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* 閃の軌跡〜ただひたすらに、ハイグレへ〜

日時: 2019/06/23(日) 11:15:14 メンテ
名前: ものし

時に七耀暦1207年。ゼムリア大陸は大いなる黄昏を回避し、平和な暮らしを喜び合っていた。そう、あの時までは・・・。8月19日、午前8時19分。エレボニア帝国首都ヘイムダルの中心、バルフレイム宮上空に突如としてそれは現れた。

「ピンクのクラゲ?」

ヴァンクール大通りから眺めていた男性市民は、一瞬そう思った。ピンクの球体を半分に切ったような形をしていたからだ。

「バルフレイム宮に降りてくるわ!!」

ドライケルス広場に観光で訪れていたレミフェリア公国出身の女性は、足のようなものを伸ばして着陸してくるその物体を指差しながらそう言った。

「すぐにレーグニッツ閣下に報告を・・・なんだ、あれは!?」

帝都庁に連絡をしようとしたバルフレイム宮の職員は、ピンクの未確認物体から出てくる無数の飛行物体を見て驚愕した。異様な風体でオマルのような飛行艇に乗り、大型銃を構えている。

「ユーゲント陛下とプリシラ皇妃をお守りするんだ!!」

近衛兵たちが未だ療養中の皇帝、その看病をしている皇妃のいる奥の間に走っていく。

「帝都は・・・帝国は・・・世界はどうなってしまうんだ!?」



バルフレイム宮、帝都庁、ヘイムダル中央駅、ヘイムダル港、ヘイムダル空港など、政治・交通の要衝が瞬く間に電撃作戦によって制圧された。

「ハイグレ!!ハイグレ!!」

「ハイグレ!!ハイグレ!!」

襲われた人々は殺されるわけでも拘束されるわけでもなく、男女問わずハイレグの水着姿でコマネチに似たポーズをしていた。

「ナイツ・オブ・ルブルム!!」

「カレイドフォース!!」

騒ぎを聞きつけてバルフレイム宮に急行しようとしたレクター・アランドールとクレア・リーヴェルトはドライケルス広場で敵部隊と遭遇、交戦していた。

「倒しても倒してもきりがありませんね、レクターさん。」

軍用拳銃を的確に当てながら撃墜していくクレア。

「ああ。この有様じゃ、陛下も、皇妃殿下も、レーグニッツ知事も敵の手中に落ちちまってるんだろうな。」

レイピアで迫ってくる敵を次々になぎ倒していくレクター。

「オリヴァルト殿下が旅行中で不在というのは幸いでしたね。さて、サンクト地区に敵の手が伸びる前にアルフィン殿下だけでもお助けしないと・・・」

「ここは俺が足止めする。先に行け、クレア。」

「ええ。レクターさんも気を付けて。」

クレアはモータルミラージュを放って退路を確保し、サンクト地区へ急行した。

「マジでやばいな・・・」

レクターとともに応戦していた第一機甲師団、情報局部隊は次々に謎の光線を浴び、ハイレグ水着姿にされていた。

「クローゼ、ルーシー、レオ、悪いな。やっぱ同窓会、行けそうにねぇわ。」

レクターはこれから起こるであろう自分の運命に抗うため、敵陣に切り込んでいった。



東部地区のマーテル公園には、数多くの市民たちが逃げ込んでいた。しかし、帝都憲兵の部隊の一角が崩されると、袋のネズミになった帝都市民たちは次々に敵弾に倒れ、ハイレグ水着姿にされいった。

「ハイグレ!!ハイグレ!!ハイグレ!!」

「ハイグレ!!ハイグレ!!ハイグレ!!」

フィオナ・クレイグとパティリーは公園内を流れる滝をバックにして並んでハイレグ水着姿でコマネチをしていた。

「ハイグレ!!ハイグレ!!気持ちいいわね、パティリーさん!!ハイグレ!!ハイグレ!!ハイグレ!!」

フィオナは慎み深い帝国淑女のはずだが、今はオレンジ色のハイレグ水着姿ではしたないポーズに勤しんでいる。

「ハイグレ!!ハイグレ!!マキアスの野郎には見られたくない・・・ハイグレ!!ハイグレ!!ハイグレ!!」

パティリーは黄色のハイレグ水着姿だったが、まだ恥ずかしいのか、顔をゆがめてポーズをしていた。
 
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* Re: 閃の軌跡〜ただひたすらに、ハイグレへ〜 ( No.12 )
日時: 2019/07/27(土) 06:01:23 メンテ
名前: ものし

「しっかし、随分と歯ごたえのある敵だったな。チッ、もう少し早く来られればこんなことにはならなかったものを・・・」

ランディがため息をつく。男子生徒6人、女子生徒4人がハイグレポーズをしている。

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

男子たちは違和感がありまくりだが、女子たちはそれは見事なハイレグ姿だった。

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

レオノーラは大きな胸を揺らして躍動し、マヤは真面目な顔をし、サンディはお上りさんで恥ずかしそうに顔を赤くし、ゼシカは凛とした表情で堂々とハイグレポーズ。

「じゃじゃ馬とイーグレットもハイグレ人間になっておけばよかったんじゃねえか。ちったあ見られたもんだったかもしれねえぜ。」

「アッシュ、こんな時に・・・って、微妙に失礼ね。」

「どうしてユウナさんとミュゼさんはハイグレ人間になってよくて、わたしはダメなんですか?」

アッシュは女子のハイグレ人間姿を堪能しており、ユウナとアルティナはそれにかみついた。その時、リィンの端末にトワから通信が入った。

「リィン君、助けて!!1号車にパンスト兵が侵入してきたの!!」

通信越しにハイグレ光線、ミハイル主任たちが応戦している音が聞こえる。

「先輩、すぐ行きます!!」

リィンは納めなおしていた刀を抜いて、1号車に向けて走り出した。



ベッキー、リンデ、ミントの3人は教官用客室から出ないようリィンに指示されていたが、1号車が襲われている状況のため後ろから援護射撃していた。

「リンデ、どないしよう?このままじゃトワ先輩たちがあかんで・・・」

「どうしようと言われても、援護するしかありませんよ。なかなか当たらないですけどね。」

「はわわ、わたし、実技の点数すごく悪かったんだよね。うわーん、ハイグレ人間になりたくない!!」



「ヴァレリーちゃん、もっと頭を下げて!!ルイゼちゃんはタチアナちゃんの援護を!!」

トワが間髪入れずに全体を指揮する。全員椅子等に身を隠しながら応戦しているが、1号車の構造では多勢に無勢。

「シュバルツァーとオルランドはまだか!?」

「今連絡しました。すぐにパンスト兵を排除しに来てくれます!!」

そんなやり取りをしつつも、ミハイルもトワも自らの銃撃は継続している。

「うわあああああああっ!!」

一番後ろにいたパブロの体が赤く光った。その場で大の字になり、ハイグレ姿にされてしまう。

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

緑色のハイレグ水着姿でその場でハイグレポーズを始める。

「パブロさん!?ひいっ・・・・」

臆病な性格のタチアナは、魔導杖での攻撃の手を緩めてしまった。その隙をパンスト兵たちは見逃さなかった。

「キャアアアアアアアアアアッ!!」

タチアナに集中砲火が浴びせられ、彼女もハイグレ光線を浴びてしまった。体をのけ反らせて悲鳴を上げ・・・

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

黄色のハイレグ水着を着てその場でハイグレポーズ。泣きながら苦しそうにしていた。

「敵が侵入してくるぞ!!」

パブロとタチアナがやられたために中央の弾幕が薄くなり、パンスト兵が侵入し、ヴァレリーとルイゼにハイグレ光線が浴びせられた。

「うっ!?」

「ひあっ!?」

「ヴァレリーちゃん!?ルイゼちゃん!?」

トワが悲鳴を上げる。2人はその場で大の字になり、あっという間にハイグレ姿に・・・・。

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

ヴァレリーは白、ルイゼはオレンジのハイレグ水着姿にされ、その場でコマネチを始める。

「あっ・・・・」

トワは一瞬のスキを突かれ、パンスト兵に至近距離で銃口を向けられた。ミハイルが助けたそうにしているが間に合いそうにない。

「女神様、助けて・・・・」
* Re: 閃の軌跡〜ただひたすらに、ハイグレへ〜 ( No.13 )
日時: 2019/07/28(日) 12:48:33 メンテ
名前: ものし

「トワ先輩!!うおおおおおおっ!!」

トワが天を仰いで目をつぶった刹那、リィンが1号車に飛び込んできた。そして、続けて飛び込んできたランディと共にパンスト兵を撃退した。

「リィン君、怖かった、怖かったよぅ・・・・」

トワはリィンの胸元に飛びついて泣きじゃくった。リィンは頭を撫でて落ち着かせる。

「なんだよ、俺だってパンスト兵を倒したのに・・・・」

いい思いができないランディがぶつくさと文句を言う。

「リィン教官!!」

ユウナたちも追っつけで武器を持ってやってきた。そして、甘々な光景を見て全員ジト目になる。

「へぇ、邪魔しちまったみたいだな。ったく、タラシが・・・」

「今さらだと思います、アッシュさん。まあ、微妙に腹立たしくはありますが。」

アッシュとアルティナは口々に勝手なことを言っている。

「私もとっても怖かったので、リィン教官に慰めてもらいましょうか。」

「あんたはそんなタマじゃないでしょ。」

ミュゼとユウナの掛け合いもいつも通りだった。

「しかし、襲撃されて生き残ったのが我々だけですか・・・」

冷静なクルトは、ハイグレポーズをしているパブロ、タチアナ、ルイゼ、ヴァレリーを見て嘆く。

「ラクウェルには入れないし、この後どうしたら・・・・あっ、通信・・・ちょっと待ってください。」

ティータ宛にアークス通信が入った。その相手は・・・・

「ジョゼットさん!?無事だったんですね!?」

「やあ、ティータも無事だったんだね。リーヴスから脱出した列車があるって聞いたから、もしやとは思ったんだけど・・・」

「今、どこにいるんですか?」

「ガラ湖のあたりかな。ティータはどこにいるの?」

ティータはかいつまんで事情を説明した。

「そっか、いろいろ大変だったね。じゃあ、ボクが山猫号Uで迎えに行くよ。」

ジョゼットはカプア宅急便の仕事でヘイムダル空港にいるときにパンスト兵に襲われた。そして、命からがらダッシュしてきたというわけだ。

「ありがとうございます、ジョゼットさん。」

「いいっていいって。それに、あんたたちにとって大切なお客さんたちも救い出せたしね。」

それについては到着した時のお楽しみという感じでジョゼットは通信を切った。



ラクウェル陥落の報は、ジュノー海上要塞に届けられた。そして、パンスト兵が夜のためかそれ以上の攻勢には出てこないことも。

「ウォレス、この動き、そなたはなんと見る?」

「恐らく、強大な軍事力を誇るラマール領邦軍とオルディスは無視でしょうな。ミルサンテ、グレンヴィル方面をヘイムダル側のパンスト兵とともに挟撃するつもりかと。」

「だろうな。しかし、厄介だな。敵であればいかほどの者であろうと恐れることはないが、ラクウェルにはハイグレ人間にされた一般市民が大勢いる。」

「ええ。大規模な軍事作戦は取れませんな。」

帝国最強と謳われるオーレリア・ルグィンは大きく嘆息した。
* Re: 閃の軌跡〜ただひたすらに、ハイグレへ〜 ( No.14 )
日時: 2019/08/02(金) 06:02:30 メンテ
名前: ものし

