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* 五代春香のハイグレ城攻略戦記2004

日時: 2013/05/26(日) 14:50:23 メンテ
名前: ものし

 久々のオリジナル(完全オリジナルではないけど?)です。のんびり更新していきます。


【登場人物】

・五代 春香  五代裕作と五代響子の娘。才色兼備、文武両道でテニス部所属。一刻館に住む人々を醒めた目で見る常識人。
・三鷹 亜紀  クラスメイト、春香の幼馴染。4人姉妹の3女で、春香と同じテニス部所属。母に似て控えめな性格。
・百瀬 綾乃  クラスメイト。モデルのような容姿をしているが、一般家庭出身。性格は勝気で、男性経験豊富。
・木戸 唯   クラスメイト。資産家の1人娘。物腰が丁寧で、誰にでも優しい。学級委員を務めている。
・西郷 幸代  クラスメイト。明るいムードメーカー、かつトラブルメーカー。対して父は警察官という厳格な家庭。
・大久保琴音  クラスメイト。空手の腕は光るものがある。何事にも豪快で細かいことを気にしない性格。
・三鷹 芽衣  春香の幼馴染。亜紀の上の姉で高校2年生。三鷹グループの跡継ぎになるため経営学を勉強中。
・三鷹 萌   春香の幼馴染。亜紀の下の姉で高校2年生。犬好きでブリーダーを目指している。
・三鷹 棗   春香の幼馴染。亜紀の妹で中学3年生。母の影響で始めた日本舞踊が得意。

・ハイグレ魔王 宇宙船に乗って再びやってきた宇宙人。アクション仮面が来られないように罠を仕掛け、地球侵略を再び狙う。
 
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* Re: 五代春香のハイグレ城攻略戦記2004 ( No.9 )
日時: 2013/07/21(日) 00:09:55 メンテ
名前: ものし

五代響子はハイグレ魔王の命令を受け、他の6名の女性と一緒にすぐさまハイグレ城に呼ばれた。2等ハラマキレディースになることを命じられた。

「お行きなさい。役立たずのハラマキレディースよりも使えるところを見せてちょうだい。」

「はっ。ハイグレ魔王さまのご期待に添えるように頑張ります。」

響子たちは特殊な光をハイグレ魔王に浴びせてもらった。身体と知力を強化する魔法である。響子たちは魔王の前を退出した。響子は着替え部屋で着ていた赤いハイレグ水着を脱いで、ハラマキを身につけた。大きい筒型でブカブカだったハラマキは彼女の体にフィットするように伸縮した。

「これもつけてっと。」

自分のハイレグ水着と同じ色の赤い手袋とブーツをつけ、頭にインカムもつけた。

「皆さん、行きましょう。私達の力で、あの子たちをすぐにハイグレ化しましょう。」

響子たちは2等ハラマキレディースから1等ハラマキレディースへの昇格を目指して走りはじめた。



春香たちは階段を登って上の階を目指していた。亜紀と棗が降りてくるときに使ったエレベーターは使えなくなっていた。

「ハイグレ人間たちが私達が忍び込んだことに気づいたんだね。これからどうするの、ハルさん?」

幸代が春香に聞いた。みんな春香をリーダーのようにして扱っていた。

「とにかく広いところに出ないとだめだよ。この狭い階段で挟み撃ちにされたりしたら、ひとたまりもないし。」

彼女たちは恐る恐る前に進んでいった。常に上と下に銃を向けつつ、9人がひとかたまりになっている。全員戦闘中に動きやすいよう学校の長袖長ズボンのジャージ姿になっていた。戦闘服がないのでその代わりである。

「あんたたちの学校のジャージ、いいわねぇ。うちの学校ダサダサだから。」

「本当。今度そのジャージ着せてね。」

学校が違う芽衣と萌が自分のジャージと春香たち6人のジャージ(といっても、亜紀はパンスト兵姿だが)を比較して言った。

「あっ、開けた場所に出たみたいよ。」

先頭を行く綾乃が銃を各所に向けつつ用心しながら階段の出口から出た。不思議な幾何学模様が並んでいる空間だった。

「あそこにエレベーターがあるけど、止められてるだろうな。」

琴音がエレベーターのものらしき円盤の上に乗ってみたが、うんともすんともいわなかった。

「亜紀さん、あっちにはパンスト兵がたくさんいたんですよね?」

「そうだよ、唯ちゃん。だから、あっちには行かないほうがいいと思う。」

その時、棗がみんなを大声で呼んだ。

「こっちから上に行けるみたいだよ。」

物陰になっている場所に階段があった。それを上がってみると、3つのエレベーターがある部屋にたどり着いた。そこで行き止まりとなっている。

「これは動くみたい・・・。もしかしたら、罠かもしれないけど・・・・。」

春香は少しためらったが、結局行くしかないと心に決め、分かれて乗ろうと言った。みんなお互いを信頼しており戦力も同じくらいなので、グーチョキパーでどのエレベーターに乗るかを決めた。

「じゃあ、みんなエレベーターに乗っ・・・・きゃっ!?」

階段近くにいた芽衣が大の字になった。芽衣は赤く光る球体に身を包まれていた。
* Re: 五代春香のハイグレ城攻略戦記2004 ( No.10 )
日時: 2013/07/21(日) 00:08:08 メンテ
名前: ものし

芽衣は学校の制服姿で大の字になっていた。特別授業中に学校が襲われてそのまま逃げてきた格好だ。さきほど公園で着ていたハイレグ水着は既に脱ぎ捨ててある。

「うぐっ・・・」

ワンピースの制服から徐々に黒いハイレグの水着姿に切り替わった。それまでの間、わずか数秒。光が収まると、普段クールな芽衣が苦痛に顔を歪めた。

「ご、ごめん・・・」

芽衣は年長者である自分が一番先に犠牲になってしまったことを謝った。ふと、今日の特別授業で出た課題のことを考えてしまった。そして・・・

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

痩せ型でスラっとしている芽衣は、他のメンバーが見ている前でハイグレポーズを始めた。前屈みでそれなりにある胸を強調するようにしていた。

「みんな、伏せてっ!!」

春香が叫んだ。全員伏せの姿勢をとった。その瞬間、何本ものハイグレ光線が部屋の中に飛んできた。

「ち、ちくしょー!!」

琴音が入り口から身を乗り出し、ショックガンをやたらめったらに撃った。銃撃してきたパンスト兵が2人倒された。

「琴音さん、もっと落ち着いて撃ってください!!深呼吸して!!」

唯は一撃必中の勢いで、次々にパンスト兵を倒していく。階段の上側に陣取っているので、彼女たちに有利な地形であることも幸いしているのだが。

「撃っても撃ってもきりがないよ。どうしよう・・・やられちゃう!!」

亜紀が悲鳴を上げた。彼女と棗はまだパンスト兵のスーツを着ながら戦っている。

「エレベーターに飛び乗ろう。私たちが食い止めてるから、誰か先に行って!!」

春香が髪を振り乱して応戦しながら叫んだ。

「じゃあ、先に行くわよ、幸代!!」

「オッケー、あやのん!!」

綾乃と幸代が後ろに下がって銃撃をしながら素早く右のエレベーターに飛び乗った。2人を乗せたエレベーターは上に行った。

「私らも撤退だ。唯、一緒に来い!!」

「はい!!」

琴音と唯も銃撃をしながら後ろに下がり、左のエレベーターに乗った。そのエレベーターも上の階に上がっていく。

「じゃあ、最後は私達だね。1・2・3で飛び乗ろう!!」

春香が言ったことに対し、亜紀と棗は頷いたが、萌は頷かなかった。萌はなにか決意を固めている表情をしていた。

「萌ちゃん?」

「ごめんね、春香ちゃん。3人で上に行って。私はここに残るわ。」

「どうして、萌お姉ちゃん!?芽衣お姉ちゃんだけじゃなくて、お姉ちゃんまで犠牲になるなんて・・・!!」

「聞いて、棗ちゃん。このエレベーター、みんなで上に行っても、ここにいる兵士たちが追ってきたら次はひとたまりもないかもしれない。だから、あなたたちがエレベーターで上った後で、あれを壊すわ。」

萌が指さした先にはエレベーターのコントロールをしていると思しきパネルがあった。

「亜紀ちゃん、これ、持ってて。私の形見替わりよ。」

「お、お姉ちゃん・・・・」

亜紀はむせび泣きつつ、萌からペンダントを受け取った。中には、最近できた彼氏の写真が入れてあった。

「もうここも持ちこたえられないわ。先に行って!!」

少しずつ上にやってくるパンスト兵たち。一刻も猶予はなかった。春香と亜紀はなおも嫌がる棗を連れ、エレベーターに乗った。エレベーターはすごい勢いで上に上がっていく。

「みんな、頑張ってね。」

萌は涙を浮かべて呟いた。そして、ショックガンをエレベーターのパネルに向けて撃った。パネルは大きい音を立てて破壊された。

「芽衣お姉ちゃん1人にはさせないからね・・・。」

萌はハイグレポーズをしている芽衣の隣に立った。そして、乗り込んできたパンスト兵たちによってハイグレ光線を浴びせられ、デート着がハイレグ水着に変化した。

「うううっ・・・ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

萌は白いハイレグ水着に身を包み、少し大きめの胸とポニーテールを揺らしつつ、姉妹仲良くハイグレポーズを始めた。
* Re: 五代春香のハイグレ城攻略戦記2004 ( No.11 )
日時: 2013/07/27(土) 06:15:31 メンテ
名前: ものし

綾乃と幸代は止まったエレベーターから滑り出た。通路には誰もいないようだった。

「みんな大丈夫かな・・・・。ねえ、あやのん。」

「大丈夫よ。みんな、強いから。」

綾乃がみんなを信じきった表情で言った。

「あやのん、変わったね。」

幸代は苦笑した。綾乃は幸代たちの仲良しグループに後で1人だけ加わっていた。最初はプライドが高く自分が一番と思っているタイプだったが、今ではだいぶ温和になっていた。

