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* アクションレンジャーVSハイグレ軍団

日時: 2013/09/13(金) 12:49:26 メンテ
名前: ロリペ

ロリっ娘戦隊物です。
数年ぶりにSSを書きましたので見難い部分あると思いますがご了承ください。
ハイグレ洗脳以外の性描写が入ります。
アクションレンジャーのスーツは、某魔界天使なイメージです。
 
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* Re: アクションレンジャーVSハイグレ軍団 ( No.1 )
日時: 2013/09/08(日) 00:33:17 メンテ
名前: ロリペ

 ハイグレ魔王軍が突如襲来してから一ヶ月。
 たちまち広がったハイグレ洗脳により、日本は大混乱に陥った。
 ハイグレ魔王軍の本拠地である城が関東の某所に作られ、その城を中心にハイグレ人間の街が広がっていった。

「きゃあああああっ!!」
 今日も、未洗脳者の悲鳴が響く。
「ハイグレ!ハイグレ!ハイグレ!」
「なにこれっ、体が、勝手に、ハイグレッ!」
「いやぁ……なんだか変な気分に、ハイグレ!」
 ハイレグ一枚に洗脳されたての女性たちが、ガニ股でポーズを取り続ける。
 奇妙なポーズを強制的にさせられている彼女たちだが、既にその表情と声には嫌悪以外の感情が混ざり始めていた。
「カントウエリアセンノウリツ…31%…ピピピ」
 洗脳された女性の周囲を移動するのは、小型の戦車、いや、オモチャのような存在。
 キャタピラのついたドラム缶のような容姿に、両腕代わりの銃が取り付けられている。
 ハイグレロボ。
 ハイグレ軍が開発した、自動洗脳マシンだ。
 未洗脳者を発見したら、洗脳光線を撃つ。
 ほぼそれだけの単純なプログラムしか搭載されていないが、その優れた耐久力は、地球の科学力を駆使した兵器でも傷ひとつ負うことがない脅威のメカだ。
 ハイグレ軍は、関東の街にランダムで一日一回このハイグレロボを十体ほど出現させ、洗脳を行っていた。
 やろうと思えば全ての街に同時にハイグレロボを出現させることも出来るが、それをしなかったのはハイグレ軍の遊び心であった。
 すぐに終わらせてはもったいないという、ただそれだけの理由だ。
「ピッ、ターゲットカクニン」
「ひっ」
 そしてまた一体のハイグレロボが、犠牲者の女性を発見する。
 女性は恐怖で身がすくんでしまったのか、迫るロボに対して動けないでいる。
「あ……あぁ……」
「センノウ開始」
 ハイグレロボは女性に銃口を向け、光線を発射しようとした。
 だが、その前に赤い何かが、ハイグレロボに突撃する。