約1時間して、山猫号Uが夜闇に乗じてやってきた。デアフリンガー号の近くに着陸すると、すぐさま扉が開いた。

「兄様!!」

「リィンさん!!」

一目散に出てきて艦を飛び降り、2人がリィンに飛びついてきた。

「ちょっと、エリゼ、アルフィン殿下も、お年頃なんですから少しは・・・」

「もう、私たち、とっても怖かったんですから。ジョゼットさんが来てくれなかったら、私たち、ううっ・・・・」

「そうです。きっと私たち、ハイグレ人間にされて変てこなポーズをして・・・・助けに来てくれなかったリィンさんが悪いんです!!」

「大丈夫ですよ。これからは俺が必ず守りますから。もちろん、エリゼもな。」

「絶対ですよ、リィンさん。絶対にハイグレの魔の手から守ってくださいね。」

「そうです。ハイグレ人間になるくらいなら死んだ方がましです!!もしもの時はお嫁に行けなくなる責任を兄様に取ってもらいますからね!!」

周囲には、こいつ爆発しろという目で見ているランディとアッシュ、自分も飛びつこうとするミュゼとそれを止めるユウナ、醒めた表情のクルトとアルティナ。

「微笑ましいですね、本当に。お二人とも、リィンさんが無事と知った途端、とてもそわそわしていらっしゃいましたから。」

後ろから出てきたクレアがミハイル主任に向かって苦笑しながら言う。

「お前も無事だったか、クレア。アルフィン殿下とエリゼ嬢の護衛、ご苦労だったな。」

「ええ。ミハイル兄さんも私もお互い死地を潜り抜けられたようですね。」

「ヘイムダルはやはり?」

「すべてハイグレ魔王の管理下にあります。鉄道憲兵隊も帝国軍も帝都庁も機能を停止しています。」

「そうか・・・。さて、これからどうしたものか・・・」

帝国はヘイムダルと交通要所を寸断され、交通網の連絡が途絶。このままでは圧倒的な科学力の前に一方的にやられてしまうだろう。

「アガットさんやエステルお姉ちゃんたちと合流できれば・・・」

「あいつらとの連絡はボクも何回か試してるんだけどダメなんだよね。」

ティータとジョゼットも難しい顔をして考え込んでしまう。

「ひとまず、どこか態勢を立て直すために身を隠せる場所・・・・そうだ、いい場所がある・・・」

トワはアークスを取り出すと、すぐさまエマに連絡をした。



「ハイグレ魔王様、報告いたします。」

「どんな報告かしら?」

「放っていたスパイがエレボニア征服計画の一番の障害である対象Rに接触しました。」

「あら、それならさっさとハイグレ人間にしてしまった方がいいんじゃないの?」

「いいえ、泳がせておきます。何といっても、内戦と大いなる黄昏を食い止めた立役者ですから、色々な面々を一網打尽にできるチャンスが巡ってくるでしょう。」

「いいでしょう。邪魔な奴は皆殺しよ。」

その男、ハイグレ魔王は仮面の下で笑いをかみ殺していた。
* Re: 閃の軌跡〜ただひたすらに、ハイグレへ〜 ( No.15 )
日時: 2019/08/04(日) 07:15:02 メンテ
名前: ものし

山猫号Uはラクウェル近郊からイストミア大森林、エリンの里に向かっていた。

「ふぅ、先ほどは取り乱してしまってごめんなさい。私たち、恐怖のあまりリィンさんのせいでもないのに好き勝手言ってしまって・・・」

「私もです。こんな時にお嫁に行けなくなる心配をするなんて・・・あ、でも、兄様のお嫁になるのが嫌とかそういうわけではなくて・・・」

「エリゼ、それならもし私もハイグレ人間にされたら、一緒にリィンさんのお嫁さんになりましょう。」

「いやいやいや、冗談はやめてください。」

リィンがかぶりを振って否定する。

「しかし、エリゼ、クレア少佐がいたとはいえ、よく無事だったな。」

「本当にあの時はダメかと思いました。私たち目掛けて飛んできたハイグレ光線の束を少佐がすんでのところで撃破してくださって・・・」

「そして、クレアさんが敵を大勢引き付けて私たちを逃がしてくれました。そうしたら、空を低空飛行しながらパンスト兵から逃げている山猫号Uを見つけて・・・」

「ジョゼットさんに緊急通信を入れて着陸してもらったんです。クレア少佐もご無事で戻ってきてくださって・・・」

「なるほどな。大いなる黄昏で得た縁がこんな形で役に立つとはな。」

リィンはしみじみとそう思った。今回もどんな試練が待ち受けていようと、それを乗り越えていける仲間たちがいるのだ。



「お祖母ちゃん、この大変な時に今までどこに行っていたの?」

「妙な霊脈の流れを感じてのう。調べていたところにあんな物がやってくるとは。妾も長生きしていると妙なものを見ることになったわ。」

「そういう話じゃなくて、どうしてこんな時に連絡もなしに勝手に行動するのか聞いてるんだけど!?」

エマがロゼに激昂する。普段のお約束の光景だ。セリーヌがやれやれという感じで間に入る。

「ロゼに何を言っても無駄よ。で?あのハイグレ城とやらに対抗できる方法が何か見つかったの?」

「うむ。可能性の一つに過ぎぬがな。」

ロゼ曰く、ハイグレ城は外の理で出きており、この世界の技術をもってしては破壊できない目に見えぬ障壁がある。

「だが、トマスとかいったあの若造の術と、妾の転移術があれば、隙を作って外界から城内まで届けることが可能じゃ。」

「ああ、私たちを星杯に送ってくれた時の方法だね。」

フィーがすぐに思い出した。

「つまり、あの時と同じく、送られた中で私たちがなんとか切り抜けていかないといけない。そういうことね?」

「煌魔城も星杯もトゥアハー・デ・ダナーンも、僕たちはそういう運命にあるんですね。」

サラとエリオットもやれやれという感じで言う。

「もうすぐ灰色の騎士たちも到着する。その他の者たちも追っ付けやってくるそうじゃな?作戦はその後じゃ。」



「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

ラクウェル東方のデアフリンガー号近くでハイグレポーズを続けるトールズ第U分校の生徒たち。

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

赤のサンデイ、青のゼシカ、黒のマヤ、白のヴァレリー、橙のルイゼ、黄のタチアナ、黄緑のレオノーラ。一列に並んで一糸乱れぬハイグレポーズをしている。

「フフッ、だいぶ洗脳が進んできたようですね。よい頃合いでしょう。」

「男子たちも含めて、屈強なハイグレ戦士になってくれそうですね。」

「待っていなさい、アリサ。リィンさんともども、あなたをハイグレ人間にしてあげますから・・・!!」

トールズ第U分校生たちは、立派なハイグレ戦士となるために、幹部たちによってヘイムダルのハイグレ城に連れていかれることになった。
* Re: 閃の軌跡〜ただひたすらに、ハイグレへ〜 ( No.16 )
日時: 2019/08/10(土) 22:12:42 メンテ
名前: ものし

「ありがとう、助かったわ、ガイウス。危うく私たちもハイグレ人間にされるところだったわ。」

「ふふっ、例には及ばんさ。友として当然のことをしたまでだ。」

メルカバ捌号機はルーレ上空を離れてハイグレ城を避けるようにしてエリンの里に向かっていた。

「私としては残念だがね。アリサ君やシャロンさんの可憐なハイグレ人間姿を一目拝みたかったのだがね。」

「ふぅ、君って子はまったくブレないね・・・」

いつも通りのアンゼリカとあきれ顔のジョルジュ。それにシャロンが付け加えた。

「お嬢様がハイグレ人間になるとすれば、恋焦がれた殿方にご自分のプロポーションを見せつけられる状況ですわね。」

「見せないから!!」

アリサ以外の全員は恋焦がれた殿方が誰なのかは分かっていて、苦笑した。

「しかし、夜明けとともに総攻撃されて黒龍関が突破され、ルーレ市内にあっという間にパンスト兵が侵入するとは・・・」

「ああ。前線に立って指揮していたログナー侯がパンスト兵に襲われてしまったのが指揮系統の混乱を招いてしまったな。」

ロジーヌとガイウスがメルカバのスクリーンに出ているルーレの×印を見ながら言った。

「貴族たるもの先陣に立って民のために戦うべきというのがログナー家の家訓だからね。」

「確かに、ガイウス君に助けられるまでの間、アンもずっと戦っていたね。僕は自分の身を守るのに精いっぱいだったよ。」

「フッ、少しは私の功夫が役に立ったということころかな。」

アンゼリカの実力は折り紙付き。ラインフォルト本社に侵入しようとするパンスト兵を次々に蹴り飛ばしていた。

「もうすぐエリンの里ですわね。ふぅ、これで一息つけるといいのですけれど。」

「ええ。でも、なんでかしら、何か嫌な予感がするわ。」

ベリルがこの場にいれば、アリサの予感は的中すると予言するだろうが・・・・。



「まったく、あなた方に助けられることになるとは。ふうっ・・・神速の名も堕ちたものですわね。」

「仕方ないだろう。あの状況では今は亡きマスターであったとしても・・・」

「ええ。厳しかったでしょうね。」

結社の飛行艇の中で、デュバリィ、アイネス、エンネアが言葉を交わす。3人とも疲労が顔ににじみ出ていた。ケルディック救援に向かったデュバリィやラウラたちは逆にパンスト兵に囲まれて進退に窮していたところ、アイネスとエンネアに助けられていた。

