバック男爵「お前は、来なくても良いんだぞ?」

美浜奈保子「今更おいて行くとか止めてよ!折角あんたと違って頼もしそうな人達に会えたんだから!

ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!あんたこそ、来なくてもいいのよ?」

安野依子「どうせ化け物になるなら、最後まで粘ったもの勝ちですよ!ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!」

Tバック男爵「まあまあ、これから先どうなるかわからないんだから、仲間割れしている場合じゃない。なんたって

化け物退治は勿論だが、あくまでも一番の目的は中を調べてハイグレ魔王様達がいないか確かめねばならん!」

美浜奈保子「ん、雨?」

ぽつぽつと水滴が落ちてきて、Tバック男爵達の体を濡らし始める。

安野依子「降り出しそうですよ…早いとこ中に入りましょうよ!」

Tバック男爵「そうだな、行くぞ!」

美浜奈保子「ま、待ちなさいよっ!おいてくなんて許さないわよ!!」

何とも緊張感のない会話を繰り広げたあと、全員で屍人の巣に向かっていく。

仲間同士が出会うのは、すぐそこに迫っていた。


その頃、知子と美奈の読みが本当に当たったのか、屍人の巣の中央交差点にて、二人の生存者がいた。

求道服を身に纏っている牧野慶と、白衣を身に纏っている宮田士郎の双子の兄弟が、お互い視線を交わしていた…
* Re: SIREN 羽生蛇村でハイグレ襲撃…の、はずが… ( No.28 )
日時: 2019/02/11(月) 21:24:25 メンテ
名前: 終わった人

最近、寒いけど、小説頑張って下さい。期待してますぜ。
* Re: SIREN 羽生蛇村でハイグレ襲撃…の、はずが… ( No.29 )
日時: 2019/02/12(火) 20:08:25 メンテ
名前: ハイグレ好き(ブラック)

【ハラマキB・ハラマキC 第2日目/23:32:11 屍人の巣 中央交差点】

ハラマキC「参ったわね…」

屍人の巣に入ってから3時間あまり。

ハラマキ達一同5人は完全に迷ってしまった。

ハラマキC「どこから入って来たかすらわからないわ…」

ハラマキB「建物の形が歪過ぎるのよ!」

恩田理沙「それにやっぱり化け物の数も多すぎるわ…覚悟はしてたけれど…」

恩田美奈「隠れて逃げ続けるのがこんなに地理感覚を無くすなんて…」

前田知子「本当に、もう疲れましたよ…牧野さん…」

今までに類を見ないほどに多い屍人。

しかも、その殆どが蜘蛛屍人や犬屍人等の海還りを終わらせて屍人化を強めた奴らばかり…中には怪力屍人もいたが、

そんな者達を相手にしながら、複雑で歪な巣を迷わず進めという方が無理な話であった。

ハラマキC「せめて、目印みたいなものがあればなぁ…」

周囲を見回しても、継ぎはぎだらけの板に意味をもたない看板など、目印になりそうなものもなかった。

恩田美奈「これじゃあ帰ることも探索することもままなりませんね…おまけにハイグレもできないし…」

前田知子「このまま出られなかったらどうしよう…」

知子が弱音を吐いて辺りに屍人がいないかきょろきょろと見まわしていると。

コツ、コツ 、コツ

前田知子「ひっ…!?」

近くの塀の向こうで、誰かの足音がした。

恩田美奈「どうしました!?」

ハラマキB「敵っ!?」

慌てて視界ジャックをして周囲を見回すハラマキB

すると、二人の人物の視点をジャックする事が出来た。


その二人は、ゆっくりと向かい合っていた。

宮田司郎「牧野さん…偶然が続きますね」

恩田美奈(先生…!)

視界ジャックしていた美奈が、ようやく宮田を見つけたが、病院での時とは違う雰囲気をした宮田が、そこにはいた。

牧野慶「宮田さんも無事だったのですね…」

宮田司郎「ええ、コイツもありましたしね」

そう言って宮田は手に持っていた拳銃をチャキリと鳴らした。

それから、ゆっくりと言葉を吐きだした。

重く、暗い、呪詛の言葉。

宮田司郎「俺は、牧野さんになりたかった」

牧野慶「……!?」

牧野の反応を見ずに言葉を続ける宮田。

宮田司郎「いつでも俺は同じ顔に頭を下げている自分が空しかった・・・」

牧野慶「私は…何もわからず、求められた役柄を熟しいていただけです…逆だったら、こんなこと…」

牧野も、何時も思っていた。

責任を押し付けられる立場が、自分でなければと。

期待される立場が、自分ではなければと。

宮田士郎「俺は俺としてやれる事を全てやりました…化け物役はごめんだ…これで、この舞台から退場することとしますよ。」

カチャ、っと拳銃の引き金を引く。

宮田司郎「さよなら…………兄さん」

拳銃の向く先は――――――――

―――――――――――――――――牧野へ。

宮田が何をしようとしたのかを瞬時に察した美奈と知子が勢いよく前に出る!

恩田美奈「な、何してるんですか、先生っ!!」

宮田司郎「み、美奈…!!」

前田知子「求導師様を撃たないでぇ!!」

牧野慶「と、知子ちゃん…!?」

ハイグレ姿の美奈は宮田の前へ、知子は牧野を庇うように出て来た。

恩田美奈「宮田先生!!どうして牧野さんを…!?」

ハラマキC「あんた、やめなさいよ…!兄弟でしょ!?」

前田知子「そうですよ!!こんなことしちゃダメですよ!!」

ハラマキB「そうよ!!この求導師に何かしたら、こんな状況でも悲しむ人がいるんだから!!」

牧野慶「知子ちゃん…!(何で水着…?あと…この人達誰…?)」

宮田司郎「(何で水着なんだ…?」言ったとおりです。宮田司郎という存在にはもう死んでもらうんです。

あとは私が、求導師としての使命を全うします」

宮田は、ここに来るまでに先代の神の花嫁(儀式の生贄)である美耶子にあい、宇理炎を託された。

それは、本来ならば牧野がしなければならなかったこと。

牧野が拒み続けて、やらなかったこと。

それを行った宮田は、求導師に真になるべきは自分だと思ったのだ。

いや、もはや宮田の中では自身は牧野、求導師になっているのかもしれない。

宮田司郎「もう宮田という存在はいりません。必要なのは、牧野慶という求導師の存在。
安心してください、

あとはキチンと引き継ぎますよ」

ハラマキC「…いい加減にしなよっ!」

ハラマキCが小さな声でいい、牧野の前に立つ。

ハラマキC「何を訳のわからない事言ってるのよ!!宮田は宮田でしょ?それ以外の何だって言うのよ!!

牧野は牧野、私は私、なるべきとかならないべきとか、意味分かんないわよ!」

宮田司郎「判る筈が無い。どうしようもなく押しつけられた劣等感を感じたことのない人間に。俺の気持ちがわかってたまるか」

銃口を少し下ろし、今度はハラマキCに向ける。

それでもハラマキCは口を閉ざさず、敢然と言い放った。

ハラマキC「劣等感なんて常に感じてるわよ!ハイグレ魔王様もTバック男爵も凄い人よ!他のみんなも凄い!