「あんたは全然変わらないわよね。良くも悪くも。」

「そう?」

幸代は相変わらず自分の欲望に忠実に気ままな生活を送っていた。6月頃に厳格な父と喧嘩した時も、友人の家を転々としていた。

「あやのん、また胸が大きくなったね。私の計測に間違いはないよ。」

「なっ!?」

幸代が綾乃の胸を触りながら言った。以前は85.8cmだった胸が86.1cmになっていた。

「う〜ん、ゆいっちは成長止まっちゃってるけど、ハルさん、アッキー、ことねぇもまだまだ大きくなりそうなんだよね。今度揉んであげようかな。」

「あんたは親父か・・・・。この非常時に。」

春香は84.4cm、亜紀は79.6cm、唯は74.1cm、琴音は93.5cm。幸代自身は81.9cm。唯以外は並以上のサイズだった。

「いやいや、大事だよ、あやのん。ハイグレ人間にされてもこんだけのスタイルだったら、恥ずかしくないよ。胸は大事。」

「唯が聞いたら泣き出すわよ・・・。」

そんな話をしつつ、2人は開けた場所に出た。各所に銃や乗り物らしきものが置いてあった。どうやら武器庫である。

「なんで誰もいないのかしら。武器庫なら見張りくらいいてもいいのに。」

「さあ・・・。あっ、幸代、伏せて!!」

綾乃が間髪入れずに叫んだ。2人が伏せたところに火の塊が飛んできた。

「ちっ、外したか・・・。」

武器庫を塞ぐように女性が立っていた。体に黄色く長いハラマキを巻いており、黒い長手袋とブーツを身に着けていた。表情は青い。

「朱美さん!?」

綾乃は一瞬自分の知人だと分からなかった。春香の家の近くのスナックのママである朱美だったのだ。だが、表情はとてつもなく青い。

「どうしたんですか、その姿は。」

「私たちはハイグレ魔王様に使える直属部隊、ハラマキレディース。そうでしょう、こずえちゃん。」

綾乃と幸代が振り返ると広田こずえが2人を挟み撃ちにするように立っていた。彼女も黄色く長いハラマキを巻いており、ピンクの長手袋とブーツを身に着けていた。表情は彼女も青い。

「私たちはハイグレ魔王さまの高貴なる血を注射してもらったのよ。だから、他のハイグレ人間にはない特殊な力が使えるの。こういうふうにね!!」

こずえが両腕を後ろに振りかぶり、それを勢い良く前に振り下ろした。すると、大きな空気の塊ができて高速で飛んできた。綾乃と幸代はそれをすんでのところで避けた。

「私の能力は火。こういうふうに飛ばすんだよ!!」

朱美は口を開けて2人のいる方向に突き出した。口から火の塊が次々に出てきたのだ。

「ひっ!?」

2人は次々に飛んでくる火の塊を避け、武器庫の物陰に隠れた。
* Re: 五代春香のハイグレ城攻略戦記2004 ( No.12 )
日時: 2013/07/28(日) 22:57:31 メンテ
名前: ものし

武器庫内のあちこちから火の手が上がっていた。朱美が炎、こずえが風をそこら中にまき散らしていた。

「好き勝手やってくれちゃって〜!!」

綾乃が逃げながらショックガンを放ったが、うまく狙えず近くのものに当たってしまっていた。

「うわっ!!」

幸代が近くで爆発した火の塊に足を取られて転倒した。

「幸代!!」

「だ、だいじょうぶ・・・・。」

2人とも必死に逃げたが、既にへとへとに疲れきっていた。いずれは部屋の隅に追いやられてハイグレ人間にされてしまうだろう。

「武器庫なんだから何か武器ってないかな!?」

幸代が藁をも掴む気持ちで手探りで武器を探してみた。

「これって使えないかな?」

「なんでもいいわ。やってみましょうよ。」

幸代が手にとったものを見て、綾乃は思い切り良く決断した。

「もう逃さないわよ・・・喰らいなっ!!」

近づいてきた朱美が先ほどよりも大きく息を吸い、炎を吐き出そうとした。

「そ〜れっ!!」

朱美めがけて、幸代は手に持っていたかんしゃく玉を投げつけた。

「うわっ・・・ばっ・・・・!!」

朱美は炎を吐き出すのを止めようとしたが間に合わなかった。朱美の眼前でかんしゃく玉が炎で燃やされて大爆発。朱美は気を失ってその場に崩折れた。

「よしっ・・・!!朱美さんを倒したよ、あやのん!!」

「ええ。後はこずえさんね。」

2人はあと1人の敵であるこずえに銃撃を浴びせた。しかし、こずえが風の力で作った防御壁で守られ、銃が彼女にまで到達しなかった。

「うふふ、ダメダメ。おとなしくハイグレ人間になりなさい!!」

春香から、普段温和だと聞いている彼女からは想像だにできない凄惨な笑みを浮かべていた。右手にハイグレ銃を撃ちながら、左手で風の陣を作って前進してくる。2人はジリジリと部屋の隅に追い詰められていった。

「ねえ、幸代。気づいたんだけど・・・」

「何?」

「こずえさん、手を動かさないと風を作れないんじゃないかしら?」

綾乃にそう言われ、幸代は目を凝らしてみた。手を動かしている左手からは盛んに風が出てくるが、右手はハイグレ銃を持っているために風ができていない。

「私にこずえさんの注意を向ける。その間にこずえさんを撃って。」

「わ、分かった。」

その会話だけで親友である2人は通じ合った。綾乃がこずえの前に飛び出した。

「こっちよ!!撃てるものなら撃ってみなさい!!」

こずえは綾乃めがけてハイグレ銃を次々に撃った。しかし、片手で撃っているために照準が定まらず、全然当たらなかった。

「両手で撃ったらどうです?少しはましになるかもしれませんよ?」

そうかと気づいたこずえは両手を添えてハイグレ銃を放った。綾乃の足元に次々にハイグレ光線が当たった。

「今よ!!」

「OK!!」

綾乃の叫びに幸代が答えた。こずえは添えていた左手を離して風の防御陣を張ろうとした。しかし、その前に幸代の放ったショックガンが彼女の頭に命中した。

「ぐうっ・・・・」

こずえは膝からがっくり崩れ落ち、うつ伏せになって倒れた。

「やった!!こずえさんを倒した!!私達がやったんだよ、あやのん!!」

「ええ。いいコンビね、私達。」

「早く他のみんなのところに行ってハイグレ魔王を倒そうよ。」

「そうよ。早く行きましょ・・・・・うっ!!」

「あやのん!?」

幸代は見た。意識が朦朧としているこずえが最後の力を振り絞って綾乃を撃ったのを。幸代はすぐさまこずえに止めの一発を放った。

「キャアアアアアアアアッ!!」

綾乃のモデルと見間違えるほどのプロポーションを誇る肢体が大の字になった。着ていたジャージが、黄緑色のハイレグ水着に変わっていった。

「(モデルになる夢、叶えたかった・・・)」

みんなにモデルになったらと言われ、最初のうちは笑って否定していたが、だんだんとモデルという仕事に興味を持ってきていた綾乃。ハイグレ光線を浴びている間、その未練が頭をよぎった。

「ううううっ・・・」

綾乃は自分の黄緑色のハイレグ姿を見下ろした。悪くはない。むしろ、綾乃たちのグループを除けば、どこに行ってもいい勝負ができそうな高いアベレージを誇る体。自分の魅力を最大限に引き出す方法はただ1つ。綾乃はそう思い、股間に手を当てた。

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」
* Re: 五代春香のハイグレ城攻略戦記2004 ( No.13 )
日時: 2013/08/03(土) 12:23:04 メンテ
名前: ものし

琴音と唯は工場のような部屋に入った。そこかしこに様々な部品や箱が置いてあった。

「誰もいないな。みんな出動しちゃってるのか?」

「そうかもしれませんね。パンスト兵もそんなに数は多くなさそうですし。」

どこに敵が潜んでいるのか分からないので、2人は用心しながら前に進んだ。

「この扉、怪しいですね。むこうに何かありそうです。」

唯が厳重に鍵がかかっている扉を前にし、中を見たくなって言った。

「開けてみるか?」

「ええ。」

無理やりバールのようなものでこじ開けようとしてみたり、近くにあるボタンをいじってみたが開きそうにない。

「諦めて先に行こうか?」

「いえ、待ってください。」

扉にぴったり顔を吸い付けて耳をそばだてていた唯が言った。唯の耳には悲鳴のような声が聞こえてきた。

「誰かが苦しめられているみたいです。放っておけません。」

「味方になってくれるかもしれないしな。何とか助けてやろうか。」

琴音がスイッチに向けてショックガンを撃った。スイッチは壊れて火花を散らした。そこに得意の回し蹴りを加えた。すると、静かに扉が開いた。

「行こう、唯。」

琴音が先頭に立って中に入り、唯もそれに続いた。身長172cmと女性にしては大柄な琴音が身長152cmの唯には頼もしく見えた。

「なんだ・・・・これは。」

中には人が入れるような筒型の水槽がたくさん置いてあった。その中に、全裸の女性が入っている水槽がいくつかあった。どれも異星人のようだった。水槽に入れられている彼女たちの目はみんな虚ろだった。

「ひどい。どうしてこんなことを・・・。」

唯は思わず卒倒しそうになった。

「ひどい?違うわ。これは崇高なるハイグレ魔王様の戦士を作るためのもの。」

「「!!」」

2人が銃を向けた先に、ハラマキレディース化した八神いぶきが立っていた。黒い長手袋とブーツを身に着けていた。

「八神さんですね。春香さんのお家によくいらっしゃる。」

「私だけじゃないわよ。」

いぶきの後ろには三鷹明日菜が立っていた。青の長手袋とブーツを身に着けていた。

「亜紀のお母さん・・・。」

「琴音ちゃん、唯ちゃん。容赦しませんよ?」

明日菜は言うが早いか、両手を広げ何かを投げた。2人がそれを認識したのは、自分たちの体にそれがまとわりついてからだった。

「ぐうっ・・・なんだ、これ、糸!?」

「く、苦しい・・・・」

2人は明日菜が両手から繰り出した琴の糸に絡め取られ、胴体を縛られた。もがけばもがくほどきつくしまっていく。

「明日菜さん、ちゃんと抑えつけといてね。」

いぶきが懐からハイグレ銃を取り出しながら言った。

「くそっ、どんどん体に食い込む・・・」

「もうダメです・・・」

「じっとしていれば痛くないわよ?」

明日菜がそう言いつつ、糸を引っ張って自分のところに引き寄せていった。

「さあ、ハイグレ人間になりなさい!!」

いぶきがハイグレ銃を発射した。ハイグレ光線が2人目掛けて飛んでいった。
* Re: 五代春香のハイグレ城攻略戦記2004 ( No.14 )
日時: 2013/08/04(日) 19:55:42 メンテ
名前: ものし