「しかし、3人とも凄まじい技のキレだった。私も精進せねばな。」

「あはは、ラウラもさすがだけどね〜。」

ラウラとミリアムは笑いあっていた。リィンたちの無事、クレアの無事を聞いて安堵していたのだ。

「第五機甲師団はガレリア要塞と共に陥落、第九、第十一も苦戦中か。ユーシス、この後はどうする?」

「決まっているだろう。エリンの里でリィンたちと合流し、いつものように対抗策を練るだけだ。」

マキアスとユーシスも答えは分かっていた。そう、Z組が揃えば・・・。

「う〜ん、でも、何か引っかかる気が・・・。なんだろう?」

ミリアムは怠っていた。因果を読めるキーアに連絡しておけば、この後起きることが分かったというのに。
* Re: 閃の軌跡〜ただひたすらに、ハイグレへ〜 ( No.17 )
日時: 2019/08/11(日) 10:16:21 メンテ
名前: ものし

エリンの里に到着する山猫号、メルカバ、結社の飛行艇。イストミア大森林に結界を張っている隠れ里は、邪悪な者の侵入を拒むことができる。ハイグレ魔王といえどもそう簡単には入り込むことはできない。例え入り込んだとしても、一騎当千の魔法使いたち、その長ローゼリアがいる。

「ふむ、転移石にも問題なし。あんな奴らが千人、いや、万人来たとしても耐えられようの。」

「そうね。お祖母ちゃんが張った結界がそう簡単に破られるはずがない。結社の強化猟兵が侵入したときは本当に偶然中の偶然だものね。」

「ええ。ここに隠れていれば安全。外界に住んでる人間たちには申し訳ないけど。」

着陸する飛行艇たちを出迎えながら、ロゼ、エマ、セリーヌが言う。



「なるほど、星杯の時と同じ方法ですか。確かに、それであれば光明が見えますわね。」

アルフィンが言った。強制的に空間に人を送り込める匣を作り、敵の懐に入り込む。一番手っ取り早い方法だった。

「ライサンダー卿も帝国内で今回の事態に対応するために独自に動かれている。協力してもらうのは容易だろう。」

ガイウスもその意見に同調する。

「新旧Z組、鉄機隊、告死戦域、氷の乙女がいる。ヘイムダル周辺ではトヴァル殿も動かれている。これ以上の戦力はいないであろ。」

「う〜ん、子爵閣下や父さんたちが動けないのは残念だけど。でも、手をこまねいている訳にはいかないね。」

ラウラとエリオットも自分の意見を述べる。

「それと、オリヴァルト殿下もどちらに行かれてしまったのか。私でも予想が付きませんね。」

ミュゼがため息交じりに言う。

「だが、方針は見えたな。今は午前10時。各自休憩を取りつつ、正午に出発しよう。」

リィンの発言、みんなが同意した。各自武装の準備や休憩のために散っていった。



「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!魔王様、申し上げます。対象Rの動向がつかめました。」

ハイグレ城で幹部が魔王に報告したエリンの里に入ったこと、ハイグレ城に潜入する準備をしていること。

「対象Oの行方がつかめないとはいえ、新旧Z組、その他にも凄腕の面々が集まっています。今のうちに叩いておきましょう。」

「そうね。ここで奴らに動かれると目障りだわ。始末しなさい。」

「では、新造の特殊部隊を連れて行くご許可を。必ずや素晴らしき戦果をあげてみせますわ。」

「いいでしょう。お行きなさい、ルーシー、エーデル、フェリス!!」

「「「はっ!!」」」



「ええ、了解しました。転移石をハックして特殊部隊をエリンの里の中に引き入れます。」

その人物は転移石にほど近い場所で通信を切った。

「(フフッ、みんな騙されていますね。私がハイグレ魔王様のスパイであることを知らずに・・・)」
* Re: 閃の軌跡〜ただひたすらに、ハイグレへ〜 ( No.18 )
日時: 2019/08/12(月) 06:44:08 メンテ
名前: ものし

「皆さん、大変です!!パンスト兵が・・・・大挙してエリンの里に向かっています!!」

メルカバに残っていたロジーヌから緊急報告が入った。すぐに全員が広場に集まった。

「どうしてこの場所が?レーダーでは絶対に捕捉できないんじゃ!?」

「ああ。ローゼリアさんが強力な結界を張っているはずだ。だが、なぜ・・・」

ユウナとクルトは判然とせずに言った。そんなことを言っている間に、エリンの里の空から轟音が聞こえてきた。

「心配するでない。この里の防御は鉄壁じゃ。どんな攻撃を受けてもびくともせぬぞ。」

ローゼリアが悠然と言う。実際、パンスト兵たちの凄まじい攻撃にびくともしなかった。

「ですが、こんなにピンポイントにこの場所に攻撃をできるとは・・・・少々おかしくはありませんか?」

「チビ兎の言うとおりだ。俺らの中にあいつらに情報を渡しているスパイがいるんじゃないか?」

「そうですね。その可能性は高そうです。」

アルティナ、アッシュ、ミュゼも士官学院生。その可能性については薄々感じていた。

「でも、ここにいるみんなは、それぞれ一緒に行動していたはず。いや、待てよ。確かルーレで戦っているとき、私とジョルジュはそれぞれ一人になる時間があった。」

「アン、まさか僕を疑うのかい!?それなら、君だってスパイの可能性が・・・・」

アンゼリカとジョルジュが一瞬だけ一触即発の雰囲気になるが、トワが止めに入る。

「待って、2人とも!!この中にスパイがいると決まったわけじゃ・・・発信機の可能性だって!!」

「そだね。西風の旅団でも使ってたけど、高性能で遠距離でも位置を特定できるタイプのものがある。」

「仲間割れは禁物よ。それこそ相手の思うつぼだわ。」

フィーとサラも冷静に言う。

「そういえば、内戦の時に怪盗紳士ブルブランがレーグニッツに変装していたことがあったな。」

「なっ!?また僕が変装しているとでも言うのか?いい加減にしたまえ!!」

ユーシスとマキアスの口論はいつものことだったので、誰も疑わなかった。

「いや、それはないな。あの頃は修行不足で気づかなかったが、今だったら、気配が違っていれば、俺が気づくはずだ。」

「ふぅ、こういう時にリィンの気配察知能力ってすごく役に立つわよね。」

リィンの発言にアリサが安堵した表情をする。

「だが、そうすると、不安は残っちまうな。スパイか発信機の可能性がな。みんなでお互いにボディチェックでもしておくか?」

ランディの提案に、ミハイルも同意する。

「オルランドの言う通りだ。男性は男性同士、女性は女性同士でチェックするとしよう。あとはそれぞれ乗ってきた飛行艇、アークスの通信記録もだ。」

「いえ、通信記録の確認の必要はないのではないでしょうか。私たちやミリアムちゃんには極秘任務のログもありますし。」

「いや、クレアの分は私がチェックするからいいのでは?もちろん、私の分もお前がチェックしてもらって構わないが。極秘といえども鉄道憲兵隊どうしなら構わないだろう。」

「はあ、ですが・・・・」

「何をそんなにためらっている?おかしいな。そもそも、普段のお前なら真っ先にそういったチェックを提案してくるはずだが。その方が効率的だ。」

ミハイルがクレアの言動に不審を感じた。その時、クレアのアークスに通信が入る音がした。

「はい、私です。ええ・・・ええ・・・分かりました。そのまますぐに部隊を展開してください。」

クレアは通信を切ると、普段は見せない怖い顔をしていた。

「クレアさん、まさか・・・・」

アルフィンは気づいた。そう、クレアにもヘイムダルで1人になる時間があったのだと。クレアは右手を口に当てて、ニヤリと笑った。

「今頃気づいても遅いですよ。エリンの里は絶対不可侵の領域で外界からのアクセスはとても困難。つまり、中から逃げるのも容易ではない。そういうことです。」

クレアはみんなが見ている前でおもむろに軍服を脱ぎ始めた。軍服の下から、それとはミスマッチの白いハイレグ水着が・・・・・

「「おおっ!!」」

ランディやアッシュだけでなく、朴念仁のリィンやガイウスでさえも見惚れる美しいハイレグ水着姿。男子たちの目を釘付けにした。

「これだから男ってのは・・・・」

「あ、あはは・・・・」

溜息をつくジョゼットと苦笑するティータ。その間に、クレアは軍靴も脱ぎ捨てて白いハイレグ水着一枚の状態になっていた。

「いかにも。私はハラマキレディー様のスパイです!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

大人の魅力全開の肢体から放たれるハイグレポーズの魅力に思わず気を緩めてしまう男子たち。

「兄様、見損ないました・・・・」

「リィン、後で覚えてなさいよ・・・・」

「ああん、リィン教官の浮気者〜!!」

リィンはエリゼ、アリサ、ミュゼからのグサグサ突き刺さる視線にいたたまれない気持ちになった。

「皆さん、後ろです!!転移石方面から敵が!!」

エマが叫んだ。ハイグレ銃を持った一団100人ほどが里の中に入り込んできていた。
* Re: 閃の軌跡〜ただひたすらに、ハイグレへ〜 ( No.19 )
日時: 2019/08/15(木) 22:45:32 メンテ
名前: ものし

転移石から出てきた一団は半月状に散らばり、大型のハイグレ銃を肩に抱えて銃口をリィンたちに向けた。

「あらあら、一網打尽ですね。これは魔王様にいい報告ができそうです。」

「そうですね。みんなハイグレ姿にしてしまいましょう。」

パンスト兵を率いている緑色のハイレグ水着姿のルーシーがほくそ笑み、黄色のハイレグ水着姿のエーデルもそれに応じる。

「抵抗は無駄ですわ。大人しくハイグレ人間になった方が身のためですわよ?」

水色のハイレグ水着姿のフェリスが髪をかき上げつつリィンたちを牽制する。

「こっちもなかなかいいじゃねぇか。」

「ああ、まったくだ。まるで天国だな。」

アッシュとランディがまたしても鼻の下が伸びていた。他の男子の面々も同じく。

「アッシュもランディ先輩も情けない・・・。ほら、クルト君も見惚れてないで戦う準備!!」

「いや、僕はそこまでじゃ・・・」

イライラ度MAXのユウナがクルトに八つ当たり。

「パンスト兵より前に腑抜けた男子たちを成敗した方がよいやもしれぬな。」

「お仕置きは後。終わった後でゆっくり私たちの魅力を教えてあげましょ。」

ラウラとサラもクレアに続いてルーシーたちに見惚れる男子たちが許せなかった。

「ダ、ダメだ、私は、もう・・・(ダババババッ)」

「もう、アンちゃん、しっかりして!!」

女性陣の中でただ一人ハイグレ姿にダメージを受けているアンゼリカとそれを介抱するトワ。

「状況開始!!パンスト兵を無力化する!!」

我に返ったリィンが号令した。



「はぁああああっ!!」

「せいっ!!」

「えいっ!!」

エリオット、エマ、セリーヌのアーツ攻撃によってパンスト兵の隊列に穴が開く。

「アークブレイド!!」

「メルトストーム!!」

ユーシス、アリサの魔法攻撃を前にしてパンスト兵はハイグレ銃で照準を合わせるいとまを与えない。

「ブリューナク展開!!」

「スレッジインパクト!!」

戦術殻を用いた攻撃でパンスト兵が薙ぎ払われていく。

「へえ、やるわね。1人もハイグレ光線に当たらないとは。まあいいわ、だったら誰でもいいから強制的に浴びせてあげるだけよ。」

ルーシーはハンドガン片手に跳躍しリィンたちを飛び越えた。そして・・・・

「あっ・・・・」

後方でオーダーを行使していたアルフィンの目の前に着地。アルフィンは咄嗟のことに動けずにいた。

「ハイグレになりなさい!!」

ルーシーはためらうことなく引き金を引いた。
* Re: 閃の軌跡〜ただひたすらに、ハイグレへ〜 ( No.20 )
日時: 2019/08/17(土) 19:11:20 メンテ
名前: ものし