それに比べて私は何もできない!!何時もハイグレ魔王様の影に隠れて何かするしかない!!」

ハラマキB「あなた…!」

劣等感。

それはハラマキCにも存在していた。

ハラマキレディースとしての重圧。期待。そして―――――――――無関心。

アクション仮面やしんのすけと出会ったあの日から、他のハラマキレディースは変われた…

だが自分はほとんど変わっていない…

自分を自分としてみてくれない、そんな恐怖。

ハラマキC「それでも私は私に誇りを持っている!他の誰かになろうなんて思わない!!そりゃ確かに仲間たちみたいに

なりたいと思う事はある…けどっ!自分を捨ててまで、誰かを傷つけてまでなりたいなんて思った事は無い!」

だけどそんな重圧にも負けないで。

そんな悲しい境遇にも負けないで。

ハラマキCは胸をはる。

自分がハラマキレディースのハラマキCである事に。

自分が、変えようもない自分である事に。

宮田司郎「……くそっ!」

何時も影で兄を見ていた自分と、ハラマキCが重なる。

コンプレックスを受け止めたフリをしていた自分が笑う。

宮田司郎「邪魔だっ!!」

バァン!!

宮田の拳銃が火を噴く。

ハラマキC「うわあああ!!」バシュッ

ハラマキCの腕の辺りを弾は貫いて、地面を抉り取った。

恩田理沙「ハラマキさん!!」

恩田美奈「ハラマキさん!!」

同時に叫ぶ2人を傷ついていないほうの手で制して、ハラマキCが言う。

ハラマキC「諦めないでよ。まだまだ宮田さんにはやることがあるんだろうからさ。考えてみてよ、宮田さんにしか出来ないこと」

撃たれてもなお、ハラマキCは説得する。

誰でもない、宮田自身に向けて。

求導師も暗部も医師も関係ない、宮田という存在に向けて。

宮田司郎(俺にしか…出来ないこと)

求導師も関係なく。

宮田という存在も関係なく。

宮田司郎「俺が…出来ること…」

カシャーン

宮田の手から拳銃が滑り落ち、がっくりと項垂れる。

宮田司郎「俺は…何をしようとしていたんだろうな」

そんな項垂れた宮田の元へ、美奈がやってきて抱きしめる。

恩田美奈「宮田先生…私が宮田先生の傍にいます…今度は私が先生を助ける番です…!ですから、元気を出して下さい…」

宮田司郎「美奈…」

美奈の宮田に対する愛であるが故の優しさでもあるのだろう…

恩田理沙「ハラマキさん、大丈夫?」

ハラマキC「平気よ、化け物たちに殴られた時の事を考えれば…やっぱ痛〜い!!」


牧野慶「……ごめんなさい」

牧野が手をついて宮田に謝った。

牧野慶「ぼくが、不甲斐ないから…」

そんな牧野に、横にいる知子が励まそうとする。

前田知子「求導師様…そんなこと言わないで下さい…!救導師様がいなかったら今頃私も化け物に殺されていました…!

自分が弱いからダメとか、守れなかったから自分を責めないで下さい…!少なくとも、私がそうなっても…

求導師様にだけは生きて欲しい…そう思っています…!」

牧野慶「知子ちゃん…!」

まだ14歳とは思えない発言だった。

それでも恋する女の事はそういうことも言える程の勇気があるのだとハラマキBは思った。

すると、そんな牧野の前に宮田が立つと…

宮田司郎「…顔を、あげて下さい」

牧野が顔をあげた瞬間。

ドグシャア!!!!

強烈な蹴りが牧野の顔面を捉えた。

前田知子「求導師様!!」

恩田美奈「宮田先生!?」

しかし、牧野は体制を立て直すと、もう一度顔を差し出した。
* Re: SIREN 羽生蛇村でハイグレ襲撃…の、はずが… ( No.30 )
日時: 2019/02/12(火) 20:11:11 メンテ
名前: ハイグレ好き(ブラック)

牧野慶「…一撃じゃ、無いでしょう?」

宮田司郎「じゃあ、もう一発」

ドシャア!

次は宮田の顔を、思い切り殴り飛ばした。

そして。

宮田司郎「これで、チャラにしましょう」

倒れた牧野に、宮田が手を差し伸べる。

それは、男同士の、兄弟同士の憂さの晴らし方。

積年の恨みを晴らす、一番温和な解決方法。

宮田司郎「これからは、俺は俺として生きます。求導師の弟ではなく、宮田司郎として」

そう牧野に告げてから、ハラマキCに向き直り、

宮田司郎「済まなかった」

頭を下げた。

ハラマキC「気にしてないわ。他所者が口を出したんだから」

軽く笑って見せる。

宮田はそれを見るとすぐに下げた頭を戻し、

宮田司郎「この騒ぎで屍人が来るかも知れない。早く先へ行くぞ」

そう口走って早々に歩き始めてしまった。

ハラマキC(多分、これから宮田さんは色々なものを背負っていくんだろうね…それは、宮田さんの一生をかけても

償いきれないと思うけど、宮田さんなら美奈がきっと何とかしてくれると思うわね…)

ぼんやりと宮田の先を考えながら、ハラマキCはまた先へと進み始めようとした…

しかし…

「そぉ〜こぉ〜かぁ〜?」

「何だぁ?おい?」

「ニオイガ……スルワネェ」

「ダァレダ!?ダァレダァァァァァァ!」

先程の宮田の銃声が聞こえたのか、大勢の屍人たちが四方八方から出てきて、中には羽のある羽屍人もいた。

ハラマキB「ああ!!しまった!!視界ジャックを忘れてた!!」

ハラマキC「くそぉ…!折角良い感じになったって言うのに、こんな所で殺させないわよ!!」

ハラマキBは拳銃と蕎麦切り包丁、ハラマキCは案内板とスコップを持って構える。

宮田は持っている拳銃とネイルハンマー、恩田姉妹はバールとシャベル、知子はフライパンを構える。

しかし、唯一牧野だけ何の武器も持っていなかった。

それにいち早く気づいた知子が牧野を守る態勢になっていた。

前田知子「求導師様…いえ、牧野さん…!今度は私が牧野さんを守ります!!ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!」

牧野慶「え…と、知子ちゃんが…!?って、いうかさっきから気になっていたけどその水着はなに…!?」

やっとハイグレポーズをすることで、やる気満々に見せる知子…

27歳の大人の男が幼気な14歳の女の子に守られるという構図は情けない光景かもしれないが…

恩田美奈「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!宮田先生、変な目で見られるかもしれませんが…」

宮田先生「ああ…ここで会ってから、新たな化け物になってしまう前兆かと思ったよ…」

恩田美奈「これはハイグレ人間の姿で、今の私たちはハイグレ人間です…!この水着の力のお陰で私たちは強くなれて、

ここまで生き延びたのです!ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!」

恩田理沙「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!これも生き延びる為です!今の私だって守られてばかりじゃありません!」

そして、屍人との対決が始まった…

美奈と理沙は姉妹なだけにしっかりとした連携で屍人たちを倒していく。

知子も子供離れした身体能力で牧野を守りながら、牧野を襲おうとしてくる屍人たちを撃破していく。

ハラマキB・Cも頭脳屍人を捜しながら屍人たちを銃器や鈍器で倒していくと、ふと宮田の方を見る…

宮田はいつも通り(?)にネイルハンマーを振り回し、次々と屍人たちを秒殺レベルで滅多打ちにさせて絶命させ、

羽屍人も問題なく拳銃で撃ち落とす。それもかなり手練れた動きで、一番屍人たちを撃破していた。

しかも、宮田のあまりの脅威に、逆に屍人たちが悲鳴を上げながら逃げようとするが、あえて宮田は容赦しなかった

ハラマキB「な…何だかあの人一人だけでよくない…?味方で良かったわ…」

ハラマキC「私もそう思う…化け物の方が可哀想に見えるくらいね…」

牧野慶「うぅぅ…すいません知子ちゃん…役立たずで…」

前田知子「気にしないで下さい!ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!牧野さんは私の大切な人ですから!」

