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* 閃の軌跡〜ただひたすらに、ハイグレへ〜

日時: 2019/06/23(日) 11:15:14 メンテ
名前: ものし

時に七耀暦1207年。ゼムリア大陸は大いなる黄昏を回避し、平和な暮らしを喜び合っていた。そう、あの時までは・・・。8月19日、午前8時19分。エレボニア帝国首都ヘイムダルの中心、バルフレイム宮上空に突如としてそれは現れた。

「ピンクのクラゲ?」

ヴァンクール大通りから眺めていた男性市民は、一瞬そう思った。ピンクの球体を半分に切ったような形をしていたからだ。

「バルフレイム宮に降りてくるわ!!」

ドライケルス広場に観光で訪れていたレミフェリア公国出身の女性は、足のようなものを伸ばして着陸してくるその物体を指差しながらそう言った。

「すぐにレーグニッツ閣下に報告を・・・なんだ、あれは!?」

帝都庁に連絡をしようとしたバルフレイム宮の職員は、ピンクの未確認物体から出てくる無数の飛行物体を見て驚愕した。異様な風体でオマルのような飛行艇に乗り、大型銃を構えている。

「ユーゲント陛下とプリシラ皇妃をお守りするんだ!!」

近衛兵たちが未だ療養中の皇帝、その看病をしている皇妃のいる奥の間に走っていく。

「帝都は・・・帝国は・・・世界はどうなってしまうんだ!?」



バルフレイム宮、帝都庁、ヘイムダル中央駅、ヘイムダル港、ヘイムダル空港など、政治・交通の要衝が瞬く間に電撃作戦によって制圧された。

「ハイグレ!!ハイグレ!!」

「ハイグレ!!ハイグレ!!」

襲われた人々は殺されるわけでも拘束されるわけでもなく、男女問わずハイレグの水着姿でコマネチに似たポーズをしていた。

「ナイツ・オブ・ルブルム!!」

「カレイドフォース!!」

騒ぎを聞きつけてバルフレイム宮に急行しようとしたレクター・アランドールとクレア・リーヴェルトはドライケルス広場で敵部隊と遭遇、交戦していた。

「倒しても倒してもきりがありませんね、レクターさん。」

軍用拳銃を的確に当てながら撃墜していくクレア。

「ああ。この有様じゃ、陛下も、皇妃殿下も、レーグニッツ知事も敵の手中に落ちちまってるんだろうな。」

レイピアで迫ってくる敵を次々になぎ倒していくレクター。

「オリヴァルト殿下が旅行中で不在というのは幸いでしたね。さて、サンクト地区に敵の手が伸びる前にアルフィン殿下だけでもお助けしないと・・・」

「ここは俺が足止めする。先に行け、クレア。」

「ええ。レクターさんも気を付けて。」

クレアはモータルミラージュを放って退路を確保し、サンクト地区へ急行した。

「マジでやばいな・・・」

レクターとともに応戦していた第一機甲師団、情報局部隊は次々に謎の光線を浴び、ハイレグ水着姿にされていた。

「クローゼ、ルーシー、レオ、悪いな。やっぱ同窓会、行けそうにねぇわ。」

レクターはこれから起こるであろう自分の運命に抗うため、敵陣に切り込んでいった。



東部地区のマーテル公園には、数多くの市民たちが逃げ込んでいた。しかし、帝都憲兵の部隊の一角が崩されると、袋のネズミになった帝都市民たちは次々に敵弾に倒れ、ハイレグ水着姿にされいった。

「ハイグレ!!ハイグレ!!ハイグレ!!」

「ハイグレ!!ハイグレ!!ハイグレ!!」

フィオナ・クレイグとパティリーは公園内を流れる滝をバックにして並んでハイレグ水着姿でコマネチをしていた。

「ハイグレ!!ハイグレ!!気持ちいいわね、パティリーさん!!ハイグレ!!ハイグレ!!ハイグレ!!」

フィオナは慎み深い帝国淑女のはずだが、今はオレンジ色のハイレグ水着姿ではしたないポーズに勤しんでいる。

「ハイグレ!!ハイグレ!!マキアスの野郎には見られたくない・・・ハイグレ!!ハイグレ!!ハイグレ!!」

パティリーは黄色のハイレグ水着姿だったが、まだ恥ずかしいのか、顔をゆがめてポーズをしていた。
 
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* Re: 閃の軌跡〜ただひたすらに、ハイグレへ〜 ( No.61 )
日時: 2019/11/23(土) 22:08:48 メンテ
名前: ものし

ノエル、リーシャ、ミレイユがハイグレ人間にされた穴を、カレル離宮撹乱部隊の今の人数ではとても埋められずに3階大広間まで後退を余儀なくされていた。

「そろそろ最後の時ってわけか。ちっ、女神もとんだ試練を与えてくれたもんだぜ。アークス駆動!!」

高速でアーツを展開しつつ、トヴァルはぼやいた。

「城の中がどうなってるか分からないが、一分でも一秒でも長く奴らを喰いとめないとな。奥義・泰山玄武靠!!」

一般パンスト兵を何人もなぎ倒しつつ、ジンは最後まであきらめない姿勢を貫く。トヴァルはその姿勢に感心した。

「爆沈したカレイジャスからも生きて帰った俺だ。なんとか最後まであがいて見せるぜ。」

トヴァルも不屈の意思を持とうと思い、ハイグレ特殊部隊に高位アーツを撃ち込み続けた。



「あの世へ行きな・・・・ウォーパル・スレイヤー!!」

クロウは応援で駆けつけてきたジョルジュ、パトリックと交戦していた。

「ははっ、クロウはさすがにしぶとい。いや、友としてはうれしいよ。こうして残ってくれていたからこそ、僕の手でハイグレ人間にできるのだから。」

「何言ってやがる、ジョルジュ。誰がそんなもんになるかっつうの。」

「そうかい?トワもハイグレ人間の仲間に加わった。今は城の中で新旧Z組の女子たちと一緒にハイグレポーズをしている。」

「そうか・・・・トワもか・・・・」

あの幼児体系では誰も悩殺なんてできなくて哀れだとクロウは思った。

「エリゼさんも、アルフィン殿下も、リベール組も、クロスベル組も、カレル離宮の外でハイグレ人間になっている面々も・・・我々の仲間は着々と増えています。アームブラスト先輩もその仲間に!!」

「パトリックはエリゼとフェリスだけでもう腹一杯だろ。」

「うっ、なぜ僕の心の中を・・・・って、ハイグレ魔王様のご命令に従うのが我らハイグレ人間。お覚悟!!」



「走れ、空の聖槍!!」

ケビンがハイグレ特殊部隊に向かって大技を繰り出す。だが、倒しても倒しても無尽蔵の体力を持つ彼女たちは起き上がってくる。

「ほんまキリがない。総長と戦ってるみたいやな。」

「何を言ってるの?総長にはそもそもこれだけ攻撃が決まらない。ケビンが一方的にボコボコにされるだけ。」

「そりゃまあそうやけど・・・でもこの姉ちゃんたち、大技をここまで喰らって立ってられるなんて、ほんまに不死身やで。」

ケビンがげんなりしながら言う。ダメージは与えているはずなのだが、それ以上にタフすぎるのだ。一般パンスト兵は苦も無く倒せるのだが、強化された特殊部隊の彼女たちは強さが全然違う。

「ケビンさん、リースさん、諦めちゃダメよ。ほら、シャキッとしなさい!!」

シェラザードの愛の鞭・ヘブンズキスで加速したケビンとリースは再び敵と対峙した。



「うふふっ、皆さん体力の限界のようですね。さぁ、最後の攻撃です!!全員ハイグレ銃を最大威力で撃ちながら突貫攻撃よ!!」

ここが勝機と見たハラマキレディー・ルーシーが突撃命令を出す。ベッキー、リンデ、ヴィヴィ、エミリー、テレジア、モニカ、ベリル、フリーデル、コレット、ポーラ、ドロテ、ミントがハイグレ銃を肩にかけて突撃してきた。

「ううっ・・・・きゃあああああああっ!?」

「も、もうダメ・・・・・いやあああああああああああっ!?」

凄まじい猛攻に耐えられず、リースとシェラザードが被弾。機関銃に撃ち抜かれるがごとく、ハイグレ光線が何本も命中する。

「リース!!姐さん!!」

ケビンはなんとか後ろに下がって何を逃れたが、リースとシェラザードを救うことはできなかった。

「ケ、ケビン、イ、イヤ、助けて・・・・ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

「オリビエ・・・今、あなたの下に・・・・・ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

リースは黒、シェラザードは黄緑のハイレグ水着姿で並んでハイグレポーズ。

「あかん。もう支えきれへん・・・・」

ケビンが諦めたその時、カレル離宮の外部で大きな喚声が上がった。
* Re: 閃の軌跡〜ただひたすらに、ハイグレへ〜 ( No.62 )
日時: 2019/11/20(水) 21:29:30 メンテ
名前: ものし

「斬!!七の太刀・刻葉!!」

「これが俺の全力だ!!メテオ・ブレイカー!!」

「これで終わりだ!!漆黒の牙!!」

ハイグレ特殊部隊のフィオナ、メアリー、カリンカはリィン、ロイド、ヨシュアの攻撃を受けて倒れた。

「やったわね。」

倒れた3人が完全に気を失っているのを確認し、セリーヌが言った。

「ふぅ、随分と手ごわかったな。ハイグレ魔王はこれ以上の強さかと思うと正直肝が冷えるよ。」

ロイドが汗をぬぐいながら言う。3人ともかなり息が上がっており、肩で息をしていた。

「しばらく起きる心配はないと思うよ。さて、犠牲になった8人のためにも、先に進まないとね。」

ヨシュアがいつの間にか整列してハイグレポーズをしている男子6人、女子2人を横目に見ながら言う。

「ああ。クレア少佐たちがいつ追いついてくるかも分からない。玉座は目の前だ。行くとしよう。」

リィンが玉座を太刀で指し示した。クルトとアッシュが身を犠牲にして破壊した玉座への扉。その中へと3人と1匹は入っていった。



「どうしたのでしょう?エレベーターがいつまで経っても降りてきませんが・・・・」

アルフィンは玉座の間の近くまで通じるエレベーターの前で、いら立っていた。クレアも、ハイグレ特殊部隊のゼシカたちの面々も同じように当惑していた。

「オリエ伯母様、どうしたというのです?早くリィンさんたちを追いかけないといけませんのに。」

アルフィンは指令室に1人いるオリエに連絡を取った。彼女は先ほどからずっと昇降装置の制御を試みていた。

「も、申し訳ありません。その、どうしても昇降装置を動かすことができなくて・・・・先ほどの彼らに何か細工をされてしまったのかも・・・・」

「なら、非常階段は?」

「そちらもロックしてしまっていて開きません。」

「どうしてこうもリィンさんたちにとって都合よく・・・・」

溜息の止まらないアルフィン。一方、クレアは深刻な顔をしていた。

「フィオナさんたちの意識が途絶しました。まずいです、ハイグレ魔王様のところにリィンさんたちが向かってしまいます・・・・」



「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

エリゼの目の前でハイグレポーズをしているアリサやユウナたち10人。そこに、別室でハイグレ人間にされたティータ、レン、ジョゼット、アガット、ティオ、ランディ、キーアも召喚されていた。

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

都合女性15人、男性2人がハイグレ人間になってポーズをしている。

「(クッ、クソがっ・・・・・なんだって男の俺がこんな格好で・・・・)ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

アガットはまだ拒否反応が消えずに嫌そうにハイグレポーズをしている。そして、ティータをハイグレ人間にされてしまったこと、自分がハイレグ水着姿でティータのハイグレ人間姿を見ていることから、エリカ・ラッセルに処断されることを恐れていた。

「(ほほう、いい眺めじゃねぇか。ここにミレイユたちもハイグレ人間で加わってくれると、もっといいんだが。)ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