アルフィンの脳裏に走馬灯のように思い出が蘇った。ギデオンに攫われ、アルティナに攫われ、ドレッグノール要塞に軟禁され、それでもリィンに助けてもらった思い出が。

「(リィンさん、わたくしがハイグレ人間にされても助けてくださいね・・・・)」

アルフィンは覚悟をして目を閉じた。間もなく、ルーシーが放ったハイグレ光線がアルフィンの体に命中し・・・・・

「い、いやああああああああああああっ!!」

リィンが、エリゼが、みんなが見ている前で大きな悲鳴を上げた。両手両足を広げて少しだけ宙に浮き、苦痛に耐える。黒を基調とした学生服が消え去り、赤いハイレグ水着姿になり・・・・

「ううっ・・・・ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

未だにすくすくと成長中のお胸をさらけ出し、前かがみになってハイグレッ!!ハイグレッと叫びだす。

「姫、様・・・」

エリゼが、親友であり、学友であるアルフィンの変わり果てた姿に呆然とする。

「いいわね、皇族のハイグレ姿。プリシラ皇妃のもなかなかだったけど、花も恥じらう乙女のハイグレ姿には負けるわね。」

ハラマキレディーもといハイグレ幹部のルーシーが残酷な笑いを浮かべながら、アルフィンの胸に手を当てる。ハイグレポーズをしているアルフィンは微動だにしない。



「アルフィン殿下、なんと可憐なハイグレ姿・・・・おっと、鼻血が。くっ、エリゼ君やティータ君のハイグレ姿もなんとか拝みたいものだが・・・・」

「アンゼリカさんは相変わらずですね。私たちよりハラマキレディー向きかもしれません。」

エーデルはアンゼリカと交戦中。アンゼリカとしてはエーデルの豊満なバストに目が行ってしまい、戦いに集中できなかった。

「まったく、アンちゃんは今回まったく気合が入っていないっていうか。」

「ある意味、いつも通りで安心するけどね。」

そう言いつつ、トワとジョルジュはパンスト兵の攻撃を防ぎながらもエーデルに攻撃を仕掛ける。

「あなた方に攻撃されていたら、ハイグレ人間になる前の私でしたら受けきれなかったでしょうね。でも、今は・・・」

エーデルが魔導杖を一振りするたびに攻撃が跳ね返されてしまう。アンゼリカの徒手空拳も無意味。

「光の剣匠や黄金の羅刹ならともなく、簡単にはハラマキレディーは倒せませんよ?」

なぜハラマキレディーと言いつつハイレグ姿なのかという野暮なツッコミをアンゼリカはしなかった。ルーシーもエーデルもフェリスも、その方が体のラインが際立つのだから。

「ハイグレ光線、最大出力で行きますね!!」

杖の先を地面に突き、エーデルが詠唱するとハイグレ光線が同心円状に急速に広がった。凄まじいスピードであたりを包む。

「トワ!!」

アンゼリカとジョルジュに思いっきり突き飛ばされて後ろに転がるトワ。そして・・・・・・・・

「うわあああああっ!!」

「うおおおおおおっ!!」

トワを庇った2人にハイグレ光線が命中。2人の服が剥がれ落ち、数秒後にはハイレグ水着姿で地面に立っていた。

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

紫のアンゼリカ、黒のジョルジュ。トワには2人が仲良くハイグレポーズをしているように見えた。
* Re: 閃の軌跡〜ただひたすらに、ハイグレへ〜 ( No.21 )
日時: 2019/08/22(木) 20:09:12 メンテ
名前: ものし

「無駄ですわよ、ちょこまかと逃げ回っても。早くハイグレ姿におなりなさいな。」

ハラマキレディーのフェリスはベッキー、リンデと交戦していた。

「フェリス、あんたも無意識にエロいな。でも、私らはそんなハイレグなんて着替えへんで。」

「そうです。そんな恥ずかしい格好、死んでも嫌です!!」

銃撃をしながらベッキーとリンデはハイグレ人間になるのに嫌悪を感じていた。

「ふふっ、あなた方も素晴らしいハイグレ人間になれますわよ?ハラマキレディースも幹部募集中です。というより、ルーシーさんもエーデル先輩も私も、あのハラマキは受け付けられなくって・・・」

「なんの話をしとるか分からんけど、ご免こうむるわ。・・・・ミントは?」

「メルカバに向かいました。ロジーヌさんと一緒に脱出準備を始めてる頃だと思います。」

ベッキーとリンデの2人は武器を構えなおす。脱出準備の時間稼ぎのために。

「そこのパンスト兵さん2人、こちらに。」

フェリスに命令されたパンスト兵2人がフェリスのもとにやってくる。

「私はメルカバと山猫号Uを追います。ベッキーさんとリンデさんをハイグレ人間にしておいてください。」

フェリスはハイグレ人間の跳躍力で2人を飛び越えると、広場のほうに向かっていった。

「ちょっ、まっ・・・あかん、ロジーヌとミントが!!」

「あら、目の前の敵に集中しないとだめよ、ベッキー。特にパンスト兵を前にしたら。」

パンスト兵の1人がベッキーたちの知っている人物の声色で話す。ドキッとしたベッキーの前でパンストを外したその下の素顔は・・・・

「ブリジット!?じゃあ、もう1人は・・・・」

「うふふ、私よ、私。」

もう1人のパンスト兵もパンストを外した。その下の素顔は・・・

「ヴィヴィ!?あなたもハイグレ人間に!?」

「そうよ。素晴らしいわ、ハイグレ人間って。お姉ちゃんも一緒にハイグレになろう!!」

ヴィヴィがそう言い抜けに発砲。妹の変わり果てた姿に気を取られ、一瞬反応が遅れた。

「キャアアアアアアアアアアッ!!」

リンデはその場で大の字になった。ピンクのナース服が同色のハイレグ水着に置き換わっていく。

「ウウッ・・・や、やめ・・・ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

普段の奥ゆかしい性格から一転して自分のスタイルを誇るかのようにのけ反るようにしてハイグレポーズ。

「リンデも隠れ居乳やな・・・って、そんなこと言っとる場合やない・・・」

ベッキーは実技がそこまで得意だったわけではない。自分の不利を悟って少し後ずさる。だが、ブリジットはそれを先読みしており・・・

「えいっ!!」

「イヤアアアアアアアアアアアッ!!」

ベッキーもリンデの隣でありったけの悲鳴を上げて体が点滅。あっという間に黄色のハイレグ水着に着替えさせられていた。

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!みんな、ハイグレ人間は楽しいで!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

ハイグレを拒んでいたベッキーはすぐに洗脳されてしまっていた。



「ロジーヌ、メルカバの脱出準備は!?」

「もう少し時間を下さい!!」

ロジーヌの報告にガイウスが少しでも早くと願った。ミントと一緒にロジーヌはメルカバの発進準備をしていたが、2人で起動しているので時間がかかって仕方がない。

「ジョゼットさん、管制機器、異常なしです!!」

「よし、エンジン出力上げ!!」

ジョゼットがティータの報告を聞いてすぐさま船員たちに指示を出した。
* Re: 閃の軌跡〜ただひたすらに、ハイグレへ〜 ( No.22 )
日時: 2019/09/01(日) 06:26:45 メンテ
名前: ものし

「フェリス・・・・どうして!?」

発進準備を整えている2機を守るため、ハラマキレディー・フェリスを足止めするためにアリサが戦っていた。

「ハイグレ魔王様のためですわ。アリサ、あなたも例外でなくてよ?」

「私はそんな恥ずかしい水着着たくないって言ってるでしょ!?」

アリサは操られるよりも何よりもハイレグ水着姿でおかしなポーズをすることに抵抗を感じていた。

「って、操られているあなたにそんなこと言ってもしょうがないわね。でも、覚悟してもらうわよ、フェリス!!」

アリサは続けざまに魔導弓を放ってフェリスを牽制。フェリスもハイグレ銃を放って応戦する。

「お嬢様、危ないですわ!!」

シャロンの声。アリサがハッと気づくと、ハイグレ人間・クレアに狙われていた。すんでのところでそれを回避。

「甘々ですわね。」

アリサの隙をフェリスは見逃さずにハイグレ光線を発射。アリサはクレアの攻撃をかわしてバランスを崩しており、回避が間に合わない。

「あっ・・・・」

当たる。そう思ったとき、シャロンがフェリスとアリサの間に飛び出してきた。

「キャアアアアアアアアアアアッ!!」

「シャロン!?」

シャロンはアリサを庇ってハイグレ光線を浴びてしまった。苦しさのあまり持っていたダガーと鋼糸が周囲に散らばる。あっという間に紫色のハイレグ水着姿にされてしまった。

「お嬢・・・様・・・よかっ・・・・た・・・・」

シャロンはハイグレポーズをするまいと股下の位置で耐えていたが、それもすぐに限界を迎える。

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ・・・ですわっ!!」

しなやかな肉体と流れるような動きでのハイグレポーズ。その美しさはとても際立っていた。



「殿下・・・・アンゼリカ先輩、ジョルジュ先輩、シャロンさん・・・・ベッキーとリンデも・・・・」

リィンは奇襲を受けて次々に犠牲が出ていく状況にやるせない気持ちだった。

「灰の小僧、このままではまずいの。妾とてこれだけの飛び道具を操る奴らを相手にするのはつらいのじゃ。」

そう言いつつもローゼリアは圧倒的な魔力でパンスト兵を次々に撃墜していく。だが、デアフリンガー号を襲撃してきたパンスト兵と違って次々に起き上がってくる。タフさがまるで違った。