そして、屍人たちを全員撃破していく…

その後は歩いて…

無駄な戦いはせずに隠れて…

途中沢山の爆薬を拾ったりしながら暫く進むと、視界が開けてきた。

ハラマキC「何だろう…ここ」

こんこんと濁った紅い水をため続ける場所。

宮田司郎「…ダムだ」

村の地理と場所の雰囲気を感じ取り、宮田が言う。

ダムというには、その建物の底は異常だった。

恩田理沙「ねぇ…ダムの水の中…何かいますよ……」

紅く濁った水の中で蠢く影。

それは、27年前に異界に引きずり込まれた人達だった。

ハラマキB「酷い……」

そんな事は知らないハラマキ達だったが、水の底で苦しむようにもがく影達を見て、なぜだか胸が締め付けられた。

ハラマキC「何とか出来ないかなぁ…ハイグレ人間にもできないし…死ぬより哀れかも…」

周りを見てみるも、ダムの水門を開ける装置の類は無かった。

宮田司郎「爆破、するしかないようだな」

宮田は着ていた白衣の裏側から、持ってきた爆薬を取りだした。

ハラマキC「どうせなら、屍人の巣に当たるようにしないかな?」

ハラマキCが提案する。

牧野慶「そんなことしたら、仲間が溺れちゃわないかい?」

ハラマキC「大丈夫、ここからあの位置の水門を爆破すれば、水は第一階層を襲うだけにとどまるはず。

一階層に人がいてもしがみつくものも沢山あるしね」

そう言って水門の所まで行く。

宮田司郎「爆破するぞ」

爆薬を仕掛け、水門を吹っ飛ばす。

水は文字通り堰を切って飛び出していき、屍人の巣を襲った。

同時に、水の引いたダムの底から、人影が見え始めた。

牧野慶「あれは……人…?」

宮田司郎「化け物か」

恩田美奈「ちょっと違うと思います、完全に化け物にはなってないみたいです…」

恩田理沙「ずっと、ダムの底で化け物にならないように頑張っていたって事…?」

宮田司郎「永遠に生きるのは、永遠に苦しむのと一緒だな・・・」

牧野慶「……救いましょう、彼らを」

恩田美奈「どうするのですか?」

牧野慶「……私の命と引き換えに、宇理炎の焔を使います」

前田知子「宇理炎…?それより、命と引き換えってどういう事ですか!?」

宮田司郎「宇理炎は使用者の命と引き換えに、全てを浄化する焔を発生させるという言い伝えがあるらしい…」

ハラマキC「ええええ!?い、い、命と引き換え!?」

牧野慶「彼らを助けられるのなら安いものです。それが求導師の務めです」

そう言って牧野は笑い、それから宮田に向かって手を出した。

牧野慶「今更ですが、宇理炎を下さい。全て、終わらせますから」

知子は必死になって止めようとする。だが、宮田はその手を無視して、ダムから降り始めた。

牧野慶「宮田さん!?何してるんですか!」

宮田司郎「犠牲になるのは、俺一人で十分だ」

白衣をはためかせ、ダムの下へと降りる。

せめてもの償いをするために。

人々を救済するために。

宮田司郎「煉獄の焔…俺の命と引き換えだ…」

手元の宇理炎を掲げ、全てを浄化しようとした時、牧野が割って入った。

牧野慶「煉獄の焔よ!僕の命も共に!!」

2人を宇理炎から出た光が包み、魂を奪っていく。

恩田美奈「宮田先生!!」

前田知子「牧野さん!!」

ダムの底に穴があき、そこから浄化の焔が舞い上がる。

哀れなる人々を救済するために。

全てを暖かな命の焔で燃やしつくすために。

ボシュウウウウウウウウウウウウ!!!!!

舞い上がる命。

輝く生命。

ハラマキC「宮田さん!!牧野さん!!大丈夫なの!?」

宮田司郎「バカやろう…邪魔しやがって…」

牧野慶「僕たちは…兄弟ですから…」

2人の魂を半分ずつ吸った宇理炎は益々輝きを増し、その場に居るもの全てを浄化していった。

ハラマキC「ここに居たら私達も危なそうね…逃げよう!」

ハラマキB「でも、2人は動ける感じじゃないよ!」

恩田美奈「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!私たちが助けます!理沙!知子ちゃん!ちょっと手伝って!」

恩田理沙「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!任せて!」

前田知子「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!牧野さん…!!今行きます!」

そう言ってハイグレ人間の3人は、ハイグレの力によって得られた並外れた身体能力で、ダムへと走るように降りて行き、

美奈は宮田を、知子と理沙は牧野を担ぎ上げ、そのまま上へと駆け上がって行く…

ハラマキC「凄いわね…愛って…」

ハラマキB「元々人間だからこそ成せる業かもしれないわね…」

それからダムから流された水を辿って屍人の巣に戻った7人は仲間達の元へと向かい、最後の決戦へと挑んでいく。
* Re: SIREN 羽生蛇村でハイグレ襲撃…の、はずが… ( No.31 )
日時: 2019/02/14(木) 10:03:37 メンテ
名前: ハイグレ好き(ブラック)