「レッドキーーーーック!!」

 轟音と爆発が起こり、周囲に煙が立ちこめる。
「ひゃあああっ!」
 その隙に女性は悲鳴を上げながら逃げていく。
 煙が収まると、そこには無残にボディに穴が空き横転しているハイグレロボと、一人の少女の姿があった。
 赤いショートヘアの、どこかボーイッシュな雰囲気の幼い少女であった。まず間違いなく中学生ではなく小学生だとわかるくらいの。
 そんな少女がハイグレロボを横転させたということも異常だが、少女が身につけている衣服もまたこの場では異常だった。
 スクール水着である。それも赤。
 そして手足にも同じく赤いグローブとブーツを身に付けた真っ赤な少女は、ハイグレとは違うポーズを取りながら叫んだ。
「ハイグレ軍め!この!アクションレンジャー!レッド!が来たからには、もう誰も洗脳なんてさせない!」
 ビシィ!と効果音が出るような激しい動作でハイグレロボを指差す、アクションレンジャーレッド。
 彼女こそが、対ハイグレ用秘密兵器、アクションスーツを身に纏った戦士のうちの一人であった。
 相手がハイグレロボでなければ、警戒するなり、一度撤退するなりの行動をしただろう。
 一般人ならドン引き、幼女趣味がある人間なら興奮間違いなしの格好はしているが、彼女がハイグレロボに穴を開けたのは事実であるのだから。
 だが、ハイグレロボには、警戒も撤退もプログラムされていない。
 ただ未洗脳者を洗脳する、それだけの機械である。
「ピピ…敵対行動ヲ確認」
「スミヤカニチンアツ…センノウ…」
 周囲のハイグレロボが反応し、一斉に洗脳光線を放とうとする。
 四方からの一斉射撃、レッドにはこれを回避する手段はない。
 だがレッドには、元から回避しようとは思っていなかった。
「ブルーバリアー!」
 突如アクションレッドの周囲にドーム状の壁が作られる。
 放たれた洗脳光線も、壁に防がれ全て消えてしまう。
「サンキュー、ブルー!」
「も、もう、一人で行っちゃ駄目だって、い、いつも言われてるのに……」
 現れたのは、レッドと同じくらいの年齢の少女。
 青い髪をウェーブヘアの、おどおどと周囲を常に見回している少女。
 彼女こそアクションレンジャーの一人にして最強の防御特化型戦士、アクションブルーである。
「へへっ、ゴメンゴメン。でもアタシが行かなかったらあの人が洗脳されちゃってたよ」
「そ、それはそうだけど、せめて一言くらい言ってから……」
「二人とも、戦闘中は無駄口厳禁よ」
「…………」
 二人の会話に割りこむようにして緑色の髪を三つ編みにして眼鏡をかけた少女と、その隣に腰ほどの長さの黒髪の少女が無言で舞い降りる。
 どちらも、やはり髪の色と同じ、スクール水着に似た戦闘スーツを身に付けていた。
「ご、ごめんなさいグリーンさん」
「ピピ……アラタナ未洗脳者ノ確認……」
「センノウ……センノウ……」
 グリーンとブラックの出現に、ハイグレロボが反応する。
 それと同時に、レッドの周囲を囲んでいた半透明の壁が、割れるように弾けて消滅する。
「あっ!バリアーの効果時間が!」
「ど、どうしよう!わたしのバリアって連続使用は無理で……」
「安心しなさい」
 慌てつつも行動を開始しようとするレッドと、それ以上に慌てるブルーを冷ややかな目で見ながらグリーンが視線を動かす。
「…………」
 その視線の先には、黒い少女が愛用の武器……二刀の小太刀を収納している所だった。
「もうボクとブラックが対処しておいたから」
 ハイグレロボが動き出そうとした瞬間、キャタピラや両手の銃が切り裂かれたように落ちる。
「おお!さすがブラック!……と、グリーン」
「そこ、私をオマケみたいに言わないでくれる?私の完璧な指示がなければここまで上手くいかなかったんだから」
 グリーンの能力は観察と分析。ハイグレロボの関節や比較的脆い部分を見つけ出し、ブラックに指示していた。
 そしてブラックの能力は短時間の超高速移動。時間停止に近いその能力は、数秒あればハイグレロボを切り裂いて回ることも容易だった。
「ピピ……センノウ……」
 武装を切り落とされ移動手段も破壊されたハイグレロボは、もはや何の行動も出来ないガラクタであった。
 だがそれでも、非常用の手段は設定されていた。
「ピッ、ハイグレビーム放射準備……」
 ハイグレロボのボディが縦に開き、中から砲門が現れる。
 だがその砲門から光線が放たれる前に、ハイグレロボの体が宙に浮いた。
「邪魔ですわ」
 またしても少女だった。
 金髪を縦ロールにした、いかにもお嬢様といった少女。
 そんな少女が、ハイグレロボを片手で軽々と持ち上げていた。
 確かにハイグレロボは、全長2メートル前後と、ロボットとしては小さな方だ。
 だが当然耐久度の高いその体は、それなりの重量を持つ。
 それを小学生の少女が軽々と、しかも片手で持ち上げるということがどれだけ異常なことか。
「ふんっ」
 金髪の少女は、片手で持ち上げたハイグレロボを、ペットボトルのように放る。
 投げつけられたハイグレロボは他のロボとぶつかり合い、その頑丈なボディで損傷こそしなかったが、横転し身動きが取れなくなる。
「ちょっと!危ないじゃないイエロー!」
 ロボ同士の衝突を回避したレッドが金髪の少女、イエローに向かって叫ぶ。
「あら、ごめんあそばせ、気付きませんでしたわ。それと、わたくしのことは、イエローではなく、ゴールドとお呼びなさいと何度も言っているでしょう?」
 戦隊一の怪力……パワーの持ち主であるイエローは若干見下したような視線でレッドを見る。
 彼女も他のアクションレンジャーと同じく、スクール水着に似たスーツを身に纏っていたが、彼女だけは手足のパーツが金色に輝いており、とても目立っていた。
「オーーホッホッホ!所詮ハイグレ軍団のロボなんて、この程度ですわね!」
「……まだ」
ブラックがポツリと呟いたその瞬間、全てのハイグレロボから警報のような音が鳴り響いた。
* Re: アクションレンジャーVSハイグレ軍団 ( No.2 )
日時: 2013/09/08(日) 00:35:27 メンテ
名前: ロリペ