ランディはハイグレ人間にされつつも、眼前に広がる美しい光景を楽しんでいた。特に、ラウラ、サラ、アリサ、エマの並びははちきれんばかりの胸を大きく揺らしている。

「さて、皆さんお揃いのようですね。上の階でハイグレ人間にされている方たちは後回しになってしまいますが・・・・」

エリゼは元々の青いハイレグ水着に着替えていた。それでも十分恥ずかしいのだが、今はハイグレ人間が目の前にたくさんいるので、ハラマキレディースの衣装よりはましだと思っていた。

「皆さん、本当にごめんなさい。ハイグレ人間にされて皆さんにはつらい思いをさせてしまいましたが、これもハイグレ魔王を倒すため・・・・」

エリゼはハラマキレディースとは思えない発言を口走る。そして、右手をスッと上げた。

「では、暗示を解くとしましょうか。」

エリゼは右手の指をパチンと鳴らした。
* Re: 閃の軌跡〜ただひたすらに、ハイグレへ〜 ( No.63 )
日時: 2019/11/22(金) 07:10:01 メンテ
名前: ものし

「宵闇に潜む赤き月影よ、妾に力を貸すがよい!!終極魔法・紅月!!」

杖を撃ち振るうローゼリア。戦車すら一撃で破壊する高位魔法が特殊ハイグレ兵の頭上に降り注ぐ。雑兵のパンスト兵共々、次々に打ち倒されていく。

「いや〜、お強いですね〜。」

トマス・ライサンダー卿は匣使いの能力でハイグレ人間にされかかっていた面々を守りつつ、法術を駆使してパンスト兵の大軍を次々に倒していく。

「よし、形勢は変わった!!俺たちも行くぞ!!」

ローゼリアの攻撃に慌てふためくハイグレ人間たち相手に、クロウがダブルセイバーを振り回して突撃する。

「うわっ!?」

「きゃっ!?」

エミリー、テレジアたちがクロウの攻撃の前に蹴散らされていく。また、リンデやヴィヴィなどは既にローゼリアの攻撃の前に屈服していた。

「泰山玄武靠!!」

「走れ!!空の聖槍!!」

「リベリオンストーム!!」

息を吹き返したジン、ケビン、トヴァルの攻撃の前にハラマキレディースも力尽きて倒れた。

「ハイグレ魔王様、申し訳ありません・・・」

ルーシーは最後の力を振り絞って言ったあと、地面に突っ伏して気を失った。

「ふむ、このあたりの敵は片付いたか。しかし、お主たち情けないのう。ほとんどがハイグレ人間にされておるではないか。」

ローゼリアはカレル離宮近くでハイグレ人間にされてポーズをしているハイグレ人間たちを見ながら言った。

「いえ、よくぞここまでの時間パンスト兵たちをこちらに引き付けてくれた、と言うべきでしょうね。多くの犠牲は出しましたが。」

トマスがローゼリアをなだめるように言った。クロウ、ジン、ケビン、トヴァルが残っていただけでも御の字だと思っていたからだ。

「まぁ、そうかもしれぬが。しかし、若い娘がたくさんいていいのう。妾も若返った気分じゃ。」

いたずら心満載のローゼリアが手をワキワキさせながら、近くでハイグレポーズをしていたリーシャの胸をわしづかみにする。

「(あのっ、ちょっと・・・)ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

リーシャは胸を揺らされつつもハイグレポーズをやめることはできない。

「ふむ、他の娘も触ってみたいところじゃが・・・・まあよい。妾はまだ街にうようよしているパンスト兵を退治する手伝いをしてやろう。お主たちも一緒に来るのじゃ。」

ヘイムダルの街中では、「風の剣聖」アリオス・マクレイン、「蒼の聖典」ワジ・ヘミスフィアが戦っていた。ジン、ケビン、トヴァルはローゼリアの後についてカレル離宮を後にする。

「おや、どうして・・・・」

去り際にトマスは天高くそびえるハイグレ城の変化を感じ取った。そのトマスの顔色の変化を見たクロウが呼びかけた。

「どうしたんだ?」

「クロウ君も感じませんか?ハイグレ城の絶対障壁が消失していきます。でも、その理由が分かりません・・・・」

「リィンたちが何かをやらかしやがったってことか・・・あんたたちに地上は任せる。俺はハイグレ城に向かうぜ。」

クロウは馬を駆ってバルフレイム広場に急行することにした。



「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

激戦の砲火が止んだカレル離宮。そこには先ほどの戦いでハイグレ人間にされた面々が思い思いの場所でハイグレポーズをしていた。周囲にはローゼリアに倒されたハイグレ人間たちがいるにも関わらずだ。

「(女神よ、お慈悲を・・・・)ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

ハイグレポーズの苦しさに耐えかねていたリースは、シスターらしからぬハレンチなポーズに拒否感を示しつつも、やめることはできない。

「(だんだん楽しくなってきた・・・)ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

シェラザードは踊り子の本能からか、ハイグレポーズがダンスのように感じて楽しく感じるようになっていた。

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

シェラザード(黄緑)、リース(黒)、アネラス(黄)、カルナ(青)、ロジーヌ(灰)、マルガリータ(赤)。

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

ノエル(赤)、リーシャ(オレンジ)、ミレイユ(水)、エオリア(緑)、リン(茶)、アシュリー(水)、ジンゴ(ピンク)。

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

フラン(ピンク)、シュリ(黄緑)、セシル(白)もハイグレポーズの仲間に加わっていた。総勢16人の女性たちは壮麗な宮殿の前でハイグレポーズをひたすら繰り返した。
* Re: 閃の軌跡〜ただひたすらに、ハイグレへ〜 ( No.64 )
日時: 2019/11/23(土) 22:09:39 メンテ
名前: ものし

黄緑色の水が滝のように流れ落ちる部屋。ピンクのじゅうたんが敷き詰められ、高座には裸婦像が2つあり、その間に挟まれるように玉座があった。ハイグレ魔王はその玉座に座っていた。

「こんにちは、坊やたち。」

落ち着いた声で、仮面を外しながら立ち上がるハイグレ魔王。中世的な顔立ちが仮面の下から出てくる。

「待ちくたびれたわよ。この城に入り込んでからどれだけの時間が経ったことか。皆殺しにされると分かっていて。ねえ?」

「随分と余裕そうだな。外の世界からやってきた魔王にとっては、俺たちなんて取るに足らないってことか。」

ロイドがハイグレ魔王を睨みつけながら言う。だが、ロイドにも分かっていた。ハイグレ魔王はとんでもなく強いと。

「ここにたどり着くまでに多くの仲間がハイグレ人間にされてしまった。その無念を晴らすためにも、僕たちはあなたを倒す!!」

ヨシュアが双剣を構えて殺気を放つ。元結社の執行者の放つ殺気は凄まじいものだった。

「俺たちは多くの猛者と戦っている。いかにあなたが強くても、簡単にやられはしない。」

リィンは剣先に気を集中させ、ハイグレ魔王に対して正眼に構える。

「アクション仮面に似て真面目で面白くないガキ共ねぇ。まぁ、でも、そういう男の子はそれはそれで好きよ。」

リィンたちはハイグレ魔王の送ってくる視線に寒気を感じた。オカマに好きと言われても・・・・という思いだった。

「ここでは狭いわ。場所を替えましょう。ついてらっしゃい。」

ハイグレ魔王は玉座からつかつかと歩み出て、一緒に上に上がるよう指示した。



「ど、どうして・・・・この城の絶対障壁が・・・・」

玉座に行くためのエレベーターを待っていたクレアは動揺を隠せなかった。ハイグレ人間以外を寄せ付けないためのハイグレ城の絶対障壁が消滅してしまい、無防備状態になってしまった。

「オリエさん、応答してください。オリエさん!!」

すぐさま指令室で復旧作業をしてもらうために連絡を取ったが、オリエは無反応。何事か起きたのかと不安になってきた。

「んっ・・・こんな時に緊急通信ですか・・・・」

クレアは苛立ちながらアークスを緊急通信モードに切り替えた。先ほどカレル離宮に向かったジョルジュとパトリックからのものだった。

「どうしたのです?」

「カ、カレル離宮に向かった部隊が・・・・全滅しました。ぼ、僕たちも・・・・やられてしまっ・・・・」

「ジョルジュさん!?どうしたのですか!?一体何が!?」

苦し気に通信をしていたジョルジュが沈黙してしまった。

「パトリックさん?説明を・・・・」

「魔女・・・・星杯騎士・・・・遊撃士・・・・強い・・・・ハイグレ魔王様、万歳!!」

パトリックが叫んだあと、彼との通信も途絶。それだけでクレアには、ローゼリアやトマス・ライサンダー卿にやられたことは分かった。

「殿下、エレベーターを待つのは得策ではありません。下に戻って城の守りを固めましょう。」

「はい。エリゼと早く合流した方が良さそうですわね。」

アルフィンも事態の緊迫さを悟って同意する。

「その必要はありません。」

凛とした声が場に響いた。そして、クレアとアルフィンの前にエリゼが現れた。ハラマキレディーの衣装ではなく、青色のハイレグ水着姿で。

「エリゼ、その格好はどうしたのかしら?早くハラマキレディーの格好に戻らないと・・・・」

「いえ、いいんです。この格好の方がまだいくらか動きやすいですから。」

「動きやすい?いったい何を・・・って、それよりも大変なの。城の絶対障壁が消滅したの。ルーシーさんたちも全滅してしまったし、この城が無防備になってしまうわ。オリエ叔母様とも連絡が取れないし、どうなっているのかしら・・・」

「ああ、そちらの方はうまくいったようですね。さすがトワさんです。」

「エリゼ、さっきから一体何を・・・・」

アルフィンはエリゼの心中をつかみかねていた。だが、頭脳明晰なクレアはそれで気が付いた。

「なるほど、私たちは、いえ、ハイグレ魔王様も含めて、エリゼさんの術中に嵌ってしまっていたというわけですね?」

「正直かなりの綱渡りでしたけどね。行き当たりばったりでしたし、私一人ではどうしようもできませんでしたけど、トワさんも含めてこちらの仲間にできたのは女神の導きでしょう。」

エリゼは手元に持っていたレイピアを鞘から抜いてクレアとアルフィンに向けた。その後ろからは、ハイレグ水着姿で武装している13人と、お付きの1人。クレア、アルフィン、ゼシカたち7人を包囲していた。

「エリゼ・・・まさか、裏切ったの?」

「ふぅ、人聞きが悪いですね、姫様。私からすれば、ハイグレ洗脳に操られているあなた方の方が裏切りなのですが。」

エリゼが冷たい目でアルフィンを見ながら言う。

「クレアさん、あなたはスパイとして私たち全員を出し抜いてエリンの里を制圧しました。その方法を真似てみたというわけです。」

「ふふ、そうですか。私たちがエリゼさんと一緒にハイグレ人間の仲間を作ったと思っていたら、それは強力な敵を自ら作り出してしまっていたと。見事な手際です、エリゼさん。」

クレアは先ほどまでの優位な立場での戦闘とは違うものがこれから繰り広げられることは想定していたが、大人としての余裕は崩さなかった。

「さぁ、皆さん、参りましょう!!早々に片付けて、兄様たちのところへ!!」

「「「おおっ!!」」」
* Re: 閃の軌跡〜ただひたすらに、ハイグレへ〜 ( No.65 )
日時: 2019/11/25(月) 23:03:36 メンテ
名前: ものし

エリゼたちがクレアやアルフィンと交戦する少し前・・・・



「では、暗示を解くとしましょうか。」

エリゼは右手の指をパチンと鳴らした。

「「「・・・・・・・・」」」

14人の女性と2人の男性はハイグレポーズをしていたが、頭の中にいろいろな情報が急に流れ込んできた。

「「「・・・・・・・・あ・・・・・・」」」

ハイグレポーズをしていた手が止まり、あまりのショックに全員うずくまって頭を抱える。虚ろだった目に生気が宿り、ハイグレポーズをしていた自分の行動に疑問を感じ、我に返っていく。