「き・・・来ますっ!!」

唯は右方向、琴音は左方向に飛び退いた。糸に体を絡めとられていたが、それぐらいの自由はきいた。

「一か八かだ。うおおおおおっ!!」

糸を手繰り寄せる明日菜に向かって琴音が突進した。先程まで自分と反対方向にばかり行こうとしていた明日菜は慌てた。

「きゃっ!?」

頭突きを食らわせた琴音に驚き、明日菜は思わず糸を持っていた手を離してしまった。

「やった、自由になったぞ。」

「私もです。」

琴音が唯の手を取って逃げようとした。実験室のドア目掛けて走る2人にいぶきが背後から追いかけてきた。

「逃さないわよ、あなたたち!!」

いぶきが背中のハラマキから弓を取り出し、素早く矢をつがえた。

「ハイグレアロー、発射!!」

元弓道部の八神いぶきが放った矢は唯の右膝の裏に当たった。

「きゃっ!?」

矢は当たった瞬間に消えた。痛みはない。しかし、右足が動かなくなり、その場で転倒した。

「唯!?どうしたんだ!?」

「足が・・・足が・・・動かないです・・・・」

いぶきがすぐに次の矢をつがえた。琴音は唯をお姫様抱っこして物陰に隠れた。

「ハイグレアローに当たった場所は石のように動きが止まる。いつまで隠れていられるかしら?」

いぶきが次の矢を放った。物陰から顔を出していた琴音の頬を掠めた。

「琴音さんだけでも逃げてください。」

唯が右足の痛みに歯を食いしばりながら言った。

「馬鹿だな。親友を置いていけるわけ無いだろう?」

「でも・・・」

「それに、この前のテスト、教えてもらった借りも返してないしさ。」

勉強が苦手な琴音は、夏休みの部合宿に行きたい一心で成績優秀な唯にテストに勉強を教えてもらっていた。そのおかげか、琴音はとてもいい点を取り、綾乃や幸世を悔しがらせていた。

「いくら言っても聞きそうにないですね。」

「もちろん。」

2人はお互いの顔を見てにやりと笑った。そんなやりとりをしている間に、いぶきと明日菜はすぐ近くまでやってきていた。

「心の準備はいいな?」

「はい。」

琴音は気合を入れるために自分の両頬を叩き、いぶきに向かって突進した。いぶきは素早く矢をつがえようとしたが、琴音はそうはさせじと右足で蹴り飛ばした。いぶきが拾おうとする間に、踵落としを決めた。

「ぐうっ!?」

ハラマキレディース化して体力が強化されていたいぶきも琴音の攻撃の前にはひとたまりもなかった。前のめりに倒れてそのままのびてしまった。

「八神さ・・・うっ!?」

いぶきが倒されたことに動揺した明日菜は胸を抑えた。唯が撃った弾が当たったのだ。

「はあっ・・・はあっ・・・止めです!!」

這いつくばって出てきた唯が明日菜に続けざまに発砲。明日菜は持っていた糸を撒き散らし、壁にもたれかかるようにして倒れた。

「このままやられるわけには・・・・!!」

明日菜はハラマキから新しい糸を取り出し、部屋の上に向かって投げた。そして、部屋の梁に引っ掛けて上に上がった。

「えっ!?きゃ、きゃあっ!!」

身動きの取れない唯に向かって糸が投げられた。唯は両手両足を縛られて空中にぶら下げられた。琴音が助けようとしたが、彼女の手の届かない高さまで連れて行かれた。

「い、痛いっ・・・」

体に食い込む糸に唯が顔をしかめた。

「今、楽にしてあげるわね。」

明日菜は唯に向けてハイグレ銃を発射。空中で避けようもなく、唯の体に命中した。

「唯〜!!」

琴音は唯がハイグレ化するのをただ見ているしかなかった。

「きゃあああああああっ!!」

唯の小柄で華奢な体が水色のハイレグ水着に覆われていった。人間としての意識を失う瞬間、唯は親友たちの顔を思い浮かべた。家が資産家という理由で周囲から敬遠されていた中学時代。高校生になって気さくに接してくれた親友たち。

「(皆さん、どうかご無事で・・・)」

その瞬間、唯を吊り下げていた糸が切れた。いや、ハイグレ人間になった自分の力で切ったのだ。3mの高さから着地した彼女は・・・

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

琴音の目の前でハイグレポーズを繰り返した。
* Re: 五代春香のハイグレ城攻略戦記2004 ( No.15 )
日時: 2013/08/11(日) 20:36:25 メンテ
名前: ものし

琴音はその場で膝をがっくりついた。彼女の親友は、既に洗脳されて小柄な体を剥き出しにしてハイグレポーズを取っていた。

「ふふっ、あなたもハイグレ人間にしてあげるわ、琴音ちゃん。」

人格が変わっている亜紀の母・明日菜は、糸で琴音を絡め取った。琴音は体をグルグル巻きにされ、空中に吊るされてしまった。

「ふふっ、いいところに来ましたね、パンスト兵さん。この方をハイグレ人間にしてください。」

明日菜が部屋に入ってきたパンスト兵2人に琴音への射撃を命じた。だが、2人は明日菜の命令に聞こえないふりをした。

「どうしたんですか?」

「ママ、ごめんね!!」

パンスト兵はそう叫ぶと、ハイグレ銃を明日菜に向けて撃った。

「きゃああああああああっ!!」

明日菜の体をハイグレ光線が包み込んだ。

「きゃっ!?」

明日菜は天井から転げ落ちるようにして着地した。ハイグレ光線は既に消え、青色のハイレグ水着姿になっており、肌も青色から元の肌色に戻っていた。

「そ、そんな・・・せっかく幹部になったのに・・・ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

明日菜は40歳近くになっても若々しく保っている体を前かがみにし、ハイグレポーズを始めた。

「その声は・・・亜紀?じゃ、隣は棗ちゃん?」

琴音はパンスト兵の仮面の下にあるのが親友とその妹の顔だとすぐに分かった。

「良かった・・・間に合って。唯ちゃんはダメだったみたいけど・・・」

亜紀がハイグレポーズをとっている唯を見ながら悲しげに言った。

「今、糸を切ってあげますね。」

棗が近くに置いてある物を台にして琴音のいる高さまで上がって糸を切った。琴音はそのまま地面に着地した。

「綾乃ちゃんもハイグレポーズをしてたよ。唯ちゃんと同じように。」

「そっか・・・。遅かれ早かれみんなハイグレ人間になるんだもんな。」

「うん、そうだね。」

「芽衣さんも、萌さんも、明日菜さんも・・・。ごめんな、お前のママをこんな目に合わせて・・・」

「いいの。仕方がないことだよ。2人の犠牲を無駄にしないためにも先に進もうよ。」

亜紀が差し出した右手を琴音はがっちり掴んで立ち上がった。

「ねえ、亜紀お姉ちゃん。いぶきおば様、やっちゃっていいよね?」

「うん。」

棗は亜紀が頷いたのを確認すると、ハイグレ銃をいぶきに浴びせた。いぶきは黒いハイレグの水着姿に変わった。

「気がつけばママや唯さんと一緒にハイグレポーズを取るようになるね。」

「うん、そうだね。」

亜紀と棗は淡々と喋っていた。

「そういえば、ハイグレ人間相手なのに光線が効くんだな。」

琴音が疑問に思ったことをそのまま言った。

「さっき朱美おば様を脅し聞きだしたところによると、二等ハラマキレディースはハイグレ光線を浴びると降格になって元のハイグレ人間に戻るとか何とか・・・。」

棗がハイグレ銃を突きつけて脅かして言わせたことをさらっと言った。

「そうなのか。まあいい、先に行こうぜ。」

琴音、亜紀、棗の3人は実験室を後にした。



春香は衣服工場と思しき場所に入った。あちこちに制作のハイレグ水着が置いてある。一緒にいたはずの亜紀、棗とは敵の攻撃から逃げるうちにはぐれてしまっていた。

「もう、敵は追ってこないかな・・・。」

パンスト兵ではないが城内のスタッフと思しき集団に追いかけられたときは生きた心地がしなかった。様々な妨害をしてここまで逃れてきたのだ。

「しっかし、こんなの何に使うのかしら・・・。」

薄い紫色のハイレグ水着、アームウォーマーのような腕を覆う手袋、ニーソックスのような靴下、機械式の手につける装具、アンクレット・・・・。それらがマネキンに飾ってあった。

「それは北春日部博士が試作している新しい戦闘服よ、春香ちゃん。」

春香はびくっとして振り返った。聞き覚えるのある声、だがここでは聞いてはいけないはずの声だったからだ。

「何を驚いているのかしら。自分の叔母さんを怖がることはないでしょう?」

「郁子おば様・・・」

自分の叔母・音無郁子が、ハラマキと緑色の手袋・ブーツを身につけたハラマキレディースになっていた。

「逃げようと思っても無駄。ほら、自分の足元を見てご覧なさい。」

「えっ?」

春香が自分の足元を見ると、地面から銀色の液体が散らばっていた。それが春香の体にまとわりついてきて、身動きが取れなくなった。

「春香ちゃんのシルバー像ができるまであと3分。さて、どうする?」

春香は即座にショックガンを撃とうとしたが、既に銀色の液体に右手も侵されていた。

「あっ・・・くっ・・・」

体の節々が動かなくなった。何もできないままやられるしかないのか・・・。春香はやられるよりもそっちの方が怖かった。
* Re: 五代春香のハイグレ城攻略戦記2004 ( No.16 )
日時: 2013/09/16(月) 21:33:26 メンテ
名前: ものし