「ビーーーッ!ビーーーッ!ビーーーッ!」

「な、なな何?なんですの!?」
「み、見てください、ロボットが!」
「ピピッ、ピーーッ、全隊損傷率86%……最終段階ヘ移行……」
 ハイグレロボの残骸が、一体のロボに集まっていく。
「もしかして、合体!?」
 グリーンが眼鏡を光らせる。
 予想以上の速さで、磁石がくっつくように、ハイグレロボは組み合わさっていく。
 少女たちの身長の十倍以上はありそうな巨大なロボへと変化していた。
「うわー、でっかいなー」
「大きいですわねえ」
「み、皆さんなんでそんな呑気なんですかぁ!はやく何とかしないと……」
 だが、巨大化したハイグレロボは一向に動く気配を見せない。
 その代わりに、胸に現れたデジタル時計のようなタイマーが、数字を刻んでいた。
「30……29……28……」
「あの数字って……やっぱり……」
「このロボ、もしかして自爆するつもりじゃない?」
 グリーンが眼鏡に内蔵された分析装置をフル稼働させ一歩離れる。
「じ、自爆!? ですか!?」
 ブルーの言葉を肯定するかのように、ハイグレロボのボディが、見るからに危険そうな赤色になっていく。
「しかも、ただの自爆じゃない、どうやら自爆した時に洗脳光線を大量に撒き散らすみたい……」
「ええっ!? それって、ヤバくない!?」
「……非常に危険」
 無表情のままブラックも頷く。
「15……14……13……」
 そうこうしている間にも、ハイグレロボのカウントダウンは進む。
「時間がない、みんなで一気に決めるよ!」
「…………ん」
「わ、わかりました!」
「仕方ありませんわね」
「あのロボのパーツを回収したかったけれど、仕方ないわね」
 レッドを中心に、五人が横一列に並んで構える。
「いくよ!」

『アクションビーーーム!!』

 掛け声とともに全員の腕から飛び出たビームが、ハイグレロボを包む。
 ハイグレロボは光に溶け合うように、ボロボロと崩れていく。
「ピッピガッ……ガッ……」
 まるでだるま落としのように崩れて小さくなっていくハイグレロボ。
 光が収まる頃には、ハイグレロボは跡形もなく消滅していた。

「ふうっ、みんなお疲れ!」
 ぺたんと座り込むレッド。
 ビームによってエネルギーを使い果たしてしまったため、立つことも困難になっているのだ。
 他の少女たちも立ってはいるが、疲労が明らかに顔に出ている。
「いつも通り、完璧な勝利でしたわね」
「は、はい。でも……」
 ブルーは暗い表情で周りを見回した。
「ハイグレッ!ハイグレッ!ハイグレッ!」
「あへぇ〜、ハイグレ〜ハイグレ〜」
「幸せぇ……ずっとハイグレしていたいのぉ……」
 すっかりハイグレ人間へと洗脳されてしまった被害者たち。
 彼女たちは、アクションレンジャーが戦っていたことにも気づかずハイグレを繰り返している。
 すると、上空からUFOのような飛行物体が飛んでくる。
 UFOの底が輝くと、ハイグレ人間たちの体が浮き上がり、UFOへと吸い込まれていく。
 そうしてアクションレンジャーには目もくれず、街にいたハイグレ人間を回収しUFOは飛び去っていった。
 今のアクションレンジャーにはあれを追いかける力も、迎撃する力も残されていない。
「また……守れなかった」
 レッドは悔しそうに拳を握りしめる。
「仕方ありませんわ、ハイグレロボが現れたという情報を聞いてから現場に向かうまでの時間がどうしてもかかってしまいますもの」
「それでも最短で移動して、これだけの被害で抑えることが出来た。ボクたちにミスはないわ」
 あくまで冷静に現実的な意見を言うイエローとグリーン。
「それはわかってる!わかってるけど!」
「……元凶を倒せばいいだけ」
 表情は一切変わっていないが、ブラックはレッドを励ますようにポツリと言った。
「そ、そうです!ハイグレ魔王さえ倒せば、皆帰ってくるはずですよ!」
「うん……そうだよね、うん!」
 レッドは自分の頬を両手で叩くと、スッキリした顔で立ち上がった。
「ハイグレ魔王を倒して、元の世界……平和な世界を取り戻す!うん!アタシたちなら出来る!」
 やるぞー!と叫ぶレッドに、イエローは冷ややかな目で見つめる。
「まったく、すぐ一人で熱くなって……本当に暑苦しいですわね、このお猿は」
「誰がお猿よ、この怪力ゴリラ」
 レッドの放った言葉に、一瞬時が止まったかのような静寂が起こる。
「……なんですって? も、もう一度言ってご覧なさい」
「だ〜れがお猿だっての、この怪力ゴリラ」
「言いましたわね!この猪突猛進のイノシシザル!」
 ぎゃあぎゃあと二人の不毛な言い争いが始まる。
「お二人とも元気ですねぇ……」
 くすくすと笑うブルーの後ろから、グリーンの声が響く。
「ほら、早く本部に戻るわよ」
「はーい、行こっブルー」
「は、はい!」
「ちょっと、まだ話は終わっていませんのよ!聞いてますの!?」
「…………」
 こうして、アクションレンジャーは何度目かのハイグレロボとの戦いに勝利する。
 しかし、彼女たちは知らなかった。
 知らなかったというよりは、勘違いをしていた。
 ハイグレロボが、ハイグレ軍の主力だと、そんな風に思っていたのだった。
 数日後、彼女たちはその間違いを正されることになる。
 圧倒的な敗北という形で。