「ハイ・・・・グレ・・・・ハイ・・・・グレ・・・・あっ・・・・」

「ハイ・・・・いや、私は人間・・・・」

「そうです・・・・なんで、私はこんなことを・・・・」

大きく肩で息をしながら、サラ、ラウラ、エマ等が次々意識を取り戻していく。

「フフ、ようやく思い出したようですね。そうです。皆さんはハイグレ人間ではありません。操られていただけです。気をしっかり持ってください。」

エリゼの言葉に、ティータたちリベール組、ティオたちクロスベル組も含め、次々に意識を取り戻していく。

「ふぅ、ありがとう、エリゼさん。もう大丈夫みたい。」

ユウナが手を胸に当てて息を整えながら言った。

「よかったです、本当に・・・・。」

エリゼは今度こそほっとして胸をなでおろした。



全員が落ち着いたのを見計らって、エリゼが全員を集めて言った。

「最初から説明しないといけませんね。私がエリンの里を脱出する際に山猫号Uから落ちたときのことです・・・・」

エリゼはリィンが悲痛の叫びをあげる中真っ逆さまに地上に落ちていった。それが何の因果か、山猫号Uやメルカバを狙っていたハイグレ光線銃の1つがエリゼに当たった。

「皆さんも感じたと思いますが、とても苦しいものでした。私は空中で大の字になり、あっという間にこの青のハイレグ水着姿にされました。」

そして、そのまま自由落下したが、ハイグレ人間の力でエリンの里の木の枝になんとか着地。しかし、元々不安定な状態だったので、止まらずにそのまま落下して頭を打って昏倒してしまったのだという。

「なるほど、その時の頭の打ちどころでエリゼさんはハイグレ洗脳が解けたというわけですか。」

アルティナが1人感心したように言った。

「ええ、恐らくは。ハイグレ人間と言えども元々は人間。脳に直接関与しているとすれば、強いショックを与えて元に戻すことができたのかもしれませんね。」

「結社の研究所でも同じことがあったような・・・」

ティータはヴァレリア湖のほとりにある結社の研究所に潜入した際にアネラスたち遊撃士がワイスマンに操られて攻撃してきたのを思い出した。

「私はハイグレ城で目を覚ましました。正気を保ちつつも、ハイグレ人間のすべてが分かる不思議な感覚でした。」

エリゼも秀才。ハイグレ魔王以下城にいる全員が自分をハイグレ人間で味方だと思っている。この状況をなんとかうまく利用できないものかと。

「そこに折よく、姫様たちがオリエ様を追っているとの情報が入りました。」

エリゼはなぜだか分からないが、ハイグレ銃の構造が分かり、ハイグレ光線の洗脳能力を弱めることができた。エリゼがショックを与えれば正気を取り戻せるくらいに。

「キーアと同じだね。よく分からないけど分かっちゃうみたいなね。」

「そんな感じです。そして、他の誰にハイグレ人間にされるよりも前に私がオリエ様をハイグレ人間にしました。そして、姫様やクレアさんのいないところでオリエ様を呼出し、今皆さんにしたのと同じようなショックを与えて洗脳を解きました。」

オリエは現在の状況を理解し、協力を申し出た。そして、味方が増えるまではハイグレ人間の仲間のようにふるまって行動し、この城を乗っ取ってしまおうと。

「ですが、オリエ様も私も、軍事的な技術に詳しいわけではありません。アルティナさんやミリアムさんでもよかったのですが、城のシステムを一番効率よく乗っ取って下さる方を求めていたのです。トワさん、本当にごめんなさい。」

「別に謝らなくてもいいよ。うん、私に任せて。この城の絶対障壁を解除すればいいんだよね?」

現在はオリエが昇降装置と非常階段のロックを乗っ取り、クレアやアルフィンが上層階に行けないようにしている。彼女たちを打ち倒し、城全体を制圧してしまいたいというのだ。

「さすがはエリゼ先輩。二重スパイとはお見事な作戦です。それと、私の胸を突き刺してハイグレ人間にしたさっきの出来事、ずっと忘れられませんね。」

「ううっ、ミュゼ・・・・からかわないで頂戴。私だってしたくてしたわけじゃないのよ。」

エリゼは仲間をハイグレ人間にするという行為に今さらながらに自責の念を感じている。

「それにしても、不思議な感覚ね。レン、執行者の時の身体能力が戻ったみたい・・・いえ、それ以上ね。この状態ならマクバーンに勝てるかも・・・」

「そだね。身体能力がハイグレ人間仕様のまま使えるみたい。今のこのメンツなら、それこそ将軍さんやラウラのお父さんにも楽勝できるかもしれない。」

レンとフィーがハイグレ人間として高まっている自分の能力に驚いていた。

「ふう、本当に良かったです。ハイグレ魔王の能力は未知数ですが、元々お強い皆さんでしたら、ハイグレ人間になればもっと強くなれるかもしれないと思いましたので。」

仲間をハイグレ人間にするのは忍びなかったが、心強い仲間を増やしてハイグレ城を内部崩壊させるためであれば、許してもらえるだろうと思っての行動だった。

「だがよ、俺たち男はこんな格好をいつまでもしているってのは・・・」

「申し訳ありません、アガットさん。ランドルフさんも。ですが、その、ハイグレ人間の力はそのハイレグ水着もしくはハラマキレディー用スーツでないと発揮できないみたいで・・・・」

エリゼが言いにくそうに言ったことに、アガットは顔をひきつらせた。

「まぁ、俺は全然かまわねぇけどな。嬢ちゃんたちやユウ坊、ミュゼにアルきちだっていいもん持ってるし。」

「ランディさん、本当に相変わらずですね。もう慣れっこですけど。」

ティオがジト目で言うが、ランディはお構いなしにみんなを眺めまわす。

「ふぅ、ボクたちも男がいるとやりにくいから、アガットとランディさんは下の階からの守りをお願いしたいね。」

ジョゼットがばっさり言う。ランディは役得を得られず文句を言ったが、アガットに問答無用に連れていかれた。

「で、クレアたちが上の階で待ちぼうけ喰らってるんだけ?ここにいるみんなで早速倒しに行こうよ。」

「なんでミリアムがそんなに好戦的なの・・・・って、昨日のアレか・・・・」

ミリアムが昨日エリンの里でユーシスがクレアのハイレグ水着姿に見惚れたことを未だに根に持っていることに、サラは苦笑した。

「エリゼ、そなたに今まですべてを任せて申し訳なかった。戦闘は我らに任せるがよい。」

ラウラが大剣を持ちながら言う。また、他のメンバーも、それぞれに武器を持つ。

「そうね。エリィさんやエステルさんの洗脳を解いて、新旧Z組の男子とも合流して・・・・早くリィンたちを助けに行きましょう。」

アリサが決意を新たにして言う。

「(待っていてください、兄様。すぐに兄様のところに参りますから。)」

エリゼを先頭にハイグレ姿の女性たちは走り始めた。
* Re: 閃の軌跡〜ただひたすらに、ハイグレへ〜 ( No.66 )
日時: 2019/11/27(水) 23:45:42 メンテ
名前: ものし

「第一セーフティ解除、第二セーフティ解除・・・・」

ハイグレ人間としての知識とトワの情報分析能力でハイグレ城のバリアのプロテクトを紙のように剥がしていく。オリエはその手際の良さに舌を巻いた。

「私はエレベーターと非常階段を押さえるので精一杯でしたが、さすがはトールズの薫陶を受けておられますね。」

鮮やかな手並みで最終障壁も突破し、障壁解除レバーが現れた。約1アージュの大きさで、丸太のように太いレバーだった。

「うわっ・・・・重い・・・・」

ハイグレ人間になったトワでも重いと感じるレバー。黄色い持ち手を両手で持ち、全体重をかける。レバーは少しずつ動き出した。

「バリア解除!!」

指令室の画面に出ている障壁が段階的に解除されていくのが分かる。これでハイグレ城はまったくの無防備状態になった。

「エリゼちゃん、うまくいったよ!!オリエさんとそっちに戻るから待っててね!!」



エリゼはアルフィンやクレアを倒すことに罪悪感を感じていたが、現状を踏まえて割り切って考えるようにしていた。

「姫様やクレアさんたちの洗脳も解いてあげたいのですが、オリジナルのハイグレ光線を浴びている方には私の与えるショックは効きません。拘束しましょう。」

そもそもなぜハイグレ光線を浴びた女性たちが意識を取り戻したかと言えば、シュミット博士からハイグレ城へ直送された武器にエリゼが細工をしてハイグレ光線を弱めていたからだ。そのため、エリンの里やラクウェルでハイグレ光線を浴びた面々には洗脳を解くショックを与えられない。

「ハイグレ人間同士の戦闘であれば、経験豊富な私たちの方が有利。行くよ!!」

緑色のハイレグ水着に身を包むフィーが双剣銃を持って目にも止まらぬ速さで敵陣に切り込む。特殊ハイグレ兵たちはフィーの攻撃を受けて混乱する。

「ええ。こんなに体のキレよく動けるなんてすごいわね。とりゃっ!!」

サラのガン&ブレードもすさまじい速さでレオノーラのハイグレ銃を切り刻んでいく。そのまま当て身を喰らわせて気絶させる。

「ゼシカの動きが止まって見えるぞ。今だ!!奥義・洸凰剣!!」

「きゃあああああっ!?」

ゼシカはラウラに思いっきり吹き飛ばされて壁に体を打ち付けて昏倒した。

「レンにお任せよ!!」

「きゃっ!?」

大鎌にハイグレ銃を真っ二つにされ、そのまま倒されるマヤ。

「サンディさん、お覚悟を!!」

「クラウ=ソラス、行きますよ!!」

ミュゼの射撃でサンディはハイグレ銃を失い、アルティナの攻撃を受けてその場にうつぶせに倒れた。

「ふぅ、しかし、さっき苦戦した第Uの子たち相手にこんなに簡単に攻撃が当たるなんてね、ティオ主任。」

「まったくです、アリサ室長。」

アリサとティオは協力して十字攻撃を行い、ヴァレリーを倒す。

「よし、ティータ、とどめを!!」

「タチアナさん、ごめんね!!」

ジョゼットが導力銃でダメージを与えたタチアナにティータが導力砲で止めを刺す。

「いいんちょ、援護を!!」

「了解です、ミリアムちゃん!!」

ミリアムとエマの波状攻撃の前に、ルイゼは苦も無く撃退された。

「うっわー、えげつな〜。」

「あはは、あと残ってるのはアルフィンとクレアだけだね。」

ユウナは先ほどまでの苦戦が嘘のような完勝に驚き、キーアはそれは当然と言うように笑っていた。
* Re: 閃の軌跡〜ただひたすらに、ハイグレへ〜 ( No.67 )
日時: 2019/11/30(土) 21:12:16 メンテ
名前: ものし