「離れない・・・」

春香は下からじわじわと上がってくる銀色の液体に体を蝕まれ続けていた。

「無駄よ、春香ちゃん。その液体は私の創りだしたイメージ。私が想像し続ける限り、剥がすことはできないわ。」

その間にも、春香の体を銀色の像にし続け、首まで液体が迫ってきていた。

「もう、ダメ・・・。」

口元まで迫ってきていた銀色の液体。春香は観念して目をつぶった。

「きゃっ!?」

郁子が悲鳴を上げた。春香はすぐに目を開けた。郁子が目の前に倒れている。その瞬間、春香に取り付いていた銀色の液体が全て飛び散り、自由の身になった。

「いやぁ、良かった良かった。間一髪ってとこ?」

「幸代ちゃん!?」

郁子を遠くから狙撃したのは幸代だった。満足の笑みを浮かべて春香のところにやってきた。

「もう少しでハルさんの綺麗なブロンズ像が完成しちゃうところだったね。」

「ありがとう、なんてお礼を言っていいかわかんないよ。」

「いいのいいの。友達なんだから助け合いだよ。」

春香と幸代は郁子が動けないよう、衣服工場の中にあった紐で郁子の両手両足を縛った。

「郁子おばさま、ハイグレ魔王に改造されちゃったんだ。かわいそうに・・・。」

その後、春香は綾乃がハイグレ化したことを聞いて余計悲しい気持ちになった。

「他のみんなは無事かなあ。ううん、ダメダメ。こんなところで弱気になっちゃダメ。先に行こうよ、幸代ちゃん。」

「ハルさん、頼もしいね。」

その瞬間、春香は嫌な勘が働いた。幸代の手を引いて物陰に隠れた。間一髪で今までいた場所に光線のようなものが飛んできた。

「よく避けたわね、春香ちゃん。」

上から掛けられた声。春香は箒に乗り、赤い長手袋とブーツを身につけたハラマキレディースを見た。

「ママ・・・。」

見間違えるはずもない、春香の母・五代響子だった。40代半ばになっても全く衰えを知らない若々しい肌、体の張り、スタイル、つややかな黒髪。多少自負のある春香のそれを圧倒的に上回っていた。

「ハイグレ城に乗り込むなんて悪いことはやめて、大人しくハイグレ人間になりなさい。それに、物陰に隠れても、空中からだと丸見えよ、春香ちゃん。」

言い様、右手に持ったステッキから魔法の光線を出した。

「さて、いつまで避けられるかしら。ちょっとでも当たっちゃうとハイグレ人間になるから、せいぜい逃げてみなさい。」

次々に光線が飛んでくるので、2人は避けた。

「えいっ!!」

幸代が空中の響子に向けてショックガンを撃った。だが、空中で動いている目標に狙いが定まらず、2人は諦めて逃げるのみであった。

「どうしよう、ハルさん。このままじゃやられちゃうよ・・・・。なんか考えて!!」

成績は良い方の春香にハイグレ城に侵入した時のようなアイディアを出してくれと言わんばかりに叫んだ。

「う〜ん。なんかって言われても・・・」

そうこうしているうち、2人はたくさんの既製品と思しき箱が部屋の天井まで高く積まれている場所に逃げ込んだ。響子はそれを追ってきた。当然、天井の高さまであるので、進撃速度は遅い。

「「せ〜の!!」」

2人はうず高く積まれた箱の一部を倒した。ドミノ倒しのように連鎖的に他の箱も倒れていく。響子は空中でそれらを避けるのに必死になった。

「くっ・・・単なる時間稼ぎね。」

響子はちょっとした混乱から立ち直り、すぐに春香と幸代を探した。すると、すぐに2人は見つかった。

「あら・・・もう仲間になってたんじゃない。」

響子は2人の姿を空中から見てほくそ笑んだ。

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

春香は赤、幸代は灰色のハイレグ水着を着てポーズを取っていた。
* Re: 五代春香のハイグレ城攻略戦記2004 ( No.17 )
日時: 2013/08/25(日) 22:47:12 メンテ
名前: ものし

亜紀、棗、琴音の3人は階段を上ったところにある部屋に入った。中は薄暗い。

「なんか薄気味悪いね。ひっ!?」

亜紀は左右に目を向けて思わず悲鳴を上げてしまった。

「大声上げるな。どうしたんだよ?」

「あ、あれ・・・。」

亜紀が指差す先を見て、琴音と棗も悲鳴を上げそうになった。男女様々な人々がハイレグ姿でコマネチをしているポーズのまま金属板に埋め込まれていたのだ。

「あっちもひどい・・・。」

棗が指差した先には、氷漬けにされたハイグレ人間、石にされたハイグレ人間、などなど。どれも苦痛の表情を浮かべていた。

「誰かの声が聞こえるよ。」

亜紀が耳を澄ましてみると、部屋の奥から女性数人の悲鳴らしき声が聞こえてきた。3人は恐る恐る近づいてみた。

「お、お許し下さい、ハイグレ魔王様。きゃああああっ!!」

3人が覗いてみると、そこには電気椅子に座らされ、苦痛に顔を歪めている朱美の姿があった。その脇にはハラマキレディースのリーダーがいた。

「お黙り!!地球人に遅れを取るなんて二等ハラマキレディース失格よ。反省なさい!!」

リーダーが電圧をまた一段階上げた。

「いやああああああっ!!」

その他に目をやると、金属板にされたこずえ、いぶきがいた。また、明日菜が機械の中に入れられ、氷漬けにされていった。

「ママ!!」

「しっ!!気づかれる!!」

棗が大声で叫んでしまったが、琴音が口を塞いだため、事なきを得た。

「ハイグレ人間って恐い・・・。失敗するとこういう罰に遭うんだ・・・。」

亜紀は嫌悪感から目を背けて言った。

「あら。罰は最大でも1週間。死刑もなし。日本の刑罰よりもずっと優しいのよ。三鷹さん、あなたもそう思わない?」

亜紀と琴音は体がビクッとした。自分たちの後ろから、よく知っている声で話しかけくる女性の声・・・。それは・・・

「坂本先生。あなたもハラマキレディースになっていたんですね。」

亜紀たちのクラスの担任の坂本奈央先生、27歳。教科は英語。165cmの身長、抜群のスタイルと大人の魅力を備え、学校一の美人教師として名高い。世界史の大隈先生と交際しているともっぱらの噂だ。その彼女が今白いブーツと長手袋をまとったハラマキレディースになっていた。

「私が与えられている力はワープ能力。手で触ったものをなんでも遠くに飛ばすことができるの。」

奈央は亜紀と棗の持っているハイグレ銃に触った。すると、銃はどこかへ飛ばされてしまい、消えてしまった。

「なっ!?」

「驚いている暇なんてないんじゃないかしら?」

奈央は手で自分の体を触ってワープ。琴音の目の前に行くと、彼女が持っていたショックガンをワープさせた。

「これであなたたちは無力。みんなハイグレ人間にしてあげるわ。」
* Re: 五代春香のハイグレ城攻略戦記2004 ( No.18 )
日時: 2013/09/03(火) 00:58:03 メンテ
名前: ものし

奈央は腰に巻きつけていたハイグレ銃を右手に持った。琴音が咄嗟に蹴りを入れ、ハイグレ銃をはたき落とした。奈央はすぐに体勢を立て直し、琴音の体を触ってワープさせた。

「ぐはっ!?」

琴音は壁に叩きつけられた。咄嗟に身動きがとれない。

「今度こそ・・・」

奈央がハイグレ銃を拾おうと手を伸ばした。だが、そこに棗が後ろから飛びついた。奈央がハイグレ銃を拾えないよう、二の腕を抑えた。

「離しなさい!!」

奈央が右へ左へ体を揺らしたが、棗はてこでも動かないとばかりにしがみついた。手で触れないため、棗をワープさせることもできない。

「亜紀お姉ちゃん・・・・今のうち、私ごと撃って!!」

奈央の力に負けないように力を振り絞って耐えつつ、棗は必死に叫んだ。

「嫌だよ・・・撃てない・・・・」

亜紀はハイグレ銃を持ちつつも、半泣きしながら言った。

「芽衣お姉ちゃんと萌お姉ちゃんの犠牲を無駄にするの?そっちのほうが嫌だよ!!」

「・・・・・!!」

亜紀は思い出した。自分たちの目的は、ハイグレ魔王を倒すことだと。

「ごめんね、棗!!」

亜紀はハイグレ銃を撃った。

「「きゃあああああっ!!」」

棗と奈央は悲鳴を上げた。1人はハイグレ人間に降格するため、もう1人は新たにハイグレ人間の仲間入りをするために。

「(今まで私をかわいがってくれてありがとう、お姉ちゃんたち・・・)」

棗はうつろな瞳で自分が茶色のハイレグ姿になっているのを眺めつつ、最後に姉たちへの感謝の念を込めた。そして・・・

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

棗は成長途上の体をさらけ出し、完成された大人の肉体を持つ奈央の隣でハイグレポーズを始めた。



「泣くな、亜紀。棗ちゃんもお前のそんな顔を見たくないはずだろ?」

「うん、分かってる。」

亜紀は溢れ出てくる涙を抑えつつ、琴音の励ましもあってなんとか立ち直っていた。2人は上の階に進み、衣服工場と思しき場所に入った。

「嘘、だろ・・・・春香、幸代・・・・」

春香は赤色、幸代は灰色のハイレグ水着姿でポーズを取っていた。2人とも琴音の問いかけに反応はなかった。

「私たち2人だけになっちゃった。」

亜紀は2人のハイレグ姿を見て、またさめざめと泣きだした。

「あらあら、2人とも。ハイグレ人間になっていないのはあなたたちだけのようね。」

空中に、不適の笑みを浮かべた響子が箒にまたがっていた。
* Re: 五代春香のハイグレ城攻略戦記2004 ( No.19 )
日時: 2013/09/03(火) 19:33:03 メンテ
名前: ものし


「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

それにしても、赤色のハイレグ姿の春香、灰色のハイレグ姿の幸代のきれいさはどうであろう。春香は母譲りのプロポーション、幸代もそれに負けない体つきをしていた。同性である亜紀と琴音も見入ってしまいそうだった。