「ふうん……あれがアクションレンジャーか……」
 UFOに取り付けられていたカメラの映像を見ながら、その男は楽しそうに笑った。
 名前をパンスト兵02、通称ゼロツーである。
「意外と小さ、っていうか普通に子供だなぁこりゃ」
「子供であろうと油断は出来ん」
 ゼロツーの呟きに答えるように、別の男の声が響く。
「現に上級ハイグレ人間には彼女らと同じかそれ以下の年齢の者もいる」
「そりゃわかってますってば先輩」
ヘラヘラとした声に、もう一人の声、パンスト兵01、ゼロワンは不満気に唸る。
「わかっているのなら、決して油断はするな。次は我らが出撃することになったからな」
「……マジすか?」
 今回の『世界』での任務に、参加しているパンスト兵は少ない。
 というより、ゼロワンとゼロツーの二人だけである。
 これはやはりハイグレ軍の遊び心が半分ほど関係している。
 パンスト兵が本気で洗脳活動をすれば、この世界のハイグレ人間は今の数倍の人数になっているだろう。
 そしてもう半分はというと。
「ま、こんだけハイグレロボ壊されちゃしょうがないわな」
 今回の侵略は、開発部が新しく作り出したハイグレロボの試験運用も兼ねていた。
「所詮は機械だ、便利ではあるが、やはり戦場での判断力の無さは致命的だ」
「そうっすねえ……頑丈な割りと簡単にコケてたし、あれは前線じゃ役にたたねーっすよ」
 ハイグレロボだけで洗脳活動をし、どの程度役に立つのか、対抗勢力が現れた場合どこまで対処出来るのか。
 それが今回のハイグレ軍の主な任務であった。
「ハイグレロボのデータ収集はほぼ完了した。あとはこちらに任せるとのことだ」
「へえ、好きにやっちゃっていいってことっすか?」
「……本部からはそう言われている」
 ゼロワンの言葉に、ゼロツーは明らかにテンションの上がった調子で応える。
「よーしよしっと、んじゃ、久々に遊びますかね」
「……」
「そーんな不満そうな顔されても困るっすよ先輩」
 パンスト兵は全員パンストマスクによって素顔が一切見えないが、ゼロツーは長年の付き合いでゼロワンの機嫌を察していた。
「任務さえ完了させればいくら遊んでも構わない、わかってますよね先輩」
 ハイグレ軍は厳しい規律もあるが、それ以外はかなり自由な部分が多い。
 単純に言えば結果さえ出せば基本的に何をしても許され、期限が無い任務は故意に長引かせても問題はない。
 もちろん限度はあるが。
「先輩にだってやりたいことあるんでしょう?」
「う……む」
 ゼロワンは不本意ながらといった様子で頷く。
「それでいいんすよ。やりたいことをやる、それが俺たちの任務でもあるんすから」
「……まあいい、まずはアクションレンジャーの戦力を観測する。遊ぶのはそれからにしろ」
「ふえーい」
 ゼロツーのその態度が原因かはわからないが、ゼロワンはそのままゼロツーに背を向けて別室へと移動していった。
「まったく先輩ってば生真面目なんだから」
 ゼロワンが退室し一人になったゼロツーは、カメラに映しだされたアクションレンジャーを見ながら呟く。
「アクションレンジャーねえ……ま、ハイグレに勝てる存在なんて、いるわけないわな」
 ゼロツーは軽く笑うと、モニタの電源を落とした。
* Re: アクションレンジャーVSハイグレ軍団 ( No.3 )
日時: 2013/11/10(日) 00:34:08 メンテ
名前: ロリペ