【ハイグレ魔王 第3日/0:00:00 屍人ノ巣 水鏡】

屍人の中にはハイグレ人間もいた…

この羽生蛇村が異界と化す前にハイグレ人間となった者達だった…

しかし、誰一人としてハイグレ魔王に対する忠誠もなく襲い掛かって来る…

自我を保つことすらない本物の化け物になってしまった存在だった…

そして厄介なのは、ハイグレ人間の屍人は身体能力が増した状態である為、今まで倒してきた屍人の中でも

怪力屍人の次に厄介だった。

ハイグレ魔王でも中々倒すことが難しく、相手が集団となれば尚更だった。

最終的にはハイグレ魔王が変身まで使ってまで対応する始末だった。

ハイグレ魔王「ふぅ…まさかハイグレ人間まで屍人になってしまうなんて…いくら強くても武器を持った集団相手じゃ

溜まったものじゃないわね…」

神代美耶子「でも、その変身で何とかなれるだろ?ハイグレ、ハイグレ、ハイグレ」

ハラマキA「そうもいかないのよ、ハイグレ魔王様の変身は結構体力を使ってしまうから、この先何が起こるか

分からない時の為にも体力を温存しなければいけないわ」

高遠玲子「でも、ここらの屍人も本当に手強いわよね…もしも私がハイグレ人間じゃなかったら、もしかしたら…」

ハラマキA「いや、あんたの場合は自滅ものだったわよ?春海ちゃんを助けたいって気持ちはわかるけど、あんたが

死んだら春海ちゃんが悲しむ以前に、あなたも屍人になっていたんだから…」

高遠玲子「あ…」

ハイグレ魔王「それを言うなら美耶子ちゃんは勿論だけど、春海ちゃんとベラちゃんがハイグレ人間になってから

結構な戦力よね…?忍者みたいに素早いと言うか、迷彩スキルに特化した感じで化け物たちの注意を引き付けるには

うってつけだったわ♪」

四方田春海「私とベラちゃんは元々身体が小さいですから、屍人さんたちには簡単に捕まりません。はいぐれ、はいぐれ、はいぐれ」

ベラ・モンロー「はいぐれ、はいぐれ、はいぐれ、日本の忍者みたい!?それいいと思う!」

メリッサ・ゲイル「しっ!何か聞こえる…これは…エレクトーンの音…?」

幾つもの道を越えて。

幾つもの苦難を越えて。

ハイグレ魔王達は屍人ノ巣の最深部へとやってきた。

そこでは、八尾比沙子が丁度儀式を終えたところだった。

八尾比沙子「ちょっと遅かったわね。今儀式は終わった所よ」

冷酷に伝えながら、美耶子を睨む。

八尾比沙子「あんたが余計な事をしなければ、儀式は速やかに終わったのに…それに、なにその水着集団は…?」

神代美耶子「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレ人間だ!それより、誰がお前の思い通りになんかなってやるもんか!」

八尾比沙子「まあ、それももういいわ。堕辰子様は復活なされたのだから」

微笑む八尾の言葉に重なるように、広間の中央にあるガラスのような物体に横たわっていた人が燃え上がる。

神代淳「亜矢子!!」

八尾の後ろに佇んでいた淳が声をあげる。

その声に反応すること無く人は燃え上がり、その焔の先から何か物体が現れ始めた。

八尾「ああ…堕辰子様……」

光悦とした表情で八尾が呟く。

堕辰子「ギッィギィ!!ウイッ!ギュウウウ!!」

堕辰子と呼ばれた存在が徐々に形を作り出し、完成していく。

ハイグレ魔王「な、なんなのアイツ…」

高遠玲子「なにあれ・・・・」

異形蠢く村を進んできたハイグレ魔王達ですらも、異常だと思える生物がそこに誕生した。

堕辰子「ギュウウウウウウウウウ!!!」

八尾比沙子「どうしたの?罪は洗い流されたのでは・・・・?」

堕辰子が暴れ、もがく。

まるで理性がないかのように。

八尾比沙子「そんな、復活は完全ではなかったというの…?」

困惑する八尾の仮説を証明するかのように、堕辰子が暴れ狂う。

神代淳「ぐわあああああ!!!」ドシャア!!

堕辰子の突進を受け、八尾の後ろに居た淳が壁に叩きつけられる。

高遠玲子「逃げましょう!」

高遠の声を皮切りに、全員で逃げていく。

勝てない。

誰もが直感的にそう思った。

堕辰子「キュウェ!!グググググッ!!」

そんなハイグレ魔王達を追い詰めるかのように、堕辰子が行く手をふさぐ。

ハイグレ魔王「させないわよ!!」

ハラマキA「これでもくらいなさい!!」

ズオオオオオオオオオオ!!

バシュン!!バシュン! !

ハイグレ魔王の変身による攻撃に、ハラマキAからの猟銃を二発ずつ立て続けに撃ち込む。

だが堕辰子には効いた様子もなく、一瞬の隙を作ることも出来なかった。

神代美耶子「ダメだ、そんなものじゃ傷つけられない!」

ハイグレ魔王「くっ…!私の奥の手も効かないなんて…!どうすれば…!」

ハラマキA(ハイグレ魔王様でも勝てないんじゃ…皆やられちゃう…!!)

他に持っている物は無く、頼れる物は無い。

唯一つあるとすれば。

ハラマキA「………っ!」

何も浮かばなかった…

しかし、頼れるものは、一つだけあった。

ハラマキA「Tバック男爵―――――――――っっ!!!」

助けを呼ぶ、声だけが。

その声は、どこまで響いたのだろうか?

その空間だけ?

屍人の巣の中だけ?

羽生蛇村の中だけ?

それが分かる者はいない。

ただ、その声はしっかりと役目を果たすことが出来た。

助けを呼ぶ声を、伝えることが出来た。

Tバック男爵「ハラマキ―――――――――っ!!!」

遠くから、声が返ってくる。

その声はどんどん近付いてきて―――――――――――

―――――――――――ついに、会えた。
* Re: SIREN 羽生蛇村でハイグレ襲撃…の、はずが… ( No.32 )
日時: 2019/02/14(木) 10:08:38 メンテ
名前: ハイグレ好き(ブラック)

Tバック男爵「ハラマキレディース!!」

堕辰子を挟んだ向こう側に、Tバック男爵にハイグレ人間の安野依子、美浜奈保子が登場。

更に別の場所からパンスト兵とハイグレ人間の石田春子、名越早苗が見えた。

名越早苗「玲子…玲子!無事だったの!?」

高遠玲子「早苗…!嘘…!よかった…!」

ハイグレ魔王「Tバック男爵!!パンスト兵!!無事だったのね!!」

Tバック男爵「ハイグレ魔王様!!よくぞご無事で…!!って、なんだコイツはぁ!?」

ハラマキA「堕辰子って言って、ハイグレ魔王様の奥の手も、銃も効かない化け物なの!Tバック男爵!!何か持ってない!?」

Tバック男爵「そんなものないぞ!!そもそもハイグレ魔王様の奥の手も効かない奴を相手に、俺がどうにかできる訳がないだろ!!」

すると美耶子は、何らかの強い力を感じ取った方を見る。

神代美耶子 「それは…!?」

美耶子が見た視線の先には、パンスト兵が持っているキューブ型の石だった。

堕辰子「グイッキュウ!!」

堕辰子すらも笑っているように見えた。

そんなもので何が出来るのかと。

それが普通の石ならば、何もできなかっただろう。

それが『宇理炎』でなかったのなら。

神代美耶子「それ貸して!!」

美耶子がパンスト兵から宇理炎を取り出すと…

ピッカーーーーーーー!!!