「ヘイムダルに展開中のパンスト兵部隊は全力でローゼリアさんたちを足止めしてください。リーヴス、トリスタに展開中の部隊は至急ハイグレ城に急行を!!」

クレアはアークスで口早に指示を出す。アイスメイデンとあだ名される女性将校は沈着冷静、最も合理的な判断を下していた。

「うふふ、パンスト兵の皆さんが戻ってくればこちらのもの。そうすれば、皆さん真のハイグレ人間に逆戻りですわ。」

アルフィンがクレアと戦術リンクをONにして立ちはだかる。

「そうはいきませんよ、殿下。帝国飛行艦隊の残存部隊に集結を呼びかけました。それに、強力な助っ人もやってきます。」

トワが指令室から呼びかけた。彼女の声には揺ぎ無い自信があり、はったりではないことがアルフィンには分かった。

「姫様、年貢の納め時ですね。ハイグレ魔王を倒した後に姫様のハイレグ姿、たんと見せていただきますね。」

ミュゼが魔導銃をアルフィンに向けながら悪魔のほほえみをしていた。

「クレア教官も、全力でぶちのめさせてもらいます!!」

ユウナがガンブレイカーを構えて言う。

「この戦力差を覆すのは難しそうですね。ですが、私たちはハイグレ魔王様に絶対の忠誠を誓った身。おめおめと引き下がるわけにはいきません!!」



「随分と日が西に傾いているな。あと1時間もすれば日が暮れてしまう。」

ハイグレ城の上部にあるハイグレ魔王の像を上りながら、ロイドが眩しそうに顔をしかめる。

「しかし、随分と高いところまで来たね。この高さから落ちたら、さすがに助かるのは難しそうだ。」

高所恐怖症でなくても足がすくむ高さにヨシュアは感想を漏らす。下にはバルフレイム宮、ヘイムダルの街並みがあった。

「ハイグレ魔王、俺たちをこの上に連れて行って一体何をするつもりなんだ?」

リィンが隣で一緒に像を上っているハイグレ魔王に尋ねた。

「あんたも剣士なら分かるでしょう。剣で勝負するのよ。今のあたしの戦績は999勝1敗。めでたくあんたで1000勝目ってわけ。」

「既に勝ったような口ぶりだな。ところで、その1敗というのは?」

「地球って星でアクション仮面って奴に負けたのよ。ふん、思い出すだけで忌々しい。」

「(アクション仮面か・・・いつか剣を交えて勝負してみたいものだな。)」

999勝もするほどの剣士を負かしたほどの腕前。光の剣匠、黄金の羅刹、剣聖、風の剣聖に匹敵する剣士なのだろうか。リィンはそう思いを巡らせていた。

「しかし、随分とハイグレ城の周囲に軍艦とパンスト兵が多いような・・・」

ヨシュアはトワたちの事情を知らないので、訝しく思った。

「リーシャやノエルたちは無事かな・・・・」

リーシャとノエルは、カレル離宮で類まれなるプロポーションをハイレグ水着に包んでハイグレポーズをしていること、その眼福にあずかれないことをロイドは知る由もなかった。
* Re: 閃の軌跡〜ただひたすらに、ハイグレへ〜 ( No.68 )
日時: 2019/12/01(日) 21:03:21 メンテ
名前: ものし


「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

帝都ヘイムダルには90万人弱の一般市民が住んでいる。老若男女を問わずみんながハイグレ人間にされており、街中のいたるところであられもない姿でハイグレポーズをしている。

「ふぅ、哀れなものじゃな。意思を持たずに操られるだけとはのう。」

ローゼリアはハイグレポーズをしている市民を見てそう感想を漏らした。

「そうね。先代の第三柱もそういう術を使っていたけど、悪趣味ね。ふふっ、それにしても、若い女の子のハイレグ姿にはちょっとそそられてしまうわ。」

いつの間にか合流していたヴィータ・クロチルダが、アストライア女学院の生徒と思しき女の子のハイグレ姿を見ながらつぶやいた。

「ふむ、妾であれば元々はないすばでーじゃからの。ハイグレ人間とやらになってみるのも悪くはない。」

「何を言ってるの、婆様。悪いに決まってるでしょ。婆様の魔術で立ち向かわれたら、さすがに私でも手に負えないわよ?・・・・んっ・・・あれは・・・・」

ふとハイグレ城を見上げたヴィータは、ハイグレ城の屋上を登っている人影と猫の影に気づいた。肉眼ではよく見えないので、魔術を使用して映像に出す。

「あら・・・・セリーヌ、リィン君、ロイド君、ヨシュア君、それとハイグレ魔王ね。仲良く登ってるみたいだけど、何をやってるのかしら?」

「ふむ・・・・セリーヌ、聞こえるか?」

魔女の眷属が得意とする念話で呼びかけるローゼリア。すぐにセリーヌが応答した。

「ロゼ、無事だったのね?」

「私も一緒よ、セリーヌ。」

「ヴィータも一緒なの!?ちょっと、なんで!?」

「説明は後じゃ。お主ら、一体何をしているんじゃ?」

セリーヌは手短にリィンとハイグレ魔王が城のてっぺんで剣の勝負をすること、自分たち以外は全滅したことを伝えた。

「ってか、なんでこんな時に悠長に1対1で決着つけるとか言ってるのか、男の考えることは分からないわね。」

「ハイグレ魔王はオカマじゃがな。」

「ふふっ、オカマはさておき、ハイグレ魔王にとって、みんなをハイグレ人間にするってことは遊びなんでしょう。どちらかというと、結社に近しいものを感じるわね。」

ヴィータは、自分も蛇の使徒でありながら、他人事のように言う。遊びで洗脳なんてとんでもないとセリーヌは抗議した。

「ロゼとヴィータも早く応援に来て頂戴。」

「そうしたいのは山々じゃが、パンスト兵とやらが次々に湧いてくるんじゃ。身動きがとれぬ。」

先ほどからローゼリアとヴィータは和やかに会話しつつも、実はパンスト兵を次々に葬っていた。

「別の場所で戦っている星杯騎士さんや遊撃士さんたちも含めて、先に進むのは時間がかかりそうね。」

ヴィータも魔術を次々に繰り出しているが、トリスタやリーヴスからパンスト兵部隊が集結しつつあるため、倒しても倒してもきりがない状態。気絶したパンスト兵を乗り越えて新手がやってくる。

「カレル離宮にいたのは少数だから楽であったが、この数はいささか堪えるのう。」

ローゼリアもため息をつきつつ次々に撃退していく。

「ふぅ、しかし、夏だから魔女の装束をしながら戦うのも暑いわね。ねぇ、婆様、どうせだから着替えて戦いましょうよ。」

「着替える?何にじゃ?」

「婆様、さっきハイグレ人間になるのも悪くないって言ってたでしょ?それっ!!」

攻撃魔法の合間にヴィータは自身とローゼリアに魔法をかけた。すると、まばゆく光った二人の装束が変化していく。ヴィータは青、ローゼリアは白のハイレグ水着姿になった。

「って、何をしておるんじゃ!?こんな格好で戦えというのか!?」

「あら、いいじゃない。元々はナイスバディ―なんでしょ?ふふっ、今は私やエマの方が上みたいだけどね。」

幼児体系のままハイレグ姿になっても嬉しくないローゼリアは、その怒りを魔力に込めて先ほどよりも戦闘の効率が上がっていく。

「ふふっ、私も動きやすくていいわね。それっ!!」

ヴィータも大人の魅力満載の体を右に左に動かし、暑さから解放され集中力が上がった魔法を次々に撃ちまくった。

「あんたたち・・・・」

セリーヌは遥か下の地上で馬鹿なことをしている2人を見てため息をついた。

「これも女神の導きって奴か。ヴィータの奴、いいハイレグ姿だぜ・・・・」

一目ヴィータのハイレグ水着姿を拝んだクロウは、1人ハイグレ城へと邁進していった。
* Re: 閃の軌跡〜ただひたすらに、ハイグレへ〜 ( No.69 )
日時: 2019/12/03(火) 22:55:50 メンテ
名前: ものし

「こ、ここまでとは・・・・」

クレアはアリサ、ラウラ、フィー、エマ、ミリアム、サラの攻撃を受けて壁に叩きつけられ、ハイグレ銃を握る手にも力が入らず、壁に背をもたれさせたまま意識を失った。

「やったね。ふぅ、なんだか分かんないけどせいせいした。」

ミリアムはユーシスがクレアに見とれていたというストレスを発散し、クレアを見下ろしながら言った。

「これがハイグレ人間の力ですか。魔力が無尽蔵に湧いてきますし、なんというか不思議な気分です。」

エマは使っても使っても魔力が尽きない体質になっていることに驚いていた。ハイグレ人間がハイグレポーズをずっとし続けられる理由もここにあるかもしれないと思った。

「しかも、自分の持てる力をすべて出し切れている気がする。ハイグレ人間はそのような意味でいえば、素晴らしいものなのだな。」

ラウラはハイグレ人間をただ否定するのではなく、剣士として見習うべきところは見習おうとしていた。

「ま、さっき私たちが負けたのはクレア少佐の罠に嵌ったのもあるけどね。ハイグレ人間同士って対等な条件なら、人数の多いこっちが勝つのは当然。」

フィーは冷静に戦況を見ていた。先ほど倒した第U分校の生徒たちは所詮は雛鳥。修羅場をいくつも潜っているフィーたちの相手ではない。

「ううっ、それにしても、クレア少佐は素晴らしいスタイル・・・・同じ女性として羨ましい・・・・」

アリサはクレアの体のラインを見て忸怩たる思いをしていた。アリサ自身も人が羨むプロポーションなのだが、クレアはそれ以上だった。

「さて、殿下の方ももうすぐ倒せそうね。」

サラは横目にもう一方の戦況を見た。そちらの方は他のメンバーでアルフィンを圧倒していた。



「ハイグレ魔王様・・・・申し訳ありません・・・・・」

攻撃に耐えきれなくなったアルフィンは足ががくがく震え、そのままうつ伏せに倒れて気を失った。

「殿下、ごめんなさい。洗脳されて操られているだけなのに、本当にごめんなさい。」

ユウナは倒れているアルフィンにひたすら謝っていた。

「うふふ、姫様ったらこうして見ると随分とお育ち遊ばされてるんですね。」

ミュゼはいろいろと成長しているアルフィンの部位を見ながら目を細めていた。

「ミュゼさん、不埒ですね。」

アルティナがいつもおなじみのツッコミを入れた。



「さて、こうして拘束しておけば例え目を覚ましたとしても大丈夫でしょう。」

ティオが魔導杖を使ってクレアとアルフィンを囲むように拘束用のバリアを張った。

「ふぅ、これで一安心だね。さて、この後はハイグレ魔王が待っているわけだけど・・・・」

ジョゼットがこれから来る最終決戦に不安な表情を見せた。

「で、でもでも、ヨショアお兄ちゃんとリィン教官とロイドさんを助けないと。」

「そうね。まったく、お兄さんたちばかりにいい格好をさせられないわ。」

ティータとレンは気持ちを新たにしつつエレベーターに乗り込む。

「ねぇ、エリゼ。キーアね、エリゼがエリンの里で頭を打ったのは分岐点だったと思うんだ。なんとなくだけど。」

「分岐点?なんのですか?」

「ハイグレ魔王をみんなで倒せるか倒せないかの。だって、リィンたちはエリゼがどうなったかに関係なくみんなで協力して城の中に入り込んだ。そして、ここにいるみんなはハイグレ人間にされたよね?」

「ええ、そうですね。確かに、私が記憶を取り戻さなかったとしたら、普通に皆さんがハイグレ人間、もしかしたらハラマキレディーにされてそのままだったと思います。」

「だよね。この先の未来はまだ見通せないけど、みんなで力を合わせればもしかしたら・・・・」

「そうですね。キーアさんでも分からない未来。でも、希望はありますね。」

エリゼとキーアがエレベーターに乗り込んだ後、ぐんぐんとハイグレ城玉座近くまでぐんぐん上昇していった。
* Re: 閃の軌跡〜ただひたすらに、ハイグレへ〜 ( No.70 )
日時: 2019/12/07(土) 23:02:29 メンテ
名前: ものし

ハイグレ魔王像のてっぺんにたどり着いた4人と1匹。夕日は傾き、地平線にだんだんと近づいている。

「あの時と同じね。アクション仮面と勝負した時も、真赤な夕日が出ていたわ。」

ハイグレ魔王が昔を懐かしむように目を細めた。アクション仮面との対決後、昔日の汚点を晴らすために一段と武術に磨きをかけ、あまたの星を征服した彼は、丁度1000勝目をかけて武者震いをしていた。