「待てよ・・・ブリジットとヴィヴィもパンスト兵になっていた・・・もしかして、このパンスト兵たちの中身は士官学院出身者か!?」

「さすが灰の騎士さん。あなたの顔見知りも混じっているけど・・・・まあ、パンスト被ってたら誰が誰だか分からないですけどね。」

ハラマキレディー・ルーシーがハイグレ銃を撃ちながら言う。

「ううっ・・・・ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

近くでは魔女ニーナがハイグレ光線に当たってしまい、赤いハイレグ水着姿でハイグレポーズ。ライザ、アウラ、シギュンらも既にハイグレ人間にされてしまっている。その他の里の者たちも言うに及ばず。

「リィン!!飛行艇の準備ができたよ!!急いで撤退して!!」

「ローゼリアさんも早く!!」

エリオットとマキアスが広場に通じる入り口で叫んでいる。ハラマキレディー・フェリスとエーデルはラウラやフィーによって一時後退させられており、他のメンバーも続々撤収している。

「ああ、すぐいく!!」
* Re: 閃の軌跡〜ただひたすらに、ハイグレへ〜 ( No.23 )
日時: 2019/08/28(水) 06:17:33 メンテ
名前: ものし

「さあ、早く!!みんなを助けるためにも逃げなくちゃ!!」

トワがメルカバの入り口の前で次々に仲間を収容していく。

「皆さん!!私たちが援護します!!今のうちに!!」

ロジーヌ、ジョゼット、ティータが援護射撃する中、次々に船の中に逃げ込んでいく。

「アーちゃん、ここが正念場だよ!!」

「分かってます!!」

ミリアムとアルティナが戦術殻でバリアを張って仲間の後退を支援。フィー、サラ、ミュゼも銃撃で援護する。

「シャロン・・・・あなたの犠牲、無駄にはしないわ・・・・」

「リンデ、すまない・・・」

「クレア・・・・・私がついていながら・・・・・」

アリサ、ガイウス、ミハイルは自分の想う人がハイグレ人間にされていることに後ろ髪を引かれつつもメルカバに乗る。

「皆さん、急いでください!!そんなに長い時間は持ちません!!」

エマとセリーヌが展開する防御魔法での支援も気力の維持が限界に近づいていた。その間にユウナ、クルト、アッシュ、ユーシス、ラウラ、ランディが撤退して山猫号Uに入り込む。

「後は・・・・エリゼ・・・デュバリィさんたち!!頑張れ!!」

「はいっ!!兄様!!」

エリゼが息せき切らしてこちらに向かって走ってくる。

「しつこい連中ですわね!!どりゃあああああああっ!!」

「剛裂斬!!」

「喰らいなさい!!それっ!!」

敵中に取り残された鉄機隊3人は次々にパンスト兵を蹴散らすが、次から次へとパンスト兵が立ち上がってくる。

「兄様・・・・デュバリィさんたちがこのままでは・・・・」

「ああ。助けに行く。エリゼは早く船の中に!!」

リィンが二の型・疾風で敵陣に切り込もうとするが、デュバリィがそれを一喝した。

「何をしているんですの、シュバルツァー!?早くいきやがれですわ!!」

「し、しかし・・・・!!」

「黒兎も白兎も魔女の眷属ももう持ちませんわ!!わたくしたちを待っていたら共倒れですわ!!」

リィンはハッとした。デュバリィのいうとおりだ。

「私たちは結社の戦闘艇でなんとか脱出する!!先に行け!!」

「ええ。私たちはそう簡単にはやられないわ。大丈夫。」

アイネスとエンネアも同じように言う。その間にもメルカバと山猫号Uへの攻撃は一段と強まっていた。

「みんな、撤退だ!!エリゼ、行くぞ!!」

「兄様・・・・はい・・・・」

リィンに手を引かれて山猫号Uに向かうエリゼには分かっていた。振り返ってはいけないと。そうすれば、彼女たちがハイグレ人間にされるところを見なくて済むからだ。



「メルカバ、発進!!」

「イエス・サー!!」

乗せられるだけの人員を乗せ、ガイウスの命令と共に飛び立つメルカバ。上空で待機しているパンスト兵たちを振り切るために最大加速して飛び出した。

「あんたたち、早く!!」

ジョゼットは気が気でなかった。この間にも次々にハイグレ光線が近くに着弾していたからだ。

「いいんちょ、捕まって!!」

「セリーヌさんも!!」

「妾は助けなしか!?」

アガー=トラムにエマが、クラウ=ソラスにセリーヌが抱えられ、山猫号Uに飛び乗る。ローゼリアは杖に乗って山猫号Uに着地。

「ジョゼットさん、そのまま出してください!!」

「分かった!!レグ、ジム、発進して!!」

ジョゼットはすぐに意図を理解して乗組員に大声で指示を出した。リィンはエリゼをお姫様抱っこして周囲の岩場に足をかけて大きく跳躍した。

「うおおおおおおおっ!!」

リィンはすんでのところで山猫号Uの甲板に着地。エリゼをその場に下した。

「あ、あの、兄様、ありがとうございます・・・・その・・・・」

エリゼは顔が紅潮してリィンの顔が見られない。

「いや〜、ひやひやものでしたね。さすがリィン教官ですね。」

「ああん、エリゼ先輩ずるいです。私だってリィン教官にお姫様抱っこしてもらったことないのに。」

安堵した表情のユウナと少しだけ不満顔のミュゼ。

「まあ、冗談はさておき、船内に入りましょう。」

「そうだな。ハイグレ光線にこんなところで当たりたくねぇしな。」

クルトとランディに言われ、次々に船内に入っていく。

「エリゼ、顔を赤くしてどうした?気分でも悪いのか?」

「なんでもありませんよ。まぁ、姫様がハイグレ人間から元に戻ったらとっても悔しがるでしょうけど。」

「殿下が?なぜだ?」

「ふぅ・・・兄様はどうしてこんなに朴念仁でいらっしゃるのか・・・」

エリゼがため息をついたとき、山猫号Uが大きく揺れた。ハイグレ光線の束が鑑底部に当たって大きな衝撃でバランスを崩したのだ。

「きゃっ!?」

エリゼはそのはずみで持っていた手すりから手を放してしまい、空中に放り出された。

「あっ・・・・」

リィンの目の前でエリゼは地面に向かって落ちていく。この高さから落ちて地面に叩きつけられたらただでは済まないだろう。

「エリゼ!!」

リィンは反射的に飛び出そうとするが、ラウラとユーシスに羽交い絞めにされた。

「放してくれ!!エリゼが!!」

「やめるのだ、リィン!!今引き返せばそなたも無事ではすまぬぞ!!」

「まだ死んだと決まったわけではない。気をしっかり持つがいい、リィン。」

「エリゼーーーーーーーーー!!!」

無情にも山猫号Uは速度を上げ、エリンの里の空から急加速して脱出した。
* Re: 閃の軌跡〜ただひたすらに、ハイグレへ〜 ( No.24 )
日時: 2019/09/01(日) 06:22:47 メンテ
名前: ものし

デュバリィたちは一騎当千の強者だが、それでも科学力が優れて屈強な兵士のパンスト兵、その統括をしているハラマキレディーたち、クレアの攻撃の前に追い詰められた。

「む、無念ですわ・・・・・ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

大剣を取り落としたデュバリィがハイグレ光線を浴びてハイグレ化。黄色のハイグレ姿にされてハイグレポーズを始める。

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

既にアイネスは水色、エンネアは黄緑色のハイレグ水着姿でハイグレポーズをさせられている。

「対象Rを逃がしてしまったとはいえ、随分な戦果を挙げられたものね。エリンの里はハイグレ魔王様の物になり、絶対防御の隠れ家を失った。こんなお美しい姫様もハイグレ姿に。」

ハラマキレディー・ルーシーは、ハイグレポーズに興じるアルフィンを見ながらほくそ笑む。

「オーレリア将軍、アルゼイド閣下、ゼクス将軍、マテウス将軍との合流もできないでしょう。彼らの戦力ダウンは必至。少しずつ追い詰めてみんなハイグレ姿にしてしまいましょう。」

ハラマキレディー・エーデルは同級生のアンゼリカやジョルジュのハイグレ姿を楽しそうに見ながら言った。

「まったく、さっきまであんなに抵抗していたのに。ハイグレ人間の魅力の虜になってしまわれたんですね、皆さん。」

フェリスがしげしげと他のメンバーのハイグレ姿を見ながら言う。

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

デュバリィ、アイネス、エンネアの3人はハイグレ人間にされてしまって間もないので顔が引きつっているが、その他は光線を浴びて少し時間が経っているので洗脳が進んでいた。

「さて、殿下も含めて、皆さんは強化パンスト兵としての役割のために働いてもらわないといけませんね。あ、でも、その前に・・・・ハラマキレディー様、少しだけよろしいですか?」

クレアが体をもじもじさせながら、ハラマキレディーたちを見ながら言う。

「もちろんですよ。私たちもしたくてしたくてうずうずしているんですから。ねえ、エーデルさん、フェリスさん?」

「そうですね。クレア少佐と私たちへのご褒美に少しだけいいでしょうね。」

ルーシーとエーデルはそう言って笑いあう。武器やマントを外してハイレグ水着一枚の状態になった。

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

ハラマキレディーもクレアもハイグレポーズをしたくてしかたなかったのだ。任務のために我慢していたが、みんなで輪になってハイグレポーズをする。

「(ハイグレポーズは苦しいけど、この状況は夢じゃないだろうか・・・・)」

ハイグレ姿の美女たちに囲まれている状況で、ジョルジュはその一点だけ内心はとても喜んでいた。

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

ジョルジュから見て前列に左側からエンネア(黄緑)、アルフィン(赤)、デュバリィ(黄)、シャロン(紫)、アイネス(水)、アンゼリカ(紫)。エレボニアの誰もが知りはしない桜リリ子が想像していそうなシーンだった。

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

後列には左側からルーシー(緑)、クレア(白)、エーデル(黄)、リンデ(桃)、フェリス(水)、ベッキー(黄)。みんな思い思いのハイグレポーズをしていた。




「(ううっ・・・・どうしてこんなことに・・・・ああっ・・・・でも・・・ココチヨイ・・・・)」

アルフィンは内股で手はクロス気味にハイグレポーズをしていた。ハイグレという掛け声は休まず言い続ける。

「(生まれて初めてのハイレグ水着・・・・苦しいけど気持ちいい・・・・早く、リィンさんにもこの気持ちよさを届けたい・・・)」

一方、シャロンはまだハイグレへの抵抗の意思を示していた。結社の執行者は容易に洗脳ができない。

「(洗脳なんてされませんわ・・・・ハイ・・・グレ・・・アリサお嬢様・・・ハイ・・・グレ・・・)」

しかし、ハイグレポーズをしまいと震える手も徐々に滑らかな動きになってきており、完全な洗脳はほど近い。

「(素晴らしい!!早くハイグレ魔王様の兵士になってトワたちもハイグレ人間にしてあげないと!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!)」