辺り一面が眩い光に包まれる。

限りなく太陽と同じ様に作られた光。

全てを照らす光。

その光は、現世の攻撃など受け付けない堕辰子の体を焼き、致命的なダメージを与えた。

堕辰子「ギュウウウウウウウウエエエエエエエエエエエエエ!!!!」ジタバタジタバタッ

もがきながら光から逃げようとする堕辰子。

しかし、室内をいっぱいに照らす聖なる光から身を避ける事は出来なかった。

堕辰子「ギュウウウウウアアアアアアアアアアアアア!!!」ドプンッ

出てきた場所である、部屋の中央のガラスのような場所へと入っていく堕辰子。

神代美耶子「逃がさない!」

堕辰子を視界ジャックで見える美耶子だけが追撃をかけようとするが、どうやってもガラスの中へは入れなかった。

ハイグレ魔王「何なの、この穴は…?」

入る方法を模索していくうちに宇理炎から輝きが失われる。

ピカーーーーーーーー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

光は失われ、辺りはまた薄暗い元の状態に戻ってしまった。


八尾比沙子「よくも…よくも堕辰子様を…」ドプン

ふらふらとよろけりながら、八尾もガラスの中へと入っていく。

Tバック男爵「あのやろう!待ちやがれ!!」ブンッ

慌てて追いかけて鉄パイプを振るも、ガラスには傷一つ付けることが出来なかった。

ハラマキA「どうやって、この中に入ったのかしら…」

こんこんと紅い水を湛えるガラスを触ってみるも、人が入れるような感じは一切なかった。

神代美耶子「多分、この中に入るには堕辰子の血が必要なんだと思う」

美耶子が同じ様にガラスに触れながら言った。

ハイグレ魔王「堕辰子の血…?」

神代美耶子「あの生き物の生贄か、あの生き物の血だ」

高遠玲子「でも、あの化け物は逃げちゃったし、生贄…ここに居た子なら、消えてしまったわ」

神代美耶子「そうだ。だから、その生贄の血である亜矢子と同じ血を持っている私なら開けられる!」

ハイグレ魔王「なんですって!?それなら早速行くわよ!」

ハラマキA「待ってください!あの化け物はハイグレ魔王様の力でも無理です!さっきのあの娘の不思議な力でないと!」

神代美耶子「だけど…私一人じゃ無理だ!それに…こんな目だから…」

Tバック男爵「それなら、俺たちが援護するってことだな…!」

するとそこへ、更に2人の訪問者が現れた。

ハラマキB「あれ、そこに居るのは…ハイグレ魔王様!?」

ハラマキC「Tバック男爵!!リーダー!!」

ハイグレ魔王「あなたたち…!!」

他のハラマキレディースも無事だった。

喜びと共に、再開を喜びあうハイグレ魔王とTバック男爵とハラマキレディース。

ハラマキBとCにも状況を話す。

神代美耶子「あとは誰が行くか、だな」

ハイグレ魔王「私は行くわよ!散々危険な目に合されたツケを払ってもらわなくちゃね…」

Tバック男爵「勿論、俺様も行くぜ!」

美浜奈保子「私はヤバそうだからパス…」

四方田春海「私もちょっと無理です…」

高遠玲子「私もここに残るわ。屍人が来たら困るし、春海ちゃんを守らないと…」

ハラマキA「私は行くわ!あなたたちはここでハイグレ人間たちを守っていなさい!」

ハラマキAはそうハラマキBとCに指示をする。

ハラマキB「そんな…!リーダー!私も戦います!」

ハラマキC「私だってここまで来たのですよ!?」

ハラマキA「ここから先は何があるかわからない…!そんな所に、あなたたちを行かせる訳にはいかないわ…!」

ハラマキB・C「……」

Tバック男爵「お前ら!リーダーの言う事を聞いてやれよ!」

ハラマキB「でもぉ…」

ハラマキA「大丈夫、ちゃんと帰って来るわよ!部下を守るのもリーダーの務めでしょ…?」

ハラマキC「……約束ですよ?」

ハラマキA「ええ!」

メリッサ・ゲイル「私はこっちで待っているわ。正直行っても足手まといにしかなりそうもないから…」

ベラ・モンロー「勿論私も残る…!マミィとはもう離れたくないから!」

ハイグレ魔王「じゃあ行くメンバーは、美耶子ちゃん、ハラマキA、Tバック男爵、それに私でいいね?」

ハラマキA「それじゃあ、行ってくるわね」

Tバック男爵「絶対倒してくるからな!」

神代美耶子「一緒に頑張ろう…!ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!」

ハラマキC「皆、頑張ってね…!」

ハラマキB「くれぐれも気をつけてね」

メリッサ・ゲイル「こっちは任せて!ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!」

美浜奈保子「私はまだ死ねないんだから、頑張ってよね!ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!」

高遠玲子「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!無理せず、危なくなったら戻ってきてもいいのよ」

石田春子「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!兄さんの仇を討つためにも、頑張ります!」

名越早苗「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!私もみんなと一緒に戦って生き延びます!父さんもそう願っているはずです!」

それぞれ思い思いの言葉を交わし、決戦の地へ向かう。

ハイグレ魔王「それじゃあ、行くわよ!」

決意を込めた目を輝かせ、ガラスの先、いんふぇるのへと向かう。

最終決戦が、始まる。
* Re: SIREN 羽生蛇村でハイグレ襲撃…の、はずが… ( No.33 )
日時: 2019/02/15(金) 21:31:40 メンテ
名前: ハイグレ好き(ブラック)

【ハイグレ魔王 第3日目/10:00:00 いんふぇるの】

ハイグレ魔王「ここは……」

美耶子の力を使った先。

堕辰子の逃げた、ガラスのような床の先。

そこは、綺麗な花の咲き乱れる幻想的な場所だった。

ハイグレ魔王「なんだか凄いわね…見たこともない綺麗な花でいっぱいね…」

Tバック男爵「表向きは、良い場所だな。ここで野球やサッカーがしたいもんだ」

ここを何も知らぬ人が見たら何と思うだろうか。

人の近づけぬ神の園。

幻想的な光景に包まれた現世ならぬ場所。

そう、それは人の言葉にすれば『楽園』と呼ぶにふさわしい場所だった。

ハイグレ魔王「いたわよ…!」

咲き乱れる花の先、視界でギリギリ捉えられる程度の位置に神はいた。

八尾に寄りそわれながら、息絶え絶えで辛うじて生きていると言った状態に見えた。

ハラマキA「あと少しみたいね!」

予想以上に弱っている堕辰子を見て、ハラマキAが喜ぶ。

これならば、いけるかもしれない。

そう思い堕辰子に近づこうとしたその時。

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!

急に地面が揺れ始め、不気味な声が響いた。

八尾比沙子「あなた達…こんなところまでついて来て…絶対に許さないわ」

ズガァン!!!