「ねぇ、リィンと言ったかしら。あなた、剣聖の称号を持っている凄腕だそうね。」

「まだまだ修行中の身だけどね。あなたの方こそ、自然体でいて隙がない。この世界のどこにも存在しない、独特の間合いのようだ。」

「あら、まだ剣を持ってもいないのにそこまで分かるのね。気に入ったわ。」

「ヨシュア、ロイド、セリーヌ。俺がピンチになっても手出しはしないでくれ。これは剣の勝負。一対一で正々堂々と戦いたい。」

リィンの願いを聞き入れ、ロイド、ヨシュア、セリーヌは円形の決闘スペースの隅に立ち、勝負の邪魔にならないようにして見守っている。

「リィン、思う存分戦ってくれ。僕たちは勝負が終わるまで、誓って何もしない。」

「ああ。だが、勝負が終わったら、すぐにハイグレ魔王を制圧させてもらう。もっとも、リィンが勝てば俺たちが動くまでもないと思うけど。」

ヨシュアとロイドはリィンの勝利を信じて言う。一方、セリーヌは不安そうにしていた。

「あんた、絶対に負けたら承知しないんだからね。ふんっ、せいぜい頑張りなさいよ!!」

「ああ、ありがとう。」

リィンはハイグレ魔王に対して正眼に剣を構える。一方、ハイグレ魔王は剣を右手一本で持ち、それを頭上高く掲げて突きの姿勢。そして、左足を大きく上げて左手は前に。独特の構えをしていた。

「ハイグレ魔王、一つだけ約束してくれ。俺が勝ったら、この国から、いや、ゼムリア大陸から出ていくと。」

「いいわよ。潔くこの星から去るわ。あたしが勝った場合は、どうするか聞かなくても分かっているでしょう?」

それは簡単なことだった。今までどおりエレボニア帝国の侵略を続け、リィンたちもハイグレ人間にし、カルバード、リベール、レミフェリア等の国を征服するつもりだと。

「じゃあ、始めましょうか。」

夕日をバックに2人はお互いの出方を伺う。1分ほど沈黙が続いた後、ハイグレ魔王が突如動き出した。

「うりゃあっ!!」

高く掲げた剣を鋭く突き出した。リィンはそれを左にいなし、ハイグレ魔王に素早く振り下ろす。ハイグレ魔王はそれを剣で受け止めた。

「うふふ、そのくらいいなしてくれないと面白くないわね。そろそろ本気出すわよ?」

「望むところだ!!」

ハイグレ魔王が激しく突きと払いを繰り返し、リィンがそれを剣で防御するが、次第にハイグレ魔王のペースになって押されていく。

「守ってるだけじゃ勝てないわよ?」

リィンはじりじりと決闘スペースの隅に追いやられていく。そのスペースの外は何もなく、落ちれば500アージュを真っ逆さまに落ちることになる。

「(アクション仮面の時は、とどめを刺そうと思って突っ込んだら避けられて落ちそうになったのよね。同じ失敗は繰り返さないわよ。)」

ハイグレ魔王はアクション仮面との戦いで得た教訓を思い出しながらリィンを圧倒していた。
* Re: 閃の軌跡〜ただひたすらに、ハイグレへ〜 ( No.71 )
日時: 2019/12/08(日) 23:11:53 メンテ
名前: ものし

エリゼがパチンと指を鳴らすと、ハイグレ魔王の玉座にたどり着けずにハイグレ人間になった新旧Z組の男子たちとエステル、エリィは正気を取り戻した。

「ううっ・・・・どうして俺たちはハイグレポーズなんてしていたのか・・・・・」

ガイウスは洗脳が解けた揺り戻しを受けて頭を抱えてうずくまりながら唸った。

「無理もないですよ。私たちもエリゼさんに開放してもらうまでハイグレポーズをずっとしていましたから。」

エマが回復魔法をかけつつ慰めた。

「あはは、ユーシスったら女の子の水着なんて着てかっこ悪い〜」

「ええい、うるさい!!好きでこんなものを着るわけあるか!!」

「お互いハイグレ姿になった喜びのハグ!!」

「誰がするものか!!」

両手を広げて迫ってくるミリアムを避けながら、ハイグレ姿に恥ずかしさを感じるユーシスが怒っていた。

「エリオット、どう?よりどりみどり、女の子のハイレグ姿が見放題だよ。なんなら、私がハイグレポーズをおまけしてあげよっか?」

「からかわないでよ、フィー。もしフィオネ姉さんやカリンカに聞かれたら・・・・」

「ふ〜ん。ミントはいいんだ?今度教えてあげないとね。」

ミントに静かに怒られる自分の姿を想像し、エリオットは青ざめた。

「ラウラ、あまり男のハイレグ姿は見るものじゃないと思うんだが・・・・」

「ほほう?昨日はエリンの里で、女子のハイレグ姿をじろじろと見ていたではないか。そなたたち、ダブルスタンダードはよくないと思うが?」

「いや、あの、その・・・・」

マキアスはラウラに問い詰められてたじたじになり、パティリーの介抱をすると言って逃げだした。



「ふふんっ、どうよ?私たちのハイレグ姿を見て、少しは意識したりしない?」

ユウナがピンクのハイレグ水着姿で腕組みをしながらクルトとアッシュに問いかける。腕組みしてるので自然と胸が持ち上がって大きさが強調される。

「その、すごく魅力的だと思うよ・・・・・」

クルトは消え入りそうな声で恥ずかしそうに言った。

「そうそう、澄ました顔してないで、同級生の女の子たちがかわいいって最初から言えばいいのよ。」

ユウナが満足げにクルトを眺めながら言った。

「アッシュさん、このハイレグカット、とてもセクシーだと思いません?私たち、先ほどまでこのハイレグカットに合わせてハイグレポーズをしてたんですけど。」

ミュゼがいたずらっぽい目をしてハイグレポーズをし、さすがのアッシュもたじろぐ。

「分かったって。お前たちがパイセン共と同じくらいにいい体してるって認めればいいんだろ?」

「あら、認めてもらえて嬉しいですね。アッシュさんもクルトさんもこういう装いを私たちがしているときは恥ずかしがるくらいの甲斐性は持ってもらいませんと。」

ガキだのなんだのとさんざんコケにされていたので、アッシュの反応にミュゼは満足した。

「なんでしょう、皆さん浮ついています。これは・・・・ラブの気配?」

「いや、どちらかというと、キャバクラのノリでしょ。」

アルティナのボケにサラがツッコミを入れた。




「ところで、エステル。さっきの前言は撤回してもらえる?実戦離れてても、ボクの体は弛んでないからね。」

「悪かったわよ。だったら、あんたの前言も撤回してよ。あたしのハイグレ姿、ヨシュアはかなり照れてたわよ。色気があるって証拠でしょ?」

「ヨシュアはエリィさんに照れてたのかもしれないから、撤回は無理だね。」

「ムキー!!あんですって!?」

エステルとジョゼットはいつも通りの喧嘩を始める。ティータとレンがやれやれという感じで見ていた。

「ふぅ、ハイレグ水着って動くのに不便ね。胸のあたりが緩くて動くと揺れちゃいそう。」

「エリィさん、それを私とキーアの前で言うとは。宣戦布告と受け取ってよろしいですか?」

「あっ、気を悪くさせてごめんなさい、ティオちゃん。えっと・・・・」

「まあいいです。ペッタンコだのなんだのと言っていたランディさんには後でたっぷりお仕置きしますけど。」

ティオはランディの数々の発言を思い出して怒りがこみあげていた。キーアはそれを見て楽しそうに笑っていた。



「兄様たちは玉座にはいませんね。どこへ行ったのでしょう・・・・」

エリゼはもぬけの殻になっている玉座を見て不安がこみあげてきた。

「エリゼちゃん!!」

トワがオリエを連れてエリゼたちに合流した。

「トワさん、オリエ様、お疲れ様です。」

「大変だよ、エリゼちゃん。ハイグレ城周辺にパンスト兵がたくさん集まってきてる。今は正規軍と領邦軍の応援部隊で応戦してもらってるけど・・・」

援軍を呼んだとはいえ、元々科学力が上なハイグレ軍団の方が数的にも質的にもまだまだ優位。今クレアやアルフィンを倒したのは一時的な勝利でしかない。決着をつけるなら早くしないといけないとトワは言った。

「もうすぐこの場所にもパンスト兵がやってきます。今はアガット殿とランドルフ殿で防戦していますが、少々きついでしょうね。」

オリエが言う。そう、あまり時間はないのは明白だった。

「なら、ここにいる男子は全員アガットとランディお兄さんの応援に行ってもらうってことでいいかしら?」

レンが目の前の女子たちにデレデレの男子たちを横目に見ながら言った。

「あはは、それがいいかもね。その方が女の子たちも人目を気にせずハイグレ魔王と戦えるでしょ?」

無邪気なキーアもそれに同調した。アッシュを除く男子たちは女子のハイレグ姿という煩悩から解放できると思い、胸をなでおろした。

「では、私も一緒に参りましょう。クルト、ヴァンダールの剣術、どれほどに成長したのか見せてもらいますよ。」

「承知しました。さあ、君も行くぞ、アッシュ。」

「くそっ、パイセン共のハイレグ姿をもっと見たいってのに・・・・」

アッシュは未練がましそうに文句を言いながら、他の男子の後について下に降りて行った。

「やれやれ、アッシュ君はしょうがないわね。さてと、気を取り直して、先に進みましょう。」

アリサが玉座の後ろにある階段を見つけ、先に進めそうなことを確認した。

「この先にリィン教官たちがいるのかな?」

「ええ。この上にはハイグレ魔王の像が立っています。その頂上部に決闘場がありますから、兄たちはそこにいるでしょう。」

ティータとエリゼが武器を手に取り、階段へと歩を進めていった。
* Re: 閃の軌跡〜ただひたすらに、ハイグレへ〜 ( No.72 )
日時: 2019/12/11(水) 00:07:16 メンテ
名前: ものし

「さぁ、どうしたの!?剣聖のあだ名はその程度のものなの?」

反撃できずに防戦一方のリィンに対して激しく攻撃をしかけるハイグレ魔王。

「リィンが一方的に押されている・・・・・ねぇ、本当に大丈夫なの?」

セリーヌが心配そうに言う。ヨシュアとロイドは固唾を飲んで見守っていた。

「なあ、ヨシュア・・・・これって・・・・」

「ああ、ハイグレ魔王は本当に剣術が優れている。父さんやアリオスさんよりも上かもしれない。」

いや、その強さやもしかしたらアリアンロードやマクバーンに迫るかもしれない。そうロイドとヨシュアが思うくらいの異次元の強さだった。

「(呪いの贄たる鬼の力はない・・・どうしたら・・・)」

かつてのリィンが持っていた鬼の力はイシュメルガを倒した後に失っている。そう、今のリィンは一般人の強さなのだ。

「(いや、鬼の力に頼ろうとしているのが俺自信の未熟さ・・・・)」

アリサ、エリゼ、ラウラ、エマ、フィー、サラ、ミリアム、エリオット、ユーシス、マキアス、ガイウス、クロウ、ユウナ、クルト、アルティナ、アッシュ、ミュゼ、トワ、アルフィン、その他の多くの大切な人々の協力や犠牲があって初めて自分はここに立っていると思い返す。