「どうする、亜紀?こっちは武器がねえぞ。」

「さっき、先生に全部飛ばされちゃったものね。」

丸腰の2人は空中に浮かぶ響子に対して手出しができない危機的状況だった。

「2人とも、覚悟なさい!!」

響子は右手に持ったステッキから続けざまに光線を出した。2人ともそれを這いつくばったり物陰に隠れてやり過ごした。

「このっ!!」

琴音がそこらにあるものを手当たり次第に投げたところ、先程の春香たちとの戦闘のせいで乱雑になっていた室内が、さらに箱がいくつも崩れて余計めちゃくちゃになった。

「どこにいるかわからないじゃない。」

人の身長くらいの高さまでハイレグ水着が散乱し、亜紀と琴音はその中に潜って隠れた。

「春香ちゃん、幸代ちゃん、ハイグレポーズをやめて2人を探しなさい!!」

水着に埋もれつつもハイグレポーズをやめていなかった春香と幸代に響子が言った。2人ともその指示に従い、ハイグレポーズをやめた。

「ママも一緒に探したほうが効率がいいんじゃない?」

「ええ、そうね。」

響子は箒でまっすぐ降下し、手近にある箱の上に着地した。

「こうハイレグ水着が多いと海の中を捜しているようね。」

響子がハイレグ水着があふれ返っている部屋の中を見回してそう言った。その瞬間、響子は乗っていた箱が揺れて水着の中に倒れこんだ。

「うっ・・・春香ちゃん!?」

響子が立っていた箱を春香が蹴り飛ばしたのだ。響子は、投げ出されるときにステッキをとり落してしまっていた。

「幸代ちゃん!!」

「OK!!」

幸代はハイレグ水着の散らばる中に手を突っ込むと、あらかじめ隠しておいたショックガンを取り出して撃った。

「きゃ、きゃああああああああああっ!!」

響子の脳天に直撃し、彼女はその場にもんどりうって倒れた。確認のために幸代が近付くと、既に気絶していた。

「さすが、ハルさん。計画通りだね。」

「計画って言っても、ハイグレ人間のふりをしてママを倒せる機会を窺おうってだけだったんだけど。まあ、結果的にピンチは脱したね。」

何はともあれ、幸代と春香はグータッチをした。

「なんだ、2人ともハイグレ人間のふりだけだったのか。」

「良かった〜。心配して損しちゃったよ。」

琴音と亜紀が状況を把握して顔を出した。

「さてと。先に行こうか。」

春香はハイレグ水着を脱いで元のジャージ姿になって言った。



「ううっ・・・・ここは・・・。」

「響子おばさま・・・・。」

「あら、郁子ちゃん・・・。」

2人は気がつくと刑罰場の中で手足に手錠をはめられていた。既に2等ハラマキレディースの服は脱がされ、元々のハイレグの水着姿だった。

「いやあああああああっ!!」

2人の眼の前で、坂本奈央がホルマリン漬けの刑にされていた。

「魔王様のご期待に添うことができなかった罰は、一身に受けましょう。」

「そうね、おばさま。」

2人は粛々と1週間石像にされるの刑の機械の中に入って行った。
* Re: 五代春香のハイグレ城攻略戦記2004 ( No.20 )
日時: 2013/09/08(日) 02:21:34 メンテ
名前: ものし

「ハイグレ魔王ってどんな奴だろうな?男にも女にもハイレグ水着を着せようとするなんて、特殊性癖か?」

「そうかもね。一体どんな悪人顔をしているのか楽しみだよ。」

琴音と春香は、前を警戒して進みながら、ハイグレ魔王の話をしていた。ハイグレ魔王に会ったのはアクション仮面と野原しんのすけ以外いないことになっているので、彼の素顔は誰も知らない。

「アッキー、元気ないね。」

「うん・・・。」

「元気出して。ハイグレ魔王を倒せば、アッキーの家族全員元に戻れるよ。」

「ありがとう、幸代ちゃん。私、頑張るよ。」

「それに、万場君も。」

幸代のイタズラっぽい言葉に亜紀は顔を真赤にした。

「うわっ、結構上まで来たのね。」

先頭を行く春香が大きく視界の開けた場所に出て言った。彼女たちはハイグレ城の上層階である魔王の口の部分にやってきていた。

「都庁の上だから、250m以上か・・・。高所恐怖症じゃなくても身がすくむな。」

琴音が下の世界を覗き込みながら言った。ハイグレポーズをとっている一般市民が豆粒よりも小さく見えた。

「こんだけ高いところにいるってことは、もう少しで最上階だね。きっとそこにハイグレ魔王がいるはずだよ。」

「もうすぐだよ。残った4人で力を合わせれば、きっとハイグレ魔王に勝てるよ。」

幸代と亜紀が身を奮い立たせるように言った。

「うん?都庁の屋上に何か見え・・・みんな、伏せろ!!」

両眼1.5を誇る琴音が叫んだ。全員その場に伏せた。

「きゃっ!?」

春香たちの頭上をピンク色の強力な光の束が飛んでいった。

「危なかった・・・琴音ちゃんが気づかなかったら全員やられてたよ。」

「あれは・・・えっ!?」

幸代が手持ちのデジタルカメラの倍率を最大限に上げた。レンズ越しに見えたものは・・・。横から見ていた亜紀が愕然とした。

「芽衣お姉ちゃん・・・。萌お姉ちゃん・・・。」

芽衣と萌が薄い紫色のハイレグ水着、薄い紫色のハイレグ水着、アームウォーマーのような腕を覆う手袋、ニーソックスのような靴下、機械式の手につける装具、アンクレットに身を包んでいた。芽衣はバズーカを肩に抱えて4人を狙っていた。

「あれ、芽衣ちゃんは黒、萌ちゃんは白ハイレグ姿にされたんじゃ・・・。」

記憶力の良い春香がすぐに気づいた。

「よく気づいたわね、春香ちゃん。この薄い紫色のハイレグ水着、ただのハイレグ水着じゃないの。これは北春日部博士の開発した、機人ハイグレ用の戦闘スーツよ。」

都庁の上にいるはずの萌の声が4人に聞こえてきた。

「私たちはハイグレ城に忍び込んだその勇気を魔王様に認められ、人を超えた最高のハイグレ人間としての能力を与えていただいたのよ。」

「お姉ちゃん、目を覚まして!!お姉ちゃんたちは操られてるだけなの!!」

亜紀が絶叫した。

「亜紀ちゃんこそ目を覚まして。ハイグレ魔王様に地球人みんながお仕えすることこそが真の道よ。」

「亜紀ちゃん、もうやめて。2人に何を言っても無駄。先に行こう。」

春香が亜紀の手を引いた。だが、金縛りにあったように2人は動けなくなった。

「うふふ。私に与えられた能力、サイコキネシスの力で動きを止めさせてもらったわ。」

「あっ・・・くっ・・・」

4人ともその場から動けなくなってしまった。その間に、芽衣がバズーカの照準を合わせ直した。

「ちっ・・・ちくしょう!!」

琴音が歯を食いしばって動こうともがいた。そうしたところ、少しづつだが体が動いた。

「ことねぇ!?どうして?」

「サイコキネシスってことは、送ってくる念波みたいなものがあるんだろ?物理的なものなら、体を鍛えていれば何とかなるさ。」

琴音は春香、亜紀、幸代と芽衣、萌の斜線上に入った。その瞬間、春香たち3人は動けるようになった。

「私が動くとお前たちはまた動けなくなる。私が盾になっている間にうまく逃げろ。」

手を大の字に広げて3人をかばいながら琴音が言った。

「春香、亜紀と幸代を頼む。」

「分かった・・・。ごめんね、琴音ちゃん・・・。」

春香は逃げるのを嫌がる亜紀と幸代の手を引いてその場を立ち去った。

「みんな、私の分も戦ってくれ・・・・。」

琴音には覚悟ができていた。芽衣がバズーカの引き金を引くのが見えた。琴音は体力を使い果たし、もう光線を避けられる可能性はなかった。

「最後まで女らしく振る舞えなかったな・・・。」

男勝りで姉御肌のの琴音。今の自分を犠牲にしてみんなを逃がすシーンも、どちらかと言えば男の人がやるような行動だ。

「きゃあああああああああああっ!!」

琴音にハイグレ光線が直撃。大の字になっていた琴音はそのままハイグレ人間になる苦しみに耐えた。

「うううっ・・・・・ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

誰よりも女らしい大きなバスト、引き締まったウェスト、大きなヒップを、オレンジ色のハイレグ水着が覆った。

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

琴音は東京の青空を見ながら、大きくハイグレポーズを繰り返した。
* Re: 五代春香のハイグレ城攻略戦記2004 ( No.21 )
日時: 2013/09/14(土) 05:45:26 メンテ
名前: ものし