ハイグレ魔王達と堕辰子、八尾を隔てるように石の柱が地面から現れる。

神代淳「くっくっく、へっへへへへへへへ!!!」

それと同時に、石の蔭から一人の屍人が姿を見せる。

神代美耶子「淳!!」

神代淳にそっくりの容貌をしていた。

神代淳「うおりゃあ!」ブンッ

手に持っていた刀を一振りして、淳が吼える。

神代美耶子「焔薙を持ちだしたのか!?」

淳の持っている刀を見て、美耶子が驚く。

Tバック男爵「焔薙…?名刀って奴か…!?」

神代美耶子「焔薙は神代家に代々伝わる名刀だ。 まさか持ちだされているとは…」

神代淳「うへへへへへ、くくくくくくく!!」

どうだと言わんばかりに名刀を前へ突き出し、笑う。

そんな態度の淳を前に、美耶子が一歩前に踏み出した。

ハイグレ魔王「美耶子ちゃん…!さっきの光であいつを倒せないの!?」

神代美耶子「1度発動させたら次の発動まで少し時間がかかるんだ!」

ハラマキA「なら、ここは私に任せて!美耶子ちゃんを守りながらあいつの相手をするわ!」

Tバック男爵「おいおい、相手は刀を持っているんだぞ! 後ろには猟銃だって担いでる!」

ハラマキA「だからこそ私の出番なのよ!」

懐から三日月形の大鎌を取り出し、今まで使われなかった名刀は、出番が来た事を歓喜するかのように手の中で震えた。

ハラマキA「早く行って!堕辰子にあの女が何かしようとしてる!」

はるか向こうで、堕辰子が光り始めていた。

八尾が祈りをささげ、何かをしている様だった。

Tバック男爵「…………負けたらぶっ飛ばすからな!!」

そう強くいって、堕辰子の元へと走り出す。

神代淳「うおりゃあ!!」

ここは通さないぞと言わんばかりに淳が猟銃を構えようとするが。

ハラマキA「お前の相手は私よ!」

予め屍人から奪っていた38口径の銃を放ち、淳の動きをけん制する。

ハイグレ魔王「私達も行くわよ!」

ハイグレ魔王とTバック男爵は走り出す。

淳はどちらか一方でも仕留めようと焔薙を振ろうとするが、それもハラマキAの大鎌に防がれてしまう。

神代淳「うおおおおおおおおおおっ!!」

邪魔をされて怒り狂い、ハラマキAを威圧する淳。

ハラマキA「そんな怒られ方じゃ怖くないわね!ハイグレ魔王様の方がよっぽど怖いわよっ!」

負けじと淳を見返して立ちふさがるハラマキA。

絶対不利の戦いが、はじまった。

ハイグレ魔王「復活する前に倒すのよ!」

Tバック男爵は鉄パイプを構え、ハイグレ魔王は猟銃を構える。

が、一足遅かった。

堕辰子「グウククククククケィオ!!!」

サイレンのような鳴き声を響かせて、瀕死の堕辰子が起き上がる。

真っ白い光を纏いながら。

八尾「ああ、復活なされたのね…実は、全て返されたのね」

八尾が堕辰子を見上げながらとけた笑みを漏らす。

神代美耶子「そんな…完全に治ってる・・・・」

復活した姿よりも美しく、歪な姿で舞う堕辰子。

それは謀らずも、その場に居る全員に完全なる復活を遂げた事を告げた。

Tバック男爵「こんのやろー!!」

力強く石ころで堕辰子を叩きつける。

バシュウ!!

Tバック男爵が渾身の力を込めて投げた石ころは、堕辰子に弾かれてしまった。

ハイグレ魔王「こいつっ!」バンッバンッ!!

これならどうだとハイグレ魔王が猟銃で堕辰子を狙うが、それも傷一つ負わせることが出来なかった。

八尾比沙子「無駄よ。神に現世の物の攻撃が効くとでも思ってるの?」

嘲るように八尾が言う。

Tバック男爵「それならこれでどうだ!おりゃ――――っっ!!!」

素早い動きで堕辰子の死角となる後ろへ回り、Tバック男爵がフルスイングのバットを叩きこむ。

それがただの生き物相手であったのならば、おそらく耐えられるものはいなかったであろう。 ただの生き物相手ならば、の話だが。

バシュウ!!

何かが燃えるような音がして、Tバック男爵の鉄パイプの堕辰子に触れた部分が消し飛ぶ。

Tバック男爵「げえぇ!?なんだこりゃあ!」

堕辰子「グググググイィ!!」

無駄だと言わんばかりに堕辰子がけたたましく吠える。

八尾比沙子「無駄よ。宇理炎は封印したもの。もう堕辰子様を止められるものは無いわ」

八尾も勝ち誇ったように高笑いをする。

八尾比沙子「向こうでも決着がついたみたいだし、もう終わりにしましょう」

言葉に釣られてハラマキAの方を見ると、淳がハラマキAの大鎌を撃ち飛ばしていた。

神代淳「くっけけけけけえけええっけけえ!!!」

ハラマキA「うぅ〜……!」

拳銃は既に弾切れ。

不死身の敵を相手に善戦したハラマキAだったが、限界が来てしまった。

ハラマキA(やっぱり私じゃダメだったのかな・・・・?)

なにをやってもだめ。

いつも失敗ばかり。

今回も、そうなってしまうのか。

ハラマキA「やっぱり私は……何もできないの…?部下を守る事さえ…」

手に持った弾切れの拳銃が、滑り落ちる。

それが地面に落ちる前に、ハラマキAは肩を叩かれた。

宮田司郎「良く頑張ったじゃないか。お陰で間に合ったよ。あの変な二人のリーダーにしては上出来だ」

ハラマキA「え……?」

時は少し前に遡る………
* Re: SIREN 羽生蛇村でハイグレ襲撃…の、はずが… ( No.34 )
日時: 2019/02/15(金) 21:39:09 メンテ
名前: ハイグレ好き(ブラック)

【ハラマキB・ハラマキC 第3日目/9:32:00屍人ノ巣 水鏡】

ハラマキたちは四方八方に広がって行った…

少なくともいんふぇるのの中は邪魔されることはないだろうが、屍人たちから戦ったり逃げたりすることで

離れ離れになっていったのだった…

メリッサとベラが逃げた先には突然現れる怪力屍人…

高遠と春海の逃げた先には5体ほどの蜘蛛屍人…

安野と奈保子の逃げた先には犬屍人…

春子は羽屍人となった兄の石田徹雄を見つけ…

早苗は頭脳屍人となった父の名越栄治を見つけ…

パンスト兵たちは、犬屍人化したパンスト兵数体と戦い…

ハラマキBとハラマキCは運が悪すぎるのか、行く先々で屍人…家の中に逃げ込んでも屍人…屋根の上に逃げ込んでも

犬屍人に蜘蛛屍人に羽屍人…

皆それぞれ戦い…逃げて…そして考える…

基本的に戦うことで重要なのは、まずは考えることだった…

態々正面から戦わなくても、何らかの罠を張ればいい…

誘いを掛ければいい…

ベラ・モンロー「はいぐれっ!はいぐれっ!はいぐれっ!」

四方田春海「はいぐれっ!はいぐれっ!はいぐれっ!」

例えばベラと春海が屋根の上でハイグレコールをしているところを、怪力屍人と蜘蛛屍人たちを引き寄せ、

その隙にメリッサが怪力屍人にアンテナを投げ刺し、高遠が壁を登ろうとしている蜘蛛屍人たちを背後から襲い掛かる。

羽屍人の石田徹雄の羽を拳銃で撃ってそのまま落下し、頭脳屍人の名越栄治一人を倒すことで、多くの屍人たちが

倒されていった…

特に頭脳屍人を倒すことがとても大きな戦果だといえるだろう…

そんな中、宮田と牧野の二人が屍人の巣の中へ入った時には、屍人の多くが倒れているところだった…

牧野慶「これは…!?」

宮田司郎「ありがたい…戦う手間が省けたようだ」

宮田と牧野は屍人が倒れている状態である為、水鏡までほぼ素通りで行けた。

偶然バッタリ会った安野と奈保子に案内され、

更に出会ったハラマキBとハラマキC事情を聞くことができた。

ハラマキB「誰かが何とか頭脳屍人を倒すことができたけど…ラスボスはあの中よ!でも、確かあそこに入れるのは

堕辰子の血か生贄の血が必要って言ってたけど、美耶子ちゃんって子もあの中に…」

つまり、他に入る手段がないってことになる…

しかし…

宮田司郎「いや…手はある…」

ハラマキC「え…あの中に入れる方法が他にも…!?」

すると、宮田は亜矢子が燃えた生贄の場所で、ある物を拾った。

それは…

牧野慶「うぅぅ…!!?」

思わず牧野は吐き気がした。

それは、亜矢子が燃やされた片手が取り残されていて、僅かに血がまだ残っていた。

宮田司郎「この手を使えば、入れるんじゃないのか…?」

ハラマキC「あんたはどこまでも怖いわね…!」

そして、一見馬鹿馬鹿しいやり方だと思ったら、本当に中に入ることができたのだった…


――――――――そして今に至る…―――――

もういないと思っていた生存者。

それが今、ハラマキAの肩を叩いた。

牧野慶「ハイグレ魔王さん!これを受け取ってください!」

牧野が何かの像を持ちながらハイグレ魔王に駆け寄る。

神代淳「おえええあああああ!!」

牧野を先にいかせないように刀を振り被る淳だったが、3度目の邪魔をされてしまった。

ゴシャア!