 聖アクション学園。
 関東某所に存在する巨大な学園。
 幼稚園から大学まであるその学園は、奇跡的にもハイグレ軍の被害からは免れていた。
「ふむ……報告は以上か?」
 アクション学園の中央棟の最上階。
 理事長室と書かれた部屋に、少女の声が響く。
「はい……先日のアクションレンジャーがハイグレロボを破壊してから今日に至るまで、ハイグレロボが日本に現れたという報告はありません」
 少女の声に応えるのは、二十代前半の女性。
 このアクション学園の教師でもあるが、その実態はアクションレンジャーの補佐官の一人である。
 コードネームをパープルという。
 豊満な身体を無理やり押し込めているようなスーツ姿は、男子生徒の中で上位の人気を誇っている。本人としては不名誉なことであったが。
「奴らも、これで侵略を諦めてくれるとよいのですが……」
「それはないじゃろう」
 パープルの発言を切り捨てるように断言する少女。
 いや、少女というよりは、幼女と表現すべきかもしれない。
 足首にまで届くのではないかというほどの長い銀髪。
 やや大きめの和服。
 外見だけで見れば、髪と服装以外は学園小学部の低学年の生徒と変わらない。
 だが、その瞳に宿る威圧感は、見る者を無条件で萎縮させるような、鋭いもの。
 それがアクション学園理事長、そしてアクションレンジャーの実質的なリーダーである、ホワイトの姿であった。
 ちなみに本名は不明である。おそらく本人以外誰も知らないだろう。
「ハイグレどもがこの程度で諦めるはずがなかろう」
「はっ……そ、そうですよね……」
 怯えた目でホワイトを見るパープルに溜息を吐くと、邪魔者を追い払うように手を振った。
「もう下がってよいぞ」
「はっ!し、失礼します!」
 一瞬だけ安堵した表情を浮かべたが、すぐに元の表情に戻ると、パープルは深く礼をして理事長室から出て行く。

「忌々しい……全く忌々しいハイグレどもめ……」
 一人になったホワイトは、深いため息を吐いた。
「そもそもなぜワシがこのような目に合わねばならんのじゃ……」
 机の引き出しを覗くと、そこには小さな輝きを放つ石が保管されていた。
「このアクションストーンさえなければ……」

 ホワイトがもう一度ため息を吐こうとした瞬間、目の前にあった電話から、通常の呼び出し音とは異なる音が鳴る。
「……来たか」
 警報音にも似た耳障りな音に顔を顰めながら、ホワイトは受話器を取る。
 電話の向こうから聞こえてきた報告は、ホワイトの予想通りの内容だった。
「そうか。それで場所は……」
 しかし、ホワイトの予想は途中までしか当たっていなかった。
「……なんじゃと?」
 相手からの報告を聞いているホワイトの表情は、険しい。
「そうか……いや、この事は伝えなくてよい。とにかく、アクションレンジャー全員を現場へ急行させるのじゃ」
 受話器を乱暴に戻したホワイトは、忌々しげに窓の外を見る。
 洗脳されたハイグレ人間たちは、機械に乗せられ一箇所に集められる。
 それがハイグレシティ。ハイグレ人間が住まう都市。
 初めは町程度だったものが、今や一つの市ほどに大きくなっている。
 そのハイグレシティの中心にそびえ立つ巨大な塔、ハイグレ軍にとって最重要施設であるハイグレタワー。
 全てはその塔が作られたことから始まったのだった。
 当初アクションレンジャー以外にも、多くの人員がハイグレ軍に攻め込んだ。
 しかし、ハイグレタワーから発せられるバリアがハイグレシティを守っており、この星の科学力ではどうしてもバリアを突破することは出来なかった。
 更にバリアにはご丁寧にも洗脳効果がついており、ハイグレシティに入ろうとする人間は全て洗脳されてしまうのだった。
 これ以上味方が減り敵が増えるという最悪の事態を続けるわけにもいかず、ハイグレシティへの攻撃は中止された。
 だがもちろんそれでハイグレ軍の攻撃が止むはずもなく、日々ハイグレシティの人口は増え続けるのだった。
 ホワイトは、ここからでも見ることが出来るほどの巨大なハイグレタワーを睨み続ける。
「本当に忌々しい……!」
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