「俺は、まだ死ぬわけにはいかない・・・・はあああああああっ!!」

神気合一したわけでもハイグレ人間になったわけでもないのに、体から無限に力が沸いてくる。

「いくぞっ、ハイグレ魔王!!」

「!?」

先ほどまで感じていたのとは明らかに違うリィンの剣気に気圧されるハイグレ魔王。

「なに、このスピード!?」

リィンの格段に速く重みのある連撃。ハイグレ魔王は先ほどまで舐めてかかっていたが、あまりの変化に夢を見ているような気分だった。

「せいやあっ!!」

螺旋撃、疾風、業炎撃、紅葉切り、残月、緋空斬、無想覇斬が次々に叩き込まれ、ハイグレ魔王はどんどん後ろに押されていった。

「何よ、何なのよ、この子・・・・」

ハイグレ魔王の顔には恐怖の色が浮かんでいた。記念すべき1000勝目などという余裕ぶった発言のことなどすっかり忘れていた。

「万物流転、無は有にして有はまた無なり!!八葉一刀・無仭剣!!」

「ぎゃああああああああああああっ!!」

無数の斬撃を浴び、剣を弾き飛ばされ、その場に崩れ落ちるハイグレ魔王。リィンがすかさずハイグレ魔王の鼻先に剣の切っ先を突きつける。

「お前の負けだ、ハイグレ魔王。」

リィンが静かにハイグレ魔王に告げる。

「そうね。私の負けだわ。」

ハイグレ魔王がそう言った瞬間、ロイド、ヨシュア、セリーヌが喜びを爆発させてリィンに近寄る。

「ははっ、やったじゃないか。見事な逆転劇だったじゃないか、リィン。」

「うん。一時はどうなるかと僕も焦ったけどね。さて、これでみんなも元通りだ。」

「まったく、冷や冷やさせないでよね。ふぅ、でもまあ、よくやったわよ、リィン。」

普段は文句ばかり言うセリーヌでさえ称賛するリィンとハイグレ魔王の勝負。勝利の余韻に浸っていると、むくりとハイグレ魔王は起き上がった。

「さぁ、約束だ。エレボニア帝国の人たちをハイグレ人間から元に戻して、大人しくこの星を去るんだ。」

「ええ、分かったわ。約束通りにするわ・・・・・」

ハイグレ魔王はうつむいたまま落ち込んでそう言った・・・・と思ったら、顔をにやけさせ不遜な態度を取った。

「なんていうと思ったら大間違いよ!!」

「男らしくないぞ、ハイグレ魔王。」

「どういたしまして。私は男じゃないの、オ・カ・マ♥」

セクシーポーズをとったかと思うと、ハイグレ魔王は群青色の肌、白いハイレグ水着姿の異形の化物に変化した。
* Re: 閃の軌跡〜ただひたすらに、ハイグレへ〜 ( No.73 )
日時: 2019/12/13(金) 00:07:00 メンテ
名前: ものし

海都オルディスでは、ラマール領邦軍の防衛線が突破され、市内に侵入したパンスト兵の大軍に市民が逃げまどっていた。

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

商業地区は全滅し、碧のオンディーヌ像、リヴィエラコート、クライストモールなどで多くの人々がハイグレ人間にされていた。

「に、逃げろ・・・・・ぎゃあああああっ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

「女神よ・・・・ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

港湾地区、貴族街でも貴族も平民もなく逃げまどう人々がハイグレ人間にされていく。

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

カイエン公爵家城館では、市民を逃がそうと尽力していたオーレリア・ルグィンがハイグレ人間化し、赤いハイレグ水着姿でハイグレポーズをしていた。

「(この歳で無念な・・・・)ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

33歳という齢を感じさせない圧倒的なスタイルだったが、オーレリアは恥ずかしそうに他の兵士たちとともにハイグレポーズに勤しんでいた。



「へぇ、エレボニアって随分と面白いことになってるんだね。あはは、見てよ、あの無様な姿。」

「哀れですわね。帝国機甲師団も7割が壊滅、第三、第四、第七がかろうじて奮戦している状態。ハイグレ魔王という人がこれほどの力とは。」

紅の戦鬼のシャーリー・オルランドと、根源のマリアベル・クロイスは、ミルサンテ近郊で高みの見物をしていた。

「ハイグレ人間って面白くてさ、いっくらおっぱい揉まれても微動だにしないでハイグレポーズってのをし続けるんだよ。」

「ふふ、そうなんですか。私もエリィがハイグレ人間になっていたら、その姿を眺め回してスキンシップを楽しみたいですわね。」

「シャーリーもリーシャがハイグレ人間になっていたらやってみたいな。揉みがいがありそう。」

シャーリーとマリアベルは知人のハイレグ姿を妄想して好き勝手なことを言っていた。

「まぁ、でも、自分では当たりたくないし、そろそろ行きましょうか。」

「そうだね。別にパンスト兵なんて皆殺しにできるけど、戦うには面白くなさそうな奴らだし。」

ミルサンテを去ろうとする2人は背後で狙われていることに気づいていなかった。

「ううっ!!」

シャーリーがビクンと体を震わせ、テスタ=ロッサを投げ出した。

「シャーリーさん!?」

「嘘、だよ・・・・・ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

シャーリーは真赤なハイレグ水着に身を包み、小柄な体をのけ反らせてハイグレポーズ。

「どこからですの・・・・・きゃああああっ!!」

今度はマリアベルにハイグレ光線が命中。魔導杖を投げ出してあっという間に黒いハイレグ水着姿にされてしまう。

「屈辱ですわ・・・ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

マリアベルは悔しさのあまり必死の形相でハイグレポーズを始めた。シャーリーと並び、美しいハイグレ姿を披露していた。

「ふふ、やったわ。みんなのおかげよ。」

周囲の茂みを利用して狙撃したのはディアナ率いるミルサンテの住人たち。手に手にハイグレ銃を持っていた。

「ふぅ、エレボニアがハイグレ魔王様の物になった後にクロスベル征服・・・・エリィ、待っててね。」

一般人のハイグレ人間であるディアナは、娘のエリィがハイグレ城で自分とお揃いの白のハイグレ人間にされ、かつその洗脳から抜け出していることなど知りもしなかった。



「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

カレル離宮でハイグレ人間にされた人々は、周囲の状況はお構いなしにハイグレポーズを続けている。

「(た、楽しい・・・・)ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

「(苦しいけど、気持ちいい・・・・)ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

シェラザード、リース、アネラス、ノエル、リーシャ、ミレイユ、フラン、セシル、シュリ等、その誰もがグラビアを飾れるであろう面々が集団ハイグレポーズをしている。

「・・・・・・」

先ほど打倒されて気絶したままのルーシー、エーデル、フェリス率いる旧トールズのメンバー部隊。彼女たちがハイグレポーズをしていないことはかなりの損失だった。

「(だが、いいぜ。こうやってかわいい子ちゃんのハイグレ姿を激写しまくれば・・・・)」

ハイグレカメラマン・レックス。彼が撮りまくっている写真は、いずれは超高額で取引されることだろう。
* Re: 閃の軌跡〜ただひたすらに、ハイグレへ〜 ( No.74 )
日時: 2019/12/14(土) 23:11:45 メンテ
名前: ものし

「アハハハハハハハハハッ!!」

異形化したハイグレ魔王が両腕を鞭のように揺らす。体は激しい稲光のように光り、長時間直視することが難しい。

「まだ奥の手を隠していたんだな。」

リィンが太刀を持ち直して間合いを保つ。対してハイグレ魔王は素手のままリィンに向かって近づいてきた。

「なっ!?」

太刀に両腕が絡んだ途端、太刀が一瞬で溶けてしまった。黒ゼムリア鉱でできた特別製の太刀で、世界一固いと言っても過言ではない金属でできているにも関わらず。

「これが外の理というわけか。」

八葉一刀流は無手の場合の技もあるのだが、金属すら溶かす攻撃を見てやたらと仕掛けることができないリィン。

「ロイド!!」

「ああっ!!」

ヨシュアとロイドが武器を持ってリィンの前に出る。

「あ〜ら、一対一の勝負に手出しはしないって約束じゃなかったしら?」

「勝負はあなたが剣を落として倒れた時点でついている。僕たちが助太刀することは問題ないはずだ。」

ヨシュアが断固として指摘する。しかし、ハイグレ魔王はそれを意に介さなかった。

「で、ただの人間が束になったところで私に勝てると思ってるのかしら?」

「今のあなたの能力を見たら、正直厳しいと思うよ。だが、俺たちは仲間を見捨てて逃げることはできない。せいぜい足掻かせてもらうさ。」

ロイドはアリアンロードの時以来の身震いを感じつつ、ハイグレ魔王に対峙する。

「セリーヌは逃げてくれ。」

「ちょっと、何勝手なこと言ってるのよ!?諦めてんじゃないわよ!!」

「今のハイグレ魔王の強さはマクバーンや鋼の聖女より圧倒的に上だ。正直、ローゼリアさんやクロチルダさん、オーレリア将軍でも手に余るだろうな。」

「だからって、ここまで来て・・・・」

「すまない、セリーヌ。」

リィンはセリーヌをひょいと持ち上げると、ハイグレ魔王像の下に向かって思いっきり放り投げた。

「リィーーーーーーーーーーーーーーーン!!」

セリーヌはすかさず落下防止の魔法を自身にかけるが、それでも下に向かって落ちていった。



「あら、悲しい友情ごっこはおしまい?死ぬ覚悟はできてるようね。」

「死ぬつもりはないさ。第二ラウンドを始めようか。」

「その強がりも今のうちだけよ。イーッヒッヒッヒッヒッヒッヒッヒッ!!」

ハイグレ魔王が高速スピンしながら腕を振り回す。

「ぐわっ!?」

「ぐはっ!?」

ヨシュアとロイドの武器も溶かされ、2人は吹き飛ばされて床に叩きつけられた。

「私に逆らう者は皆こうなるのよ。イーッヒッヒッヒッヒッヒッヒッヒッ!!」

「ぐわあああああああああっ!!」

ハイグレ魔王の両腕がリィンの首元を捉える。ハイグレ魔王の腕が首に絡みつき、もがいてももがいても抜け出すことができず、息ができなくなっていく。

「くっ・・・・ここまでか・・・・」

リィンは意識が朦朧としてくる。両腕両足に力が入らなくなり、ハイグレ魔王にされるがままになっていく。

「リィン!!」

「諦めるな!!」

息も絶え絶えのヨシュアとロイドの声がするが、それも段々と聞こえなくなってくる。

「すみません、父さん、母さん、エリゼ、アリサ・・・・」

リィンの脳裏に、走馬灯のように色々な人の顔が浮かんでは消えていく。

「ぐわあああああああっ!?」

リィンの首を締めあげていたハイグレ魔王がいきなり大きな悲鳴を上げた。
* Re: 閃の軌跡〜ただひたすらに、ハイグレへ〜 ( No.75 )
日時: 2019/12/15(日) 23:50:10 メンテ
名前: ものし

ハイグレ城の大きなハイグレ魔王の口の部分にはオマル飛行艇の発着場がある。その開けた場所に空からやってきた飛行艇、下からやってくる地上部隊の数百のハイグレ光線が飛んでくる。