鈍い音がして、ネイルハンマーが淳の頭に当たる。

宮田司郎「邪魔をするな」

ハラマキA「え…えっ?」

宮田司郎「真打ちというのは最後に登場するものだ」

笑いながら宮田が懐から銃を取り出す。

その姿は、とても大きく見えた。

宮田司郎「ほら、お前の銃だよ」

もう一丁の銃が、ハラマキAに手渡される。

何度も使った銃。

数々の危機を救ってくれた銃。

一度くだけた心が、再構成されていく。

ハラマキA「………え―――い!!!」

バシュウッッ!!!

声と共に発射された弾は淳の額へと一直線へ進む。

神代淳「ぐわぁぁああ!!」

先程の銃のダメージが溜まっていた淳が耐えきれなくなり、倒れる。

宮田司郎「今のうちだな」

宮田が倒れた淳に駆け寄り、焔薙を奪う。

宮田司郎「俺が、俺としてやるべきことを、やり遂げる」

焔薙を持って走り出す。

求導師にはなれなくても。

兄のようにはなれなくても。

宮田司郎は、宮田司郎として生きていく。

小さな子供に教えられた事を胸に、宮田は走り出した。

八尾比沙子「ぞろぞろと集まって……うっとおしいわ!」

宇理炎と焔薙が揃ってしまった危機感に苛まれながら、八尾が吐き捨てる。

八尾司郎「仕方ない。堕辰子様!そのお姿を!!」

堕辰子「キュオオオオオオオオオゥオケェ!!」

八尾が言うとともに、堕辰子の姿が消えていく。

ハイグレ魔王「逃げるのか!?」

神代美耶子「違う!視界はまだ消えてない!見えないだけだ!」

八尾比沙子「ゆっくり一人ずつ殺してやるわ!」

完全に消えた堕辰子。

影も残さず消えたそれをみつけるのは、不可能だ。

これだけの人数が、いなければの話だが。

牧野慶「ハイグレ魔王さん!これを!!」

牧野がハイグレ魔王に銅像を渡す。

ハイグレ魔王「これは?」

神代美耶子「別の宇理炎だ!!」

宇理炎。

使用者の魂と引き換えに全てを浄化する神の力。

ハイグレ魔王は既に神代の呪いで不死身になっている。

それはつまり、宇理炎を無制限に使えると言う事になり得た。

宮田司郎「おい変態、これを使え」

宮田がTバック男爵に刀を渡す。

名刀、焔薙を。

Tバック男爵「お、俺でいいのか?って、な、なんだぁ!?」

Tバック男爵が焔薙を持った瞬間、刀身が白く燃え上がり始めた。

宮田司郎「木る伝の力だ。それなら堕辰子の首を落とせる」

木る伝というのが何かわからなかったが、刀身からあふれ出る力がぼんやりとTバック男爵に勇気を与えた。

Tバック男爵「へへ、やっぱ最後は俺様じゃねえとな!!」

鉄パイプを振るった時と同じように、焔薙をブンッとふる。

Tバック男爵「一度こんな日本の刀、持ってみたかったんだ」

美耶子「私が視界ジャックをして堕辰子の場所を伝える!」

美耶子が言いだす。

宮田司郎「俺も手伝おう」

牧野慶「私もやります」

宮田と牧野が続いて言う。

ハラマキA「私が援護射撃で隙を作るわ!」

ハラマキAと宮田が銃を構える。

ハイグレ魔王「動きが止まったら宇理炎を撃つ!」

Tバック男爵「最後は俺様が叩き斬ってやる!」

誰が示したわけでもなく。

それぞれが自分の出来る事をやる。

即席の布陣は、神を越える力となる。

堕辰子「キュウウウウウグイエグエエエエエエ!!」

姿を消した堕辰子が、耳障りな声で鳴く。

それは、全員の頭を例外なく苛んでいった。

それでも、誰一人として隙を作る事はしない。

どう足掻いても絶望。

その状況を打開するため。

明日を生き、逃げ場なんて無いこの状況から抜けだすために。

誰一人未来を諦めなかった。

ハイグレ魔王・神代美耶子・牧野慶「・・・・・・・・・そこだ!」

3人が同時に指をさす。

V字型に並んでいた3人が示した方向は、1点で結ばれていた。

ハラマキA「たああああ!!!」パァンパァン!!

宮田司郎「ああああああ!!」パァンパァン!!
* Re: SIREN 羽生蛇村でハイグレ襲撃…の、はずが… ( No.35 )
日時: 2019/02/15(金) 21:49:53 メンテ
名前: ハイグレ好き(ブラック)

2人が示された場所に一斉に銃を放つ。

堕辰子「キュウエエギイイ!!??」

この世のものではあるが、拳銃でも堕辰子に少量だが隙を作らせた。

ダメージこそ与えられないものの、ハイグレ魔王と美耶子が宇理炎を撃つまでの間を十分に稼ぐことが出来た。

ハイグレ魔王「全部…終わらせてやるわ!!」カッ

ハイグレ魔王が掲げた宇理炎が光り、堕辰子のいるであろう場所に煉獄の焔を作りだした。

堕辰子「グェエェェェェェエエエ!!!!!」ボオオオオオオオオッ!!

全てを浄化する焔に包まれて、堕辰子がもがく。

Tバック男爵「俺に任せろ!!」

強く強く踏み込んで、刀を一閃、走らせる。

スパァン!!