春香、亜紀、幸代の3人は幾何学的な模様をしている廊下を歩いた。琴音を失った悲しみに打ちひしがれ、会話は少なかった。

「1人、2人、3人。次は・・・誰なんだろうね?」

「さあ・・・・。亜紀ちゃん?幸代ちゃん?それとも私かも。」

「もうやめてよ、そんな話・・・。」

幸代の問いに春香が答え、亜紀がその話を聞きたくなさそうにしていた。

「あっ・・・ここで行き止まり?でも、扉がある・・・。」

3人は廊下がそこで終わっている場所に出た。扉が1つあり、今までとは明らかに作りが違い、立派な構えをしていた。両脇に裸婦像がある。

「きっと、この奥にハイグレ魔王がいるんだよ。でなければ説明がつかない立派な作りの扉だもの。」

「そうだよ、春香ちゃん。やっとここまで来られたんだね。」

「浮かれている余裕はなさそうだよ。最後の試練かな?」

幸代がいち早く気づいた。彼女たち3人めがけて高速で近づいてくる敵が2人いることを。

「綾乃ちゃん、唯ちゃん。あなたたちもハイグレ機人に改造されちゃったんだね。」

3人の前に立ちはだかったのは綾乃と唯だった。2人ともハイグレ機人のスーツを身にまとい、あられもない姿になっていた。死んでいるかのように冷たい目だった。

「ハルさん、アッキー。2人は先に行って。私が時間を稼ぐから。」

「えっ?」

「さっき、ハイグレ機人の力は見たでしょ?全く歯が立たないよ。」

「だったら、私が・・・!!」

「だめ、ハルさん。ハルさんは私達のリーダーなんだから。アッキーをよろしくね。」

それだけ言うと、幸代は春香と亜紀を無理やり扉の向こう側に押し込んだ。

「さようなら、ハルさん、アッキー。」

幸代は泣きながらそう呟き、向こう側から扉が開けられないようスイッチを操作した。

「感動の別れはもうおしまいかしら、幸代?」

「うん。」

「私達の役目は、幸代さんを仕留めることです。覚悟はいいですね?」

「うん。」

言い様、綾乃が両手を振り下ろした。魔法の力で棒手裏剣が出てきて、すべて正確に幸代の服を貫き、壁に磔状態にした。

「あらあら、あっさりしていること。ハイグレ機人になるとここまで強くなるのね。」

綾乃がしなやかな体で腕組みをして磔にされた幸代を眺めた。幸代は動くことができずにもがいていた。

「次は私にやらせてください、綾乃さん。」

唯は背中に背負っていた日本刀を引き抜いた。魔法の力で青白く光っていた。

「えいっ!!」

唯が幸代の目の前で振り下ろすと、空気の流れができて彼女の着ていたジャージが切り刻まれ、真っ裸にされた。

「どうして、2人とも。私の知っている2人はこんな悪いことをする人じゃないのに。」

「私達は気づいただけ。ハイグレ魔王様の素晴らしさに。私達地球人は全員あのお方についていくべきなの。だから、これは悪いことではないわ。」

綾乃はそう言うと、手甲をはめた右手で幸代の鳩尾にパンチした。琴音のように空手をやっているわけでもないのに、綾乃の一撃が強烈に決まってその場にうずくまった。

「ハイグレ人間になりましょう、幸代さん。」

唯の右手の手甲が変形し、ハイグレ銃になった。それで狙いをつけ、唯は引き金を引いた。

「いやあああああああああああっ!!」

全裸で幸代でハイグレ光線を浴びた。彼女の体にぴったり合う紫色のハイレグ水着が作られた。ハイレグの水着は中学の時にスイミングスクールで着ていた競泳水着以来だった。

「私、ハイグレ人間になるんだ・・・。」

幸代は最後に思った。自分たちのハイグレ姿を写真部として撮ってみたかった、と。

「ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

幸代はハイグレ魔王の部屋を背にハイグレポーズを繰り返した。
* Re: 五代春香のハイグレ城攻略戦記2004 ( No.22 )
日時: 2013/09/15(日) 13:46:12 メンテ
名前: ものし

「とうとう私達2人だけになっちゃったね。」

「うん。でも、春香ちゃんと一緒なら安心。幼なじみだものね。」

「亜紀ちゃんの背中は私が守る。だから、私の背中は任せたよ。」

「任せて。」

2人は一緒に駆けた。目指すはハイグレ魔王の玉座。2人は玉座に座るハイグレ魔王に銃を向けた。

「あなたがハイグレ魔王ね?映像に出ていたから知っているわ。」

「みんなの敵・・・・成敗します!!」

2人は衝撃銃の引き金を引いた。ハイグレ魔王は一言も発せず、その場に倒れた。

「やった!!やったよ!!私たち、勝ったんだ!!」

「うん!!これでお姉ちゃんたちも、みんなも元に戻れ・・・えっ!?」

亜紀は目を疑った。倒れたはずのハイグレ魔王が消えたのだ。

「お馬鹿ねえ。分身だって気づかないなんて。ようこそお嬢ちゃんたち。」

2人の後ろに本物のハイグレ魔王が立っていた。



幸代は意識を開いた。自分はハイグレ人間になったはずなのに、なぜ意識があるのか?小さい頃にハイグレ魔王が攻めてきた時は、幼稚園でハイグレ化した後の記憶はなかったのに。

「うわっ!?何この格好!?」

ハイグレ光線を浴びた時の最後の記憶であった紫色のハイレグ水着姿ではなく、戦闘服のような薄い紫色のハイレグ水着姿であった。さっき、綾乃と唯が着ていたのと同じものだった。

「まさか・・・私も・・・・」

幸代は身の凍るような思いだった。自分も改造されて戦闘マシーンになってしまうのだろうか。幸代は体を動かそうとしたが、両手両足を鎖で固定されていて動けなかった。首だけは動いたので周りを見てみると・・・

「ことねぇ!!なっちゃん!!」

琴音と棗が筒型の水槽に入れられていた。2人とも幸代と同じく戦闘服姿だった。

「目が覚めたようだね。」

目の前に年配の男性が立っていた。紫色のハイレグ姿で、かなり太っているおじさんだった。

「わしは北春日部博士。そして、助手のリリ子君とミミ子君だ。」

博士の両脇には水色のハイレグ姿の女性とピンク色のハイレグ姿の女性がいた。

「君にもハイグレ機人への改造手術を受けてもらうぞ。」

「改造手術?」

「特に痛みはないんじゃが、あの水槽の中に入ってもらう。わしが開発したハイグレ活性化作用のある水が入っており、被験者の特性に合わせた改造が自動的になされる。」

「嫌だよ・・・・」

「難点は、ハイグレ人間のままではそれを実行できんということじゃ。じゃから、こうして君の洗脳を解いている。」

幸代は体の震えが止まらなかった。死ぬよりも恐ろしい目に合わされ、自分が自分でなくなってしまう、と。

「リリ子君!!」

「はい!!」

リリ子がコンピューターのスイッチを入れると、水槽の1つから盛んに泡が出てきた。

「ミミ子君!!」

「はい!!」

ミミ子は幸代の首根っこを掴んで、水槽の上に連れて行った。

「えいっ!!」

幸代は水槽の中に落とされた。水槽の中は不思議と息ができた。鼻も痛くない。そのまま幸代は両手を上に縛り上げられる感じで蓋をされた。

「ハイグレ機人改造手術、スタート!!」

リリ子が人の大きさほどもある大きなレバーを下から上に持ち上げた。すると、幸代の体が細胞レベルで再構成されていくような感覚を受けた。

「さようなら・・・・みんな・・・」

幸代は今度こそ本当に人間としての意識を閉じた。
* Re: 五代春香のハイグレ城攻略戦記2004 ( No.23 )
日時: 2013/09/16(月) 21:17:11 メンテ
名前: ものし

「アクション仮面は来ないっていうのに、哀れな子たちね。早く私の下僕になればいいのに。」

「誰があなたのような侵略者の言いなりになんかなるもんですか!!」

春香がありったけの怒りを込めてハイグレ魔王に言い返した。

「威勢だけはいいわね。嫌いじゃないわ、そういうの。で、あたしにどうしてほしいの?」

「この星から出て行って!!さもないと・・・」

亜紀がハイグレ魔王に銃を向けながら言った。ハイグレ魔王はお構いなしに近づいてきた。

「さもないと何かしら?」

「えいっ!!」

亜紀が衝撃銃を放った。ハイグレ魔王に当たったが、痛がる素振りすら見せなかった。

「そんなものが私に通じるとでも思っているのかしら?宇宙最強のこの私に?」

「宇宙最強はアクション仮面よ。」

「アクション仮面?この世界に来ることすらできないのに、何が最強なのかしら?」

「くっ・・・」

春香はたじろいだ。ハイグレ魔王は先ほどまで戦っていたハラマキレディースのように不意打ちで倒せるような相手ではない。それをまざまざと見せつけられた。

「さてとおしゃべりはここまで。遊びの時間は終わりよ、お嬢ちゃんたち。」

そう言うと、ハイグレ魔王は仮面を外した。春香と亜紀はモヒカン頭の彼の顔に悪魔の笑みが浮かんでいるのを見た。

「まあ、一般人相手に本気をだすのもねぇ。あんたたち、何が得意?」

「テニスなら得意よ。それなりに自信があるわ。」

春香は謙遜して言ったが、都大会ダブルスでベスト8に残った実力者だった。

「いいわ。それで勝負しましょう。負けたら潔く地球を去るわ。」

ハイグレ魔王はそう言うと、パンスト兵を呼んで準備を始めさせた。

「本当に大丈夫かな、春香ちゃん。」

「やるしかないよ。一緒に頑張ろう、亜紀ちゃん。」




ハイグレ城の前にアメリカ軍と自衛隊の混成部隊が集結していた。戦車、ミサイル、特殊部隊などなど。だが、彼らは数人の女性を前に苦戦していた。

「えいっ!!」

ハイグレ機人となっている綾乃が棒手裏剣を投げ、銃を向けてくる兵士たちの心臓を次々に射抜いた。当てられた場所からハイグレ光線が噴出、次々にハイグレ人間になった。

「成敗します!!」

唯が日本刀を軽々と振り回した。旋風が起き、戦車を次々に真っ二つにした。

「狙い放題でやりがいがあるわね。」

都庁屋上に陣取る芽衣は飛んでくる戦闘ヘリや戦闘機を捕捉してバズーカを撃ちまくった。

「あらあら、一杯飛んでくるわね。」

萌は超能力で城めがけて飛んでくるミサイルの動きを止めた。進めなくなったミサイルは次々に空中で爆発した。

「司令部、聞こえるか?現在、敵と遭遇、これと交戦するも苦戦中!!応援を・・・・ぐふっ!?」

「あ〜あ、最後まで言わせてあげなくてごめんね。」

ハイグレ機人化した琴音が指揮車にパンチを入れ、破壊した。

「さすがですね、琴音さん。それじゃ私も・・・・」

琴音の後ろから顔を出した棗が、隠れて銃撃をしてくる兵士に念を送った。すると・・・

「うわあああっ!!」

「ぎゃあああっ!!」

兵士たちが次々に倒れた。棗の特殊能力は幻惑であり、兵士たちに恐怖の映像を頭の中に見せたのだ。すかさずパンスト兵がハイグレ化していく。

「張り合いがないわね。もうちょっと楽しませてくれてもね。」

綾乃が残り一人になった兵士を始末して言った。

「うわ〜、ひどいよ。私の分も敵を残しておいてくれても良かったじゃん。」

ハイグレ機人化したばかりの幸代が飛ぶようにしてやってきたが、既に戦闘は終わっていた。

「あら、幸代さん。ごめんなさい。もう機人化しているとは知らず、悪いことをしました。」

唯が申し訳なさそうに言った。

「いや、また新手が来たようだぜ。行くぞ、みんな!!」

琴音がわらわらとやってくる兵士たちを見て、拳をポキポキ鳴らした。幸代も遅れじと、獲物の二丁拳銃を持って敵に向かって突撃した。



「リーダー・・・。」

ハイグレ城内の監視室でハラマキレディースが心配そうな顔でリーダーに言った。

「ハイグレ機人がこれほどのものとはね。北春日部博士もアクション仮面の手助けをしているだけではなく、とても優秀な科学者なのね。」

「何を悠長な・・・。このままでは私たちハラマキレディースの立場が・・・。」

「ええ、分かってるわ。ハイグレ機人たちがめざましい活躍をすれば、私たちはよくて左遷、悪ければお払い箱。」

「そうですよね。2等ハラマキレディースの失態もあって、ハイグレ魔王様もお怒りですし。」

「何らかの手を打たないとね・・・。」

リーダーは少し考え、名案を思いついた。他の2名のハラマキレディースに耳打ちし、即行動に移った。
* Re: 五代春香のハイグレ城攻略戦記2004 ( No.24 )
日時: 2013/09/23(月) 06:30:00 メンテ
名前: ものし