「まったく、きりがないよ。一体どれだけのパンスト兵がここに呼ばれてるんだろうね?」

「さぁな。ハイグレ人間の力とやらで俺たち自身が強くなっているのだが、それでもこの数はな。」

エリオットとガイウスがぼやきながらパンスト兵を撃退していた。

「だが、この格好はあまりにも落ち着かないというか・・・・」

「ふん、久々に貴様に同意したい気分だ。男が着るものではないしな。」

女物のハイレグ水着を着させられていることにマキアスとユーシスの意見が合う。

「くそっ、パンスト兵ばかり来やがって・・・たまにはハイレグ姿のかわいい子ちゃんが襲って来たっていいじゃねぇか。」

「ああ。クルトの母上だけじゃあ物足りねぇっつうか。」

「お前たちはまず煩悩を捨てろっての。」

相変わらず欲望丸出しのランディとアッシュ、それを冷めた目で見ているアガット。

「ふむ、新手な次々と・・・・このままでは少々厳しそうですね。」

「ええ。こちらは体力を消耗していくばかり。ですが、ここで踏みとどまらないことには!!」

オリエとクルトはリンクアタックを張ってパンスト兵を撃破していくが、それでも次々に新手がやってくる。

「ウォーパル・スレイヤー!!」

聞き覚えのある声と共に、パンスト兵が後ろからなぎ倒されていく。

「ハハッ、お前たち、随分と手こずってたみたいだな。俺だけでも先行して助けに来てよかったぜ。」

「クロウか。正直助かったぞ。」

ユーシスが騎士剣でパンスト兵を葬りながら言う。クロウの攻撃をきっかけにし、一気に周囲のパンスト兵を根こそぎ葬り去った。



「見事です、クロウさん。ダブルセイバーと二丁拳銃を組み合わせての妙技、しかと拝見しました。」

「そりゃどうも。ハイレグ姿の美人に褒められると悪い気はしねぇな。」

クロウはオリエに褒められて悪い気はしなかった。これでクルトを生んだ一児の母のハイレグ姿かと思うと、そのたゆみない努力の程が分かる。

「それにしても、なんだかクロウの攻撃が凄く気合の入っていたような・・・・何かいいことでもあったのか?」

「い、いや、別になんでもないんだが・・・・」

マキアスに問われたクロウは、必死になって否定する。先ほどヴィータのハイレグ姿を見て興奮してしまったことなど言えるはずなかった。それを誤魔化すべく・・・

「クルトのおっかさん以外、野郎ばかりじゃねぇか。俺はハイグレ魔王じゃねぇから男のハイレグ姿を見て楽しむ趣味はないんだがな。」

「俺らだって好きで着てるわけじゃねえっての。」

クロウにからかわれ、アッシュが吐き捨てるように言った。

「そういえば、クロウ。外の状況はどうなっているんだ?ロジーヌや副長たちはどうしている?」

「ああ、ガイウス。順を追って話すか。」

カレル離宮の囮部隊はトヴァル、ジン、ケビンを除き全滅、ローゼリア、トマス、ヴィータ、その他の協力者たちがヘイムダル市内で戦っていること。

「ミレイユがハイレグ一枚に・・・・」

「ミントがハイグレ人間に・・・・」

ランディやエリオットは、思わず仲のいい女性のハイグレ人間にされた姿を妄想してしまう。

「ふぅ、僕たちもさっきユウナたちのハイレグ姿を見たんですが、あの、その・・・・」

クルトも、ユウナやミュゼ、アルティナのハイレグ姿を思い出してごくりと生唾を飲み込んでしまった。

「やれやれ、クルトには刺激が強すぎたか。ハイグレポーズしてるところなんて見たら鼻血噴出して倒れてたかもな。って、ゼリカも同じか・・・・」

「いや、ハイグレ人間ならそれはねぇんじゃねぇか?あの女がティータとレンをハイグレ人間にした時も、奴自身は昇天しかけてたが鼻血は出してなかったし。」

アガットが先ほどのアンゼリカとの死闘を思い出しながら言う。

「さて、地上部にも応援が来ているし、なんとかヘイムダルは奪還できそうだな・・・・後は頼むぞ、リィンたち。」
* Re: 閃の軌跡〜ただひたすらに、ハイグレへ〜 ( No.76 )
日時: 2019/12/18(水) 00:10:12 メンテ
名前: ものし

リィンを締め上げていたハイグレ魔王。だが、突如悲鳴を上げて体を大きくのけぞらせた。

「ぐっ・・・・がはっ・・・・」

ハイグレ魔王の腕の力が弱まり、リィンはするりとその腕から抜けて床に落下した。

「一体、何が・・・・」

うつ伏せになって倒れているリィンの目の前に、ハイレグ姿の美しい女性たちが次々に現れた。

「これは・・・・幻・・・・」

そう思って目を閉じようとするリィン。しかし、その耳には聞き覚えのある声が聞こえてきた。

「兄様!!助けに来ました!!」

「リィン!!大丈夫!?」

エリゼとアリサの声がして、リィンの体を両脇から抱えられる。横を見ると、右にはエリゼ、左にはアリサがいた。

「2人とも無事だったのか・・・・助かったよ。」

「私たちだけじゃないわよ。みんなで助けに来たんだから。」

「だが、みんなハイグレ人間にされたはずじゃ・・・・どうして?」

「説明は後です、兄様。とにかく後ろへ下がりましょう。」

アリサとエリゼに伴われ、決闘場の隅に移動した。

「がは、ごほ・・・・すまない、エステル。」

「謝る必要はないわよ、ヨシュア。今までよく支えてくれたわね。」

「エリィ、ハイグレ魔王は途轍もなく強い。気を付けてくれ。」

「大丈夫よ。私たちもハイグレ人間の力で強くなってるから。」

エステルとエリィも、ヨシュアとロイドをリィンと同じく決闘場の隅に移動させた。

「あんたたち、そこのキーアって子も。私が結界張っててあげるから、戦闘の邪魔にならないようにしてなさい。」

エマに抱えられて戻ってきたセリーヌは、先ほど投げ落とされたことに文句を言いつつも、すぐさま結界を張ってくれた。



アリサ、ラウラ、フィー、エマ、ミリアム、サラ、ユウナ、アルティナ、ミュゼ、トワ、エステル、ティータ、レン、ジョゼット、エリィ、ティオがハイグレ魔王を取り囲んだ。

「どういうことなの、あなたたち!?あたしのハイグレ光線が効いていないなんて・・・・エリゼ、ハラマキレディーのあなたまで!?命を助けてあげた恩を仇で返す気なの!?」

「ふぅ、恩と言われましても、そもそもあなたがこの国にやってこなければ、命の危険などなかったのですが。あなたのせいで嫌なことばかりです。」

エリゼは異形化したハイグレ魔王を冷ややかな目で見た。

「エリゼ先輩。エリンの里でリィン教官にお姫様だっこをしてもらえたことは良いことなのでは?」

「ミュゼ、話の腰を折らないで頂戴。さて、ハイグレ魔王。エレボニアを蹂躙し、多くの罪なき人々をハイグレ人間に変え、世界を恐怖のどん底に陥れた・・・・すべて許されることではありません。」

「あたしはこのゼムリア大陸の支配者よ。文句あるの!?」

「兄たちは生身の人間ですから勝てただけ。ハイグレ人間の身体能力の私たちはそう簡単には倒せませんよ?」

「上等じゃない。アクションビームも持ってないあんたたちになんて負けないわよ!?」

ハイグレ魔王が腕を鞭のように振るってエリゼたちを威嚇した。

「ふぅ、往生際が悪いわね。皆さん、悪い奴はやっつけちゃいましょう!!」

ユウナたち近接戦闘組がハイグレ魔王に一斉に飛びかかる。

「ええっ!!ハイグレ人間にされた借りを返させてもらうわ!!」

アリサたち後方支援組も飛び道具やアーツを撃って援護する。新旧Z組と協力者たちが一斉にハイグレ魔王に攻撃を始めた。
* Re: 閃の軌跡〜ただひたすらに、ハイグレへ〜 ( No.77 )
日時: 2019/12/20(金) 23:58:16 メンテ
名前: ものし

「ヴァリアントチャージ!!」

「奥義・太極輪!!」

ユウナとエステルがSクラフトを叩き込む。ハイグレ魔王は腕で防御するが、凄まじい攻撃の前に大きな悲鳴を上げる。

「フィー、行くぞ!!」

「了解!!」

ラウラとフィーががら空きになった両足を切り刻んでダメージを与える。

「お熱いのでご容赦を!!」

「喰らいなさい!!」

「行くよ、シュート!!」

「これでも喰らえ!!」

ミュゼ、エリィ、トワ、ジョゼットの銃撃でさらにダメージを与え、後ずさってよろめく。

「お姉ちゃん!!お願いします!!」

「うん、行こう、アーちゃん!!」

アルティナとミリアムの追撃でハイグレ魔王は上に放り上げられた後、その逆で床に叩きつけられた。

「へぇ、凄まじい威力のアーツが放てそうですね。」

「ええ、ロストアーツにも匹敵する力・・・・」

高威力のアーツを次々に繰り出し、ティオの氷とエマの炎に苦しめられる。

「なん・・・・て・・・・こと・・・・」

ハイグレ魔王はアクションビームも持たずに圧倒的な戦力で一方的にやられていく現状を嘆いた。

「ティータさん、連携攻撃、行けるわね!?」

「はい、お任せください!!」

アリサとティータのオーバルギアの攻撃を受けて弾き飛ばされる。

「これはおまけよ!!」

「ふふっ、耐えられるかしら?」

サラとレンが追い打ちを受けて這いつくばるハイグレ魔王に、エリゼが斬りかかった。

「止めです!!秘剣・鳳仙花!!」

「ぐわあああああああああっ!!」

ハイグレ魔王の体が激しく光って顔を押さえて大きな断末魔を上げ、異形化が解けて通常状態に戻って膝をつき、前のめりに倒れた。
* Re: 閃の軌跡〜ただひたすらに、ハイグレへ〜 ( No.78 )
日時: 2019/12/21(土) 22:36:14 メンテ
名前: ものし

「やったか・・・・・」

セリーヌが解除した障壁を出て、体をよろめかせながら立ち上がる。

「兄様!!」

駆け寄ったエリゼがリィンに抱き着いた。リィンもそれを優しく抱きとめた。

「兄様、会いたかったです・・・ぐす、私、もう二度と生きて会えないものかと・・・・本当に良かったです・・・・」

「俺もさ。しかし、自分の妹ながら、きれいなハイレグ姿だな。いや、エリゼなら当然か。」

「私だって恥ずかしいんですけど、皆さんがハイレグ姿なのに私だけ着替えるわけにもいきませんし、ハイグレ魔王に勝てるだけの戦闘力がこの水着にはありましたし・・・・」

「エリゼも清楚な大人しい服ばかりじゃなくて、こういう際どいのも少しはいいんじゃないか?」

エリゼのすらっとした体型にフィットした青いハイレグ水着。清楚でビキニも着たことのない彼女からは想像もできないほどの過激な格好だった。

「もう、兄様ったら。セクハラですよ?まあ、兄様なら許してあげますけど。」

「はは、悪い。だが、エリゼの今の姿を見て妙な虫がつかないか心配だ。パトリックあたりには絶対に見せないようにしないと。」

「まったく、妹離れは当分できそうにありませんね。」

他の面々は、それはエリゼの兄離れも同じだろうと内心ツッコミを入れた。



「う・・・・ん・・・・」

前のめりになって倒れていたハイグレ魔王が起き上がった。体中に先ほどの戦闘でついた傷や黒い火傷の跡がついている。

「エリゼ、下がっているんだ。」

抱きとめていたエリゼをリィンが放し、庇うように前に立つ。

「安心しなさい。もう戦う気はないわ。リィン・シュバルツァー、今日のところは勝ちを譲ってあげる。」

「今日のところは?」

「ええ、そうよ。ゼムリア大陸侵略を諦めたわけじゃないから。また一段と強くなって、あんたたちなんてけちょんけちょんにしてあげるわ。その日を楽しみにしてなさい。」

「そんなことをさせるつもりはないがな。今度こそ異形化したあなた相手でも勝てるように、俺も修行を積んでおくさ。」

リィンが決意を込めて力強い口調で言う。

「もちろん、俺たちクロスベル人だって黙っちゃいない。何度だって侵略を阻止するために動く。」

帝国や共和国の侵略を何度も撥ねかえしてきたクロスベル人のロイドの言うことも重みがあった。

「僕たちは国境を越えていくらでも団結して強大な敵に立ち向かえるんだ。人間を甘く見ないことだね。」

ヨシュアもロイドに続いて啖呵を切る。その他の全員も、ハイグレ魔王に負けまいという強い気概を持っていた。

「まあいいわ。次に来るときはあんたたちまとめて先に始末した方がよさそうね。」

ハイグレ魔王はアクション仮面を葬ったときのように闇討ちをしないといけないと思った。しかし、その時は結局アクション仮面に負けたわけなのだが。

「あんたたちのこと、本当に好きになっちゃいそうね。」

ハイグレ魔王が投げキッスをリィン、ロイド、ヨシュアに向けてする。3人とも、鳥肌が立って顔をひきつらせた。
* Re: 閃の軌跡〜ただひたすらに、ハイグレへ〜 ( No.79 )
日時: 2019/12/28(土) 15:21:32 メンテ
名前: ものし