宇理炎と同じく全てを浄化する力を持った刀は、過たず堕辰子の首を切り落とした。

堕辰子「ギュアアアアアアアアアアアア!!??!?!?!?」

断末魔の悲鳴をあげて、堕辰子が倒れる。

忌々しい、サイレンの音を島中に響かせて。

消えていた姿が現れ、ずたぼろの体を地面に咲き誇る花に沈めた。

暫くぴくぴくと痙攣していた体はやがて静かに止まった…


ハラマキA「………」

ハイグレ魔王「や……やったの……?」

宮田司郎「……そのようだな」

神代美耶子「……倒したのか」

牧野慶「……み、みたいですね」

Tバック男爵「………おおおおおおおおおおーーーーーーーーーっ!!!」

全員の感情が爆発する。

6人「やったぞーーーーーーーーっっ!!!!」

全ての元凶と思われる敵を。

神を、倒した。

八尾比沙子「……堕辰子様」

倒された神を呆然と見つめる八尾の容姿は、醜悪な老婆へと変わっていた。

八尾比沙子「不死もなくなり…復活した堕辰子様も倒され……でも、次の世界では……」

ふらふらと堕辰子の頭を抱えた八尾は、その場に結界のようなものを出した。

八尾比沙子「次の世界では…」

宮田司郎「ヤバい、逃げるつもりかっ!」

Tバック男爵「逃がさねえぞ!!」

Tバック男爵が追おうとするものの、到底間に合う速さではなかった。

そのまま結界に居ればの話であったが。


ハイグレ魔王「てや!!」ビビビ〜!! ※指からビーム

ハイグレ魔王の声と共に、八尾の体がはねとばされる。

結界から飛ばされた八尾は、当然他の世界に行くことが出来ない。

ハイグレ魔王「今よ!美耶子ちゃん!!」

神代美耶子「こっちの宇理炎も準備万端だ…!宇理炎の焔よ!!」

美耶子の言葉と共に、八尾が宇理炎の青白い焔に包まれる。

八尾比沙子「ぎゃあああああああああああああああ!!!!!!!!」

壮絶な叫びと共に、八尾の体が燃え尽きる。

皮肉にも、幾人もの娘を堕辰子の生贄として燃やしてきた八尾は、浄化の焔によって燃やし尽くされて死んだ。

ハイグレ魔王「全く、ちょっとヒヤヒヤしちゃったわよ」

神代美耶子「これで、全部終わったんだな」

宮田司郎「ああ、多分な」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・・・・

激しい戦いを終えたのび太達をなお追い詰めるように、地面が揺れた。

ハラマキA「な、なに…!?」

ハイグレ魔王「きっと…神を失ったから、常世が崩壊し始めているのよ!」

牧野慶「早く逃げよう!」

Tバック男爵「ここまで来て生き埋めなんて勘弁だぜ!!」

出口に向かって全員で走る。

生きるために。

明日を迎えるために。


ハラマキA「助かったぁ〜〜」

数十秒後、ハイグレ魔王たち全員が出てすぐに、常世は崩壊して消え去った。

それは図らずも、堕辰子が完全に死んだ事を表していた。

ハラマキB「ハイグレ魔王様!リーダー!無事でした!?」

ハラマキA「もちろん!約束したでしょ?」

ハラマキC「あー、本当に疲れたよー…もうこりごり」

Tバック男爵「この名刀、貰っちまっていいのかな!」

ハラマキC「いや、だめでしょ」

高遠玲子「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!本当にこれで…助かったのね…!春海…もう大丈夫よ!」

四方田春海「はいぐれっ!はいぐれっ!はいぐれっ!先せ…お母さん…!」

メリッサ・ゲイル「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!ベラ…!これでやっとお化けはいなくなったわよ…!」

ベラ・モンロー「ハイグレの力のお陰よ!はいぐれっ!はいぐれっ!はいぐれっ!」

宮田司郎「……牧野さん」

牧野慶「……なんですか?」

宮田司郎「俺は、俺としていきます」

牧野慶「………わかりました」

神代美耶子「本当に、全て終わったんだな…ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!こんなに嬉しいこと初めてだ…!」

恩田理沙「お姉ちゃん…助かったのね…私達…!ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!」

恩田美奈「そうよ…!でも、私はこれから宮田先生と一緒に生きていくわ…ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!」

前田知子「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!私も牧野さんと一緒に生きていきます!今度は私が牧野さんを支える番です!」

安野依子「これでやっと先生に会えますぅ…!!ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!」

美浜奈保子「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!やっと帰れるのねー!!もう私疲れた―――!!」

石田春子「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!兄さん…これで、終わりです…」

名越早苗「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!お父さん…今までありがとう…!」

思い思いの会話をして、全員で喜びを分かち合う。

ハイグレ魔王「でも…まだ上に屍人はいるみたいだから、宇理炎で殲滅しにいかなくては…まだ終わってないわよ…!」

神代美耶子「そうだな…!ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!でも、お前たちと一緒なら怖くないさ!」

ハイグレ魔王「生意気そうな態度は相変わらずね…でも、そういうあなたは好きよ♪」

Tバック男爵「ああ、今は早く朝日が見たいけどな…」

ハラマキA「そう言えばもうそんな時間なのね…お腹空いたわ…」

ハイグレ魔王「はいはい、後片づけが終わったらご馳走にしてあげるから。最期の作業をするわよ!!」

―――――――――………―――――――

【後日 三隅日報】

羽生蛇村を襲った土砂災害の生存者16名を発見しました。

男性2人、女性12人、女児2人という事です。

数人がケガを患っていたようですが、命に別状はなく、生存者は無事だという事です。

更に、自衛隊は別の数人の男女を発見したようですが、大型のヘリで助けに行ったときには既に姿を消していたそうです。

自衛隊は、引き続き調査を続けるとのことです。


ハラマキA「だってさ、ハイグレ魔王様」

Tバック男爵「それにしても…俺たちがまさか人を助ける側になるなんて思わなかったな…!まぁ、あんな状況だったら

死なれても困る訳だし…」

ハラマキB「まあ、良いじゃないの?皆無事なんだし!それに…知子ちゃん…牧野さんと言い感じで打ち解けているし、

将来洗脳者と未洗脳者という組み合わせも遠くないわね♪」

ハラマキC「それを言うなら、美奈ちゃんだって、宮田さんと上手くいけば結婚するかもしれないわね…!

洗脳者と未洗脳者の間に子供出来ちゃったらどうなるのかな〜?」

Tバック男爵「それを言うなら、美浜だってハイグレアイドルになるって言い出して張り切っているみたいだぜ…?

ああいう無茶そうなことをハッキリと言いながら行動する奴は好きだぜ!ガハハハハ!!あ、ついでに安野は先生って奴に

ドン引きされててんやわんやみたいだがな…こいつはまだまだ時間の問題か!」

ハイグレ魔王「そうね…私がああやって誰かの命を救うなんて、アクション仮面とあの子の影響かしらね…それに、

美耶子ちゃんだけど、ケルブっていう飼い犬と一緒に救助された後、ハイグレ人間の町に移り住むことになったみたいだけど、

そこで出会ったパンスト兵に一目惚れしてうまくいっているみたいよ…?そのパンスト兵はあの村で懸命に戦った

パンスト兵の一人だけどね…」

ハラマキA「へぇ〜…!あのハイグレ人間になっても堅物そうな娘がねぇ…でもなんでそのパンスト兵だったのですか…?

もしかして、只者じゃなかったりして…」

ハイグレ魔王「元々パンスト兵は人間の男性から転送させた存在だからね…確かあのパンスト兵の元々の名前は…

須田…恭也…だったかしら…?」



神代美耶子「そうか…お前…恭也って言うんだな…?これからもよろしく頼むぞ!ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!」

黒のハイグレ姿の美耶子は、そのパンスト兵の腕を抱きながら内心嬉しそうに歩く。

そして、そのパンスト兵はまだハイグレ銃が修理中の為、代わりに護身用として、何故かあの村での戦いに咄嗟に拾った

火掻き棒を持ちながら、美耶子と一緒に楽しそうに歩いて行くのだった…
* Re: SIREN 羽生蛇村でハイグレ襲撃…の、はずが… ( No.36 )
日時: 2019/02/15(金) 21:53:55 メンテ
名前: ハイグレ好き(ブラック)

はい、ではSIRENはこれで終わりです!楽しめた方がいればそれで嬉しいです!
ちょっと難しいと思う人もいれば、まぁそこは仕方ありませんが…(笑)
では、改めてここまで読んで下さった方たち、どうもありがとうございました!
* Re: SIREN 羽生蛇村でハイグレ襲撃…の、はずが… ( No.37 )
日時: 2019/02/16(土) 00:18:01 メンテ
名前: 終わった人

面白かったぜ。サイレンの世界でサイレンの登場人物とハイグレ魔王とその仲間たちがいい化学反応をおこして最高の作品だった。また、リクエストやってほしいぜ。
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