アンゼリカは洗脳のせいなのか素なのか。自分がハイグレ人間にされても、むしろその状態を堪能していた。

「(待っていろ、ティータ君、キーア君、レン君。みんなあられもない姿にして、そして・・・ぐふぇふぇふぇふぇ・・・)」

ハイグレ効果で鼻血は出ないが、アンゼリカは女性たちのあられもないハイグレ姿に昇天しそうになっていた。
* Re: 閃の軌跡〜ただひたすらに、ハイグレへ〜 ( No.25 )
日時: 2019/09/02(月) 06:22:43 メンテ
名前: ものし

エリンの里を脱出した2機は、メンテナンスのためエイボン丘陵に着陸。短い休憩を取っていた。

「エリゼ・・・・どうして助けられなかったんだ・・・・・俺は・・・・・いや、今は置いておこう。後悔している時間はないんだ・・・・」

デアフリンガー号が襲われて第U分校の生徒たちが、エリンの里が襲われてエリンの里の人々、アルフィン、アンゼリカ、ジョルジュ、シャロン、デュバリィ、アイネス、エンネア、ベッキー、リンデ、そしてクレアが敵の手に落ちた。

「エリゼだって死んだと決まったわけじゃない。内戦の時も大いなる黄昏の時も何度も攫われたが戻ってきた。今回だって、きっと・・・・」

リィンは自分の顔をパンと叩き、気を取り直す。そして、山猫号を出た。すると、外では男子一同がげっそりした表情で船のメンテナンスをさせられていた。

「エリオット君、オイルの入れ替えが終わったら排気口の掃除もよろしくね。ダッシュで。」

「は、はいっ!!」

いつものほほんとしているミントが珍しくピリピリしているように見えた。ビビりまくっているエリオットは忙しく働いている。

「マキアス、手が止まってる。まさかと思うけど、さっきの戦いで疲れたとか言い訳しないよね?」

「すぐに片付けます!!」

「そなたたち、女性のハイグレ人間にも気を取られていたし、緊張感がないのであろ。」

「いや、そういうわけでは・・・・」

マキアスはフィーに、ガイウスはラウラに罵られながら作業をしている。

「なんでこの程度のことで罰を受けねばならんのだ・・・・」

「あれ〜、ユーシス、さっきクレアたちに見惚れていたのがこの程度のことなの?」

ミリアムにニコニコとした表情で問いかけられたが、ユーシスはしまったという感じですぐさま作業の続きをしていた。

「いや〜、楽でいいわね〜。全部男子たちでやってくれるんですものね。」

「まったく、サラさんたちやりすぎな気がするんですけど・・・。まあ、山猫号Uの整備もしてもらえてるからボクとしてはありがたいですけど。」

「私たち、本当に何もしなくていいんでしょうか・・・・」

サラは酒を、ジョゼットとティータはお茶を飲みながら男子たちの作業を眺めていた。

「あら、リィン。少しは元気になったみたいね。」

リィンはアリサに声を掛けられた。隣にはエマもいる。

「エリオットたちはどうしたんだ?」

「お仕置きよ。戦闘の最中に女性のハイレグ水着姿に見惚れていた男子たちへの。まあ、リィンはエリゼさんのことがあるから免除してあげたけど。」

「お仕置き・・・・まさか、免除ってことは本当は俺も許されていないのか?」

「当たり前でしょ。許すわけないじゃない。」

一瞬、リィンはアリアンロード以上の殺気をアリサから感じた。まずい・・・・美女のハイレグ水着に見惚れていたことがバレている。

「リィンさん、女性ってエッチな目で他の女性を見ていると分かってしまうんですよ。それに、他の女性にデレデレしているのも見ていていい気分ではありません。まあ、今後は気を付けてください。」

「すみませんでした!!」

エマからマクバーン以上の怒りの炎を感じて条件反射でリィンは謝った。

「でも、教官として生徒たちがかわいそうになるな・・・」

ユウナ、アルティナ、ミュゼにこっぴどくしごかれているクルト、アッシュを見てリィンは哀れに思った。

「なんで俺まで・・・勘弁しろって。」

ランディもなぜかその中に混じって罰を受けていた。



「シュバルツァー、ちょっと来てくれ。」

ミハイル少佐に呼ばれ、リィンはメルカバ内部に入った。なお、ミハイルのみ、女性のハイレグ水着姿に見惚れていなかったので罰を免れていた。さすがは硬骨な帝国軍人といったところか。

「どうしたんです、ミハイル少佐?」

「ああ、暗号打電があってな・・・・恐らく、クレアやアランドールでも解読できない暗号だ。ハーシェルがたまたま知っていて助かった。」

「そんな、たまたまですよ。以前に殿下とミュラー少佐から聞いたことがあっただけで。」

褒められたトワがかぶりを振って恐縮していた。

「殿下・・・・アルフィン殿下はハイグレ人間にされたんじゃ・・・・まさか、オリヴァルト殿下の方ですか?」

「そのとおりだよ。内容は、オスギリアス盆地にて待つ、だって。」

「オスギリアス盆地・・・確かに、あの場所なら落ち合うには好都合ですね。」

以前、ユウナたちもオスギリアス盆地の奥でミュゼと再会したと聞く。障害物が多くて隠れるのに格好の場所だった。

「さて、整備も終わった頃合いですし、オスギリアス盆地に出発しましょうか。ガイウスさんたちも・・・そろそろ許してもいいのではないでしょうか?」

「あはは、そうだね。みんなも十分反省しただろうしね。」

ロジーヌとトワがニコリと微笑みあう。

「まったく、お前たちはこんな時まで色恋沙汰とは。状況を弁えるがいい。」

ミハイルだけは状況に苦虫をかみつぶしたような表情をした。
* Re: 閃の軌跡〜ただひたすらに、ハイグレへ〜 ( No.26 )
日時: 2019/09/04(水) 23:13:27 メンテ
名前: ものし

「撃ち方構え!!」

パンスト兵教練指揮官のエミリーが号令すると、パンスト兵候補たちが右手に担ぐハイグレ銃を前にして構える。

「発射!!」

パンスト兵候補たちが一斉にハイグレ銃を発射。目標に寸分たがわず命中した。その後も号令の度に全員がハイグレ銃を完璧に命中させていた。

「どう?そちらの様子は?仕上がってる?」

別の場所で指導をしていたテレジアがやってきてエミリーに聞く。

「ふぅ、さすがは士官学院の学生さんたちね。リィン君やトワたちが鍛えただけはあるっていうか。」

「へぇ、エミリーがそこまで言うんなら十分な仕上がりね。」

テレジアはそう言って笑い、そして学院生たちに話しかけた。

「みんな、いい?恩返しに、リィン君たちを必ずハイグレ人間にするのよ。」

「「了解しました!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」」

士官学院第二分校出身の14人のパンスト兵は、エミリー教官とテレジア教官にハイグレポーズで敬礼した。

「ところで、テレジアの方は?順調に進んでる?」

「ええ、まあ。今はブリジットに任せてきたけど、ハイグレ人間の身体能力ですもの。すぐに仕上げられたわ。」

「それはなかなか楽しみね。」

「本当は姫様には前線に出てほしくないんだけど、今はハイグレ魔王様の下で平等ですって言って聞かなくて・・・」

「まぁ、あの方らしいって言うか。でも、お付きの子もしっかりしてるし、大丈夫でしょ。」

そんな感じで2人が談笑しているところに、通信が入った。実戦投入の命令だった。



「ちっ、悪運の強さだけが俺の取り柄ってか・・・」

トヴァルはヒンメル霊園近くでパンスト兵の集団を撒くことができた。昨日襲来した敵から2日連続で逃げ回って情報を集めている。

「どんどん東部がヤバい状況になってるな・・・」

西部戦線はオーレリア将軍率いるラマール領邦軍とクレイグ将軍が率いる第四機機構師団を前にパンスト兵側も無理押しはせず膠着状態。代わりに東部ではケルディックやルーレを制圧したパンスト兵たちが周辺の都市を襲っていた。

「さて、もう1回市内に潜入するか・・・・」



「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

ケルディック近郊で釣り旅行をしていたアナベルは、ケネスと一緒に川辺でハイグレポーズをしていた。

「(ハイグレ人間って釣りをする自由はあるのでしょうか・・・・って、そんなことを考えている場合ではなくて・・・・)ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

アナベルは赤、ケネスは緑色のハイレグ水着を着て向かい合うようにハイグレポーズをしている。

「(でも、せっかくハイグレ人間になったんですもの。魚のようにこの姿で泳ぎたい・・・)ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

洗脳途中のアナベルは雑念を振り払うように黙々とハイグレポーズを続けた。
* Re: 閃の軌跡〜ただひたすらに、ハイグレへ〜 ( No.27 )
日時: 2019/09/07(土) 03:05:38 メンテ
名前: ものし