バルフレイム宮近くに着陸していたハイグレ魔王の宇宙船は、球体を半分に切った形に戻り、推進機関のエンジンをフル稼働して空の彼方へと飛んで行った。日が落ちており、空が暗くなっていく中、さながら箒星のように去って行ったのだ。さらに、トワが呼んだ援軍としてリベール王国軍のアルセイユも到着し、カシウスやクローディアの指揮の下、帝都の混乱収拾が始まった。

「ふぅ、ハイグレ魔王が素直に引き下がってくれてよかった。パンスト兵もまとめて連れ帰ってくれたし。」

リィンがアリサに向かって言う。ハイグレ城から出た彼らは、バルフレイム宮の尖塔の一番上の窓からハイグレ城が去っていくところを見ていた。

「そうね。あのまま戦闘が長引いていたらさすがに多勢に無勢。私たちが負けていたかもしれないわね。」

「ああ。ローゼリアさんたちにしても、エリオットたちにしても、局地戦での勝利でしかなかった。ハイグレ魔王を直接押さえられたのが良かったな。」

「ところで、リィン。今までバタバタしてたから聞きそびれてたんだけど・・・・」

アリサが着ていた黄色のハイレグ水着姿をリィンの方向にぐいと向ける。

「どう?エマやラウラには負けるかもしれないけど、それなりのものではあるでしょ?」

「そうだな。普段奇麗なアリサが、見違えるようだ。体のラインもよく出ているし、ハイグレ人間というのも悪いことばかりではないな。」

「もう、バカ・・・・・その、そんなに気に入ったんなら、これからもたまにはこの格好になってあげてもいいわよ?」

2人だけの世界を築き上げて余人を寄せ付けない雰囲気に、他のZ組女子の面々は閉口した。

「なんだか腑に落ちないね。私たちだって結構イイ線行ってるはずなんだけど。ちょっとは見向きしてほしいかも。」

「まあまあ、フィーちゃん。あの2人は特別な関係ですから。私たちのハイレグ姿なんて見向きもしてくれませんよ。」

「エマ様も相当だと思いますが。しかし、リィン様にハイレグ姿を見せつけられて良かったですわ、アリサお嬢様?」

フィーの不満をエマがなだめ、シャロンはアリサのアピールがうまくいったことを我がことのように喜んでいた。



「しかし、惜しいな。このハイグレ人間の状態であれば、もしや父上から一本取れるのでは・・・・」

「う〜ん、あたしも元に戻る前に将軍さんやカシウスさんと一戦交えてみたいわね。」

ラウラとサラはハイグレ人間から元に戻るのをすごく悔やんでいた。



「お姉ちゃんはこれからユーシスさんのところに?」

「そうだね。ユーシスもウブだから、なんだかんだ喜んでくれると思うんだ。」

「ミリアムちゃん、年頃の女の子が男性にそういう誘惑をしてはいけませんよ。」

クレアがたしなめたが、今まで散々男たちを図らずも誘惑していた人物の言葉に、アルティナとミリアムは白い眼をした。



「て、天国だ・・・・成長途中の体をハイレグ水着姿に包んだ天使たち・・・・が、我慢できるわけあるかーーー!!」

暴走したアンゼリカは、トワ、ティータ、レン、キーアをいっぺんに抱きしめた。

「ちょっと、アンちゃん!?苦しいよ・・・っていうか、成長途中ってどういう意味!?」

「アンゼリカさん、ハイグレ人間になってもならなくても本当にブレませんね・・・・」

「このお姉さん、本当に人間なの?ハイグレ魔王が寄生してたりしない?」

「あはは、キーアはこういうの好きだけどな。みんなでギューって。」

ハイグレ人間は鼻血が出ない。そのため、アンゼリカは心ゆくまで天使たちのハイレグ水着姿を堪能することができた。



「皆さん、お疲れ様です。ヨシュアさんはさきほどハイグレ魔王との戦闘での傷は良くなりましたか?」

「ああ、君の治療のおかげでだいぶ良くなったよ。ありがとう、クローゼ。」

ヨシュアがクローゼに礼を言った。その場面を近くで見ていたエステルとジョゼットはクローゼをじっと見る。

「あの、何でしょうか、お2人とも?」

「ふぅ、クローゼがハイグレ人間姿になっても、本当にヨシュアがクローゼに靡かないか自信がなくって。」

「そうそう。姫様はスタイル良くて、美人で、気品もあって・・・・同じ女性として才能の差を感じちゃうよ。」

エステルとジョゼットが自信喪失気味になっていた。

「そんなことはないと思いますけど・・・・」

「そんなことあるって。クローゼを今度ハイレグ水着姿にして確かめて見るわ。ジョゼットも付き合いなさい。ヨシュアは参加禁止!!」

「いや、最初から参加するつもりないけど・・・・」

「ああ、そうだ。ヨシュアって女装すると奇麗なんだよね?それなら、ヨシュアがハイレグ水着姿でも違和感ないかもね。」

ジョゼットの一言に、エステルとクローゼも面白がって乗ってくる。ヨシュアは有無を言わさずハイレグ水着姿にされることになってしまった。



「しかし、不覚ですね。精神を乗っ取られ、ハイレグ水着姿であんな得体のしれないポーズをしてしまうなんて。」

ティオは嬉しそうにハイグレポーズをしていた先程の自分の姿に自己嫌悪を感じていた。エリィとユウナもそれに同調する。

「私もそんなに長時間じゃなかったけど、結構苦しかったわ。ユウナちゃんは大丈夫だった?」

「なんていうんでしょう、途中までは嫌だったんですけど、段々快感に感じてきちゃったっていうか。ううっ、今にして思えば、なんておぞましい・・・・」

ユウナが今さらのように先ほどの自分の姿に寒気がしてきた。

「ところで、ロイドさん。愛しのエリィさんのハイレグ姿を見て、何か感想はありませんか?」

ティオがロイドに話を向けた。

「改めて言うとなると、そうだな・・・・結構目のやり場に困るくらいセクシーな姿だな。あまり他の男には見せたくないくらい。」

「ちょっと、ロイド・・・・ティオちゃんとユウナちゃんがいる前で・・・・」

「はは、ちょっとクサかったかな。」

エリィが恥ずかしさのあまりロイドの胸をポカポカと叩く。その際に胸がロイドに当たって余計ドキドキさせてしまうのを、ティオとユウナは面白半分に見ていた。



「ふぅ、エリゼとミュゼにはきちんと謝っておかないといけないわね。まさかハイグレ魔王の言いなりになってあなたたちと戦っていたなんて。返す返すも悔しく思うわ。」

アルフィンは赤いハイレグ水着姿に戻っており、2人に深々と頭を下げた。

「姫様、そういうことは言いっこなしですよ。私だって成り行き上ミュゼをハイグレ人間にしてしまいましたから。ミュゼこそ、改めて本当にごめんなさい。」

「いいんですよ、別に。終わったことですから。ふふっ、私としては、姫様とエリゼ先輩の美しいお姿を見られただけでも満足です。」

アストライア3人娘のハイレグ水着姿は、慎ましい帝国淑女とは真逆の男性を誘惑してやまない美しい姿だった。

「それにしても、エリゼが二重スパイだとあの時本当に気づかなかったわ。ハラマキレディースの格好だってノリノリだったし。むしろ正気だったのによくあんなもの着られたわね。」

「ううっ、それは私の黒歴史なんですが。姫様とクレアさんが着るのに私だけ着ないわけにはいきませんでしたし。ミュゼも、あの恥ずかしい姿はすぐに忘れて頂戴。」

「先輩たちのハラマキレディース姿の写真は、今後リィン教官への交渉材料として大いに役立ちますから、それはできませんね。」

「まさか、撮っていたの!?け、消しなさい、すぐに!!」

エリゼは必死になってミュゼからアークスを取り上げようとしたが、ミュゼは既にデータを複製しており、その後しばらくエリゼはオモチャ扱いされてしまうことになった。
* Re: 閃の軌跡〜ただひたすらに、ハイグレへ〜 ( No.80 )
日時: 2019/12/28(土) 15:13:42 メンテ
名前: ものし

それから、多くの帝国民がハイグレ洗脳から解き放たれた。ヘイムダル、オルディス、バリアハート、ルーレ等、多くの都市からパンスト兵が撤退し、ハイグレ魔王と一緒に去っていった。帝国民のおよそ6割がハイグレ人間にされており、混乱が鎮まるのにかなりの時間を要した。カルバード、リベール、レミフェリア、クロスベル等の諸外国もハイグレ人間の侵攻を受けずに済み、緊張状態から解放された。

バルフレイム宮が最初に陥落し、ユーゲント陛下、プリシラ皇妃の安否が危ぶまれていたが、オリヴァルト皇子、アルフィン皇女とともに無事が確認され、みんなを安堵させた。なお、アルフィン殿下の赤いハイレグ姿は多くの注目を集め、ハイグレ人間にされた人々もハイレグを着こなそうとするなどの一大ブームになった。

ハイグレ魔王を撃退し、また一段と勇名を上げたリィン・シュバルツァーだったが、洗脳を解くことができたハイグレ人間たちの活躍も伝えられた。なお、カレル離宮でハイグレ人間にされた面々、トールズ士官学出身者で固められたハイグレ部隊の煌びやかな集団ハイレグ姿等の写真がほうぼうから出回り、街中での市民のハイグレポーズの写真も含め、帝国政府が風紀を回復するのに頭の痛い問題となった。



ここは星辰の間。そこにハイグレ洗脳から解放されて帰還した使徒第三柱、マリアベル・クロイスの姿があった。

「なるほど、顛末については了解しました。」

第一柱が重々しく口を開いた。

「ハイグレ光線を浴びて操られるという失態、主にどのようにお詫びをしたら・・・・申し訳のしようもありませんわ。」

「あはは、貴女がシャーリーと一緒にハイグレ人間になるなんて傑作だね。鉄機隊やクルーガーも操られてハイグレ魔王のために戦ってたし。ああ、レンもハイグレ人間にされてたかな。」

ニヤニヤ笑いながらカンパネルラが仲間たちのハイグレ姿を回想している。

「執行者の行動については、自由が認められています。しかし、蛇の使徒はそうではない。今後は気を付けていただきたいですね、根源殿。」

「承知しましたわ。」

「まぁ、深淵は深淵であのハイグレ姿というのを楽しんでたみたいだし、博士は博士であの洗脳技術に興味を持ってるし。ケガの功名ってところもあるのかな?」

苦々しい口調でたしなめる第一柱と、あくまで状況を面白がっているカンパネルラ。

「3人とも、揃っているようですね。」

荘厳な声。3人がその場で居住まいを正す。盟主の降臨だった。

「おいでませ、主よ。」

第一柱が言うと、盟主の乗った昇降機が降りてくる。その姿に、3人は思わず声を失った。第一柱が恐る恐る尋ねてみる。

「主よ、そのお姿は?」

「私の予測しないことが起きました。僅かな世界の命数が、大きく延びようとする事態が。結局はハイグレ魔王が去って予言どおりになりそうですが。」

「主でも予測できない未来の可能性があったわけですが・・・・」

「ええ。ですから、この姿になってみれば、見えてくることもあるかと思い、ハイレグ水着というものを着てみた次第です。」

盟主は盟主なりに動揺しており、ハイレグ水着に袖を通してみたのだという。

「うふふ、神々しいまでのお姿。ゼムリア大陸中の方々にお見せしたいほどですが、それはやめておきましょう。」

「この美しい光景を結社内だけで共有できるというのもいいことだしね。」

マリアベルとカンパネルラも盟主の美しいハイレグ姿に魅入っている。

「皆さん、喜んでくれているようですね。ところで、ハイグレ魔王による障害は排除されました。オルフェウス最終計画が第三段階、永劫回帰計画を揺ぎ無く進めていきましょう。」



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