「いいこと?私が勝てばあなたたちは潔くハイグレ人間に、あなたたちが勝てば私は潔く地球を去るわ。」

潔く、を強調するハイグレ魔王がボールを片手に言った。3人は屋上の魔王像の上に作った特設コートにいた。

「ええ、いいわ。私たちが絶対に勝つけどね。」

春香が信頼するパートナーである亜紀とアイコンタクトして言った。

「大した自信ね。でも、その自信も私の力の前には無力ってことを教えてあげるわ。」

ハイグレ魔王が最初のサーブを放ちながら言った。



一方、ハイグレ機人作成を終えて一段落した北春日部博士、リリ子、ミミ子は通常のハイグレ人間に戻ってハイグレポーズをしていた。そこにハラマキレディースがやってきた。

「北春日部博士。ハイグレ魔王様からの急ぎの命令よ。」

「どのような?」

「ハイグレ機人計画は変更された。まだ実験途上のハイグレ機人たちが暴走したりしたら大変だから、一般のハイグレ人間に戻しなさい、と。」

「分かりました。ミミ子君、すぐにハイグレ機人たちに戻ってくるように言うんだ。」

「はい!!」

ミミ子に命令され、ハイグレ機人たちは実験室に呼び戻された。彼女たちを全員水槽の中に入れた。

「残念だ・・・。リリ子君、ハイグレ機人にした時とは逆の手続きを取る。身体能力パワーアップ解除、細胞活性化解除、ハイグレ洗脳解除、武装解除、ハイグレ再洗脳の順でやるんじゃ。」

「はい!!」

リリ子が実験設備を立ち上げた。次々にコマンドが入力された。

「よしよし、これで・・・いかん、リリ子君、待つんじゃ!!」

北春日部博士が間違いに気付いて実験開始ボタンを押そうとしたリリ子を止めようとした。だが、リリ子はボタンを押してしまった。最初のコマンドはハイグレ洗脳解除・・・。

「これでいいんですよ、博士。」

「まさか、君は・・・・。」

「そうです。私はハラマキレディースに忠誠なんて誓っていません。」

リリ子が不敵の笑みを浮かべた。その瞬間、ハイグレ機人の入っていた水槽が全て中から割れた。



「嘘・・・でしょ?」

ハイグレ魔王は茫然自失となっていた。まさかのストレート負け。ハイグレ魔王の強靭な体力が、地球人2人に負けたのだ。

「あなたは確かに強いわ。私たちは1人だけじゃ勝てなかったと思う。でも、亜紀ちゃんと一緒なら、例え宇宙最強の魔王のあなたでも超えられる。」

春香は打ちひしがれて床に座り込んだハイグレ魔王を見下ろして言った。

「宇宙最強はアクション仮面だけどね。でも、とりあえずは私と春香ちゃんの勝ち。早くこの星から出て行って、みんなを元に戻して。」

亜紀が言うと、ハイグレ魔王は沈痛な面持ちで立ち上がった。

「分かったわ、潔く地球を去るわ・・・・・・・・・・・・・なんて言うと思ったら大間違いよ!!」

ハイグレ魔王がニヤリと笑って2人に言い返した。

「男らしくないわよ、ハイグレ魔王!!」

「私は男じゃないの。オ・カ・マ♡」

春香と亜紀はすぐさま銃を構えた。
* Re: 五代春香のハイグレ城攻略戦記2004 ( No.25 )
日時: 2013/09/28(土) 14:55:18 メンテ
名前: ものし

「うふふ、無駄無駄。私に銃は効かないわよ。」

銃を連射する春香と亜紀の攻撃を物ともせず、ハイグレ魔王は平気な顔をしていた。

「砕けよ!!」

ハイグレ魔王が叫ぶと、2人の持っていた銃が粉々に砕けた。2人はあまりの戦力差に愕然とした。

「10年前に地球に来た時、小さい坊やに後れを取ったことがあるわ。でも、今回はそんなことはない。だって、アクションストーンは破壊済みなんだもの。」

「・・・・・」

「アクション仮面が来ない今、あなたたち地球人は私の忠実な下僕。私の奴隷として身も心も宇宙征服のために捧げるのよ。」

「私たちは・・・・あなたに身も心も捧げない!!ハイグレ人間なんて真っ平よ!!」

「そうよ!!この星は、私たち地球人の者よ!!私たちはハイグレ人間になるために生まれてきたんじゃない!!」

春香と亜紀がありったけの勇気を振り絞って言い返した。

「あらあら、私にあまり口答えするもんじゃないわよ、お嬢ちゃんたち。でないと・・・・キレちゃうから?」

そう言うと、ハイグレ魔王の体が、人型から魔人型になった。白いハイレグ姿になり、手足が職種のように変化した。

「アハハハハハハハッ。」

ハイグレ魔王は素早く、右手の触手を春香の首に、左手の触手を亜紀の首に巻きつけた。

「がっ・・・・・はっ・・・・・」

「く、苦しい・・・・・・・・・」

春香と亜紀はハイグレ魔王の触手から逃れようとジタバタしたが無駄だった。

「さっきまでの威勢はどうしたの?イーッヒッヒッヒッヒッヒッヒッ」

ハイグレ魔王は電撃を加えて2人の抵抗を封じた。

「ねえ、どうしてハイグレ光線ってものがあるか知ってる?それは、自分で1人1人ハイグレ化していくのが面倒になったからよ。」

そう言うと、ハイグレ魔王は特殊な力を発した。すると、2人の服装がハイレグ水着へと変化していった・・・



あっと言う間だった。洗脳を解除されたハイグレ機人たちによって、ハラマキレディース3人が打ちのめされ、部屋の隅で伸びていた。また、北春日部博士とミミ子はアクションとりもちガンの餌食になって倒れた。

「まったく、ミミ子のやつ・・・。結局私が全部自分でやらなきゃいけなくなっちゃったじゃない・・・。」

水色のハイレグ姿のミミ子がため息を付いた。

「さてと、あなたたち。ハイグレ機人にさせられたあなたたちにこんなことを言うのは申し訳ないんだけど・・・」

ミミ子が多少躊躇うように顔を曇らせた。だが、7人はミミ子の不安を取り払うように言った。

「ハイグレ魔王を倒しに行ってほしい。そうよね?」

年長者の芽衣がみんなを代表して言った。

「そうね。春香と亜紀がまだ戦ってるはずだし。」

「綾乃の言うとおりだ。みんなでアクション仮面の代わりにハイグレ魔王を倒そう!!」

琴音が気勢を上げ、他のメンバーもそれに同調した。

「ありがとう。実はね、これは作戦だったんの・・・」

北春日部博士の研究所が襲われた時、研究員たちが次々にハイグレ化され、アクションストーンも奪われた。

「アクションストーンが無ければ、アクション仮面はこちらの世界に来ることができず、ハイグレ魔王に勝てない。だから、ハイグレ魔王に勝てる戦士を作らなければいけない。」

そこで、対アクション仮面強化プログラムに急いで修正を加え、ハイグレ機人として応用できるようにした。

「本当は北春日部博士だけが自らハイグレ化して、ミミ子と私が補佐するはずだったんけど・・・。」

プログラム修正の最終段階でパンスト兵がなだれ込んできて、ミミ子は博士を庇ってハイグレ化。その一瞬の差でプログラム修正が完了した。そして、北春日部博士もハイグレ化。

「私は奥の部屋に逃げ込み、すぐに水色のハイレグ水着姿になった。ハイグレ人間になったふりをして、ここに潜入したの。」

リリ子1人であったため、うかつに行動できなかった。そのため、ハイグレ機人7人が集まっていた今回が一挙にアクション戦士を得られる最大のチャンスというわけで行動したのだ。

「あなたたちには、今使っている特殊能力の他にもう1つ使えるものがあるの・・・。」

リリ子はその能力を7人に耳打ちした。
* Re: 五代春香のハイグレ城攻略戦記2004 ( No.26 )
日時: 2013/10/06(日) 14:56:15 メンテ
名前: ものし

「うそっ・・・ハイレグ水着に変わった!?」

今まで着ていたジャージがピンクのハイレグ水着姿に変わったことに春香は驚いた。横を見ると亜紀も海で着ていたビキニと同じ黄色のハイレグ水着姿になっていた。ハイグレ光線を浴びていないのにどうして?