帝都地下道を使ってレジスタンス活動をしていたヴァンダール道場の面々。だが、パンスト兵の手で次々に捕捉され、ハイグレ人間にされていた。残るはただ1人。

「はあっ!!せいっ!!」

パンスト兵が次々になぎ倒されていく。引いては進み、進んでは引く。巧みな駆け引きで一般のパンスト兵たちでは太刀打ちできなかった。

「(さて、いつまで持つものやら・・・でも、私も簡単にやられるわけにはいきません。夫も、息子たちも、義弟たちも戦っているのですから。)」

その人物、オリエ・ヴァンダールは帝都地下道を走りながら思った。

「(ですが、先ほどから急に敵の追撃がしつこくなったというか、先回りされるようになったというか・・・)」

1日半抵抗を続けているが、先ほどまでは普通にやり過ごせていた。しかし、ここ1時間でなぜかそれが難しくなっている。

「(敵も考えているのか、それとも新手を投入したのか・・・)」

そんなことを考えていると、目の前に二列縦隊のハイグレ銃を持った敵兵が。パンストを被っていない女性だけで構成されている部隊だった。

「おや、あの顔は・・・」

オリエは思わず声が出た。クルトの同級生の女子7人がハイグレ銃を構えていたからだ。

「来たよ!!クルトの母上だ!!ハイグレ光線発射!!」

レオノーラが叫ぶの同時に、ハイグレ光線が乱れ飛んでくる。先ほどまでのパンスト兵たちと違い、正確な攻撃にオリエはたじろいだ。

「ここは退きましょう。」

オリエは右に折れる通路に逃げ込み、先へと進んでいった。だが、それは罠だった。待ち伏せのハイグレ兵士たちがいた。

「やっと網にかかりましたね、ヴァンダールの伯母様。」

「ア、アルフィン殿下!?」

赤いハイレグ水着姿のアルフィンが目の前に立ちはだかっていた。さらに、ベッキー、リンデ、ヴィヴィ、ブリジット、エミリー、テレジアがハイグレ銃を構えている。

「くっ、さすがに皇族に手をかけるのは・・・・」

貴族であるオリエにはそれは一番ためらわれる行為だった。だが、引き返そうとしたところ、士官学院生たちがハイグレ銃を持って退路を塞いでいた。

「うふふっ、そう簡単には逃がしませんよ。伯母様、一緒にハイグレ魔王様のために戦いましょう。」

「殿下のお言葉なれど、それはできかねます。目をお覚まし下さい。あなた様はハイグレ魔王に操られているだけです。」

「わたくし、操られているつもりは毛頭ございませんわ。ハイグレ人間の心地よさに気づいたのです。貴族も平民もなく、みんなが平等に暮らせる社会というものが。」

「・・・・・」

オリエとアルフィンの間にしばし沈黙の時間が流れる。その沈黙を破ったのはアルフィンの後ろからやってくる一人のハイグレ姿の少女だった。

「姫様、戯れはその程度にしてください。オリエ様は追い詰められた鼠の状態。いつ猫を噛むか分かりません。早くハイグレ人間にした方がよろしいのでは?」

「あら、エリゼ。もう傷は癒えたの?」

「ええ、なんとか。ハイグレ魔王様は医学も素晴らしいものをお持ちなのですね。」

「まぁ、空中で真っ逆さまに落ちたときにハイグレ光線に当たったのが助かった一番の理由だと思うのだけれど。」

その人物、エリゼ・シュバルツァーは、清楚な印象と裏腹に際どい青のハイレグ水着姿。オリエにはなんの話か分からなかったが、油断なく目を配る。

「姫様、他の皆さんも手を出さないでください。私がハイグレ人間にしますので。」

エリゼはそう言いつつ、ハンドガンタイプのハイグレ銃を取り出した。

「参ります、どうかお覚悟を。」

「いざ!!」

その刹那、2人は武器を持ってぶつかり合った。オリエの薙刀の一撃をエリゼは瞬時に避けた。だが、オリエはそれを予想して薙刀を振り回して第二撃を加える。しかし、それもエリゼに避けられた。

「なっ!?」

エリゼの通常の能力であれば考えられない瞬発力に度肝を抜かれるオリエ。また、避けつつもオリエにしっかり照準を合わせたエリゼのハイグレ光線銃・・・

「ごめんなさい、オリエ様。」

エリゼがそう言ってハイグレ光線銃の引き金を引いた。

「きゃあああああああああああっ!!」

オリエは大の字になって悲鳴を上げた。その間1〜2秒。点滅が収まると、一児の母に似合わず若々しい水色のハイレグ水着姿の彼女がいた。

「あっ・・・くっ・・・」

手を下ろそうとするのを拒もうとするも、自分の立場を理解して観念したのか、また、体が勝手に動いてしまうからか・・・・ゆっくりと股下に手を下した。そして・・・・

「む、無念・・・・・ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

その見事なハイグレ姿はそれこそアッシュが喜びそうな素晴らしいものだった。
* Re: 閃の軌跡〜ただひたすらに、ハイグレへ〜 ( No.28 )
日時: 2019/09/08(日) 12:46:06 メンテ
名前: ものし

メルカバと山猫号Uはオスギリアス盆地の奥地に到達。周囲に気を配りながら飛行をしていると・・・・

「レーダーに反応あり・・・・これは・・・・」

ロジーヌがレーダーを見ながら半信半疑の表情。慎重に見極めてからガイウスに報告する。

「カ・・・カレイジャスUです!!それにライサンダー卿のメルカバ弐号機も!!」

「やはり無事だったか・・・・なんとか切り抜けてこられたようだな。」

メルカバ捌号機と山猫号UはカレイジャスUとメルカバ弐号機の近くに並ぶように着陸した。



「やぁ、リィン君。暗号打電の返信でも知っているが、いろいろと大変だったようだね。まずは、お疲れさまと言わせてもらいたい。」

カレイジャスUの作戦室でオリヴァルト・ライゼ・アルノールが言った。

「殿下の方こそ、よくぞご無事で。」

「アルスターが襲われたときはどうなるかと思ったよ。僕のことを対象Oと呼んでいたから、最大限の警戒対象だったんだろうね。先に身をくらませてもらって、ミュラーが待機していたカレイジャスUに助けてもらったのさ。」

「そうだったんですか。ところで、その、自分たちが付いていながらアルフィン殿下は・・・・」

「君が気に病むことではないよ。ヘイムダルを占拠したハイグレ魔王城を叩いて元に戻してあげればいいんだ。」

「ご配慮ありがとうございます、殿下。」

オリヴァルトの他には、妃・シェラザード、エステル、ヨシュア、レン、アガットもいた。ティータとジョゼットが再開を喜び合う。

「無事だったか、ティータ。さすがに心配したぞ。」

「はい、アガットさん。何度も危ないところはありましたけど、みんなに助けてもらいました。」

アガットはティータの方に手を当て、ほっとした表情をしている。

「ふぅ、私としては残念ね。ティータがどんな無様なハイグレ人間姿になっているか楽しみにしていたのに。」

「もう、レンちゃんったら・・・。」

ティータは苦笑するが、昨日ミュゼに言われたハイグレ姿をアガットが意識してくれるという話を思い出して赤面してしまった。

「ジョゼットもお疲れ様。よくヘイムダルから脱出できたね。」

「うん・・・でも、ボクが助けだしたアルフィン殿下も、エリゼさんも、クレア少佐も、結局・・・・」

「アルフィン殿下とクレア少佐はともかく、エリゼさんは心配よね。無事でいるといいんだけど・・・・」

ヨシュア、ジョゼット、エステルはエリゼがハイグレ人間として復活している事実はまだ知らない。

「さて、時間が惜しい。早速作戦行動を始めたいのだが?」

「そうね。こうしている間にも、多くの市民がハイグレ人間にされている。急いで事に当たりましょう。」

ミュラーとシェラザードが取り仕切って簡単に作戦会議が行われた。黒キ星杯のときと同じく、ロゼの術とトマスの術を使ってハイグレ城のバリアに一時的に穴をあけてZ組を送り込む方法が提案された。

「トマスとやら、妾の魔法とそなたの術を合わせればいけそうかのう?」

「ええ、おそらくは。しかし、今回も厄介な事件ですね。大いなる黄昏による呪いではなく、光線による洗脳で操られるとは。呪いの強制力は自我を保てば防げましたが、今回のはそれ以上です。」

「うむ。その光線とやらに当たってしまえば、その場で味方が敵になってしまうのじゃからな。」

「カレイジャスUには、術の固定をしてリィン君たちを城内に送りこむまでの間の援護をお願いしたいですね。」

それについては、オリヴァルトがその場で了承。ミュラーとミハイルの指揮の下、最大限の火力と速力をもって切り込むことになった。

「中がどうなっているのか分からない以上、全員固まって動くのは危険ね。だったら、私たちは別動隊として城内に潜入しない?」

「そうだね。ハイグレ魔王の戦力を分断するためにも、これだけの戦力を有効に活用しないと。」

エステル、ヨシュア、アガット、ティータ、レン、ジョゼットは別動隊として城内で動くことにした。

「ロイドたちもいてくれればな・・・」

ランディがつぶやいたところに、通信が入った。それは、ランディが待ち望む相手からのものだった。

「ランディも無事だったか。俺たちはなんとか帝国内に潜入したところだ。」

「そいつぁ好都合だ。そうか、お嬢もティオすけもキー坊も一緒か。いや、ハイグレ人間にされてた方がいろいろおいしい面もあったんだが・・・」

ロイド相手に軽口を叩いていると、エリィとティオの怒りの声が入ってきた。

「ちょっとランディ、聞こえているわよ?おいしい面って何よ?」

「まったく、私たちをそういう目で見ていたなんて。浮気の証拠としてミレイユさんに報告ですね。」

「おっと、やべぇやべぇ。」

ランディはミレイユにバレると少し焦った。

「キーアはハイグレ人間ってちょっと楽しそうかなって思うけどね。」

「ははっ、まぁ、ミレイユ三尉もノエル、ワジ、リーシャもそれぞれ動いている。後で落ち合おう、ランディ。」

キーアとロイドの声が入ってきて、ヘイムダル近郊で落ち合うことになった。
* Re: 閃の軌跡〜ただひたすらに、ハイグレへ〜 ( No.29 )
日時: 2019/09/10(火) 21:36:41 メンテ
名前: ものし

「(ふぅ・・・・疲れたな・・・・)」

疲れた時のリィンが向かう場所は決まっていた。風呂だ。カレイジャスUには大浴場が備え付けられていた。

「(今は湯につかって体を休めないとな。)」

教官服を脱いで風呂に入る。肩まで湯につかると今までの疲れが吹き飛ぶような感じがする。突入作戦は明朝と決められている。作戦まであと半日。

「(明日は長い一日になる・・・果たしてどんな敵が待ち受けているか。だが、前に進むだけだ。)」

目を閉じて疲れを取りながらも明日のことを考えるリィン。すると、大浴場の扉が開く音がした。

「なんだ、あんたもいたのか。」

「お疲れ様です、リィン教官。」

アッシュとクルトが連れ立って浴場に入ってきた。一緒に風呂に浸かって一息つく。

「しかし、僕もまだ修行が足りませんね。その、先ほどのエリンの里の戦闘の時、どうにも集中できなくって・・・。」

「まあ、それなら俺もそうだったよ。煩悩を断たずして剣の道は極められない。お互い修行不足だな。」

リィンはそう言ってため息をつく。だが、結局思い出すと美女たちのハイレグ水着姿とハイグレポーズばかり。煩悩がなかなか拭い去れない。

「あんたら、もっと自分に正直に生きたらどうだよ?俺らは男だ。イイ女のあられもねえ姿に見入って何が悪いんだ。」

「さっきそれでユウナたちに怒られたのを忘れたのか?というか、今も僕たちを蔑む目で見られている気が・・・・」

「それなら、さっきからアリサたちやトワ先輩の俺たちにたいする目も同じようなものだな・・・」

「ケッ、女どもの顔色を伺っているなんて情けねぇ。」

女性陣に怯えるクルトとリィンをアッシュはあざ笑った。

「明日は、他の女どもがハイグレ人間にされたら、その姿をじっくり拝ませてもらうぜ。」

「いや、そこはみんなハイグレ人間にされないで敵を倒す方法を考えた方が・・・」

「坊ちゃん、隠してないではっきり言えよ。お前だって、じゃじゃ馬やイーグレットやチビ兎のハイレグ姿に興味あるんだろうが。」

「いや、魅力的な女性たちだとは思うが、そういかがわしい目で見るのはどうなんだい?」

「まぁ、俺はあんなネンネどもに興味はねぇからお前に譲ってやるさ。そうだな、俺はミルスティンパイセンやアルゼイドパイセン・・・いや、大きさだけならバレスタインも・・・」

「アッシュ、人間の欲望だから完全に無くせとは言わないが、ほどほどにな。」

黙って聞いていたリィンが、笑顔でアッシュを窘めるように言う。

「だから、笑顔で威圧するなっての!!」



「アッシュの奴、全然懲りてないわね。まぁ、予想通りっちゃ予想通りだけど。」

女性側の大浴場にアッシュたちの声は筒抜けになっていた。ユウナが拳を振り上げて怒っている。

「まったく、男性は不埒な人ばかりですね。」

「仕方ないですよ、アルティナさん。むしろ、女性の体に興味があるのは健全な証拠です。まぁ、乙女の嗜みという点ではちょっと残念ではありますけど。」

「もう、ミュゼちゃんったら・・・・」

ミュゼの発言にティータが苦笑する。

「ふぅ、それにしても、私たちも明日はハイグレ人間にされる覚悟もしておかないといけませんね。」

「ミュゼ、そんな不吉なこと・・・・って、万が一のことを考えると、最近運動不足だけど大丈夫かな?」

ユウナは自分の腹回りの肉を掴んで太っていないかを確かめていた。

「そんな心配なことですか?私はむしろ痩せすぎていないか不安なのですが。」

「アルティナさん・・・それ、他の女性の前では言わない方がいいと思うよ?」

アルティナの爆弾発言にティータがすかさずツッコミを入れた。



「ふぅ、まったく、クロウ君ったら・・・」

トワはアークスの通信機能を見ながらため息をついた。今まで音信不通になっていたクロウは、独自に動いてヘイムダル近辺を探っているとのことだった。

「トヴァルさんと一緒に市内に潜入・・・か。明日まで無事だといいんだけど。」

連絡も寄越さず、勝手に危険なことばかりする元同級生。ハイグレ人間にされたアンゼリカとジョルジュも含め、トワの心配は尽きない。

「んっ・・・追伸・・・・」

トワはアークスを操作してクロウからのメールを開く。その内容を見て、トワの頭に怒りマークが浮かぶ。

「ハイグレ人間にされた時に備えて下の処理はきちんとしとけよ!・・・・クロウ君、本当にデリカシーないんだから・・・・」

クロウといい、ランディといい、リィンといい、どうして自分の周りには配慮に欠けた男性ばかりなんだろうとトワは思った。
* Re: 閃の軌跡〜ただひたすらに、ハイグレへ〜 ( No.30 )
日時: 2019/09/13(金) 23:30:09 メンテ
名前: ものし

「ねぇ、エリオット君。明日はハイグレ城に突入するんだけど、その・・・」

「けど、どうしたの?」

「もし、もしだよ、音楽院の同級生のカリンカって子がハイグレ姿で銃を向けてきたらどうする?」

カリンカはリーヴェルト社で働いており、恐らくハイグレ人間にされていると思われる。

「いや、まぁ、倒すしかないよね。戦闘はできないだろうから、さっさと眠らせてあげたいけど。」

「見惚れたりしないよね?」

「はい、しません。」

エリオットは一瞬カリンカのハイグレ姿を想像したものの、ミントの無言の圧力に負けて首を縦に振った。



「チッ、エリオットめ。両手に花とは羨ましいな。早くどっちにするか決めた方がいいだろうが。」

マキアスは眼鏡の位置を治しながら、歯噛みして悔しがる。

「貴様こそ、あのパティリーとかいう娘にハイグレ光線銃を向けられる心配でもしたらどうだ?」

「いや、あいつとはそういう関係では・・・・。ガイウス、君からもなんとか言ってくれないか。」

「そういう話には俺はノーコメントでお願いしたい。」

不覚にも女性たちのハイレグ姿に魅入ってしまった自分に恥じ入る気持ちのガイウスは、マキアスとユーシスの相手をしなかった。

「しかし、ユーシス。君もミリアムをあまり怒らせるなよ?」

「余計な世話というものだ。」

普段のように言い返すも、その声は弱々しいユーシスだった。



「シャロン、今頃どうしているかしら・・・・」

「ニーナちゃん、シギュンちゃん、皆さん・・・」

「いつものクレアならあんなこと絶対しないのに・・・」

アリサ、エマ、ミリアムはハイグレ人間にされた仲間たちのことを考えていた。

「サラは相変わらずだね。全然気負っているようにも見えないし。」

サラはフィーとラウラの見てる前でいつも通りビールをジョッキで飲んでいた。

「当たり前でしょ。戦闘続きはいつものこと、ハイグレ人間にされてもお姉さんの魅力でなんとかなるわ。」

「いや、サラ教官も少しは年齢を考えた方がよいのでは?」

「あたしはまだ28よ!?まだアラサーじゃないんだから!!」

ラウラに言われるも、生徒たちと比べると一回り近く年上なので多少の後ろめたさはあった。

「あたしだって、あのメイドや少佐さんに負けないんだから!!」
* Re: 閃の軌跡〜ただひたすらに、ハイグレへ〜 ( No.31 )
日時: 2019/09/15(日) 08:32:14 メンテ
名前: ものし

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

ドロテは帝国博物館の前で赤のハイレグ水着姿でハイグレポーズをしていた。

「(ああっ・・・男の人たちが女物の水着を着ながらあられもないポーズを・・・・)」

ドロテは黙っていれば相当な美人だが、アンゼリカとは逆方向の変態だった。

「(私はハイグレ人間なのです・・・雑念は捨てて・・・)ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」



「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

リーヴェルト社の受付でハイグレポーズをしているカリンカ。ハイグレポーズをするたびにオレンジ色のハイレグ水着が揺れる。

「(エリオット君に見てもらいたい・・・・生まれたての私を・・・・)ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

ハイグレ洗脳が進んでいるカリンカは、プロポーションではミントに圧倒的に勝っている。音楽を共に学びあったエリオットを誘惑したかった。

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

色欲に侵され性格が変わってしまった彼女は、フィオナやパティリーと同じくパンスト兵に志願することにした。



「さて、クロウ君と一緒に市内に潜入したはいいものの・・・情報なんてそう簡単に集まるかしら?」

学院生時代はアンゼリカと同格の強さを発揮していたフリーデルは、ロギンスとパトリックと共に、パンスト兵を蹴散らしつつクロウと別れて情報収集をしていた。

「ランベルト君、フィデリオ君は東部を中心に探ってる・・・私も少しでも情報を持ち帰らなくちゃ。」

持ち帰った情報はナイトハルト、オーレリアを通じて全正規軍と領邦軍に共有されている。それは回りまわってカレイジャスUにも。彼ら、彼女らの情報は貴重だった。

「ロギンス君、そっちはどう?何か収穫はありそう?」

「いや、特にはないな。これ以上サンクト地区にいてもしかたない。ヘイムダル空港の方にでも行ってみるか?」

「そうね。パトリック君も行きましょう。」

「了解しました、先輩。」

パトリックはそう答え、ハイグレポーズをしている市民から目をそらし、2人の先輩の後についていく。

「ふうっ・・・・さすがにエリゼさんやフェリスには会えないよな・・・」

パトリックは溜息をついた。エリゼは消息不明になってしまったと情報が入っている。フェリスはハラマキレディースなる幹部になっていると聞いた。どちらもパトリックはかけがえのない人だった。

「んっ?」

ロギンスは不穏な気配を感じて後ろを振り返った。そこには・・・

「フェリス!?」

ヘイムダル大聖堂の屋根の上からフェリスが3人を見下ろしていた。

「はっ!?まさかっ!?」

フリーデルがホテル・ヴァラールの屋上を見ると、微笑みながら顔を出すエーデルの姿が。

「なっ!?囲まれた!?」

反対方向に逃げようと体を向けるパトリックだったが、住宅地の屋根から飛び降りてくるルーシーによって退路を塞がれた。

「あらあら、帝都内に鼠が入り込んでいると聞いて来てみれば・・・3匹もかかりましたね。」

ルーシーがニヤリと笑いながらハンドガンタイプのハイグレ銃を構える。それぞれ飛び降りたエーデルとフェリスも同様に構える。

「恐くありませんよ、苦痛は一瞬、その後は永遠の快楽が待っているのですから。」

エーデルも剣の間合いに入らないように遠巻きにしながらハイグレ銃を構える。

「パトリックさん。ハイグレ人間になれば、あなたのお好きなエリゼさんにも会えますわよ?」

「な、なんだって!?エリゼさんは無事なのか!?」

「ええ、まあ。立派なハイグレ戦士として、オリエ・ヴァンダール夫人を見事ハイグレ人間になさいましたわ。」

「くっ、あの風御前がエリゼさんに!?」

風御前と言えば、薙刀を得意とする天下無双の武芸者。エリゼに負けたとは到底信じられなかった。

「ハイグレ人間になれば、たやすい芸当ですわ。パトリックさんも立派なパンスト兵になりましょう!!」

フェリスがハイグレ光線を発射。パトリックはそれをもろに浴びて青いハイレグ水着姿にされた。

「あら、青いハイレグ水着姿とは・・・エリゼさんとお似合いですわね。」

「くっ、おのれ・・・・ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

パトリックはエリゼと同じ色という喜び以上に、苦痛を感じてハイグレポーズを始める。

「よそ見をしている場合じゃないんじゃありませんか?」

「あっ・・・・」

「くっ・・・・」

あっという間に、フリーデルはルーシーによって、ロギンスはエーデルによってハイグレ光線を浴びせられてしまった。

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

フリーデルは白、ロギンスは黒のハイレグ水着姿でハイグレポーズ。その顔は2人とも屈辱にまみれていた。

「他愛もないですこと。あら、通信ですか。」

エーデルは通信で、ランベルトとフィデリオがパンスト兵によってハイグレ人間にされたことを知った。

「さて、私たちは他のネズミ退治に行きましょうか。」

ルーシーがほくそ笑む。その後、トヴァルやクロウはまたしても追い回され、なんとか危機を切り抜けざるを得なくなった。
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