「私は元々別の銀河でこういう風に触手を使って人々をハイグレ姿に変える魔人だったの。」

「「ぐうっ・・・」」

春香と亜紀の首を一段と強く絞めながら魔王が言った。

「今でこそ早く他の星を征服できるようにハイグレ光線やパンスト団を使っているけどね。あんたたちもハイグレ化したら、他の子たちと同じハイグレ機人にしてあげる。」

「誰が・・・誰があんたなんかに従うもんですか・・・・!!」

春香が苦しいながらも大声で言い返した。

「その"あんたなんか"に他のお友達やそっちの子の姉妹は従っているけど?ハイグレ人間の洗脳は強力。ねえ?」

「あっ・・・・くっ・・・・。」

亜紀は体をバタバタせてもがいていたが、その力が出なくなってきた。どうしだろうと考えていたら、体が震えだしてきた。

「やだ・・・・やだ・・・・!!」

亜紀は必死に抵抗したが、恐る恐る股間に下ろそうとする両手を止めることはできなかった。

「うううっ・・・・ハイグレッ!!ハイグレッ!!ハイグレッ!!」

亜紀は小柄な体を震わせながら、ハイグレポーズを始めた。10年ぶりにハイグレ人間になったのだった。ハイグレ魔王は静かに亜紀から触手を放した。

「亜紀ちゃん!!あっ・・・・」

「人の心配をしている余裕なんてないんじゃないの?」

春香にもやってきた。ハイグレ魔王が送ってきていた洗脳の念波。それが蓄積して一定以上の値になったのだ。

「うっ・・・・くっ・・・・」

春香は亜紀と同じく股間に手を当てようとした。が・・・・

「このままやれるわけにはいかない!!」

春香は最後の力を振り絞ってハイグレ魔王の触手を引っ張った。気を抜いていたハイグレ魔王は春香の方に引っ張られた。

「ちょっっと・・・何を!?」

「死なば諸共よ!!」

春香はハイグレ城の上から下に飛び降りた。ハイグレ魔王の触手にしがみつき、2人とも落ちようとする。

「お、お馬鹿!!ぐっ・・・放しなさい!!」

ハイグレ魔王は左手を城に固定して春香に掴まれた右手をバタバタ動かした。

「放すもんですか!!」

「アキ!!なんとかしなさい!!」

ハイグレ魔王はポーズをとっている亜紀に命令した。亜紀はポーズをやめてハイグレ魔王の元にやってきた。

「ハイグレ魔王さまのため!!春香ちゃんといえども・・・えいっ!!」

亜紀に思いっきり顔面を蹴られた。一瞬力がなくなったのとハイグレ魔王が春香を払いのけるのが同時だった。

「えっ・・・うそっ・・・」

春香はハイグレ城を真っ逆さまに落ちていった。

「ママ・・・パパ・・・十川君・・・ごめんね・・・・」
* Re: 五代春香のハイグレ城攻略戦記2004 ( No.27 )
日時: 2013/10/19(土) 23:31:19 メンテ
名前: ものし

春香はハイグレ城から真っ逆さまに落ちていった。今までの思い出が走馬灯のように頭をよぎった。

「さようなら・・・」

あられもないハイレグ姿で落ちていくことに敗北感を感じた。でも、若くきれいなうちに死ねることもいいことではないか・・・

「って、あれっ?」

春香は空中で静止していた。何かの力に引っ張られて・・・・

「良かったわ、春香ちゃん。」

「えっ?萌ちゃん?」

ハイグレ機人の萌に抱えられるようにして助けられ、春香はきょとんとしていた。

「私たち、全員洗脳が解けたの。みんな、ハイグレ魔王のところに向かっているわ。私たちも行きましょう。」

萌はそう言うと、超能力で上に飛んでいった。



「せいやあっ!!」

ハイグレ機人・琴音の唸る一撃にハイグレ魔王がたじろいだ。そこへ、綾乃が投げた手裏剣が飛んできた。ハイグレ魔王はそれを触手で溶かした。

「甘いですっ!!」

唯の一閃をかろうじて躱す魔王。そこに幸代の撃った銃弾が飛んできて魔王の頬をかすめた。

「な、なめんじゃないわよ!!・・・がはっ!?」

ハイグレ魔王に向けて撃った芽衣のバズカー砲が直撃。魔王はその場に倒れこんだ。

「なんて力・・・!!」

ハイグレ魔王は後悔した。完璧に近いまでに人間の身体能力を活かしたハイグレ機人。それが暴走すればどうなるか・・・。

「亜紀お姉ちゃんは少し眠ってて。」

「あっ・・・」

棗がハイグレポーズをしている亜紀に精神攻撃をして気絶させた。



「あんたたち、この私を本気で怒らせてしまったようね。皆殺しにしてあげる!!」

ハイグレ魔王は体から凄まじい闘気を放った。

「やれやれ、リリ子さんに言われた”アレ”を使いましょうか。」

ハイグレ機人たちは全員両手の甲をハイグレ魔王の方向に向けた。

「ま、まさか・・・」

「そのまさかだよ。」

恐怖の表情のハイグレ魔王に、幸代が不敵に笑いかけた。

「「アクションビーム!!」」

7人の両手から同時にアクションビームが放たれた。
* Re: 五代春香のハイグレ城攻略戦記2004 ( No.28 )
日時: 2013/10/27(日) 16:34:04 メンテ
名前: ものし

「ギャアアアッ!!そんな馬鹿な〜!!」

一斉に浴びせられたアクションビームに、ハイグレ魔王が悶え苦しんだ。

「うわあああああああああっ!!」

凄まじい唸り声を上げ、ハイグレ魔王は爆発。魔人化状態が解除され、元の姿に戻って崩折れた。

「ア、アクション仮面を来られないようにしたのにどうして負けたの・・・・」

息絶え絶えにハイグレ魔王は呟いた。

「すべてアクション仮面の作戦よ。」

魔王像に登ってきたリリ子が言った。

「あなたの罠でアクション仮面はこっちの世界に来られなくなった。そうしたら、必ずスペアのアクションストーンを潰しにかかる。」

「ええ、私はまさにその通り行動したわ・・・」

「北春日部博士が狙われるのは分かっていた。だから、アクション仮面強化プログラムをハイグレ人間に応用し、ハイグレ機人を考えだした。博士がハイグレ化した後にあなたに利用されることも計算に入れてね。」

「まさか、そのプログラムの中に・・・」

「ええ、そうよ。ハイグレ機人の洗脳が解除されたらアクションビームが使えるようにしていたのよ。」

「なるほど・・・。どうりでうますぎるくらいに戦力がアップするプログラムがあったわけね・・・」

ハイグレ魔王はよろめきながら立ち上がった。

「いいわ、本当に私の負けよ。この星から出て行くわ。ねえ、そこのあなた。」

「何かしら?」

ハイグレ魔王は春香を指名して言った。

「あなた、共倒れ覚悟で私を倒そうとしたでしょう?あそこまで本気で死を意識したことは無いわ。初めてよ。」

「それはどうも。無我夢中だったからあまり覚えてないけど。」

「今度侵略に来るときは、あなたたちを真っ先にハイグレ人間にしに行くわ。」

「まだあきらめていないの?」

「そりゃそうよ。敵は強いほうが勝った時の充実感を得られるじゃない?」

ハイグレ魔王はそう言い、にやりと笑った。微塵も悪いことをしているとは思っていない。

「その時は・・・また私たちか、いえ、そうでなくても別の人たちがあなたを倒しに行くでしょうね。」

春香は強い口調でそう言った。



春香たちは都庁の屋上から宇宙に飛び立っていくハイグレ魔王の宇宙船を見送った。

「ひどいよ、みんな。私の知らないところで全部話が進んじゃって。」

後で目を覚ました亜紀が拗ねていた。町の人々も含め、みんなハイグレ魔王の力で元の服装に戻っていた。

「まあまあ。亜紀さんと春香さんは改造されなかったんだから、それくらいいじゃないですか。」

唯が言った。

「ねえ、みんないいの?ハイグレ機人の能力、そのまま残すことにして・・・。」

「いいじゃないか、春香。別に減るもんじゃないし。いざとなったらまた機人になってハイグレ魔王と戦うから。」

琴音が笑いながら言った。ちなみに、彼女たちも元の服装に戻っているが、念じればハイグレ機人姿になることができる。

「私は博士にお願いして再改造を受けて元の女の子に戻って欲しいと思うんだけどね・・・。」

リリ子がため息まじりに言った。

「次来るのは何年後か知らないけど、みんな太っちゃダメよ。醜いハイレグ姿だけはごめんだわ。」

「あはは、そりゃ大変だね〜。」


綾乃の言葉に、幸代が苦笑した。



屋上に北春日部博士とミミ子がやってきた。

「おおい、みんな。アクションストーンの修復が完了したぞい。」

博士が手に持っているアクションストーンをみんなに見せた。ミミ子がNO99のアクションカードを取り出し、博士に渡した。

「助けて、アクション仮面!!」

北春日部博士がアクション仮面を呼び出す言葉を発した。それに呼応するようにアクション仮面が飛び出してきた。

「やっとこちらの世界に来られた。さあ、ハイグレ魔王、お前との決着をつけてやる!!」

事情を知らないアクション仮面は戦闘の構えをしたが、敵がいないことに狐につままれたような表情をした。

「全部終わったわよ、アクション仮面。あそこ。」

リリ子が指差した先に、ハイグレ魔王の宇宙船があった。みんなで手短にアクション仮面に事情を説明した。

「なるほど。ハイグレ魔王は君たちが倒してくれたのか。ありがとう。これで地球は救われた。」

「それじゃ、いつものあれをやりましょう。」

リリ子が左手を胸に当て、右腕を右に大きく伸ばした。

「せ〜のっ!!」

「「ワーハッハッハッハッハッハッハッハッ!!」」








「ハイグレ魔王様、太陽圏を出てました。次はどの星に向かいますか?」

ハラマキレディースが今後の支持を仰ぎにやってきたが、ハイグレ魔王は心ここにあらずという感じで聞いていなかった。

「おかしいわねえ。今度こそあの星を落とせると思ったのに。何が行けなかったのかしらね、ハラマキレディース。」

「はっ。恐れながら、ハイグレ機人の運用に問題があったのではないかと。」

ハラマキレディースは自分たちの過失でハイグレ機人に負けたことを隠してそう言った。

「やっぱり、変にいろいろなことをしないで、単純に征服したほうがいいみたいね。今回は策を弄し過ぎたんだわ。」

「はい。幹部は我々ハラマキレディース3人で十分ではないかと。今いる2等ハラマキレディースたちも全てハイグレ人間に降格させては。」

「考えておくわ。」

ハイグレ魔王は気のない感じでそう言った。


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